アンジュ・ヴィエルジュR-18短編集 作:闇のアルドラおじさん二号
美海とアルドラ君が放課後の教室で秘め事を……といった内容です。二人のらぶらぶな物語をどうぞお楽しみくださいませ。
5つの世界から、異能を持つ少女――プログレス――達が集まる学校、青蘭学園。その空き教室の一つで僕はある人を待っていた。
「ごっめーん。掃除当番だってこと忘れてたよ。待たせちゃった?」
教室に慌てて入って来たこの子は日向美海、僕が待ってた人だ。青蘭学園最強のプログレスって呼ばれてて、人望も厚くて、いつも沢山の人に囲まれている人気者。僕はよくブルーミングバトルの授業で彼女のαドライバーをしているけど、逆に言うとそれぐらいで普段は話すことはあんまり無かったりする。
なのに今朝、僕の机の中にこの教室に呼び出す手紙が入っていた。
「ううん、大丈夫」
僕はちょっと硬い声で答える。日向さんとは授業中によく一緒になると言っても、授業中は他の子も居るわけで。二人きりになるとどうしても緊張してしまう。
「そ、それでね。えっと、君をここに呼び出したのはね」
日向さんの方もなんだか緊張しているみたいだ。空き教室に呼び出されて二人っきり、しかもお互い緊張してる……となると、あり得ないことだと分かっていてもどうしても期待してしまう。日向さんが僕なんかに告白するんじゃないかって。あり得ないと分かっているけれど。
そんな風に心の中で悶々としていたせいで日向さんの言った言葉を理解するのに時間がかかってしまった。いや、どんな状態でも理解できなかったと思う。それほどに彼女の言った言葉は衝撃的だった。
「も、もしよければなんだけど。わたしと、エッチしてくれないかな?」
混乱した頭のまま問いただしてみるとこういうことだった。
ある本を読んで女同士のエッチに興味を持った日向さんは、親友のソフィーナさんと実際にやってみてすっかりハマってしまって、色々な女の子とエッチなことをするようになって、そのうち男の子とのエッチにも興味を持つようになったという。
「それで、なんで僕なんかに?」
「え、えっと、よくわたしのαドライバーをやってもらってるし、頼みやすいかなーって。あと、キミとなら良いかなって思ったし。」
後半何かぼそぼそと言っていたけれど大体は分かった。とはいえ、付き合っても居ないクラスメイトの女の子と興味本位でなんて色々と問題だし、日向さんも好きでもない男子としたら後できっと後悔するはず。日向さんみたいな可愛い女の子とそういうことをできる機会を逃すのはすごく惜しいけど、ここは男子としてしっかり説得しないと―――そう決めて日向さんの方に向き直ると、こっちを見ていた日向さんと目が合う。上目遣いで見つめる日向さんの破壊力に、僕はつい言おうと思った事と真逆の事を言ってしまう。
「うん、日向さんとなら喜んで」
「やった、じゃ、じゃあ……」
日向さんは嬉しそうにはにかんで、すぐに俯いてしまう。よく見ると首筋まで朱に染まっている。やっぱり日向さんも恥ずかしい気持ちを押して誘ってくれたのだろうか、だったら断らなくて良かったと思う。そんなことを考えていると微妙な間ができてしまう。
「「……」」
「えっとね、こういうのは男の子の方がリードすべきだと思うなあ……って」
俯いたままの日向さんにそう言われてしまう。確かに誘ってきたのは日向さんだし、女の子同士では百戦錬磨らしい日向さんでも男の子とのエッチはこれが初めてだ。僕がリードしてあげないと。
――――とは言っても一体どうすれば良いのか全然分からない。と、とりあえず最初はキスからかな。
「えっと、じゃ、じゃあ、日向さん、キス……しようか」
緊張で口の中がカラカラになる。
「うん、いいよ。でも、日向さんじゃなくて美海、って呼んで欲しいな」
「み、美海っ!?」
緊張で声が裏返る。
「うん」
日向さんは嬉しそうに返事をする。僕と比べるとすごく落ち着いているように見える日向さんだけど、よく見ると身体をプルプルと震わせているし、顔も真っ赤だ。やっぱり日向さんも声に出ないだけで緊張しているんだと分かって少し落ち着く。
