Moon Light Another Fate a sequel 作:深緑 風龍
-海鳴町-
天音side
天音「ちょっと、厳しすぎたかも………。」
一応トラップ仕掛けていたとは言え、ちょっと厳しかったかも。何しろ、相手はかつてお父様達が倒した『殺生院キアラ』。私でも勝てると思ってたけど、慢心していたわ………。
お陰でちょっと怪我しちゃったし。
ザギ「大丈夫か?って、ん?」
天音「ええ、何とか………って、ザギさんですか?」
ザギ「あ、ああ。しかし、君は?」
天音「え?覚えが無いのですか?私です、月夜見天音です。」
ザギ「あ、天音?って、天音!?何故此処に!?というか、その姿は!?」
天音「あー、そうですね。ある事情で、私は人間を辞めざるえない状態になったのです。」
ザギ「何があった?」
私は、ザギさんに自分の身に何があったのか、そしてどう言う経緯でこの姿になったのかを伝えました。
ザギ「…………そうだったのか。」
天音「とは言え、気が付かなかったのは、私のせいですし。ですがこうして生きていられるのは、お父様とお母様のお陰です。」
ザギ「しかし、その怪我大丈夫か?私が────」
天音「いえ、大丈夫です。波紋で治せます。」
ザギ「波紋?」
私は波紋の呼吸をすると、みるみると怪我が治っていき、元通りの肌に戻った。とは言え、泡塗れですけど………。
???「あー、いたいた!!って怪我治ってる!?」
???「あの、大丈夫でした?」
天音「ええ、軽い傷でしたので、波紋で治しました。」
ザギ「リリカ?和哉?何があったんだ?」
リリカ「殺生院キアラと戦っているところを目撃したようで、その時この子が怪我をしていて………。」
和哉「そんで、終わった後に病院に行かせようとしたら、いつの間にか消えていたんだよ。」
あ、この盲目の人はリリカさんで、此方は和哉さんというのですね……。
天音「怪我のことでしたら、心配しないで下さい。それと、苦戦してるところを、助けて下さり、有難う御座います。
私は、月夜見天音と申します。元人間です。」
リリカ「元人間?それって一体…………?」
ザギ「どうやら天音は、ある世界で瀕死の重傷を負わされてしまって、治療するも、後6週間しか生きながらえる事が出来なかったらしい。」
リリカ「え!?」
和哉「だが、何で生きて!?」
天音「お父様とお母様のお陰です。お父様は、生きた人間、ましてや自分の娘を改造させるのを、とても嫌がっていました。勿論、お母様も同感です。ですが、お二人の苦渋の判断を下し、私に相談しようとしていたのですが、既にその話を聞いたときに覚悟を決めました。
生き続ける為に、『超獣』になろうと思い、お父様とお母様に言いました。それから、私を眠らせ、私を生かすために改造し続け、今のお姿になっているのです。」
リリカ「そうだったの…………、ですね。」
天音「今の私は、『夢幻泡嵐天彗迴神龍<月夜見天音>』と言います。此からも、どうぞ宜しくお願い申し上げます。」
ザギ「…………しかし、何故君もこの世界で?」
本題を忘れるところでした。私は、ザギのところで修行したいと言うことを話した。
ザギ「なるほど、ディノオウガと同じか。」
天音「はい。一応対転生者との戦いも含めて修行していましたが、先程の戦いで油断してあの傷を負いましたし、ザギさんなら鍛えてくれると思って。」
ザギ「そうか。我が主といい、助手になったガルッチといい、仕方の無い事だ。ただし、厳しいから覚悟してくれ。」
天音「はい。元よりそのつもりです。」
はやて「あのー、そろそろうち出て来てもええか?」
ん?車椅子に座った子が持ってる本、何かのまやかしを感じる気がする………。それも、途轍もなく強いまやかしを………。
天音「あの、足貸してもいいですか?」
はやて「?ええけど、何するんや?」
私は車椅子に乗ってる女の子の脚に触り、ある詠唱を唱えた。
天音「…………ここは我が国、神の国、水は潤い、実り豊かな光ノ国。
国がうつほに水注ぎ、高天巡り、黄泉巡り、巡り巡りて水天月光。
汝解呪す。呪怨遮断浄化拡大、八尋の輪に輪をかけて、
これぞ九重、月夜見…………。『水天月光月夜見癒着』。」
車椅子の女の子に光が集まり、つま先から股まで光り出し、呪いらしき物を取り除くと、黒いシャボン玉となって宙に浮いて消滅していった。
そして、光が収まる。どうやら、その本の呪いは解けたようだ。
ザギ「それって、宝具?」
天音「お父様から教わったのですが、彼方は未完成というよりは完成することには至らなかったものです。
それを私が改造して、治癒。または浄化宝具として、使えるようにしました。今の貴方でしたら、もう足を動かせます。」
はやて「え?ほな馬鹿なことが………。」
騙されたと思い、足を動かそうとすると、いきなりだったのか、私の顎に当たってしまった。ですが、タマミツネの特性のお陰で、痛みを感じることはありませんでした。
はやて「へ?嘘?」
ザギ「もしかして………。」
はやて「立てる!!ホントや!!足が動ける!!ありがと!!名前何て言う?」
天音「天音です。」
はやて「天音ちゃん!ホンマにありがとな!ウチは八神はやてっていうんや。」
天音「はやてさんですね。宜しくです。」
けど、安心は出来ません。この本、やはり何かが潜んで要るに違いありません。必ず、はやてさんを守らなければ。
そして私は、ザギさんの家に着くと、ディノオウガが居て、私を見るや否や抱き付いた。その後、私も料理を振る舞うと皆さん大好評して下さりました。ザギさんの料理も、どうやら衰えていません。
私もザギさんも、まだ鳳凰さんの料理には程遠いですが、いつか必ず超えたい。そう思い続ける私でした。