※この作品はR-18です。

このパーティーでダンジョンは間違っているだろうか   作:もっち~!

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ただ淡々と…

 

---カズマ---

 

団長は闇墜ちから復帰して、エナジー切れだとかで、安眠中である。女性陣の一部は、団長の放つ『安堵』のオーラにより、凶暴性を失っていったが、また一部は『闇墜ち』の恐怖により震えていた。

 

それは、ダクネスも例外では無かった。強い敵に陵辱願望を持っていた彼女であったが、考えを改める良い機会になったようだった。

 

「本当に強い敵って…性的な陵辱なんかしないんだ…肉体的、精神的な陵辱をしてくるんだよ」

 

ダクネスが何かに怯えて震えていた。彼女の肉体的ダメージは、復帰した団長の手により回復していた。しかし、記憶や精神の負ったダメージは簡単には消えない、いや、消さないそうだ。それは、今後の教訓になるからって、教育的指導らしい。

 

「団長の前では、鉄壁な防御なんか、紙キレに等しい。ガードを透過して拳が顔面に入るんだよ…それも手加減して、簡単に殺さないように…うっうぅぅぅ…」

 

膝を抱えて、蹲って泣いているダクネス。

 

「そうよね。あの傷は尋常じゃなかったわよ。皮膚は裂け、脂肪は引きちぎられ、筋肉は叩き折り、骨は粉々…その上、死なないように不死属性にって…これほどの拷問は聞いた事が無いわ」

 

アクアの顔も恐怖で歪んでいる。

 

「魔王だって、そこまで残忍なマネしませんよ」

 

ウィズの青白い顔が白くなっていく。

 

「女神にも神にも容赦しないしな…」

 

アクアの顔からも血の気が失せていく。メイビスさんにも容赦無い躾が与えられたそうだ。俺は見ていないが、現場を見て来たアクアの話では、あの温厚そうなメイビスさんの顔は、人前に出せるレベルで無い位に変貌していたようだった。

 

「カズマ…団長を闇に染めないようにしようね…」

 

アクアが珍しく反省しているようだった。それほどのショックをアクアでさえ受けたようだった。

 

 

 

---シュウ---

 

メイビスが謝罪に来た。でも謝罪して、解決出来る問題は少ない。今回も件も謝罪では解決出来無い。

 

「で、どうするんだ?イレギュラー化した件は?」

 

「ごめんなさい…彼女も連れて行くしかないです…」

 

「なぁ、シルを連れ帰るなんて予定は無かっただろ?」

 

「すみません…」

 

まぁ、怒り散らして解決出来る事も少ない。解決策は1つだけだ。シルに駒を入れて、連れ帰ることだけだ。『魅了』持ちの人間、いやシルの場合はハーフ神を放置なんか出来無いから。

 

「後…リヴェリアか…冒険者を引退しないかな…」

 

僕が去れば、彼女はいずれ…それは避けたい。それだと…

 

「ごめんなさい…だから、闇に飲み込まれないで…いつまでも、優しいあなたでいて欲しい」

 

って、メイビスが抱き縋ってきた。スルーする。そんな僕の気を引こうと、僕のアレに手を掛けてきた。その手を払いのける。

 

「そんな程度で許すと思うなよ」

 

メイビスは力無く崩れ落ちていき、床に縋って泣き始めた。

 

「おい、主神なんだから、もっと威厳を持て!」

 

「無理です…私なんか、力がそんなに無いし…ヴァイラ様のように、あなたの隣で戦えるって過信しすぎていました。ごめんなさい…」

 

メイビスは、ただの乙女になってきている。もう、ダメかな。彼女をキャッスルドランへ強制転移させて、休養を命じた。代わりに…フィアナの母親を召喚した。

 

「私は主神になれないぞ」

 

「代役だよ。ホームを空に出来無いからな」

 

「で、この世界の私をどうするつもりだ?」

 

「どうしたら良いかな?」

 

この世界のリヴェリアよりも、見た目も歳上である。うっすらと皺があったりする。

 

「シュウ専用の私にすれば、どうかな?私には、手を出さないんだからな」

 

キャッスルドランの指揮官に任命してる仲間の嫁に、手を出すほど野暮では無い。まして、フィアナの母親だしなぁ。

 

「まぁ、もう少し時間はあるから、考えてみるよ」

 

 

 

---リヴェリア---

 

身体中が痛い…心も…懲りずに、彼のいるホームへと向かう。そこには、私がいた。私よりも顔に年輪が少し刻まれた私がいた。

 

「お前が、この世界の私か?」

 

「フィアナの母親か?」

 

「そうだ…そして、シュウに消えないダメージを、刻み込んだ私の魂を同化吸収している」

 

目の前の私が…彼の愛した私なのか…

 

「お前はどうしたいんだ?」

 

「どう…って…」

 

答えに詰まる私。答えは1つで有るが…受け入れてくれないだろう。

 

「シュウは言っただろ?冒険者を辞めろって」

 

言われた…

 

「このまま続ければ、お前は死ぬ。それも碌な死に方はしない」

 

未来が見えるのか?

