何故、こんな山の上で眠っていたのか――それはしっかりと覚えている。
奥寺先輩や司を置いて、ひとりでここにいる理由も。
決して、ふたりと喧嘩をしたわけではない。
俺は、三葉を救うためにここへ来た。
そして、途切れ途切れになっていた彼女の記憶も、今ではしっかりと思い出せる。
もしかすると、彼女の命運が定まったからかもしれない。
彼女が、同じ時を生きているから。
もし、過去が本当に変わっているのならば――
『瀧君!? 瀧君なんでしょ!?』
先輩とのデートの後には通じなかった番号が、今度は通じる。
それも、あるべき持ち主に向けて。
「三葉……良かった。生きてるんだな……」
『うん、うん……ありがとう……待ってた……ずっと、待ってたの……!』
彼女は待っていた。三年前の過ちを繰り返さないために。
三葉は、俺の先を生きている。
俺が彼女に追いついて、迎えに来るのを待っていた。
そしてこの時をもって――その願いはようやく成就したのである。
こちらにとっては連続した時の流れの中にあったが、三葉にとっては、長く不安な三年間だったのだろう。
『瀧君、今すぐ逢いたい。どこにいるの?』
物凄い剣幕ではあるが――残念ながら、それは難しい。
「あ、いや……ゴメン、今、糸森で……」
『そっか。じゃあ、元の身体に戻ってすぐ連絡くれたのね……嬉しい』
この三葉と話していると、どうにも調子が狂わされる。こんなに好意を真っ直ぐにぶつけられると、嬉しいながらも恥ずかしい。
三年の月日が彼女を変えてしまったのか? ……と危惧してみるも、どうやら、その原因は、むしろ俺にあったらしい。
『じゃあ、東京に帰ってきたらまた電話してね。私も……“すきだ”君のこと、大好きだよっ❤』
ぅ……切る直前にとんでもない爆弾を放り込んでいきやがった。それで、三葉のヤツ、浮かれてたらしい。
……って待てよ? 俺にとっては書いたばかりの告白なのだが、三葉からすれば、三年前の思い出になっているはずでは? なのに、このテンション……きっと、声を聞いて一気に盛り上がったのだろう。ずっとこんな調子では疲れてしまうだろうし。
ともかく、一度顔を合わせれば落ち着くはずだ。こんな勢いで迫ってくる三葉と逢うのは、少し怖い気もするけれど。
それでも、俺が三葉の手の平に託した想いに偽りはない。だから、彼女が想いを寄せてくれるのなら、こちらもできる限り応えよう。
ということで、言われた通り、俺は東京に着いたところで電話した。
相手の都合も考えずに。
『もしもし? 今、講義中だけど……すぐ行くね!』
大学生ってのは躊躇ないな!? ここは俺の方から止めておこう。
「て……てか、俺もこれから学校が……」
午前中はぶっちぎってしまいそうだけど、せめて午後からは出ておきたい。
『なら、放課後――』
「その後は、バイトで……」
高木には急遽代わってもらったからな。その埋め合わせをしなくてはならない。
仕事とあれば、三葉も納得してくれたようだ。
が、大人しく一人で待っているつもりもなく。
『……じゃあ、バイト先で待ってる』
「あ、あぁ……ゴメン」
三葉は俺と違って長い間待っていたのだから、すぐにでも、少しでも、俺に逢っておきたいのだろう。そう考えると……自分の都合ばかりでなく、彼女に合わせても良かったかもしれない。
ともあれ、今更こちらから言い出した約束を撤回することもできず、俺は半分だけ真面目に授業を受けるため……先ずは帰宅することにした。旅着のまま登校するわけにもいかないし、教科書の類も持ち合わせていないし。
しかし、玄関に鍵を差し込み回してみるも……施錠されている? 今度は逆に回してみたところ、開いた。ということは……戸締まりはされていなかったことになる。
父さんにしては珍しい……と不審に思うも、扉を開いたところでその犯人はすぐにわかった。可愛らしい女子モノの靴――間違いなく、三葉のものだろう。とはいえ、高校生の頃に履いていたものとは異なり、少し落ち着いたパンプスとなっていた。何とも、女子大生らしい。
アイツには合鍵の隠し場所も教えてあったから、勝手に入ってきたのだろう。とはいえ……どういうつもりだろうか。ダイニングの方に人の気配はないので、自室に戻ってみると――
ゥンゥンゥンゥン……
何やら、スマホが唸るような音が聞こえる。
どこから?
