処女作のため、文章構成がおかしい部分などが多々あると思いますが、どうぞよろしくお願いします。
――――月が綺麗な夜。
聞こえるのは風の音と鈴虫の鳴き声。
そんな少し高い場所にある草原に寝そべって、俺はさっきから黙って月を見上げていた。
「…………………」
俺の横に何故か置いてあったフランベルジュを、何となく空に掲げてみる。
――月は綺麗だけど、もし、太陽が出てこなくなって、夜だけの世界になったとしたら。
月だけが永遠に空に留まっている世界になったとしたら。
…それはそれで嫌だな、なんて心底どうでもいい自問自答を頭の隅で行いながら、俺はこの草原で浮かんだ疑問を無意識に口に出していた。
「ここ…何処だよ」
いや、違うんだ。まずは話を聞いてくれ。
ついさっきまで、俺は自室のベッド(という名のソファーだったりする)でごく普通に横になって寝ていたはずなんですよ。
でね、ちょっとトイレに行きたいなぁと思って目を覚ましたら、自室のベッド(という名のソファーだったりする)が草原に変わってたんですよ。
…うん、どういう状況だこれ。
つまりあれか。異世界に来ちゃったのか俺は。
これがホントの異世界転生か…いや、召喚って言えばいいのか?俺生きてるし。
いや違う!そんなことはどうでもよくて!
とりあえずこれからの生活のことを考えないと。
とはいえ今は夜。
元いた世界ではない事が分かった以上、ここがどんな世界かが分かるまで夜に出歩くのは危険だ。
もしかしたらとんでもなくデカい蜘蛛とか出てくるかもしれないし。
下手に動くのは逆にマズいだろう。
というわけで。
「…寝るか」
俺はそのまま目をつぶった。
意外にも、眠気はすぐにやってきた。
「…ん」
上から差す陽の光で俺は目を覚ました。暑い。
「…さて、これからどうするかな」
意識を覚醒させ、まずはこれからの生活について考える。
個人的にはこれから町を見つけて飯を食いたい気分だ。
家も欲しいけど飯食った後にいくらでも探せるし、最悪見つからなければここへ戻ってくればいい。
「…お、町あるじゃん」
見れば、少し離れたところに町のような場所を見つけた。
これは期待できる。
「よし…行くか」
そう言って俺は、町を目指して歩いた。
ああ、そう言えば自己紹介がまだだったな。
俺は七影 天音(しちかげ あまね)。18歳。
性別は男。元いた世界では顔立ちが整っているとよく言われた。自分じゃよく分からないが。
「あ、着いた」
そうこうしている間に町に着いた。
へぇ…昔のものから近代のものまで、割と何でも揃うんだな。
飯食ったらここら辺で家探そうかな。
そろそろ歩き疲れて腹も減ってきたので、俺は近くの団子屋で朝食をとることにした。…団子が朝ごはんって、世間一般的に見てどうなのだろうか。
店の外の椅子に腰掛けて団子を一口。美味い。
元いた世界じゃ団子とかあまり食べなかったけど…結構美味しいもんだな。
と、団子の美味しさにちょっと感動しながら食を進めていると。
「あーーーーーーっ!!」
「ん?」
叫び声がした方向に首を向けると、銀髪黒カチューシャの少女…年は俺と同じ18歳くらい…が俺を指差してわなわなと震えている。
少女は恐る恐るといった感じで口を開く。
「あの、そのフランベルジュ…もしかして、七影 天音さん、ですか…?」
「あ、はい。七影 天音ですが…どうして俺の名」
ガシッ!!
返答を言い終える前に、少女が俺の手を掴む。
そしてブンブンと勢いよく上下に振る。痛い。待って肩逝く。止めて。
「やっと…やっと会えた!七影さん!」
ブンブン!!
「ちょっ…落ち着いて!痛い痛い!」
…あれから少女が落ち着きを取り戻すのに30分くらい。
「…すいません。取り乱してしまって」
「いや、全然大丈夫ですよ。気にしないでください」
痛いけど。めっちゃ気にしてるけど。
まあいいか。ちょっと聞きたいことあるし、この際全部聞いてしまおう。
「で…どうして俺の名前を知ってらしたんです?」
「あぁ…それはですね」
それからの話で、俺をこの世界に召喚した人は八雲 紫という妖怪ということ、その八雲 紫という人物に召喚されたらすぐに会えるはずが、何らかの手違いで何処か別の場所に召喚され、それを友人の西行寺 幽々子…どうやら少女の屋敷の家主らしい…に何気なしに相談したところ、何故か少女が探すハメになった…つまりはいいように家主にパシられたということが分かった。
「その…大変なんですね」
「はい…(´-д-)-3」
従者だから仕方ないんだろうけど、気持ちは分からんでもない。
「…あ、そう言えば私、自己紹介をしてませんでしたね。私は魂魄 妖夢といいます。先程申し上げた通り、白玉楼という屋敷の主である幽々子様の従者で、白玉楼の庭師兼剣士をしています」
ぺこり、と頭を下げられ、俺もそれにならって反射的に頭を下げる。
「それで…魂魄さん「妖夢でいいですよ」…俺はこれからどうしたらいいんです?」
ここまでの流れで大体予想はついているけれど、一応聞いてみる。
「はい。あの…もし時間があれば、今から白玉楼まで一緒に来て頂けないかな…と思っているんですが…」
やっぱりか。
まあ俺としてもこの世界について色々聞きたいことがあるし。
家探しはその後にしても問題ないだろう。
「…分かりました。じゃあ行きましょうか」
「!いいんですか!?」
「はい。時間は有り余るほどありますし」
「ありがとうございます!!」
ガシッ!!
(…あ、この流れは痛い痛い痛い痛い!!!)
それから、妖夢を落ち着かせるのにまた30分。
茶番もそこそこにして、俺達は白玉楼へ向かう。
異世界召喚という珍事によって、狂ってしまった俺の人生。
この先何が待っているんだろうか…なんて期待と不安が入り混じった感情を胸に、俺は目の前の少女を追いかけるのだった。
「ところで、その白玉楼って何処にあるんですか?」
「冥界です!」
「冥界!?」
…ごめん、やっぱ不安しか感じないや。
感想や評価等はコメント等にて受け付けます。
出来れば物語を上手く書けるようになるコツとか、教えていただきたいなぁ…