俺ガイルヒロイン達とイチャイチャしたいだけのお話。 作:虚蝉
俺が城廻めぐり先輩と放課後出掛けたことを由比ヶ浜に問い質されたのは、次の日の午後だった。
午前中からチラチラとこちらを見ていたから、さしずめタイミングを図っていたんだろう。
「ねえ、ヒッキー、昨日城廻めぐり先輩となんでサイゼにいたの?」
「なんでお前がそれを知っている」
俺がそう問うと由比ヶ浜はある人とのメール内容を見せてきた。
それは陽乃さんとのやり取りで、彼女がサイゼで俺と城廻先輩が食事してるのを発見した、的な感じのメッセージだった。
いや、ほんとあの人は怖いな。
魔王の姿を見たのは勘違いではなかったらしい。
「それで、なんで居たの!」
「いや、勉強教えて貰ったついでに晩飯誘われたんだよ」
実際勉強なんて1分たりともしてない訳だが、嘘も方便だ。
「なら、私もヒッキーに勉強教える!」
何を言ってるのかしらこのアホの子は。
「(由比ヶ浜に勉強教えて貰うくらいなら犬に勉強教えて貰った方がまだマシだわ)」
「ちょっと!聞こえてるから」
そう言う由比ヶ浜の眼は少し潤んでおり乾燥するこの季節、その潤みが少し羨ましく感じる。
などと冗談を考えている暇もなく、俺は由比ヶ浜の話を適当に聞き流す必要がありそうだった。
「ということがあったんですよ。」
放課後部活に行く前にいつもの場所に寄ってみると先輩はそこに居た。
俺は先輩にその日の一部始終を話した。
「それは、比企谷君が悪いねー」
そう言って笑う先輩は完全に冬仕様で手袋までつけている。
いや、まあもう真冬もいいところだし、第一ここ外だからいいんだけどぉ……。
スカートの先に見える黒タイツが艶めかしい。
昨日から城廻先輩を少し性的な目で見てしまう自分がいる。
俺は自分の気持ちがわからなくなっていた。
気になったことをそれとなく聞いてみた。
「先輩って彼氏とかいないんですか?」
「彼氏なんていたことないよー」
そもそも好きな人が居たことなんてなかったし、と先輩は付け加えた。
「なかった、ということは今はいるんですか?」
少し意地悪く聞いてみる。
先輩は三つ編みをクルクルと手で弄りながら、気になる人はいるよ、と言った後に
「比企谷君、今日は積極的だけどどうかしたの?」
「すいません、特になんでもないんです」
先輩は少し残念そうにそっか……と呟いた。
「困ったこととかあったら話してね、相談乗るから」
それだけ言うと、スタっと立ち上がってその場から立ち去った。
俺は手に持つマッ缶をゴクリと飲み干す。
外気に晒されて冷たくなったマッ缶は口の中でベタつき、甘さを俺に与えた。
さて、今日中には全部アップさせたいですね。