ゆっくりと顔を日向さんに近づけていく。日向さんは目をつむっていて、少し唇を突き出すようにしている。僕はその唇に自分の唇を押しつける。
そこからどうすればいいか分からずに、ただずっと唇を押しつけていると、日向さんの舌が僕の唇を割って入ってくる。
「!?」
「ひょうしゅるほ、ひもひいいれひょ?」
驚いた僕に構わず、日向さんの舌は僕の舌をつつき始める。すると、段々頭の芯がぼうっとして気持ちよくなってくる。僕も日向さんの舌に自分の舌を絡めるようにしていく。
舌と舌がぶつかるたびにそこが痺れて、ぼうっとして、気持ちよくなってく。しばらく夢中でお互いに舌と舌で触れあう。気づけば、教室中に僕と日向さんの荒い息遣いと、唾液がかき混ぜられるちゅぱちゅぱという水っぽい音だけが響いていた。
口を離すと僕と日向さんの口の間には唾液のアーチがかかっていて。それが僕と日向さんがエッチな事をしているという事をさらに強く印象づける。気づけば日向さんの震えは収まっていて、顔は赤いままだけど、それは緊張とかじゃ無くて興奮しているからのように見えた。
「気持ちよかったね」
蕩けきった表情でそう言う日向さんに僕は身体の芯が熱くなるのを感じる。気づけば日向さんの視線は僕の股間の方に向かっていた。
「ねえ、早く脱いでみて」
せかしてくる日向さんに従って、僕はズボンを下ろす。すると、パンツがテントを張っているのが見える。ほぼ臨戦態勢だ。日向さんが躊躇無くパンツを捲って中の物を見ると、なんだか難しい顔をし始める。
「どうしたの?」
聞いてみると、しばらくうんうん唸って悩んだ後に、言いづらそうに話し始める。
「え、えっと。ちょっと、思ったよりも、小さい……かなって」
その言葉を聞いた僕はショックで小さいと言われた物をさらに萎めてしまう。
「え、あ、えっと別に男の子の普通の大きさがどれくらいかなんて私知らないから、多分そんなに小さいってワケじゃないと思うよ。ただ、普段使ってるのがこんなのだから」
慌て気味に早口でフォローしつつ、日向さんは自分の鞄をゴソゴソと漁ると、僕の物よりも一回りか二回りぐらい大きい双頭ディルドを取り出してきた。
「で、でもやっぱりこういうおもちゃと比べちゃダメだよね、うん」
一生懸命フォローしてくれるのは嬉しいけど逆に痛々しくて僕は既に半勃ちとも言えないレベルまで萎えてしまっていた。
それを見て日向さんは何かを思いついたのか、僕の股間に顔を近づけてくる。
「ちょ、ちょっと日向さん!?」
「日向さんじゃなくて美海、だよ。こうして口で咥えてあげたりすると大きくなるって前に見たことがあるから。任せて」
女の子同士のエッチの知識といい、一体普段どんな物を読んでいるのかとても気になるけど、あえて何も言わずにスルーする。
日向さんの顔が近づいたことで吐息がかかって、それだけで僕の芯に血流が集まってくるのを感じる。
「これが男の子の……なんかぴくぴくしてて、やっぱりおもちゃとは違うかも」
そして、日向さんが僕のを口に咥え込む。
勢いよく咥えた少し歯が当たって痛かったけれど、日向さんのヌルヌルとした口内の気持ちよさと、何より日向さんが僕のを咥えているという事に興奮して、一気に大きくなってくる。
「うわあ、いきなり大きくなった。やっぱり、おもちゃよりちょっと小さいけれど、暖かいし動いてるし、これを入れるんだあ……」
日向さんの顔がトロンとしている。その表情がさらに興奮を引き立てる。
日向さんは質感を確かめるように口に含んだものを舌でコロコロと転がす。
「うん。ひゃっはりおもひゃよりもひょっちのひょうが、おいひいかみょ」
僕のものを口に含んだまま、喋っているせいでなんて言ってるのかはよく分からないけれど、何か満足そうにしている。
そして、その刺激が僕を一気に快感へと導く。
「ちょ、ちょっとそれ気持ちよすぎる。日向さん待って、ストップ」
「ひにゃたひゃんひゃなひゅて、みうみひゃひょ」
僕が止めるも、日向さんはなだか拗ねてしまい、もっと激しく口を動かす。