布団から。
無人のはずのベッドは人ひとり分膨らんでおり、中に何者が含まれているのは明らかだ。
どういうつもりなのやら……と掛け布団を引き剥がすと――
「……ひゃっ、あ、あ……あああああああああああ!!?」
女のコの悲鳴に対して……俺は無言。
というか、どうして良いか判らない。
彼女の裸は、その……何度も見てきたけれど、そこにいる三葉はその三年後の姿だ。
顔立ちは少し大人びているものの、慌てふためく表情はどことなく子供っぽい。
隠そうとして隠しきれていない胸は少しだけ成長しているようにも見える。だが、生えそろった下の毛は……濃すぎず、控えめで、ずっと目に焼き付けてきたものに他ならない。
そんな彼女が大事そうに抱きかかえているモノは、今もこうして振動音を鳴らし続けているわけだが……何だ、ソレ? 少なくとも、スマホではない。何やらジュースの缶くらいの大きさの柔らかそうな円柱状のモノだが……他には、取っ手の付いた、やはり柔らかそうな棒状のモノやら、うずらの卵くらいのモノもある。
俺とて歳相応にそれなりの知識は持っているつもりだが……多分、これらは、俺の興味の外にあるものだ。何故なら、男子が執着するのは異性の痴態であって、同性に用いる道具については関心がない。
よく知らないが、きっと、そういうことなのだろう。そういう雰囲気を醸し出しながら、見たこともないのだから、きっとそうだ。
だとして……
「三葉……その如何わしいモノは、どこから持ってきた?」
「あの、コレは……」
少しだけ戸惑ったところで――
「……その前に、服、着ていい?」
なっ、いや、このタイミングでそれを言うかよ!?
女ってヤツは、こういう時ズルいよな!
とはいえ、この件を有耶無耶にするつもりはない。
慌てて部屋の外に出て、扉の向こう側で彼女の身支度を待つことにした。
この高鳴る胸を鎮めるにも……独りになれるのはありがたい。
終わったよ、と中から許可が下りる。
覗き込んでみると、三葉は私服に着替えていた。桃色のハイネックに白いカーディガン。下はベージュのスカートでタイツは穿いていない。神妙に縮こまり、膝を揃えて正座している太腿の先はあの身体に続いているのか……と思うと、つい良からぬところを凝視してしまう。
だが、邪なことを考えている場合ではない。俺は必死に本題を思い出す。問い質さなくてはならない諸事情はあまりに多い。
何故、俺の家に来ていたのか。
そして、何故、全裸だったのか。
何より一番問い詰めたいのは……その不気味なアイテムを
「ご、ごめんなさい……つい、好奇心に負けちゃって……」
やっぱり……俺の金か!
見たところ、三葉が自分で使うモノとは思えない。
かとって、最近買ったにしては年季が入っている。
予想通りというべきか――俺と入れ替わった時に、勝手に買い込みやがったようだ。
これについては後々建て替えさせるとして……他にも色々訊いておきたい。
「で、何で俺の部屋で、その……寝てたんだ?」
「裸で?」
「…………」
クソ、露骨にからかってるな。
「お前……恥ずかしくないのかよ」
「そりゃ、ちょっとは。でも……私たち、恋人同士、でしょ?」
どうにも、性的な領域へグイグイと踏み込んでくる。
だが、こちらも男として負けるわけにはいかない。
「なら俺、部屋から出ることなかったんじゃないか?」
「瀧君が勝手に出ていったんじゃない」
「そ、それは、そうだが……」
……簡単に負けてしまった。やはり、この分野では勝てる気がしない。告った直後の自分と違って、気持ちの準備もできている、ということか。
いや、気持ちどころか……その……
「か、格好はともかく! ソイツら、女用じゃないだろ!?」
まさか、早速それで彼氏を遊ぼうとしたんじゃあるまいな!?
