なんだか少し頭が痛い。
痛みに目を覚ますと、そこはワンルームのアパートを思わせる一室だった。
しかし家具の類は見当たらない。あるのは俺が今座っている……否。『拘束されている』椅子くらいのものだ。
椅子の背もたれに腕を回す形で、縄で拘束されている。
「おはよー、いいんちょーさん♪」
ふわっ、と後ろから抱きつかれる。
後ろを振り返る必要なんてない。この呼び方をするなら、あの子だろう。
「状況の説明を求めるぞ、ラフィ」
ラフィリア・リント。
現在俺がαドライバーを務めるチームの一員で、黒の世界の住人。人の色んな表情を見るのが好きで、そのためにいたずらをすることが多々ある。
とはいえ、今回の『コレ』はいたずらというには度が過ぎている。
「えっと、こうすると見たことないいいんちょーさんの表情が見られるって教えてもらって、眠らせて連れてきたの」
「その表情ってのは怒りの表情ってことでいいか?」
呆れた。ものすごく。
正直そんなことを吹き込む奴には心当たりしかないが、実行するか普通?
眠らせて、っていうのもアイツが作った薬かなんかだろうし確定。今度めちゃくちゃ説教してやる。
「はぁ……とりあえず解いてくれ。お前にも説教しなきゃならんが、それよりも元凶をしばきにいかなきゃならない」
「だーめ。色んな表情を見せてくれたら解いてあげるけど、まだだめ」
そう言うと、ラフィは後ろから抱きついた姿勢から右手だけを伸ばし、指先で俺の股間付近をカリカリとひっかく。
「うぁ……」
突然の刺激に、少しだけ情けない声が漏れてしまう。
その際の表情を横目で見ていたのか、ラフィが嬉しそうに声を上げる。
「あ、今の顔好きかも。もっと見せて欲しいなー♪カリ、カリ……」
先ほどと同じように指先で股間付近をカリカリとひっかく。
絶妙な力加減による刺激に、表情を歪めてしまう。
「んー、この体勢だとよく見えないし……」
何かを考えるようなこと言い、ラフィは一度俺から離れる。
そして、俺の目の前に移動してしゃがみこんだ。
「こっちからなら、よく見えるよね♪」
上目遣いでニヤニヤと俺を見上げるラフィ。
俺はラフィのことを忌々しげに見つめるが、すぐにそれが失敗だったと気付いた。
「脚開いて、いいんちょーさん♪」
ラフィにそう『お願い』された瞬間、俺の意思に反して脚が開かれる。
ラフィのエクシード『どり〜むあいず☆』は、目を見つめた相手に言うことを聞かせる能力。
今の場面なら、目を見られないように顔を逸らすべきだった。
「ほらほらー、さっきの表情もっと見せてー♪」
その状態で、今度はひっかくようにではなく股間付近を掌で撫で回す。
ズボンの上からラフィの小さな掌で優しく撫で回される感触はとても気持ちよく、また表情が歪みそうになる。
しかしそうなればラフィはさらに調子に乗るだろう。表情を崩さないように堪える。
「むぅ……我慢しちゃだめだよー」
「我慢なんてしてない。いい加減にやめろラフィ」
「ホントにやめちゃっていいの?」
「何が言いたい?」
俺の問いに、ラフィはクスクス笑いながら答える。
「ここは、もっと弄って欲しそうだよ?」
ツンツンと指先でつつかれた部分は、ズボンが内側から押し上げられたように盛り上がっていた。
「いいんちょーさん、すっごい優秀なαドライバーだって聞いてたけど……アタシみたいなちっちゃい子にこんなことされて興奮しちゃう変態さんだったんだね」
「ラフィ、お前……!」
ラフィを睨みつけたその瞬間に、覗き込まれる瞳。
そして告げられる『お願い』。
「いいんちょーさん、『おなにー』してみせて♪」
「な…………!」
『お願い』とともに、ラフィによって解かれる拘束。
俺の身体は勝手に動き出し、下半身を完全に露出させる。
「く、やめ……」
そしてそのまま、右手で自分の肉棒を扱き始めた。
どれだけやめようと思っても、それに反して身体は動き続ける。
しかもそれは、意思に反しているとはいえ、自分のことを知り尽くしている自分による自慰行為である。つまり、自分が一番気持ちよくなる刺激を知っている。
自然と肉棒は固さを増していく。
「あは、固くなった!ホントに変態さんだねー。無理矢理おなにーさせられて、それを見られて興奮してるんだよね?」
「てめぇ……あとで覚え……」
「はい、イっちゃえ♪」
「うぁっ……!?」
瞳を覗き込んだラフィの『お願い』と同時に強制的に迎える絶頂。
肉棒から放たれた白濁液が宙を舞った。
「今の表情好きだなー♪もっと見たいなー♪」
俺はこれ以上好きにされてたまるかと目をそらそうとする。
しかし……
「ダメだよ、ちゃんとこっち見て?」
頭を両手で掴まれ、強制的に目を合わされる。
「ねぇいいんちょーさん。仰向けになってじっとしててね」
ラフィに言われた通りに俺の身体は仰向けに寝転がる。じっとしているという『お願い』のせいか、全身から力が抜ける。
「よいしょ……っと」
横たわった俺の上に、ラフィが馬乗りになる。
「ラフィ……何を……」
「言わなきゃわからない?」
ラフィは俺の上で、見せつけるように下着をズラす。
トロッとした液体が、ラフィの秘部から垂れる。
濡れそぼった秘部を肉棒にあてがい、ラフィはニッコリと笑う。
「いただきまぁす♪」
「うぁ…………!」
肉棒をラフィの秘部が飲み込んでいく。
暖かく柔らかい感触に声が漏れる。
「飲み込んじゃった……♪どうどう?気持ちいい?」
「ラフィ……抜け……!」
「ああ、その表情……!その表情好き!もっと見せてー♪」
はしゃいだ様子のラフィは、容赦無くピストンを開始する。
グチュグチュと音を立てて繰り返される刺激は、あまりに強過ぎる。
「くぁ……」
「あれ?もう限界みたい?」
ラフィは腰を動かし続けながら笑う。
それじゃあ、と再び俺の瞳を覗き込む。
目を逸らそうとする努力は、無駄だった。
「イっちゃえ♪」
「うあぁぁ!」
「ほらほらぁ、まだ終わりじゃないよ?もう一回、イっちゃえ♪」
「や、やめ……」
「イけ、イっちゃえ♪」
本来ならありえない、連続絶頂。
ラフィの声で、強制的に何度も絶頂へと押し上げられる。
肉棒は壊れた蛇口のように白濁液を吐き出し続ける。
「アタシ、いいんちょーさんのイく時の表情が一番好きだなー♪だから……」
意識が薄れていく。
身体と精神の限界が近づいてくる。
そんな中で、ラフィの無邪気な声が聞こえた。
「『これからも』よろしくね♪」
そして俺は、意識を失った。