「まって、出るからっ」
ドピュッ、ドピュッ
必死に日向さんを止めながら、結局あっけなく日向さんの中で果ててしまった。
日向さんは突然出てきた液体に驚いた顔をしながらも目をつむってゴクッと喉を鳴らしながら飲み込んでいく。
しばらくして、射精が止まると、僕の物を咥えたままで舐めて綺麗にしてから口を離す。
「うーん。何か生臭くて思ったよりしょっぱい?美味しくはないかなあ」
難しい顔をして呟く日向さん。さっきから無意識で繰り出してくる攻撃に僕の心はもう瀕死状態だ。
「でも、キミの味なんだって思ったら、なんて言うのかな。美味しくはないんだけど幸せな味?がしたんだあ」
そう言って、口の端に垂れた僕の精液を指で掬うとペロリと舐めた。
その仕草がとってもエロい。さっき、出した後も日向さんが僕のを綺麗にするために舐めていたのもあって、僕の物はまた元気を取り戻していた。
「あっ、まだ大丈夫なんだ。よかったあ。もう今日はこれで終わりなのかなって思ってたんだ」
日向さんがぐいっと顔を近づけてくる。その顔は紅潮していて、熱に浮かされたみたいだ。
「ねえねえ、次はわたしのことも気持ちよくして」
日向さんは躊躇なくスカートを捲り穿いていたショーツを下ろす。僕は反射的に目を背けたけれど、「ほら、早く」と急かす声に視線を戻した。
日向さんのアソコは毛が一本生えていない、所謂パイパンというものだった。
驚く僕に気づいたのか日向さんが説明してくれる。
「あ、ごめんね。びっくりしたよね。この前新しく誘った子が、毛のある所を舐めるのはちょっと……って言うから剃っちゃったんだ」
日向さんの説明は僕の頭に半分ぐらいしか入っていなかった。同じクラスの女の子が、目の前でスカートを捲り上げて、ツルツルになった大切な所を見せつけてきている。そんな現実感のない光景を見て、僕は有り体に言って興奮していた。
今までの遠慮とかそういうのを全部どこかに放り投げて、僕は日向さんの太ももを抱え込むと、日向さんの割れ目を夢中になって舐め始めた。
最初は舌を出してペロペロと舐めるだけだったけれど、だんだんとそれだけでは物足りなくなって、吸ったり舌で割れ目の上の突起をつついてみたりする。日向さんのクリトリスは、遊んでいると言っている割には小さくて慎ましやかだった。
「ちょ、ちょっと急に激しすぎるよ。力が入らなくなっちゃう。せ、せめて座らせて」
そう言って僕の舌から逃れようとするけれど、その動きは弱々しくい。結局逃げ切れずに、そのまま床にぺたんと尻餅をついてしまう。
「ま、待って。ストップ、ストップ!」
尻餅をついても僕を止めようとする日向さんに僕は意地悪な顔で言う。
「日向さんだって僕が止めても止まってくれなかったじゃん」
「だから、日向さんじゃなくって美海って――――」
何かを言い終わる前に、日向さんが声にならない声を上げて身体をビクビクと震わせる。直ぐに震えは収まり、身体から力が抜けたみたいにぐったりとする。
「も、もしかしてイッたの……?」
目の前で起きたことが信じられずに呆然と呟く。
「普通、女の子にそんなことを聞いちゃ駄目なんだよ?」
日向さんは荒い息で語尾を振るわせながらもはっきりとそう言う。それはつまり本当にイッたってことなんだろう。
「ほら、早く続きしよう?あと、私のことはみ・う・みって呼んでね、次に日向さんって呼んだらつねっちゃうからね」
上気した顔でニッコリと微笑むひな……美海を見て、僕はまた勃起してしまう。
落ち着いてきたのか身体を起こした美海はそんな僕の股間を見ると、視線を僕の目に合わせる。
「じゃあ続き、始めようか」
美海は自分の制服の上半身のボタンを外して、ブラウスとワイシャツを両方とも脱ぎ捨てて下着姿になると、教室にあった机を、皆でお弁当を食べるときみたいに合わせる。そして、何をしているのか分からずに立っていた僕を合わせた机の前に引っ張ってくると、僕の制服のボタンも外していく。
「ほら、脱いで」
