思わず、パラレル設定(主人公の性格と口調が違う。いきなり高校時代に飛ぶバージョン)を書きたくなるくらいにはダレました^^;
まぁ、小学校時代のクラスメートからは女子の陰湿な陰口を叩かれていたのは知っていたけど。
(婚約者になったのは、私の意図ではないんだけどな。社会人歴なめんなよ)
まぁ、現実世界でしょっちゅう陰口叩かれていた私には、ミジンコほどのダメージもなかった訳だが。
クラスメートに一人厄介なのが転校してきた。
あと1年しかないのに、構ってられないのだが。
この転校生の女の子が典型的なお嬢様系で超絶ワガママ。
しかも、ウチのクラスで一番のイケメンと言えばなっつんな訳で、カッコよくて金持ち。って肩書ににもうメロメロな訳ですよ。
んで、私の陰口を言ってた女子たちが、余計なこと言うもんだから女子の陰湿なイジメの標的に見事されましてね。
黙ってるのも限界だったから、大人げないと思いつつ仕返ししましたけどね。
口喧嘩なら負ける気しないしね。
あ、ちなみにこの時既に谷本のおじさんに一応直筆の遺言みたいなのを一応書いてもらってたんだけど。
結局意味はなかったな。
多分原作の時ほど搾り取られてないとは思うけど。
なお、なっつんは陰口は気付いてたみたい。
まぁ、そりゃ仲のいい幼馴染的な存在のこと悪く言われたら気分は良くはないわな。
ただ、結局楓ちゃんの件は解決策が見つからなくて、だた時間だけが過ぎていった。
(あーもう。どうすれば・・・・・・)
なっつん曰くの幸せな3年の最終年。
(最近谷本のおじさんは体調悪そうに見える。原因不明の死ってのが近いのか。)
結局もがいても無駄なのか。
そんな思いが頭をよぎる。
「あ、夜依ちゃん。お兄ちゃん一緒じゃないよね?」
「うん。今日は一人。」
楓ちゃんも目に見えて衰弱しているように見えた。
「夜依ちゃんに話したいことあるの。」
「何?」
「実は、気付いてるかもしれないけど私ホントはお母さんの治療受けてないんだ。」
「やっぱり・・・・・・」
「多分もう長くない。って自分でわかるの。」
「そう・・・・・・ごめんね。わかってたのに何もできなくて」
むしろ、谷本のおじさんに引き取られる時点から知ってたのに・・・・・・
「夜依ちゃんが気に病むことじゃないよ。夜依ちゃんたちの結婚式に出られそうにないのが残念だけど」
「そんな気にすることないよ。悪いのは・・・・・・」
女医だから。と言おうとして私は言葉を飲み込んだ。
私にとってはそうでも、この時点まではまだ楓ちゃんたちにとっては母なのだ。
「でもね気がかりなことがあるんだ。」
「なっつん?」
私の言葉に楓ちゃんは静かに頷いた。
(この子はどこまでいい子なんだろうか。女医め。こんないい子を・・・・・・)
「お父さんも最近体調悪そうだし、私もこんなだから・・・・・・だからお願い。夜依ちゃんはお兄ちゃんを支えてあげて。」
「言われなくてもそのつもりではあるけど、果たして私で支え切れるか・・・・・・」
「大丈夫だよ。なんだかんだでお兄ちゃんは夜依ちゃんに助けられてるから」
「そう?」
「うん。だから、よろしくね?」
そう言って差し出された楓ちゃんの小指。
「ゆびきりげんまん嘘ついたら針千本のーます。指切った。」
指きりが終わると楓ちゃんは嬉しそうに笑って、それから静かに夢の世界へと入っていた。
ふと、入口に気配を感じて振り返る。
姿を隠しているようだけど、なっつんが見えた気がした。
どこから聞いていたのだろう。
病室を出るとやはりなっつんが居た。
「来てたんだ。」
「夜依はどこから知ってたんだ。」
怒ってるとも悲しんでいるともつかないトーンでなっつんが尋ねる。
「最初から」
その最初からなっつんに相談していたら、何か変わっていただろうか。
おじさんに言っていたら?
でも、女医と結婚する前のおじさんでは私すら相手にされないだろう。
「そうか。」
そういうと、なっつんは先に歩きだしてしまう。
(やっぱり怒ってるよね。)
それからしばらくはなっつんも私も、お互い避けるようになった。
そしておじさんが亡くなって、楓ちゃんもいよいよ危なくなって、女医はようやく逮捕された。
「楓・・・・・・しっかりするんだ楓!!」
「ごめん・・・・・・お兄ちゃん。楓もうダメみたい。お兄ちゃんは・・・・・・負けないでね・・・・・・」
「楓ちゃん・・・・・・」
「や、え・・・・・・ちゃん。やくそくだ、よ。」
楓ちゃんは最後まで笑っていた。