今回はL.I.N.K.sメンバーで唯一被害に遭っていなかったルビーのお話。
人型ウロボロス姦ですが、洗脳要素があるので苦手な方は注意。
夜の静寂に、透き通った歌声が響いた。
公園のライトに照らされ、一人の女性が紡ぐ祈りの歌。
黒基調の衣装を纏ったその女性は、胸元の紅い宝玉に手を添えて歌を紡いでいく。
その女性は赤の世界、テラ・ルビリ・アウロラからこの世界にやってきた妖精──ルビー。
「……誰?」
歌が、ピタリと止まる。
近くの茂みからガサガサと音が鳴り、その方向へルビーが声を投げかけた。
その声は歌を紡いでいた声とは異なり、乱雑な印象を受ける。
視線の先には、人影。
その体長は2メートル以上はありそうで、普通の人間とは思えない。
「このアタシの前に一人で現れるなんて、良い度胸じゃない」
人影の正体は、人型のウロボロス。
ルビーはウロボロスを睨みつけると、怒気を交えて言葉を投げる。
ルビーにとって、誰の目も気にせずに歌えるこの時間は大切なもの。それをウロボロスに邪魔され、最悪の気分であった。
エクシードを発動し、光弾をウロボロスに向けて放とうとして……ルビーの動きが止まった。
「いない……」
目を離してはいなかったはずだったが、ルビーの目の前にいたはずのウロボロスは突如として消えていた。
周囲を見渡しても、それらしい姿は見当たらない。
ウロボロスの巨体を隠せるような場所も近くには無く、どこに行ったのかルビーにはわからない。
「…………」
いなくなったのか、それとも何らかの方法で身を潜めているのか……
ルビーは緊張を強め、耳を澄ます。
静かな夜、土や草の多い公園という環境であるから、音は重要な情報になる。
風が吹き、木々がザワザワと鳴る。
しかし、他の音は一切聞こえてこない。
足音はおろか、呼吸音、鼓動……それらも全くしなかった。
「いなくなった、かしら」
ふぅ、と緊張を解いて一息つくルビー。
明日学園に報告だけしておこうと決め、女子寮へ歩を進めた。
それでもまだ少し気になっているのか、チラチラと周囲に目を向けている。
結局、女子寮に着くまで何も起こる事はなかった。
自室の扉を開け、部屋に入る。
扉を閉めようとしたその時、何かの気配を感じてルビーは扉から顔を出し、周囲を見回した。
「……気のせい……?」
廊下には何も見当たらない。
公園で見たウロボロスのせいで少し過敏になってしまっているのかもしれない、と部屋に戻ろうとする。
「むぐぅ!?」
扉から部屋に引っ込もうとしたその時、背後から伸びてきた『何か』がルビーの口を塞いだ。
青黒く肉々しいそれは、人間の手のように見える。
そのままルビーは部屋の中へ引き込まれていく。
「んー! んんっ!」
もがきながら横目で背後を見ると、公園で見た人影と同じくらいのサイズの人型ウロボロスが視界に入る。
どうやって姿を消し、どうやって侵入したのか。
その答えは、ウロボロスの頭部を視界に入れたことで理解した。
少し欠けたように見える頭部に細かい粒子が集まり、形を成していく。
公園ではルビーに発見された際に身体を粒子化させ身を隠し、今はルビーが扉を開けた際に部屋の中に粒子状態で忍び込んで、今ここで身体を再構成している。
(そんな能力を持ってるウロボロスなんて、聞いた事ないわよ……!)
