このパーティーでダンジョンは間違っているだろうか 作:もっち~!
---カズマ---
アイズさんに習った『エアリアル』は、絶大だった。おかげで5階層まで往復できるようになったのだ。ダクネスが盾となり、俺とアクアで倒していく。ヤバそうな時はめぐみんのCADによる攻撃と、パターンも確立されていく。しかし、18階層まではまだまだ遠い。
---シュウ---
アクアとダクネスにご褒美を♪5階層まで行き来できることになった、お祝いである。
「ねぇ、その赤い液体は何ですか?」
アクアが恐る恐る訊いてきた。僕は謎の赤い液体の入った小瓶の蓋を開けて、二人に香りを嗅がせた。
「なんか、痛い香りですね…」
アクアもダクネスも、これの正体には気づいていない。まず、アクアを四つん這いにさせて、お尻の谷間に液体を垂らす…
「痛い!痛いって…え?なになに、これ…ダメダメダメ!」
のたうち回るアクア。回復呪文で痛みから逃れられるはずだが、パニっくているアクアは気づかない。スルーするか。では、次に、ダクネス…
ダクネスの乳首に液体を垂らす。
「…えっ?…痛い痛い痛いぃぃぃぃ~」
みるみる腫れて大きくなる乳首。うんうん、これを舐めるのが好きなんだよ♪
「じゃ、四つん這いになれよ、ダクネス」
ダクネスの表情が固まった。
「どうしたよ、虐められたいんだよな。ふふふ」
「それはダメです…死んじゃうって…」
ダクネスの目は涙目で、拒否するように、目を見開いている。その恐怖に立ち向かう表情はいいなぁ。うんうん。優しい僕は違う小瓶を取り出した。その小瓶には、緑色の液体が入っている。
「じゃ、これにする」
赤くないので、安心して四つん這いになるダクネス。で、お尻の谷間にある落とし穴に、1滴垂らしてみた。
「ぎゃぁぁぁぁぁ~!」
のたうち回るダクネス。上からのし掛かり、腫れている乳首を舐める僕。腰をあらゆる方向へ踊らせて、痛みに耐えるダクネス。スルーをして、乳房をデザート代わりにして、感触を愉しむ。
「ドエス三昧ですか?」
とても冷静なお声が、背後からかけられた。
「いや、これは…」
突然の招かれざる客に、言い訳の浮かばない僕。
「それ、私にしてみてくださいな♪」
僕が彼女に出来る訳無いことを知って挑発する妻。
「あのな…」
振り向くと、笑顔の深雪がいた。
「…たまには抜かないと…」
「はい、わかっています。でも、その液体プレイは禁止にしましょうね、シュウさん」
僕に諭すように言う深雪。
「その香り…下の階まで漂ってきて…わかるでしょ?」
笑顔で怒っておられる深雪…とても、恐い。そうか、コレの正体を知っている者達が、階下でパニくっているんだなと、気づいた。しまった、防御結界を張るのを忘れていた。
そして、2本の小瓶は、深雪に押収された。
「これ、拷問室からの持ち出し禁止にしましょうね、シュウさん♪」
この世界のホームには、拷問室が無いのだが…
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アイズとアスナとアクアと僕で、街の外に行く。実戦練習の為だ。確かに、ここなら広い。街に背を向けるポジションに僕が立てば、街に被害は無いな。街を取り囲む塀の上には、ギャラリーがいた。カズマ、ダクネス、リアス、シーグヴァイラの前衛陣、フィン、リヴェリア、ティオネ、ティオナのロキ・ファミリア。アイズに聞いたらしい。そして、姉ちゃんに調教されたヘルメス。今後、僕サイドに立つことになったらしい。姉ちゃんは何をしたんだ?少しヘルメスに同情したり。あと、アスフィ、リュー、なぜかナァーザが見ている。大道芸をする訳でも無いのに、ギャラリーが多いなぁ。