と懸念してみるも……さしあたっての思惑に、さほど複雑な事情はない。
「うん、それでね、瀧君が学校行ってるうちに回収しておこうかな……って……」
つまるところ――
この家に忍び込むことはいつでもできたが、下手なタイミングで家の人間と鉢合わせては、本気で泥棒と間違われかねない。それで、俺の記憶が繋がる瞬間を狙っていたそうだ。
「三年前の失敗を、繰り返したくないし……」
「ぅ」
中学生の俺に非はなかったとはいえ、その件を持ち出されると、ちょっと申し訳ない。
「だったら、逢えない今が丁度いいかな、と思ったの」
講義をすっぽかして我が家へとやってきた三葉は、部屋の主である俺すら知らない隠し場所におさめていたマル秘グッズを無事救出。そこまでは順調だったのだが――
「これ、瀧君のアソコに使ってたんだなー、って思ったら、ついムラムラしてきちゃって……❤」
全裸になって、俺の布団に包まった上に――あれやこれやとやらかしていたらしい。
どのように使っていたかは、何となくわかる。手の平サイズの筒は口元に置いてあったし、棒状のものは太腿に挟み込んでいたし。
で、致して満足したところでつい微睡んでしまい、そこに俺が帰ってきた……と。
おそらく……俺は怒るべきなのだろう。勝手に俺の金でいらんものを買い込んで、それを隠蔽しようと無断で部屋に上がり込んできたのだから。
しかし……さっきの裸に頭がやられたのか、どうしても怒りが湧いてこない。俺を想いながら耽っていたなどと言われては……どうしても嬉しさの方が込み上げてくる。
部屋の空気には妙な熱が帯び始め、ふたりして、何も言えない。
何故なら、俺は三葉に好きだと伝え、三葉はそれに応えてくれている。
しかも、先程布団の中で見せてくれたような形で。
男として、意識せずにはいられない。
ただ……唐突すぎるんだよ。どのように受け止めたらいいのか、決めかねている。
しかし、三葉にとっては、いきなりの展開――というわけでもないらしい。
彼女には、俺の知らない三年間がある。
三年間、募らせてきた想いが。
それを彼女は開示しようとしている。
今、まさに、この場で。
「ね……瀧君……私も……ね?」
モゾモゾと両手をお腹に当てると、ピンクの裾を掴んで持ち上げ始める。その中から現れたプラスチック製の機器は――見たこともない上に特徴もない。これだけでは何だか分からなかったはずだ。
しかし、彼女には犯したばかりの前科がある。ゆえに、ソレが何に使われるものか、すぐに察しがついてしまった。
案の定、上に向かってコードが伸びており、その先はピンクの丸いものが付いている。胸の膨らみの陰へと潜り込むようにぶら下げられているが、それは、ブラジャーに取り付けられているのではない。
そもそも、下着自体つけられておらず――彼女の滑らかなところはすっかり剥き出しになっていた。丸い地肌の中で、少しだけ突き出した部分――綺麗に彩られた蕾は、小さなクリップによって握り潰されている。そこから釣られたふたつのオブジェは、まるで耳元を飾るイヤリングのようだ。
しかし、それは大人しくしていることはない。注意深く聞き取らなくては気づかないほど小さな音を立てて震えている。つねるような痛みそのものだけでなく、さらに揺さぶる――二重の刺激は、三葉の胸に刺さり続けていたようだ。長くもなかったけれど、俺と話していた間、ずっと。
だからきっと……そちらもまた。
「あと、その……こっちも……」
