川のほとりで遊ぶエレン一行
最初はクロと2人っきりのことが多かったが、最近は妹のカレンや好敵手のブルーノとともに遊ぶことが多くなった。
ブルーノはエレンとの交友関係を強くするためにカレンにコミュニケーションを取ろうとするが、カレンとエレンはかつて父親を狼に殺された過去があり、カレンは狼を嫌っており、向こうから拒む感じとなり、なかなか上手くいかないでいた。
一方カリバルク王国では、
次期国王となっていたガイルは降ろされ、兄のガイウスが次期国王に任命されてしまう。
一気に変わってしまった環境に翻弄されるガイルだが、そこにやってきたのはガイルの1番の理解者であり、1番の従者でもあり、そして、ガイルの恋人でもあるアイナだった。
アイナの調査により、わかったことを元にエレンは王国への叛逆を誓い、アイナもそれについていくことを誓うのだった。
夜の森、エレン達一行はいつもの遊び場である川のほとりに集まっていた。
何故この時間に集まったかというと…
「ほら、やっぱりだ。」
川のほとりにはあちらこちらに光る粒があちこちへと飛んでいた。
「わぁ〜…綺麗…。」
「素敵です!」
女性陣は目を光らせて、その光景に見惚れていた。
「蛍か?」
「うん。この時期になるとよく母さんと見ていたんだ。」
1匹の蛍がクロの鼻の上に止まり、お尻を光らせる。
「わわ、鼻に止まった。」
「はははっ、面白いなクロ。」
すると今度は2匹の蛍がエレンの左右の頬に蛍が止まり、お尻を光らせた。
「あっははは、エレンほっぺた染めてるみたい!」
「赤じゃないからセーフセーフ。」
そういいエレンとクロは2人ではしゃいでいる。カレンは川のそばでただ蛍を眺めていた。
「お前も行かねえのか?」
そういい話しかけて来たのはブルーノだった。
「私はここで十分です。こうして蛍を眺めるだけでも楽しいですから。」
だが、カレンの顔はどこか曇ったような感じにも見えた。
「この時期になるとよく母さんと見ていたんだ。」
先ほどのエレンの言葉が過ぎる。
(もしかしたらな…。)
ブルーノはカレンのとなりに寄る。
「となりいい?」
「ええ、構いません。」
ブルーノはそのまま腰掛ける。カレンは少し警戒はしているが、そのまま蛍を眺めていた。
「思い出したのか?」
ブルーノは直球でカレンに聞いた。
カレンは首を傾げたが、その意味を悟り。ゆっくりと頷いた。
「そりゃ良かった。」
「よくないですよ……。」
ブルーノは横を向く、カレンは涙を流していた。
「私たちは子供だったが故に、お母様を助けられなかったのです……。今でも思い出すと、苦しくて、悲しくて、怒りが込み上げてきます。」
彼女の体は震えてる。その手は強く握られていた。
「私…人間がやっぱり嫌いです…。」
ブルーノはそんなカレンを見ていたら、ふとブルーノの手はカレンの頭の上に置かれていた。
「あ」
カレンは小さい声を漏らした。だが、ブルーノは特に気にすることなどなかった。
「人間を嫌うことには何も言わねえ。俺もその気持ちはわかるからな。だけど、折角親といた時のことを覚えてるのなら、親不孝にならないように生きろ。親に教わったことだけは、無駄にするんじゃねえぞ。」
そういいブルーノは頭を優しく撫でていた。
「……。」
カレンはそのまましばらく黙り込んでいたが、頭を撫でられていることに気がついて我に返った。
トンッ
そのまま手を掴み、下に降ろさせた。
「気安く触らないで下さい。狼の癖に。」
ブルーノは「やれやれ」と言わんばかりに腕を下ろした。
「カレンちゃーん!こっちにおいで〜!」
向こう側からクロの呼ぶ声が聞こえてきた。
「はーい!今すぐ行きまーす!」
そういい少し走り出そうとしたところでカレンはブルーノの方へ振り返る。
「私、あなたの事は嫌いです。
ですけど、これだけは言わせて下さい。
ありがとうございます。」
カレンは律儀にブルーノに対して頭を下げる。そして頭をあげたカレンは
蛍の光と相まって幻想的な笑顔を見せていた。
「っ…。」
ブルーノは思わず視線をそらして「いいから行け」とだけ言った。
カレンはそんなことを気にすることなくクロの元へ行った。
少ししてエレンがブルーノの横へ座った。
「カレンと何話してた?」
「特に…。」
なぜか横に座るエレンはニヤニヤとしているようにも見えた。
「な、なんだよ…。」
「何も。」
エレンはそう言ったが、ブルーノには納得がいかなかった。
ブルーノの目の前で光を失った蛍がそのまま下に落ちた。生き絶えたのだ。
するとエレンは口を開いた。
「僕的にはさ、カレンもそろそろ兄離れして欲しいんだ…。寂しいけど、その方がきっとあの子の為になる。」
エレンが手をさしのばすと1匹の蛍がエレンの手に止まる。
が、そのまま光を失い。手の中で蛍は生き絶えた。
「知ってるかブルーノ。蛍の寿命は1日なんだ…。」
「……。」
ブルーノは静かに頷いた。
「僕たちたっていつ人間に見つかって殺されるかわからない。儚げに光る蛍だって今日死ぬなんてきっと知らない。それでも精一杯に生きてるんだ。」
エレンは立ち上がり、地面を掘り返し、死んだ蛍を土の中へと埋めた。
「だからカレンには、決して時間を無駄にして欲しくない。立派な女の子に育って欲しい。女の子だからきっと恋だってする。だから、僕以外の人を異性としてちゃんと見て欲しいんだ。」
エレンは笑っていた。
「それは、兄としての愛情か?」
「捉え方は任せるよ。」
エレンは再びブルーノの横へと座る。
「家族に恋をするのは、間違いなのか?」
「僕にはわからない。」
「……そうか。」
そのままブルーノとエレンは2人がはしゃぐ様子をただ静かに眺めていた。
今回も読んでいただきありがとうございます。光陽です。
曲を聴いてると何だか突然小説が書きたくなってしまいました。
それでこうして平日にもかかわらずこんな時間まで書いてしまいました。
やはり何かに夢中になると時間を忘れてしまいますよね。私なんてしょっちゅうあります。
でも、それだけ夢中になれるってことはきっとそれに対してそれだけ真剣な証拠ですよね!(語彙力が足りない……
あ、最近花言葉と誕生花の勉強を始めました。
もともと花言葉とかはFKGで知ったのですが、花には誕生日が設けられてると聞いてなんだか面白いなと思ったので最近勉強することにしました。
なんかお花に関する資格があれば挑戦して見たいななんて思っているところです。
老いていくのはとても怖いです。死ぬのも怖いです。
だからこそ、今若いうちにできることを全力でしたいんです。
後悔するのってどんなに慣れててもやっぱりしないに越したことはないですもんね。
…なんだか私らしくありませんね、ごめんなさい^^
学生の皆さんは学校生活を、社会人の皆さんはお仕事を、がんばっていきましょう!
それでは、次回もお楽しみに〜!