日向さんは手慣れた様子で僕の制服を脱がす。上半身は女子も男子もあまり変わらないから勝手が同じなのかな。とズレたことを考えていると、制服を全部脱がされた。ワイシャツの下に着ていたTシャツも脱がされる。
僕の着ていた服を近くの机に置くと、美海は着ていたブラジャーを外して、スカートも下に落とす。
僕も美海も一糸まとわぬ姿になった。
次の瞬間、美海は僕に抱きついてきた。
間に何も挟まず肌と肌で直接伝わる体温に僕の心臓はうるさいぐらいに鼓動する。美海にも聞こえている、そう確信できるぐらいだ。
「こうやって直接触れ合うとなんだかとっても幸せな気持ちにならない?私、この感覚がとっても好きなんだぁ」
抱きついたまま僕の耳元でそう囁く。僕は幸せとかそういう穏やかな気持ちじゃなくて、今すぐに興奮と恥ずかしさで死んでしまいそうだった。
「でも、さすがに男の子とこうしているとちょっと恥ずかしいかな」
そう言う美海の首筋は真っ赤になっているみたいだった。そう言っている僕も美海から見たら赤くしているのが丸わかりだろう。
少し落ち着いて来ると、僕にも美海の心臓がドクドクと鳴っているのが分かる。
その音が僕を安心させてくれる。僕だけじゃなく美海も緊張していると言うことが分かるというだけではなくて、その鼓動そのものが聞いていると安心してくるような音だった。
何分ぐらいそうしていたんだろう。いや、もしかしたら数十秒しかなかったのかもしれないけれど。
僕も美海も落ち着いてきて心臓の音のリズムがゆったりとしてきた。放課後の空き教室で裸のままで抱き合っているっていう異常な状況なのに、美海の温もりを感じて落ち着いてきている自分がいた。
いつまでもこうしていたいって気持ちが浮かび上がってきた頃に美海は身体を離した。「どうして?」という気持ちが顔に出てしまっていたのか美海は悪戯っぽい笑みを浮かべて自身のアソコを指さす。
「そろそろ次に行きたいなって思って。ダメ、かな?」
既に僕の中にクラスメイトとセックスするなんて、という罪悪感のようなものは消えていた。僕は勢いよく頷く。
刺激がなくて半勃ちになっていた僕の息子も美海が軽く触れただけですぐに勢いを取り戻した。
「えっと、普段やってるときは私の方に固定こうやって誰かに付いてる物を入れるのは初めてなんだ」
美海はいきり立った僕の物を握って割れ目にあてがう。軽く触れただけでも美海のアソコが湿り気を帯びているのが分かる。
「じゃあ、ゆっくり腰を前に出してね」
美海の指示に従って、ゆっくりと腰を前に突き出す。にゅぷっという音と共に僕の先っぽが生暖かい物で包まれた。
「んっ、やっぱりオモチャとは違うね。暖かくて気持ちいい」
美海の声に心なしか艶が出てきた気がする。
美海の中の想像以上の気持ちよさ、そして艶っぽい声にたまらず一気に奥まで肉棒を突き入れるてしまう。
「ちょっ、あっ、ふぁん」
突然来た強い刺激に美海は戸惑いの声を上げるけれど、もうそれは喘ぎ声と区別が付かない。
お互いに意味のある声を発さないまま湿った音と、肌と肌がぶつかる音、そして僕の荒い息と美海の喘ぎ声だけが教室を埋める。
しばらくして、美海が少し落ち着きを取り戻したのか抗議してくる。
「ちょっと、ゆっくりって言ったのに。急にそんなに早く動かないでよ」
「気持ちよかった……?」
意地悪な質問だと自分でも思いつつもそう尋ねると、美海は顔を赤くして俯く。
そんないじらしい表情に僕はまた意地悪したくなってしまう。やや単調になってきていたリズムを変えて、また単に美海の中に出し入れするのではなく、美海の膣壁に擦りつけるように動かし始める。
「あ、ふぁっ、ひぅ」
僕が突き入れる度にいろんな声で喘いでくれる美海は見ていて飽きない。また、何より僕が美海を気持ちよくさせられるということが嬉しくて、どんどんと突き入れる腰に力が入っていく。
あちこちを擦っていく内に美海の反応が大きい所、弱点が分かってきた。だんだんと弱点をピンポイントに狙って擦るようにしていく。
「こ、こんなの……はじっめて、だよぉ。すっごっく、きもちいぃよぉ」