 

「私は見えない。シュウはたまに見えるそうだが。あいつは愛情表現が歪んでいる。それに耐えれるのであれば、付いて行け」

 

歪んでいる?あのエルフ嫌いの件か?

 

「違う…あいつにとって愛することは虐めることだ」

 

苦笑いしている目の前の私。

 

「陵辱も愛情表現の1つだ。耐えられるか?」

 

あのプレイって…愛情表現なのか?確かに、アンダーヘアを愛おしく大切に愉しんでいたようだけど…

 

「シュウの好物は柔らかいアンダーヘアだ。それは、アイツなりの愛情表現だと思うぞ。悪ぶっていたかもしれないが。ははは」

 

豪快に笑っている目の前の私。なんだ、それは…

 

「豪勢だな…リヴェリアが二人かぁ」

 

背後から、彼の声がした。

 

「緑髪コレクションもするのか?」

 

目の前の私が訊いた。

 

「しないよ…って、紅髪はコレクションしている訳では無いよ」

 

困ったような声の彼。彼女には弱いのか?

 

「で、どうするんだ?」

 

「ロキに話はしてきた。リヴェリアの希望は通すそうだ」

 

退団の交渉をしてくれたのか…

 

「ここの滞在は、残り少ないしなぁ。まぁ、たまには戻って来るよ。カズマ達が心配だからな」

 

帰っちゃうのか…

 

「あの…連れて行ってくれないか…あのな…冒険者は辞める…だから…」

 

涙が溢れて出し胸が痛い。言葉が切れ切れになっている。どうしていいか、わからない…

 

「わかった、君の願いを叶えよう…供物は出向先での僕のアシストだ。今まで、メイビスが就いていたポジションを与える。リヴェリア、彼女に教育を頼む。ここを撤退するまでにな」

 

「ふっ…わかった。後、遠征先で、フィアナとリトルの養育と躾を頼みたい」

 

叶わないと思っていた願いを、受け入れてくれた…頷く私。彼は、私に何かを入れた。

 

「僕の仲間の印を入れた。寮に戻って、持って行きたい荷物を持って来てくれ」

 

「ありがとうございます」

 

涙を拭きながら、ロキ・ファミリアのホームへと向かった。

 

 

 

---シュウ---

 

シルに逢いに行く。

 

「どうしたんですか?恐い顔で…」

 

恐い?真剣な顔をしているつもりなんだけど…

 

「ミアと女神に話しはして、了承を取り付けた。僕達は、近々、ここの去る。シルは一緒に来て貰いたい」

 

「ありがとうございます」

 

まだ、最後まで言い終わっていないのに、抱きついて来たシル。

 

「持って行きたい荷物は、僕達のホームに運び込んでおいてくれ」

 

「はい♪」

 

シルに僕の駒を入れた。

 

「今のは何ですか?」

 

身体の異変に直ぐに気づいたシル。危険察知能力は高そうだ。

 

「僕と同じ時を生きる為のお守りだよ。それがないと、シルだけ老いてしまうから」

 

「そうなんだ…この姿で永遠を生きられるんですね」

 

「永遠に近いが正解だよ」

 

僕の最後の言葉は聞いていないようだ。嬉しそうに、荷物の選別を始めている。う~ん…エミリア系の臭いがする。苦手かも…

 

-------

 

CAD使いのめぐみん、防御よりも命中精度を上げているダクネス、たまにポカをするが冷静に行動するアクア、ウィズの加入で安定した火力を発揮出来るようになったカズマ。目標の18階層への往復が達成できた5名。

 

彼らのことはロキとフレイヤに託した。

 

「団長、これでお別れではないですよね?」

 

って、カズマ。

 

「アクアを女神に戻す処までが、僕の仕事だ。たまに視察に来て、アクアの反省度を見極める。アクア、僕は記憶が読めるのを忘れるなよ。嘘の報告が判明した時点で、刑期は延びるからな」

 

アクアは震えて頷いている。僕の闇墜ちの怖さを、身を以て知って以来、僕を恐怖の対象として見ているようだった。

 

「ダクネス、次に会う時までに、戦えるようになっていろよ」

 

「一太刀入れられれば…性的な陵辱をお願いします♪」

 

こいつにはニンジン作戦だ♪

 

「ウィズ、カズマを頼むぞ」

 

「はい。私がカズマさんを護ります。今度こそ♪」

 

コイツは戦力的にも性格的にも問題無いし。問題が有るとすれば、カズマが理不尽な死を迎えた時だけだろうな。

 

「めぐみん…」

 

妹枠のコイツに掛ける言葉は無い。それ以前に僕の背中に貼り付いて、安眠中だし…おぃおぃ。

 

「それなりに、見込める戦力になれば、僕のチームに引き抜く。なれなくて、この世界でおもしろおかしく死なないで生きろよ♪」

 

カズマ達だけを残し、リヴェリアとシルをお持ち帰りにして、この世界を去る僕達…

 

 

 

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