手で口を塞がれ、もう一方の手で身体を抱き締めるように拘束されているルビー。
ウロボロスの力は強く、一度拘束されてしまえば力勝負ではかなり分が悪かった。
力任せに暴れたとしても、ウロボロスの拘束はビクともしない。
「んむぅ!?」
突然、口を塞いでいた手の指がルビーの口内に侵入する。
目的が分からず混乱するルビーをよそに、ウロボロスの指はルビーの口内を揉むように蠢く。
口の中で何かが勝手に動いているというのは形容し難い感覚で、ルビーは無意識にその指に噛み付いた。
すると、あっさりと指が噛み切られ、少量の粒子が口の外へ舞う。
口の中へ落ちた指も粒子化したのか、異物感は一気に無くなった。
少しはダメージがあったようで、拘束が少し緩くなる。
その隙をついて、ルビーは自身の身体を本来の妖精サイズ──身長30cm前後まで縮め、拘束を脱する。
そのまま廊下へ向けて飛んで行こうとして……ルビーの身体は地に落ちた。
「なん、で……? 身体が……」
思うように動かない。
まるで他人の身体を動かそうとしているかのように、ピクリとも身体が動かなくなった。
身体の異変はそれだけにとどまらない。
ルビーの頭の中に直接響くように、雑音のようなものが聞こえ始めた。
「もしかして……アイツの指を、噛んだせい……?」
口の中で崩れた指。
それをルビーは吐き出していなかった。
吐き出そうとするよりも早く、指は形を崩して消えていったからだ。
粒子は酸素と共に肺を通って血液に溶け、ルビーの脳へと辿り着いた。
『どうして逃げるの?』
雑音の中に、声が混ざる。
その声は頭の中で響き続け、ルビーの精神を削っていく。
『逃げる必要なんてないでしょう?』
『ウロボロスは悪い存在じゃない』
『むしろ愛すべき存在』
「違う……!」
複数の声はルビーを責め立てるように、矢継ぎ早に言葉を投げつける。
ルビーはその場でうずくまり、耳を塞ぐ。
しかし、頭の中に直接響く声はそれでは防げない。
『受け入れて』
『貴女もきっと』
『その素晴らしさがわかる』
「うる、さい……!」
ルビーがなんとか現状の打開策を考えようとしても、その思考を掻き消すように声が重なる。
声は徐々に多く、よりルビーの脳の奥深くへ響くようになっていく。
『貴女はウロボロスが大切』
『貴女はウロボロスと敵対関係じゃない』
その段階になって、声の内容の方向性が少しだけ変わる。
『私はウロボロスが好き』
『私はウロボロスの為なら何でも出来る』
徐々に変わる声。
気が付けば、声色がどこかルビーに似てきている。
「『アタシはウロボロスを愛してる』」
脳内の声と、ルビー自身の声が重なった。
その事にルビー自身が気付き、ハッとする。
「ちが、う……!」
『何も違わない』
『アタシは、ウロボロスを愛してる』
「黙りなさいって、言ってんのよ……!」
語りかけてくる、自分自身の声。
内容は自身のものとは正反対だが、脳内に、自身の声で響くたびにそれが脳内に刷り込まれているような気がしてくる。
『アタシはウロボロスが好き』
『愛してる』
「アタシ、は……」
自分自身の考えが、書き換えられていく。
ルビーという存在が、変わっていく。
「『アタシは、ウロボロスがいれば他には何もいらない』」
ルビーが、虚ろな目で口にする。
抵抗の声は、消えた。
『そう、貴女は──アタシはずっとウロボロスを追いかけていた』
『求めていた』
『愛しているから』
なおも頭の中で声が響く。
それが正しい事なのだと、確実に認識させるために。
『ウロボロスに愛してほしかった』
『結ばれたかった』
『だからウロボロスが現れたら、真っ先に駆けつけていた』
『けれど今までは愛してもらえなかった』
「そう……アタシは、愛してもらえなかった……」
ポツリと溢したルビーの瞳から、雫が垂れる。
頬を伝う冷たさが、悲しさを増長させる。
『けど大丈夫』
『この人は愛してくれる』
『無償の愛を、アタシに与えてくれる』
ルビーが、ウロボロスの方を向く。
身体を人間のサイズに戻したルビーだが、人から見ても小柄なルビーとウロボロスの体格差は非常に大きい。
ゆっくりと、ルビーはウロボロスに歩み寄る。
ウロボロスは受け入れるように、両手を開いてルビーを待つ。
『さあ、ウロボロスがアタシを待ってる』