普段のハキハキとした美海からは到底想像できないような表情をしていた。
多分、普段見たら引いてしまうような完全に弛んで崩れきった表情。でも、今はそんな美海がたまらなく可愛く感じる。
気づいたらお互いに汗だくで、下にあった机は色々な体液を吸って全体が変色していた。普段なら気持ち悪く感じる汗も今は美海と一つになった気持ちよさをさらに高めてくれる。
「もう、ダメだよ……ずっと気持ちよくって変になっちゃう」
そう美海が言い終わるや否や美海の膣内が急に締め付けてくる。イったみたいだ。僕もその刺激に耐えられずに美海の膣内に出してしまう。
ドクンッドクンッ
まるで心臓のように僕の物が脈打って美海の中にどろどろとした物を注ぎ込んでいく。その脈動に合わせて美海の膣内も収縮する。
「あっ、あぁっ」
息切れしたようにぜえぜえと荒い息を吐きながら僕の精が打ち付けられる度に声を上げる。それほど気持ちよかったのだろうか。僕の物を全て吐きだし終えると美海は、ぐったりと僕の方に倒れ込んできた。
僕にも倒れ込んでくる美海を支えるような力は無く、二人で机の上に倒れ込む。
「美海……?」
少し困惑した声で呼びかける。
「もうちょっとこのままで。なんだかすっごく幸せな気分なの」
美海は動く気は無いようで僕の胸に顔を埋めて余韻に浸っている。
僕は冷静になって、明日から美海とどんな顔をして会えば良いのだろうと悩んでいた。美海は未だに僕に甘えるように顔を擦りつけてくる。
「ねえ、美海さん」
「どうしたの?」
美海がこちらに顔を向ける。先程までの人に見せられないような蕩けきった顔ではなかったが、頬が緩んでいてとても幸せそうだ。しかし、僕が難しそうな顔をしていると分かるとにわかに表情が曇る。
「あんまり、気持ちよくなかったの……?」
「いや、そんなこと無いよ、すっごく気持ちよかった。でも―――」
美海の曇った表情を見たくないと焦ってとりあえず正直な感想を言ってしまう。その後に続けようとした言葉は美海に遮られてしまった。
「それなら良かった。楽しくって気持ちいいこと、キミとこれから一杯出来ると良いなって思うんだ」
全く後ろめたさも恥じらいもない表情でそう言う美海に、あれこれ考えている僕の方が不純な気がしてくる。
そして、美海は僕に口づけすると、身体を離す。今までの濃厚なキスとは違う、軽く唇と唇が触れ合うだけのまさに口づけと言うのがふさわしいものだ。今までもっとすごいことを沢山したというのに、つい手を伸ばして唇を触るという初々しい反応をしてしまう。
そんな僕をよそに美海は手早く服を着ていく。
「あれ、拭かなくても大丈夫なの?気持ち悪くない?」
そんなどうでも良いことを聞いてしまう。
「えーっと、もうこんな時間だし寮も遠くないから帰りに誰とも会わないし大丈夫かなって。気持ち悪いのは、うん、キミのだったら全然悪くないかな。」
最後の方はごにょごにょと呟くような感じで全く聞こえなかったが、美海が大丈夫というのなら大丈夫なんだろう。
制服姿になった美海は軽く手櫛で髪を整えると颯爽と教室を後にする。
「じゃあ、また明日もよろしくね」
教室を出るときに手を振りながらそう言う。なんだか少し引っかかる言い方のように感じるがきっと気のせいだと思う。
美海が出てしばらくしてからようやく僕はいそいそと着替えて教室を後にした。
次の日の放課後、鞄に教科書を詰めているとクラスメイトの女子に声を掛けられる。
「ねえ、美海ちゃんが呼んでるよ」
そう言われて扉の方を見ると美海がこちらに大きく手を振っていた、その後ろにはソフィーナさんも居るみたいだ。
美海達に近寄って要件を尋ねると、美海の返事はこうだった。
「やっぱり楽しいことは皆でやらないとってことで、今日はソフィーナちゃんも呼んでみたの。帰りの準備が終わったら昨日の教室に来てね」
どうやら、よろしくというのはこういうことだったみたいだ。
そう呆れつつも嬉しいと感じてしまうのは、僕もまた美海の毒牙にかかってしまったということにしておきたい。