Moon Light Another Fate a sequel 作:深緑 風龍
-光の国-
フランside
フラン「どう、お兄ちゃん。気持ちいい?」
ガルッチ「んっ、凄くいい………。」
フラン「それじゃあ、此は?」アムッ
ガルッチ「ッ!そ、そこぁ……、ホントに………。//////」
ん?何をしてるのって?ただの耳かきよ。最近お兄ちゃんが、耳の聞こえが悪くなったらしくて、私に頼んだそうなの。久しぶりに私とお兄ちゃんだけの時間だから、ゆっくり時間を掛けて耳かきしているよ。
それにしても、ホントにお兄ちゃんの耳は、よく感じるね。お兄ちゃんも気持ちよさそうだし、もっと続けようかな?
ガルッチ「そういえば………。」
フラン「?」
ガルッチ「今思えば、殆どフランのお陰かもしれないな。」
え?お兄ちゃん、いきなり如何したの?
ガルッチ「不思議そうな顔してるね。」
フラン「それはするわよ。いきなり如何したの、お兄ちゃん。」
ガルッチ「そうだね。元々僕達ってさ、別世界の住人同士。出会うことはあり得ないと思ってた。」
フラン「そういえば、そうね。それがどうかしたの?」
ガルッチ「始まりは、鎮魂大桜でその世界のフランと出会った。思えば、そこから旅の始まりかも知れない。僕はその旅で、多くの仲間と出会い、本当の自分は何者なのか、それが出来たのは…………、もしかしたらフランのお陰かもしれないってね。」
フラン「えー?私何もやってないと思うけど?」
ガルッチ「それでも、僕はここにいる。フランと出会ったこそ、今の僕が居る。」
フラン「そ、そんなことは無いよ。私は、もしかしたら貴方を壊していたのかもしれないのに、それなのに─────」
ガルッチ「ううん、君と出会った時点で、僕の何かが壊れた。出会っていなかったら、多分陰陽師の仕事を全うし、何者なのか知らずに亡くなってたかもしれない。
君やこいし、イリヤ、未来、英竜お姉ちゃんにも出会えず、亡くなってたかもしれない。そう思えば、君は僕にとって、幸せを運んできてくれた吸血鬼かもしれないね。」
幸せを運ぶ吸血鬼なんて…………。そんなこと無いのに、下手したらお兄ちゃんが死んじゃうかもしれなかったのに。
ガルッチ「…………ずっと一緒に居てくれる?フラン。次元の最果てまで、この身が朽ちるその時まで、ずっと…………、ずっと…………居てくれるか?」
フラン「お兄ちゃん……………。今更だけど、本当にこんな私でも良いの?『破壊』の力を持った私を。いつか貴方を殺しちゃうかも知れない、『悪魔』を。」
ガルッチ「今更何を言ってる、フラン。恋人になったときから、もう既に決めてるよ。僕の全ては、君に預け、代わりに刃となって、守り続けるって。
君が狂いそうなら、僕が止めてあげるし、逆に僕が正気を失い、ヤバくなったら、君が殺してくれれば良いから。」
フラン「お兄ちゃん…………。」
そうだった。お兄ちゃんは、元からこうだったね。自分よりも他人を、特に仲間や家族を何より大切にし、傷つける人は死を与える刃に変わるお兄ちゃんだったね。
確かに、私という存在がいたからこそ、お兄ちゃんは神様に戻れたし、情緒不安定だった私を、変えてくれた。そう思えば、お兄ちゃんと出会えて、本当によかった。
フラン「後悔しない?」
ガルッチ「今更後悔するつもりは無いよ。」
フラン「例えお互い亡くなっても、この先ズッと、ずぅぅぅぅぅぅっと、離れる気は無いから。覚悟してね?」
ガルッチ「寧ろ、ちゃんと着いてこいよ。フラン。」
そして私とお兄ちゃんは、唇を重ね───────
全王神「何時もニコニコ!貴方の隣に、皆のアイドル、全王神ただいま参上!!!☆」
……………雰囲気ぶち壊された。
ガルッチ「母さん?ちょっとそこに直れ、説教してやる。」
全王神「え?ちょっとガルッチちゃん?顔が今まで以上に怖いよ?ねぇ?」
ガルッチ「大丈夫。ちょっとO☆HA☆NA☆SHIミ☆するだけだから。」
全王神「そのお話が怖いんだけど!?今の内に、逃~げる~のよ~!!!」
ガルッチ「おいこら!!待て!!」
そのままお兄ちゃんは、全王神を追いかけていった。
……………やっぱり、未来お兄ちゃんという名の鞘を見つけたお兄ちゃんでも、私がいなきゃ駄目なんだね。だったら、妻の私が、ちゃんと支えてあげないと。
『幸せを運ぶ吸血鬼』フランドール・スカーレットとしてね。