揃えた両足を開きながら、、スカートを捲り上げていく。意外なことに……ショーツは穿いていた。が、それは一般的なものではない。何しろ、ポケットが付いている。股の間の少し前の方――そこは、俺もよく触れたところだ。三葉の身体になった時、三葉に黙ってこっそりと。
だから、そこに震える小玉を仕込めば、どうなってしまうか俺にも判る。ゆえに、それを平然と耐えていたことに、逆に驚かされた。
しかし、心の中は平然としていられなかったのだろう。俺に見せたことで頬はみるみる紅潮してゆき――
「ね、ねぇ、瀧君……瀧君……」
四つん這いになって迫ってくる三葉だったが、唐突に背後を覗き見た。
「おっと、力んだら抜けちゃいそう」
お尻の方に手を伸ばして、クイクイと何かを押し込んでいる。それで気づいてしまった。彼女の下腹部に充てがわれていたローターは……
驚きが警戒心となり顔に出てしまったことで、三葉の決意も固まったようだ。自分の欲望を押し通す覚悟が。部屋の隅に置かれていた自分の鞄に向けてくるりと反転すると……先程、スカートはすっかり捲り上がっている。それで、ショーツに包まれたお尻が丸出しになっているのだが……もう、隠す気もないらしい。割れ目からこんもりと突き出されたところまで。
生地の向こう側ゆえに、その詳細はわからないが……おそらく、三葉が自慰のために太腿に挟み込んでいたもの――そして、三葉が今まさに手にしているもの――これらは多分、同じものだ。いわゆる、男女兼用、ということなのだろう。
男と女に共通して存在する器官――そこに、用いようとしているのか……!?
「ね、ね、瀧君……お揃い……瀧君と……お揃い……❤」
言いながら、三葉はお尻の裾をモゾモゾと何かしている。そして、ボロンと股の間に垂れ落ちてきたのは……白い持ち手の部分!
こうなれば、正面からでも見えてしまう。改めて見ると、結構太いぞ!? そんなものを
「ま、待て、無理だろ!!」
そこは本来
という反論も虚しく――
「無理なワケないでしょ? 私、瀧君の時に何度も楽しんだんだから❤」
ぐぇ……俺の身体は知らないうちに
それでも、やっぱりソコは抵抗がある。
「でも、ほら、力の入れ具合とか、そういうところで……!」
まさかこんな形で迫られるとは思っていなかった。こちらとしても心の準備ができていない。
その結果――三葉の心象を、酷くつまらないものにしてしまった。
「ふぅん、瀧君、そういうこと言うんだ」
拒んでいるわけではない。が、物事には順序というものがある。いきなりそんなマニアックなプレイというのも……
という一般論が彼女に伝わることはなかった。三葉は両膝を突いたまま再度鞄の方へと引き返していく。それで、今度こそしっかりと見えてしまった。後ろの穴から、円柱状の物体が生えているのが。
それさえも顧みず、三葉が持ち出してきたのは……うん、他の道具よりはポピュラーな気がする。
しかし――
「私ねー……
こちらへネットリと視線を送りながら、シリコンの塊に舌を這わす三葉はとんでもなく扇情的だ。さらには、唇の中へとすっぽり収めてゆき……ぅ、これには自分がされているようにも感じてしまう。
だが、ちゅるんと吐き出した先端をゆっくりと、自分の股の方へと向けられては――!?
「ねぇ、ディルドに
「いいわけないだろ!」
彼氏の心情として、それは勘弁して欲しい!
「瀧君が一緒に遊んでくれないなら、
「
自分のモノなんてマジマジと観察したことなどないから知らないが……コイツ、俺の型まで取ってやがったのか!?
い、いや、今はそれどころじゃない。
自分の目の前で、自分の模型に寝取られるというのは……やっぱりダメだろ!