『アタシが愛する人が、迎えてくれる』
『だから、もう我慢なんてしなくていいの』
「アタシの……大切な人……♡」
ルビーがウロボロスの側まで歩み寄ると、ウロボロスは優しくその小さな身体を抱き締める。
その暖かさに、ルビーは目を瞑って身を任せた。
『やっと願いが叶った?』
『違うよね、まだ叶ってない』
『本当にアタシがしてほしいことは何?』
『大丈夫。この人はどんなアタシも受け入れてくれる』
「アタシは……」
ウロボロスに抱き締められたまま、ルビーは考える。
書き換えられた頭で、してもらいたいことを。
「あた、しは……」
『考えなくてもわかるはず』
『だって、それはアタシの願いだから』
『ずっと夢見たことだから』
『だからそう、考えないで』
『心をそのまま曝け出すの』
洪水のような、頭の声。
その声を聞いていると、不思議と頭の中に浮かんでくるものがあった。
それは、ルビーに植え付けられた偽りの願い。
「一つに、なりたい……」
『もっと、詳しく』
『ちゃんと聞こえるように』
『大きな声で』
『お願いしなくちゃ』
頭に響く声に、顔を赤く染める。
考えを書き換えられていたとしても、恥ずかしいことは変わりなかった。
それでも、言わなければその願いは叶わない。
『さぁ、言って』
『恥ずかしいことじゃない』
『それはとっても素敵なこと』
『さぁ』
「あ、アタシは……!」
脳内の言葉に後押しされ、ルビーは言葉を絞り出す。
少しだけウロボロスから身体を離し、無機質な顔を見つめて。
「アタシは、貴方と一つになりたい……!」
ルビーのその言葉への返答は、口づけによって示された。
ウロボロスに比べて非常に小さなルビーの身体を抱き上げ、唇を重ねる。
長い舌が、ルビーの口内へと滑り込む。
「ん……れろ、ちゅ……」
それに合わせて、ルビーも自身の舌を突き出してウロボロスの舌に絡みつける。
口内を舐め回す感触が、ルビーには妙に心地良く思えた。
『やっと愛してもらえた』
『嬉しい』
『幸せ』
『でも』
「もっろぉ……」
舌を絡ませたまま、ルビーは懇願する。
舌だけじゃ足りない。
口だけじゃ足りない。
もっと全身、愛してもらいたい。
そんな気持ちが溢れ出す。
ルビーの視界の隅で、粒子が集まって新しく形を作る。
それは、数本程度の触手。
ウロボロスの背中から生えたそれは、優しくルビーの身体を撫でていく。
「んん……♡ くすぐっ、たい……♡」
撫でられるたびに、ゾワゾワとした感覚がルビーを襲う。
けれどそれは決して不快感ではなく、むしろ快感であった。
いつの間にかルビーの秘所はビショビショに濡れており、時折雫が床に垂れているほどだ。
「あっ……そこは、その……」
触手がルビーの未成熟な胸を撫でる。
その瞬間、ルビーは恥ずかしそうに目を伏せた。
青蘭島という環境には大きな胸を持つ魅力的な女性が多く存在する。
そんな中で長いこと生活していたルビーには、自分の小さな胸がコンプレックスだった。
愛する人にコンプレックスな胸を見られ、触られ、嫌われるのが怖かった。
『大丈夫』
『どんなアタシも彼は愛してくれる』
「そう……そう、よね」
ルビーは脳内の声に励まされ、また積極的にウロボロスと舌を絡ませる。
ウロボロスはルビーを抱え上げている腕を少しだけ下の方へ向け、ルビーの小ぶりな尻を鷲掴みにした。
力はそれほど入っていないようで、痛みは感じない。
「んっ、はぁ……♡ ねぇ、お願い……もう……♡」
身体を抱え上げられたまま、ルビーは身体をモジモジとくねらせる。
濃厚な口づけ、身体中を撫でつつ胸を愛撫する触手、尻を鷲掴みにして優しく揉む大きな手。
ルビーの身体は昂り、もう我慢が出来なくなっていた。
『ようやく捧げられる』
『アタシの大事なものを』
『大事な人に』
「アタシの、はじめて……貰ってくれる?」
ルビーの言葉に、ウロボロスは行動で答えを示した。
両腋の下に触手を滑り込ませてルビーの身体を持ち上げ、両手で腰を支える。
粒子が集まって形成された大きな肉棒を、ルビーのワレメにあてがった。
「う、あっ……♡」
狭い入口をこじ開けて、大きく熱を持った肉棒がルビーの身体へと挿入されていく。
