序文
提督と艦娘には相性と許容量の問題がある。勿論大前提として提督と呼ばれる存在に資質は必須である。艦隊指揮の経験があり訓練を積んだからといって艦娘から提督、または司令官と呼ばれる特殊な存在になれる訳ではない。
資質とは何だろうか。これは先天性の才能である。性格や肉体の能力に関係なく生まれ持っているものである。極端な話、寝たきりの老人や誕生して間もない赤子が持っていてもおかしくないのである。後天的に備わった例は過去一度も確認されていない。
では何を以って資質とするのだろうか。簡単である。妖精さんと呼ばれる特殊な存在を視認でき、意思疎通が可能かどうか。これに尽きる。艦娘という兵器と呼ぶには些か差し支えのある特殊な存在の指揮には妖精さんの存在は欠かせないからである。
次に相性である。艦娘にはいくつか種類がある。艦隊戦の主力となる戦艦に始まり、以下、空母、巡洋艦、駆逐艦、海防艦、潜水艦、特殊艦と多岐に渡る。提督は艦娘を旗下に置き戦う訳であるが一般的に全ての種類の艦娘を旗下に置けるわけではない。勿論例外は存在する。稀有ではあるがあらゆる艦娘を旗下に置ける提督も存在するが、戦力として過度の期待は出来ない。
話を戻そう。相性である。資質のある提督は艦娘を旗下に置く。この時、艦娘との相性により旗下に置ける艦娘の種類が限定されるのである。重艦船と相性の良いものは戦艦、重巡洋艦。護衛艦との相性の良いものは、軽巡洋艦、駆逐艦といった具合である。戦艦、及び駆逐艦と相性のよい提督も存在するように、二種の艦種を旗下に置ける提督が比較的多いが多数を占める訳ではない。そして限られた艦種で一人しか旗下に置けない提督も存在する。
次に許容量についてである。つまりは艦娘を何人旗下に置けるかという話である。相性によっては艦種に関係なく艦隊を組める六人の艦娘を旗下に置ける提督がいれば、限定された艦種の艦娘を一人しか旗下に置けない提督もいる。艦娘個々の強さは提督の許容量に反比例する。要するに提督の艦娘の許容量が大きく、旗下の艦娘が多ければ多いほど艦娘個々の強さは下がってしまうのである。これは提督と艦娘の最初の顔合わせで決まる。その後深海棲艦と戦う訳であるがその期間が長ければ長いほど、提督と艦娘の関係性も許容量によりある特定の方向に向かう事が確認されている。
この相性と許容量が密接に絡み合い、艦娘の性格、性質はある一定の方向に向かい、艦娘の個々の強さも決まる。後天的に練度を上げることで強さはある程度埋まるが、提督との相性、許容量により初期に確定された強さの差は決して埋まらない。勿論艦隊戦では数の多い方が有利であるが、ある条件下ではその有利をも提督との相性と許容量は覆してしまう事は多々ある。このように提督と艦娘の最初の邂逅は後の戦いに於いて非常に重要なものとなる。
大本営がいかな技術を以って艦娘を建造するに至ったか一切公開されていない。艦娘は兵器であるが、見た目は人間の女性となんら変わるところはない。唯一にして最大の特徴、艤装を外せば初見の人間では艦娘だと断定することはまず不可能だ。
艦娘は例外なく慈悲深くそして愛情深い。そして同じく例外なくうら若き見目麗しい女性の姿をしている。大本営は艦娘が兵器であると公言しているのにも関わらず、提督の旗下で戦う事を義務付ける以外、軍生活に於いても、また私生活に於いても一切の制限をつけていない。艦娘はその性質から人類に牙を剥くことはあり得ない。艦娘が提督と共に深海棲艦と戦う事を義務付けずとも自ら率先して戦う存在だと理解しての事なのか、それとも他に理由があるのか。いずれにしても人類は艦娘という頼もしいパートナーと共に深海棲艦という謎の多い存在とこれからも戦い続けることだろう。いつか暁の水平線に勝利を刻むと信じて。
自分のモチベをあげるためだけのもの。
完結は一切目指していない。
エロの勉強をかねて。