キュゥィィィィィン! キュゥィィィィィン!
診察室の中から、無機質な金属音が冷酷な旋律を絶え間なく奏で続ける。
「あがーっ! げぎゃぁぁぁっ!!」
そして、それに伴い子供の悲痛な叫び声が小さな院内に幾度となく響き渡る。
「…………」
俺は今、数ある病院の中でも特に恐れられることで有名な、歯医者の待合室にいた。
――チクショウ、こんなことになるんだったら、毎晩しっかり歯を磨くべきだったぜ……!
俺は今頃になって重ね続けた自分の不衛生を悔やむ。全く、どうして虫歯になるまで何も気付けなかったのか。
「あがっあがっ、ひぎゃぁぁぁぁぁぁ――っ!!」
麻酔注射の針でも刺されたのか、子供の悲鳴が一段と大きくなって俺の心に不安の種を植え付ける。
――勘弁してくれよ、次は俺なんだからさ……
誰もいない待合室で、俺はただ一人、未体験の恐怖に打ち震える。本当は気を紛らわせるべく漫画を読みたかったのだが、この病院に置いてあるのは小難しい書籍ばかりで、読む気すら起こらなかった……
――くそっ、こんな歯医者二度と来たくねーや!
俺が半ば不貞腐れた状態で、長椅子に寝転がろうとしていたその時だった。
タッ……
ふと、受付のナースが席を立ち、待合室の前を通り抜けて奥へと消えて行く。
「あっ……」
その時、俺は二つほど気が付いてしまった。一つ目は、名札に刻まれた彼女の名前が『永井理香』であること。そして、もう一つは奥の道にはトイレしかなく、彼女が――理香さんが、トイレに向かったということ。
「……!!」
俺は迷わず立ち上がると、恐怖感など遥か彼方へと吹き飛ばして、理香さんの後に続いたのであった――
理香さんが個室に入ったところを見計らって、こっそりとトイレの中に入る。
「……」
ここのトイレは男女共用で、小便器と個室が一つずつという造りになっていた。本来ならば堂々と入って問題ないのだが、俺のような使用目的を持っている人間からすれば男女共用であれ『こっそり』が鉄則だ。
――さて、見せてもらいますよ、お理香さん……
俺はいつものように床に這って、目を凝らしながら隙間の向こうを覗き見る。すると、ちょうどそのタイミングで、便器を跨がる理香さんの尻が落ちてきた。
――ふむふむ、桃尻ながらお毛々もバッチリこんにちは、って感じだな……
理香さんの尻を間近で観賞しながら、見たままを的確に分析する。気持ち冷静ではあったものの、既にチンコはビンビンに膨れ上がっていた。
「う~~……」
理香さんがうめき声を上げながら肛門を開く。すると、その穴から……マグマのような下痢便が噴き出されたのである!
ブリブリブリブリブリッ!! ブブブビッ! ビチャッ、ビチャッ、ビリビチャッ!! ブビビビビビビッ!!
――す、すげぇ……これは下痢どころじゃない、大下痢ってレベルだぜ……
理香さんの下痢っぷりに驚愕しながら、一秒たりとも見逃すまいと俺はいっそう目を瞠みはる。彼女の下痢便は無軌道で、便器の後ろ側をところどころ汚し続け、見事なまでの『はみ糞』をやらかしていた。
ビッ、ブリリッ! ビリビリッ、ビリビチャッ!! ……ブゥ~~ッ、ブププッ!!
――うわっ、臭っ! 下痢便アフターの屁とか、臭いが半端ねぇ!!
理香さんの便臭と屁臭が容赦なく鼻腔に突き刺さり、あまりの臭さに鼻が曲がりそうになる。しかし、それでも俺は彼女の尻から目を離そうとはしなかった。
――最高だよお理香さん……俺、あんたのことを絶対オカズにするからなっ!!
「んっ、臭い……」
プシャァァァァァァ…………
理香さんが出したブツへの率直な感想を漏らしながら、緩やかに放尿する。透明感あふれる彼女の尿は、その一部が尻の毛につたわって、そこからもポタポタと雫をたれ落としていた。
――良いんだよなぁ……尻からオシッコ出してるような、あのエッチな錯覚感が!
やがて、出すべきものを出し切った理香さんが尻を拭き始める。
「…………」
彼女が拭き終えて立ち上がったところで、俺はこっそりと便臭に満ちたトイレを後にしたのであった――
トイレから戻った俺は、程なくして別のナースから呼び出しを受けた。
「間瀬さーん、準備お願いしまーす」
「……はい!」
大きな返事をして、席を立ちあがる。目の前では、ちょうどトイレから戻った理香さんが、待合室を掃除している真っ最中だった。
――お理香さん……俺、完治するまでずっとここに通い詰めるからね!
俺は理香さんを少しだけ見つめると、彼女と過ごした桃源郷の甘美な思い出を胸に、診察室へと足を踏み入れたのであった――