時刻は深夜。あたりは闇に覆われ、かすかな星明りだけが頼り。
当然だが、人の姿は全くない。皆、家で寝ている時刻。この時間に起きているのは、村や町を守る衛士や兵隊ぐらいのもの。あるいは、夜が商売の女ども。
そんな時間、人里離れた深い森の中。そこには巨大な谷があった。深さは100メートル近く。幅は50メートルほど。そんな谷の全長は数百メートル以上もある。
それだけなら、大自然の雄大さを賛美していればよい。だが、その谷は不自然だった。まず、谷の崖部分。そこには気が全く生えておらず、草もまばらだ。崖には、岩などが無く地面がむき出しているのにだ。
普通、土の部分には植物が生えるものなのに……。谷間になっていて日当たりが割るとしても、それは少々不自然だ。
次に、谷の中にある建造物の存在。その建造物は球形で直径は30メートル程。中々に巨大なそれは、黒色。月明かりをあびて鈍く光っている。
興味深いことにその建造物、宙に浮いていた。否。浮いているのではない。崖の両側から、紐のようなものが無数に伸び、球体を吊るしている。
建造物は、すっぽりと谷の中に納まっている。まるで球体が、人の目に触れないように隠しているようだった。
その建造物の中。そこには、人間の頭骸骨が無数に敷き詰められていた。数百? いや、数百では足りない。数千か、あるいは万の単位に達しているかもしれない。夥しい数の頭蓋骨。球体の中を頭蓋骨が満たしている。
猟奇的な光景。まともな神経を持った人間なら、発狂してもおかしくはない。だが、その骸骨の上には、少女が一人たっていた。
少女の名前を、“逆髪の結羅”という。鬼族の女子だ。
年の頃は、中学生といったところだろうか。黒髪をボブカット風にしている。瞳の色は、紅。やや釣り目がちで、勝気そうな雰囲気を与える。
そんな少女の服装は、アニメや漫画で出てくる、くノ一のようなもの。胸元を大きく開き、谷間を強調。年齢に似合わず、Jカップほどもありそうな巨大なオッパイを自慢するかのようだ。また、少女のスカート丈は異常に短く、太ももを大胆に露出。
こんな恰好で森の中にでも入れば、たちまち藪や虫により傷だらけになりそう。実用性皆無な服装だ。
そんな逆髪の結羅、彼女が手に持っているのは、人間の生首。その生首は、つい先ほど死んだばかりなのだろう。切断面の血は、生渇き。少女の腕を血で汚している。
普通なら嫌悪するところだが、少女は違った。楽しげに微笑んでいる。
「うふふふ。あんたたち、もう一度魂を入れてあげる」
少女の唇。サクランボのように愛らしいそれが、言葉を紡ぐ。
同時に、少女が一本の櫛を取り出す。
シャ! シャ!
櫛が奏でる軽快な音。少女は、生首から生えた髪を、いとおしそうに梳いていく。
すると、不思議なことが起こった。生首の髪がひとりでに蠢きだしたのだ。蠢く髪は、ざわざわと音を立てながら、建物の壁へと合流。
ざわざわざわ。
髪が壁に合流するとき、壁もまたざわめく。よくよく見てみると、この建物の壁は髪でできていた。
人間の髪でできた建物。そして、その中には無数の骸骨。異常な光景。そんな中で嬉しげに笑う少女は、とてもまともな神経の持ち主ではない。
「さて、あんたは終わり」
そう言うと結羅は、骸骨の上に腰を下ろす。どうやらこの少女、骸骨に座ることに全く抵抗感はない模様だ。それだけでも色々とアレな光景なのだが、この少女、驚くべきことに胡坐をかいて座った。
当然、ミニスカがめくれ、少女のパンツが露わになる。
……。
……。
いや、パンツはあらわにならなかった。なぜならば、少女は下着を身に着けていなかったからだ。
パンツの変わりに、少女の生えかけの陰毛。それに、可愛らしい割れ目が顔を出している。背徳的な光景。だが、少女にはまったく気にした様子が見られない。どうやら、周囲に誰もいないため、安心しているようだ。
「次はあんたの番」
そう言って結羅は、先程まで手に持っていた生首を床(骸骨)の上に置き、それとは別の生首を手に取る。
シャ! シャ!
