※この作品はR-18です。

迷宮はハーレム王国(Make your harem kingdom!!)   作:五十貝ボタン

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神官お姉様の巨乳奉仕~出陣

「さて、ずぼらで怠惰で愚図でのろまで惰弱でふしだらで破廉恥で不埒で自堕落でどうしようもない誰かのせいで開催が遅れてしまったが、これより円卓会議を始める」

 長剣の汚れををぬぐいながら、きっちりと座ったナズナが宣言する。

 

「なんかすっげー言われようだ……」

 円卓の一端に座ったパトリオットは、メロンボールによる手当を受けている。とはいえ、神の力を借りた治療ではなく、傷口に清潔な布を当てて血を止めているだけだ。

 

「パトくんが寝坊するからよ。それもあんなことしてれば、ナズナさんが怒っちゃうのも仕方ないわよ」

「怒ったからって思いっきり斬りつけるのはどうなんだ」

「パトくんはランドメイカーなんだから。剣でちょっと切られただけじゃ死なないわ」

 傷口を確かめるように、メロンボールが身体を寄せる。パトリオットの背中に、大きく膨らんだ水風船のような柔らかい感触がふたつ、みっちりと押しつけられている。

 

「顔、にやけとるで。剣で斬られて喜んどるんか?」

 大臣のユナがぎろりと半眼でにらみつけてくる。慌ててパトリオットは背筋を伸ばし……もちろん、結果としてメロンボールの胸に押しつける形になるわけだが、これはやむを得ない事なのだと自分に言い訳して……一同を見回した。

 

 相変わらず無表情に床を見つめているマユはともかくとして、皆が緊張の表情を浮かべている。ナズナは不機嫌そうに腕を組み、ユナも悪態を言う間を惜しむように口をつぐんでいる。メロンボールのふわふわした雰囲気も、ペティコートがいつも浮かべている笑顔も、なりを潜めているように見える。

 

「それで、いったいどうしたんだ?」

 パトリオットが聞く。ユナが立ち上がり、一枚の紙を顔の前でぱっと広げる。そして、その内容を読み上げた。

 

「報告! 迷宮変動によって、我が国にとって重要な交易路であるダンセイニ街道(ロード)に鬼族の群れが出現! 街道の所有権を主張し、通行人を無差別に襲撃している、とのこと!」

 汗を浮かべながら、ばし、っと紙をたたきつけるユナ。

「このままにしとったら、我が国の交易は断たれたも同然や! 金銭収入は半減、遠からず破産や!」

 

「それだけじゃない。鬼族が繁殖するのを放置しておけば、いずれダンセイニ街道から別の土地へと進出する。その矛先が我が国ではないとなぜ言えようか!」

 ナズナが上質な弦楽器を思わせるような、凛とした声を張り上げる。

 

「……だいたい」

 ぽつりと声を漏らしたのはマユだ。円卓から壁際に、一斉に視線が向くと、マユは視線を避けるようにフードを深く被り、

「……近隣のモンスターも倒せない国は、周りの国から侮られる」

 

 ぴしっと背を伸ばしたペティコートが、太い眉をたわめて手を挙げた。

「それより何より、国民が不安がってますよう! いつ小鬼がやってきて、子供をさらっていくか分かったもんじゃないですよう!」

 進言が終わると、すっと手を下ろして、円卓から一歩引く。

 

 パトリオットはうんと大きく頷き、口を開いた。

「そうだな。放っておくわけには……」

「放っておくわけにはいかないわ!」

 ぼふ、っとパトリオットの頭に重いモノがのしかかる。パトリオットは「ぐえ」と呻いて、その重みに頸椎が悲鳴を上げるのを聞いていた。

 

 パトリオットの頭の上に豊満な双丘を乗せたまま、メロンボールが一同を見回す。

「ナズナさん、今すぐ挙兵の準備をおねがい。ユナさんは、宮廷が出兵してる間の仕事の引き継ぎを監督して。マユちゃんは街道の様子を偵察してね。ペティちゃんは、お弁当の準備とー、そうね、国のみんなの様子を確かめてきて? みんなを安心させてあげてちょうだい」

 おっとりした口調とは裏腹に、てきぱきと指示を飛ばす。宮廷のメンバーは頷いて、一人また一人と自分の仕事に向かっていった。

 

「……ふぅ。何度経験しても、国のピンチってどきどきするわぁ」

 指示を終えたメロンボールはゆっくり身体を起こして、ほうと大きな胸をなで下ろした。

 

 その胸を押し上げるように、押しつぶされていたパトリオットががばっと起き上がった。

「どきどきするわぁ、じゃない! 死ぬかと思った! それに、俺の仕事まで取るな!」

 跳ね飛ぶように起き上がり、メロンボールに詰め寄る。

 

 メロンボールは笑顔のまま、

「あらあら。どうしましょう。パトくんに怒られてしまうわ」

 そう言って、両手を頬に当てる。双丘が肘の間で寄せられ、むぎゅ、と修道服の中で形を変える。

 