「いいの? ねぇ、
ここまで来たら恥ずかしいこともないのか、三葉はこっちに向けて堂々と大股を開いている。滴る割れ目からはみ出した唇どころか、塞がれたままの後ろの穴まで。覆いを指で豪快にズラし、生身の三葉の筋に添って、俺の偽物を上下されては――!
「ずっとエッチな気分だったから、こんなになっちゃった。今なら軽く押し込むだけで――」
「わ、わかったから、それはやめてくれ!」
こちらが問い質す立場だったはずが、いつの間にやら完全に攻め落とされている。
もしかすると、少し目を離した隙に、三葉は俺の手に負えなくなってしまったのかもしれない……
尻穴挿入――ただそれだけのために風呂場に来たこと自体、危ぶんでおくべきだった。
そのローションの量は……絶対に局所用じゃないだろ!
「んふふ、それじゃ、四つん這いになって~♪」
原液をそのまま使うのではなく、わざわざ洗面器に張ったお湯に溶かして……ヌルヌルとしたものが波々と湛えられている。そして、俺も三葉も素っ裸。女のコに向けて尻を突き出すなんて……もはや、己の尊厳を保てそうにない。
とはいえ……彼女の姿を直視せずに済むのはせめてもの救いか。高校生の頃の身体つきは自分のものとして鑑賞させてもらったものだが……やはり、他人の――中身まで女のコの女のコの裸を見るのはやはり恥ずかしい。何より、見慣れた姿よりもすっかり大人びていて……それも面と向かえない一因となっている。
そんなわけで、俺は壁と相対したまま、為す術なく三葉に身体を委ねていた。例え、下腹部にどんな機器が――危機が迫っていようとも。
尻の上からテロテロと膝まで滴るほどのヌメリが浴びせられ、突破されるのも秒読み段階に入っている。
「そんなに緊張しなくていいよ~。瀧君の身体は何度もコレを飲み
そんな馬鹿な、と訝しみながらも……やはり、知らないうちに俺の
「……ぅく、あぁ……」
キてる……本気で侵食されてる……なのに……!?
「ほぉら、簡単に全部
チクショウ……何てことしてくれやがるんだ……! でも、これじゃ……下手に動けねぇ……
なるべく
「はぐぅっ!?」
「うふっ、お揃いだね♪」
ゴッ、ゴッ、と硬いモノがぶつけられ、俺の奥へとめり込ませる……!
「ナニを……ッ!?」
俺は思わず首をもたげて背後からの所業を咎めようとするも――丸いお尻が目に入り、すぐさま顔を定位置に戻してしまった。黒い髪や細い背中も見えたけど……やっぱり一番強烈だったのは……本気でお揃いだったらしい。同じところに、同じモノを咥えて、それをゴリゴリと当てていやがったのだ!
「瀧君……
三葉にそんな熱っぽい声を出されると……それだけで
「あっ、あぁくぅ……っ!」
「はぁんっ、あ、あぁ……っ!」
狭い浴室に、二人の声が反響している。吐息までも入り混じっているようだ。
俺の身体はどうなっちまってるんだ……という不安が募ってきたところで、後ろからの攻撃は一先ず止まる。
が、このまま終わるはずはない。今度はどんな衝撃を打ち出してくるのか、と身を固くしていたが――それは、思いの外、柔らかかった。
「んふぅ……瀧君……瀧君の背中ぁ……❤」
三葉のやつ……俺の背中に覆いかぶさってきやがった!?
「いいっ……瀧君ヌルヌル……♪ 身体全体がおっきな勃起チンチンになったみたい❤」
ナ、ナニ言ってんだコイツ!? どうやら俺の肋骨が大層気に入ったようで、胸に両の手の平で粘液を擦り付けてくる。二の腕を脇腹へと巻きつけて。
そして、後ろには三葉の……柔らかいところが……!
