※この作品はR-18です。

二次創作SS集   作:夜半の月

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嫉妬の原因

 

 

 

 

 

 嫉妬の原因

 

 

 

 

 

 スピード結婚ということもあり、闇呪羅と寿海は出会ってよりまだそれ程の時は経っていない。

 

 常時はなにかと抜けた処もある。

 

 しかしいざとなればダンディズム溢れる老紳士、役寿海和尚。

 

 闇呪羅は傷付き倒れていた処を懸命に介抱してくださった彼と恋に落ち、今を共に生きられることに日々喜びを感じていた。

 

 年齢こそ祖父と孫というほどに離れてはいる物の、私が真実の愛を捧げられるお人は過去も今も彼ただ一人。

 

 

 “闇呪羅──”

 

 

 労りを持ち抱いてくださる伽の時、名を呼ばれるだけでもエクスタシーを感じる。

 

 正常の体位が崩されることなく深く入りきる腰が私の身体へと隙間無く重なり、到達点の引き金が引かれた。

 

 

 

 とくん

 

 とくん

 

 

 

 引きつりを起こしたかのような痙攣。

 

 それは愛しき和尚様に抱えられた私の両脚。

 

 伸びきった先で小刻みな震えを抑えられず、ぴくん、ぴくんと跳ねている。

 

 引きつりを起こしたかのような痙攣。

 

 それは私の中に総てを納めきった愛しき彼自身。

 

 入りきるその先で最奥への扉を開かせたまま、びくん、びくん、と跳ねている。

 

 

 

 “あっ──は、ああっ”

 

 

 

 開いた口から漏れる私の声。

 

 

 

 “闇呪羅──”

 

 

 

 反応はまたも私の名。

 

 彼が紡ぐ私の名。

 

 開いた眼の先で、老紳士は微笑む。

 

 

 

 止め処ない愛を私に注ぎながら。

 

 

 

 とくっ

 

 

 

 限界を超えてもまだこの身の奥深くで弾ける白きマグマ。

 

 

 

 “ああ──”

 

 

 

 抉るように刻むように貫き来る雄々しき猛りから、幾万幾億の命が未だ私の中へ注がれ続ける。

 

 終わりなき奔流と生気溢れる命達が受精を促していく。

 

 幾度達しても尚求めたい、求められ続けていたい。

 

 想いは届く。子の刻を超えて、丑の刻を迎えるまで和尚様は私を愛し続けてくれた。

 

『男子たる者、惚れたおなごの求めに応じてこそじゃ』

 

 愛の時を昇華し、汗で濡れた身体を絡ませ合ったまま伝えられたいつもの台詞。

 

 共に至った終着点を最後に、私たちは静かな眠りに落ちていった。

 

 そして迎える朝。

 

 起床時に目を覚ます畳の寝室で。

 

 寄り添う私を掻き抱く、歳に見合わぬ逞しい腕と身体の温もりの持ち主は。

 

 心を乱す一言を以て挨拶をしてくれた。

 

「うう~ん、むにゃむにゃ。大姉さまぁ大好きじゃ~……」

 

 

 “ばちーん!!”

 

 

 役小鬼、彼の姉にして私の義姉。

 

 そのお義姉さまを呼ぶ予期せぬ様子に、咄嗟に振り抜いてしまった手の先で、大きな乾いた音が響いていた。

 

 

 

 

 

 ◇◆◇

 

 

 

 

 

「あ、闇呪羅ちゃん~っ、なにをそんなに怒っておるんじゃ~っ」

 

「知りませんわっ! 御自分の胸にお訊き下さいましなこのシスコンっ!!」

 

 小明と小鬼は、縁側で茶を飲みながら夫婦げんかの様子を見ていた。

 

「あ~あ、ばあちゃんまたやってるわよあの二人」

 

「寿海のやつにも困ったものじゃ」

 

「ばあちゃんにも責任有るんじゃないの? 昨日出てきた昔の写真和尚にみせたのばあちゃんじゃない」

 

 おそらくこのけんかの原因は昨日出てきた小鬼の若い頃の写真にあるのだろう。

 

 昔を振り返りながら視ていた寿海が一枚の写真に見入っていたことを小明は目にしており、おおよその見当を付けていたのである。

 

「和尚の手が震えてたのみたよ私」

 

「う、うむ……、よもや幼い頃のあやつが実姉たる儂に懸想しかけておったなど思いもせなんだからのう……」

 

 寿海がまだ十にもならない頃、よくくっついてきていた事を思い出す小鬼は、はぁ、と溜息を付く。

 

 今にして思えばそういうこともあったかも知れない、そう思い当たる節があったのだ。

 

 もちろん成長するにつれその種の感情も消えていったであろうが、夢に出てきたと言う事はそれだけ強く当時の思い出が印象に残っていたのだろう。

 

「よりによって妻との睦み合いの後に迎えた朝にそんな夢をみとるとは」

 

 再度の溜息。それは溜息も出よう。

 

 弟夫妻の夫婦げんかの原因が、色恋など遠い昔の思い出になっている自分にあるのだとなれば。

 

 

 

 肩を怒らせながら歩いてくる闇呪羅の姿がある。

 

 

 

「お義姉さまっ!」

 

「なんじゃ闇呪羅?」

 

「わたくし絶対に負けませんわよ!」

 

「負けぬもなにもおぬしら夫婦であろうに」

 

「いいえあの人を惑わすお義姉さまに負けないくらいのいい女になってみせますわ!」

 

「うわーなによこの妙な嫁姑関係。闇呪羅も性格崩れちゃってまあ、いつもみたく余裕にほほほーってやれないの?」

 

「小明ちゃん今後のために覚えておくと良いわ。何時の時代も姉というものはとてつもない強敵ですのよ。とくにシスコン弟に対する姉は」

 

「大姉さまぁ、助けて下されぇ」

 

「寿海おぬしがしっかりせんからこういうことになるんじゃまったく。我が弟ながら本当に情けない」

 

「いやーしかし大姉さまの昔の姿をみてはのう。若僧時代の淡い青春の想いがこうムクムクと」

 

「和尚さまっ! わたくしという者がありながらまだそのようなことをっ! やはりシスコンでしたのねっ!?」

 

 寿海の袈裟を両手で掴み締め上げながらガクガクと揺さぶる闇呪羅。

 

「ご、ごかいっ、誤解じゃよ闇呪羅ちゃんっ、憧れてはおっても懸想までは──」

 

「自覚がお有りなのか無いのかわからないシスコンはお黙りなさいなっ!!!」

 

 

 

 




あとがき


寿海和尚がシスコンの可能性があるという議論の中より生まれたものだったと記憶しております。

短編集内の各お話と投稿予定(未定)の続きやお話で読んでみたい作品はありますか?(ご期待に副える事が出来るかどうか分かりませんが、一ご意見としてお伺いしたいと思います)

  • コードギアス
  • コードギアスR2
  • 此花トゥルーリポート
  • FF4×FF6
  • カオシックルーン
  • 学園黙示録
  • ルパン三世 ワルサーP38
  • 幕末風来伝 斬郎汰
  • ニードレス
  • ヨルムンガンド
  • 少女少年
  • 北の告発
  • サラダデイズ
  • クレセントノイズ
  • ひとひら(甲斐×理咲の近親相姦物)
  • ESアザーワイズ(戒×瑠璃)
  • 遊戯王GX(十代×カミューラ)
  • 魔装機神(マサキ×モニカ)
  • 椎名君のリーズニングファイル
  • RAVE(ハル×絶望のジェロ)
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