今まで何も受け入れたことのない領域に大きな異物が入っていく感覚はルビーにとって初めてのもので、困惑しながらもその感覚を噛み締める。
「すっご、い……おっきぃ……♡」
初めての証である膜に、肉棒の先端が触れた。
いよいよだという気持ちがルビーの中に湧いてきて、恐る恐る視線だけで結合部を見る。
ルビーの身体に突き立った肉棒がゆっくりと奥へ進むと、ブチっという嫌な音が聞こえた気がした。
「いた……く、ない……?」
初めては痛い、と言うのはよく聞いていた。
しかしルビーはカケラほどの痛みも感じなかった。
脳内に至っているウロボロスは意識への介入と共に、一時的に痛みのみを遮断していたのだ。
「ん、んぅ……♡ どんどん、入って……♡」
痛みを感じない以上、今ルビーに与えられているのは純粋な快感。
圧迫感などはあるものの、それを上回る快感でそれどころではない。
「これでっ♡ アタシはっ♡ 貴方のモノに……♡ んんっ♡」
心から幸せそうに笑いながら、ルビーは襲い来る快感を享受する。
今まで味わったことのない幸福感に浸りながら、ルビーは再びウロボロスにキスをする。
舌を絡める、濃厚なキス。
ウロボロスもそれに応え、お互いの舌がいやらしく絡み合う。
「れろ……好きっ♡ ちゅる……ちゅ、好きよ♡ もっと、アタシを愛して……♡」
控えめだった抽送が、ルビーの言葉で激しくなる。
最奥を突かれる度、ルビーの小さな腹部がボコンと膨らむ。
元々収まり切るはずのない大きさの肉棒を入れられているのだから当然とも言えるだろうが、側から見れば心配になるような光景だ。
それでも、ルビーは幸せでしかない。
愛する者が、自身をそれだけ愛してくれているという証であるから。
「んっ、もう……アタシ、限界……♡」
快感に慣れない身体は、与えられる快感の大きさに限界を迎えていた。
身体が小刻みに震え、膣肉がウロボロスの肉棒を急かすように収縮する。
「も……ダメ……♡」
ウロボロスの限界までなんとか我慢しようとしていたルビーだったが、それもここまで。
溢れ来る大きな波に、ルビーは身を任せることにした。
我慢をやめれば、当然溜まった快感はそのまま大きな波として解放される。
「イっ……くぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」
最後の最後は、ウロボロスの太い手に抱きしめられてルビーは果てる。
小さな身体がびくんびくんと痙攣し、大量の潮を足元にぶちまける。
絶頂の際にキツく締めつけられ、少し遅れてウロボロスが子種をルビーの体内に吐き出す。
「あっ、ちょっと、待っ……♡ お、おお、いぃぃ……♡」
その量はウロボロスの体格に見合っている、というにも少し多いのではないかと思われるほどに多い。
ルビーの子宮は一瞬でいっぱいになり、少しずつ腹部が膨らんでいく。
肉棒だけでも限界を超えるような容量だったのだから、当然そんな量をルビーの身体だけで受け止め切ることなど不可能だった。
最終的には身籠っているのではないかというほどに膨れているにも関わらず、収まりきらなかった多量の子種汁が結合部からこぼれ落ちていく。
「あ……♡ あぁ……♡」
白目を剥き、開きっぱなしになった口の端からは涎を垂らしてルビーは天を仰ぐ。
ゆっくりと肉棒が引き抜かれると、堰き止めていた栓が無くなったことで大量の白濁液が溢れ出した。
排出時の刺激でルビーは重ねて絶頂を迎える。
これほどの大きな絶頂を連続して経験したことのないルビーは、力無く全体重をウロボロスに預ける。
その表情は蕩け、幸せそうに見えた。
「はぁ……♡ あったかくて、きもちぃ……♡」
ウロボロスに身体を支えられながら、ルビーは感じていた。
自身の中に生まれる、新たな命の気配を。
それはまさしく、ルビーとウロボロスが結ばれた証明。
「貴方と、アタシの……♡」
力の抜けたままの右手をゆっくりと持ち上げ、ルビーはまだ膨らんでいる腹部を撫でる。
体内から感じる確かな温もりがルビーの幸せな気持ちを増していく。
もう頭に声は響いて来ないが、ルビーの心は完全にウロボロスの虜になっていた。
「これから、よろしくね♡」
この日、ルビーが青蘭島から姿を消した。
数日後、より人に近い知能を持ったウロボロスの大群が青蘭島を強襲したのは、また別のお話。