「ねぇ、気持ちいいでしょ? もっと喘いでよ。瀧君の声、もっと聞きたいなぁ?」
尻の辺りで左右にうねっているザラザラした感触は……あぁ……三葉の……毛なのか……こんなに三葉に抱きしめられたら……もう……声を我慢できない……
「……くぁっ!?」
これまでの優しさから一転して、ぎゅっと三葉の右手が握られた。が、それはツルリと滑って逃げていく。それに追いすがるように、再び彼女の指が捕捉に掛かり――
「あはっ、やっぱりチンチンが一番チンチンだよねぇ。大好きなの、この硬さ♪」
頭を撫で、幹を絞り、弦を弾くように筋を擦る。
俺の
さらに、
「ぅ、く、ん、くぅ……っ」
吐息に変なノイズが混ざっちまう。自分で触ってた時だってこんな声出なかったのに。これは間違いなく、背中の温かさの所為だ。こんな、どこまでも柔らかい女のコの胸で撫で回されたら、
が、ここで三葉は急遽撤退。俺のすべては、彼女の肢体から開放された。
「はぁ……あぁ……」
つい安堵のため息をついてしまったが……ここからついに本領を発揮されることとなる。
「ナニっ!?」
俺の両膝を掻き分けて、三葉の頭が……突っ込んできた……!?
ヌルヌルした床をツルリと滑り、俺は腰を支えきれない。
その下敷きになってしまったのは、よりにもよって、三葉の――
「三年ぶりのごたいめ~ん♪ やっぱりチンチンは変わらないねぇ……」
慌てて覗き込むと――三葉は仰向けになって、下に向けて突き出されたところを愛おしそうに愛でている。それは、指だけに留まらず、熱い吐息とともに――
「あむっ」
「んんっ!」
そこもローションまみれになっているというのに、三葉は構わず口に含んでしまった。それどころか、綺麗に洗い落としてしまう勢いである。本当に隅々まで。俺の敏感なところを狙いすましたように。
「ぅっ、くっ、んっ……ぅぁ……!?」
まさか、自分で自分を舐めたことがあるんじゃないか、と疑いたくなる舌使いだ。いや、さすがに俺の背骨はそんなに曲がらないけど。舐め取られていくのとは対照的に、毛の生えた皺袋の方には、両手でスリスリと塗りつけられてくる。ゾクッ、ゾクッ、と
が、三葉はどこまでも俺の身体を熟知している。
「ダメだよ瀧君、まだ
三葉が壁を蹴って屈めていた膝を伸ばすと、俺と目が合う位置まで滑り込んできた。そして、胸と胸、性器と性器、そして――
「ん、ん……んふぅ……んん~❤」
あっという間の出来事で――俺には、対応のしようもなかった。ベトついた手がうなじに回されたと思えば、次の瞬間には唇を奪われていたのである。本当にファーストキスか? と疑いたくなるほどの強引さで。
舌は俺の
さらに踵でコツンと
それは三葉の敏感なところを擦り上げ、三葉の背筋をグニャリと曲げた。この刺激によって、俺の唇も解き放たれる。
が、これに続くのは可愛らしくも乱暴な激励。
「ほら、ほら、もっとがんばれ❤ がんばれ❤」
「あぐぅっ、あ、あ、あぁ……っ!」
三葉に蹴られると、
「うふふ、そうそう……私の身体も、おっきなおまんこみたいでしょ?」
と、言われても……
「よく……わからん……」
柔らかく締め付けてくる彼女の身体はまさにそうなのかも知れないが……残念ながら、まあ、アレだ。
「そだね。瀧君、童貞だもんね」
三葉が知っているのは、俺の人生のうちの僅か一ヶ月間に過ぎない。とはいえ、ハズしてはいないので……俺は無念に押し黙る。
だが、その反応に、彼女はむしろ嬉しそうだ。
「ん。じゃ、おまんこ初体験しちゃおうか❤」
「なっ!?」
戸惑う俺に容赦なく、三葉は勝手に俺の角度を導いてゆく。
「私もチンチン初体験なんだけど……これだけヌルヌルなら、大丈夫、だと、思う」
語気がちょっとずつ小さくなっていく三葉に、俺も緊張を隠せない。が、お互いの肌はどこまでも滑らかで、これなら難なく繋がれてしまうのではないか、とすら思えてくる。
しかし、
「あくっ、ぅっ、うぅ……!」
苦しそうな女のコの呻きに――不本意ながら、ようやく三葉らしい三葉と出逢えた気がした。
「大丈夫か? 三葉」
「う、ん……思ったより……平気……」
小さくなった彼女を、俺は手放さないように抱きしめる。
が、そんな余韻も長くは続かない。
「ねぇ、どう? 私の身体、おまんこみたい?」
まだそのシモネタ引っ張るのかよ!?