「じゃ、5分保ったら、アスナ達の勝ちにするか」
「何、そのルールは?」
アイズが納得出来ないようだ。
「僕には攻撃は効かない。だから、そういうルールだよ。後、僕相手の場合、エアリアルは使わない方がいいぞ、アイズ。欠点は後で教えてあげるけど。アスナ、コイントスでスタートしようか」
頷いたアスナはコインを空に向けて弾いた。コインが地面に着いたらスタートである。僕は、魔剣と魔皇剣を左右の腰に装備して、スタートを待つ。僕対策をしているアスナは、良い位置にいる。
そして、実戦演習がスタートした。アスナが速効で斬り込んでくる。アイズはエアリアルを発動したが、速攻でエアスタンプで叩き落とす。アスナは猛攻作戦のようだ。飛ぶ斬撃の弱点は、中距離より短いレンジにいる相手には、撃ち込めないことだ。飛ばすには滑走距離が必要って感じなのだ。それを踏まえて、撃てない距離にポジショニングしているアスナ。
アスナの相手をしていると、空気の揺らめきを感知した。アイズは懲りずにエアリアルを使ったようだ。なので、エアスタンプで再度叩き落としておく。
ド~ン!
先程よりもスタンプする加速度を倍化してあったので、先程よりも力強く叩き落とされたアイズ。呻き声がする。怪我したかな?などと心配してしまう。一方、アスナの攻撃手数は減ってきている。疲れて来たのか?
「アスナ。ここまでは合格だ。ハードルを1段上げてあげる」
僕の言葉を受けて、アスナの顔がより一層険しくなっていく。魔剣だけを鞘に戻し、剣を握っていない方の手で、裏拳を放つ。腹部を押さえて後方へ吹き飛ぶアスナ。彼女へは『身体停止』のご褒美♪
「えっ…これ…ダメ…来ないでぇぇぇぇ!」
行かないよ。ギャラリーの前で惨めな姿にさせられない。そこから脱出できるかのテストだ。で、アイズは、懲りずに…空気が揺らめいた。『神からの天罰』という超絶な雷撃を叩き込む。轟音と共に、アイズのオーラは消えていった。
「アスナ、終わりだ。アイズが息絶えた」
アスナにかけた術を解き、アイズの元へと行く。肉の焼けた良い香りが漂う。仲間で無かったら食べたい気分だよ。アイズに回復術を掛けて、欠損してしまった部位は修復術で治し、蘇生させた。
「アクア、アスナの回復を頼む」
「はぁ~い♪」
アクアがアスナの元に駆け寄り、術を施していく。
「何がダメだったんですか?」
アイズが訊いてきた。
「発動時に空気の揺らめきが発生する。だから、見ていなくても、狙撃ができる。僕相手には不向きだ。もっと剣技を磨け。いいな」
頷くアイズ。彼女の頭を優しく撫でてあげた。
---フィン---
アイズが一太刀も撃てずに負けた。それはそれで衝撃的だったのだが、アイツの放った最後の一撃。無詠唱だった。これにはリヴェリアも衝撃を受けた。いや、威力もだ。あんなに超絶なる魔法をピンポイントで、相手を見ないで撃ち込むって…そして、二人同時攻撃であるのも衝撃だった。
「信じられない…最後の…あれって蘇生術だろ?アイズは死んで生き返った…」
リヴェリアは力無くその場に座り込んだ。
「アイズの焼ける臭いしたよね?」
ティオネ、ティオナにも衝撃が…いや、ここにいるギャラリー全員にか。さらに驚いたのは、何事も無かったように、アイズともう一人の剣士は、アイツと肩を並べて帰っていったことか。あんな目に遭わせたのに…よほど信頼をしているってことか?