櫛を梳く音。先ほどと同様の光景。生首の髪が伸び、壁の髪と合流。壁を補強していく。
それも終わると、少女はまた別の生首を手に取り、それも梳いていく。一連の動作は数分で終わった。傍らに置いてあった6個の生首、そのすべてを梳かし終わると少女は手持無沙汰になったようだ。
「遅いわね、犬夜叉たち。そろそろこっちに来ても良い頃なんだけど」
結羅の呟き。可愛らしげに首を傾げる。犬夜叉たちの遅れを不審に感じた少女は目を閉じて、指の神経に意識を集中。
周囲に張り巡らせてある、無数の髪。髪の結界の状況を調べる。すると、一部の結界にほころびを発見。どうやら犬夜叉たちは、髪の結界を破りながら進んでいるようだ。だが、その進行方向は奇妙なモノ。
「なんで? 迷子になってるの?」
少女の唇が、不満そうな呟きを漏らす。どういう訳だか、犬夜叉たちの進路は迷走。あっちにフラフラ、こっちにふらふら。行く当てもなく、彷徨っているように見える。
「もしかして……ここが分からないの?」
少女はそう推測する。
「あの生まれ変わりの巫女。あたしの髪が見えてるようだったのに……」
そう呟いてから、少女は気付く。髪が見えると言っても、その髪がどこから伸びているのかまでは分かっていないのだろう。それで取り敢えずフラフラと動いて、髪の密度が高い方を目指しているのだ。
そう考えてみれば、なるほど確かに、犬夜叉たちの進路は迷走しながらも、徐々にこちらへと近づいてはいる。ところ何処、妙なところに寄り道しているのは、髪の結節点で迷っているからだろう。
この調子では、ここには日の出までに辿り着ければいい方だろう。
どうすべきか? いっそのこと、ここで待ちかまえていないで、こちらから顔を出してやろうか? 結羅はそんなことを一瞬だけ考える。だが、すぐにそんな考えを打ち消す。それではまるで、迷子になった巫女と半妖を手助けしているようで、何だか癪だったからだ。
「ま、いいわ」
当初の予定通り、ここで待っていよう。そう、少女は決断する。
「でも、ずいぶん時間があくわね?」
犬夜叉たちがこっちに来るまで何をしようか?
結羅がそう考えたとき、少女の頭の中に、昨日見た犬夜叉の姿が思い出される。綺麗な銀色の髪。それを豊かに、腰にまで伸ばしているのだ。
「あの銀髪……操るのが楽しみだわぁ」
少女は、恍惚とした表情を浮かべる。
そして、結羅は気付く。何だか、お腹が熱いことに。それに、下腹部がむずむずしている。子宮がうずいているのだった。
「うふふふ。あたしったら、何てはしたないのかしら。感じてるのね。犬夜叉の綺麗な銀髪を考えただけで」
そう言って結羅は、視線を下に向け、自分の股間を観察する。胡坐をかき、ミニスカがめくれたそこは、マンコが丸見えだった。
「くすくす。こんなところをお母様に見られたら、怒られてしまうわ。女の子が胡坐なんてかいてはいけませんって」
それに、陰部を晒してはいけませんとも怒るだろう。年頃の娘が、胸の谷間なんて見せてはなりませんとも。
だが、ここは実家ではない。少女が自分で作った、彼女の城。誰の目も気にする必要はない。
逆髪の結羅は、右手を股間へと伸ばす。
ネチョリ。卑猥な音。股間からあふれ出た粘液が、少女の右手に絡みつく。
「うふふふ。もうこんなに濡れてるなんて、あたしったら淫魔みたい」
少女の呟き。その頬は上気し、桃色に染まっている。呼吸も荒く、肩で息をしている。
「犬夜叉! 早く! 早く来て! 早く遊びたい! その銀髪で! たっぷり持てなしてあげるから! 早くうううう!」
少女の叫び。結羅の子宮は、ますます強く疼いていた。
「ああああああああああああああああああんん! もう我慢できないいいいいいいいいいいいいいぃ!」
結羅は絶叫を上げる。同時に結羅は、右手を前戯も無しにマンコに挿入!
「がふっ!」
衝撃に、少女の身体はエビぞり状になる。それもそうだ。指の一歩や二本ではない。腕を丸ごと性器に突き刺したのだ。その衝撃たるや尋常ではない。
少女が単なる人族だったとしたら、その一撃でショック死してもおかしくはない。それほどの衝撃。
だが、結羅は鬼族。その身体には、人間よりも痛みに耐性があった。この程度で死にはしない。
「アアアアアアアアアアアアアアン! 気持ちいいいいいいいいい!!」
結羅の嬌声が響き渡った。