「ほら、擦ってみてよ。
さっきまでの辛みを感じさせない勢いで、三葉の足が再び俺に鞭を入れる!
「ぐっあっ!」
「あぅぅんっ!」
三葉には申し訳ないが……
「三葉……悪い……俺……俺……!」
「いいよ。
あ、いや、尻が疼いて我慢できないわけじゃ……というか、三葉のやつ、このマニアックな状況を楽しんでやがる。
「私の方もようやく慣れてきたから……
そしてこれもその一環――セカンドキスが絡み合うと、三葉の
だから、彼女が言うように、
「ん、んふぅ、ん、ん!」
「んん、ん、ん……ん……っ!」
息を止めてもいられず、俺たちは鼻息を吹きかけ合う。が、いまさら気にしても仕方がない。何しろ、交わるべきところだけでなく、本来は排出すべきところにまで、同じものを埋め込んでいるのだから。
きっと三葉は、俺と離れていた三年間、ずっとこんなことをしてきたのだろう。
俺のことを、思いながら、
一人で、自らを慰めて。
それが実際に出逢うことで爆発し――ここまで、際限なく、貪欲に――!
「んっ!」
俺の腰つきが強まったのを察知して……三葉の踵が俺を抑えにかかる!? このままじゃ
こちとらまだ高校在学中の身である。これから進学も考えているというのに……子供はマズイだろ!
三葉にとって、これはある種の誤算だったのだろう。すっかり滑りやすくなった足では俺を捉えきることなどできず――
ビュクッ、ビュクッ、ドクッ、ドクッ……!
「あ、あ、あ……ああああああああ!!!」
非難するような三葉の絶叫。しかし……さすがに
胸の膨らみまで届きそうな勢いで噴き
「……何で、
ジトーっと睨まれるが、女子として、もう少し自己管理をして欲しい。
「むしろ、何で
まだ身も固まっていないのに、急すぎるだろう、と責めるも、三葉は夢見がちなことを口にする。
「だって、夢の中の瀧君は、いつも
そ……そんな理由で……?
「もし妊娠したら、どうするつもりだ」
「結婚してくれるんでしょ?」
コイツ、さらりと言い切りやがった!
「書類とかはもう用意してあるし……あ、新婚旅行はねー……」
「待て! 落ち着けっ! いきなりそんなこと――」
こちらからの真っ当な指摘を、三葉は一睨みで一蹴してしまう。
「いきなりじゃないもの。私、ずっと、ずっと……瀧君のこと……」
「わ、わかったから……涙目になるな!」
俺のことを想ってくれていたのはありがたいが、もう少し節度というものをだな……?
「じゃあ、今度は
「せ、せめて安全日に……いや、ピルとか、そういうのを……」
間違いない。三葉は完全に拗らせている。
俺との交際は脳内で三年間に亘り継続されており、そろそろ結婚を考える段に――いや、新婚旅行とか言い出すあたり、もう結婚さえしているのかもしれない。
それに引き換え、こちらは未だ想いを伝えたばかり。喜びの中で夢心地だってのに……何をしたいのか、何ができるのか、何をしていいのか、未だまとまってすらいない。
恐る恐る第一歩を踏み出そうとしている俺に対して、三葉は三年間の助走を済ませている。全力疾走の彼女に……俺は、ついていけるのか……?