「私も弟子入りしたいな…」
リヴェリアが呟くように言った。
「蘇生術…あれは習いたい。使えれば、仲間を救う機会が増えるだろう…」
「ハイエルフの魔術に無いのかい?」
「無い…」
リヴェリアが残念そうに言った。
---シュウ---
ホームでまったりしていると、アスナがやって来た。
「あの場合どうすれば良かったんですか?」
「術にかかったら、どうにもならないけど、なんで使い魔を使わない?防げたと思うけど…」
アスナにはユイという妖精の使い魔がいる。ユイを盾にすれば防げたはずなんだが…
「だって、ユイちゃんがエライ目に遭うでしょ?」
そうなんだよね。でもねぇ、
「相手が僕で無かったら、アスナは死んでいたよ。その場合、ユイはどうなると思う?」
はぁっとしたアスナ。
「アスナが生き残れば、ユイを救う手立てはある。だけど、アスナが死んだら、ユイはどうしようも無いんだぞ」
「そうですよ、アスナさん。私をもっと使って下さいよ」
って、ユイがアスナに優しく話し掛けた。
「って、感じだ。今後の課題はユイとの連携も視野に入れておけ」
「はい…ありがとうございました」
アスナが僕に頭を下げた。
---リヴェリア----
ホームの自室で、ぼぉ~っとしている。蘇生術…彼は何者なんだ?アイズはこんがりと焼けて倒れた。あの雷撃魔法も見た事無い。こんがりと焼く術かぁ…
魔法書を調べる。しかし、あれと同じ様な効果の魔法は出ていなかった。なんの魔法体系なんだ?
後ろに気配を感じ振り返ると、アイツがいた。いつ部屋に入って来たんだ?ドアの開いた音なんかしなかったのに。
「ふ~ん、勉強熱心なんだね。なぁ、頼みがあるんだけど、聞いてくれるかな?」
「何をだ?」
身構える私。
「そんなに身構えなくていいよ。別にどうこうしよとは思っていないから」
笑顔で語り掛けて来た。胡散臭いぞ。
「胡散臭いか…強引にやれば良いのか?」
今度は、私の全身を舐めるような視線を送ってきた。
「身体目当てか?」
「あぁ、そうだね。嫌いじゃ無いよ。でも、頼みはそうじゃない。並行詠唱を教えて欲しい人材がいるんだ。レフィーヤもまだ出来無いみたいだから」
うん?あの少女か?
「そうだよ。リトルって言うんだ。僕の古い友人達の忘れ形見さ。立派なエルフの魔法使いにしてあげたいんだ」
「並行詠唱なら。お前が教えれば良いだろ?」
「僕?無理無理。僕の魔法は詠唱系で無いから。魔法体系が違うんだよ。僕のは基本無詠唱だよ。魔法陣に描かれた術式を発動するだけだから。詠唱系は教えられないんだ」
詠唱ではなく魔法陣なのか…
「どうかな。礼はするよ」
「蘇生術を教えてくれるか?」
ダメ元で頼んでみる。
「リヴェリアには無理だ。聖属性では無いからね。エルフは魔属性だし」
属性?系統の問題じゃないのか?
「種族系統の問題ではあるよ。ただ、聖属性だと天使、女神、神とか、ジョブだと聖者、聖人、聖女辺りでないとダメなんだ」
ダメなのか…じゃ、お前は…
「僕?僕はこう見えても聖者だから。祝福、加護系が使える」
何?見た目や行動と真逆では無いのか?
「うん、よく言われるよ。まぁ、聖者、聖人、聖女は、成りたくて成れるものでは無い。認定されて成れるものなんだ。だから、僕の意志はスルーされている」
「お前は聖属性魔法だけで無いだろ?」
「あぁ、そうだね。大抵の属性は使えるよ。得意なのはエロ系だけど」
はにかむ彼。えっ?エロ系?なんだそれは?
「じゃ、ダメなんだね。わかった。他のエルフをあたってみるよ」
彼は目の前から忽然と姿を消した。