 その光景に、パトリオットはごくりと喉を鳴らした。

「……ようし。それじゃあ、どっちが主人でどっちが家来なのか、教えてやらないとな」

 にやりと笑みを浮かべ、メロンボールの手首を掴む。

 

「まぁ。みんなが国のためにがんばってるときに、いいのかしらぁ?」

「いいんだよ。国王の仕事は自分が仕事しなくても周りががんばってくれる環境を作ることだからな」

 

 

     ●

 

 

 メロンボールの私室は、大バナナ王国の権威を支える神殿の一角にある。部屋の中に入ると、頬に手を当てたメロンボールは、

「もう、パトくんってば、乱暴なんだから」

 と言った。

 

「乱暴なのはどっちだよ。他のみんなに仕事させて、俺と二人きりになりたかったのか?」

 パトリオットがうなる。

 

 バナナ王国は万物流転を表す大渦の神、カリュブディスを信仰している。

 その教えは狂宴教と呼ばれ、あるがままに生き、欲望を満たすことを肯定する。とは言っても、欲望のために他人を害したり、破滅を推奨するものではない。要するに、心安らかに楽しく生きようよ、というのが教義だ。

 

「だって、パトくんが私のおっぱいをあんなに刺激するからぁ……」

 ぎゅ、っと腕で胸を寄せながら、メロンボールが頬を染める。白い肌に朱がさして、ほんのり桜色だ。

 

 もちろん、メロンボールも狂宴教の信徒だ。一見、清楚で淑やかに思えるメロンボールだが、その実自分の欲望に素直な人間である。食欲や性欲を我慢する、なんてことはほとんどしないし、国一番の大酒飲みでもある。

 ちなみに、数代前から大バナナ王国の内部では騎士団を中心とした武闘派が台頭しており、神殿の勢力はやや弱まっている。ナズナやユナが狂宴教をあまり熱心に信じていないのはそういうわけだ。

 

「それに、パトくんだって。あんな半端におあずけされて、くすぶってるんじゃないかしらぁ?」

 そっと身体を寄せたメロンボールが、やわらかい掌でパトリオットの股間を撫でる。その刺激だけで、一物はぴくりと反応してしまう。まるで、好物を前にして我慢できないペットのような反応だ。

 

「う……ま、まあな」

 視線を泳がせながら答える。メロンボールを相手にするときは、いつもこうだ。気づくと、主導権を握られている。彼女に対しては、まったく頭が上がらないのである。

 

「懐かしくないかしらぁ? パトくんの始めても、ここで私が貰ったのよね」

 パトリオットの手を取ってベッドに導きながら、メロンボールがくすくすと笑う。

「む……昔のことだろ」

 

 孤児だったパトリオットがこの国に辿り着いたばかりの頃だ。大バナナ王国では神殿に仕える女が少年たちを『大人』にする儀式が一般的に行われている。

 パトリオットはこの国の生まれではないため、本来とは違う日取りでこの儀式が行われることになり、当時はまだ見習い神官だったメロンボールがその相手を担当したのである。

 

「あのときは、女の子みたいに喘いじゃって。かわいかったわよね」

 股間をなでさすりながら、メロンボールが続ける。パトリオットは顔を赤くしながら、

「め、メロンと違って俺ははじめてだったし……」

「そうしてると、今もかわいいわよ」

 にっこりとやわらかい笑み。

 

 そして、メロンボールは修道服に手をかけた。はらりと胸元を包む修道服がベッドの上に落ちる。

 この修道服は首の後ろ側に留め具があり、その留め具を外せば上半身を覆う生地がいっぺんに外れる仕組みである。

 下着は着けていない。見事な双丘が惜しげもなく空気にさらされる。服の上からでも圧巻と思えた乳房は、露わになるとますます大きい。

 手に余る、どころか両手でも余りそうな乳房だ。たっぷりとした釣り鐘型で、メロンボールが少し動くたびにぷるんと揺れて、息を吹いても表面が波打ちそうなくらいの柔らかさを感じさせる。先端にはブドウのような色合いのつぼみがふっくらと起ち上がりはじめていた。

 

「相変わらず、すっげ……」

 パトリオットはその光景に思わず息をのんだ。自分を誘うように揺れている乳房に思わずむしゃぶりつきたくなる衝動を抑えて、ちらりとメロンボールの顔に視線を向ける。

「いいわよ、めしあがれ♪」

 笑顔で告げられると、パトリオットは両手を伸ばして乳房を左右から掴んだ。その両側から掌に載せるようにして持ち上げると、指がどこまでも埋まっていきそうな柔らかさと一緒に、ずっしりとした重みが伝わってくる。

 

「あんっ、パトくんのさわりかた、やらしい」

 メロンボールが楽しげに嬌声を上げる。パトリオットは夢中な様子で、自分が手で撫でるたびに形を変え、指を動かすたびに埋もれてしまうふくらみを見つめている。

 大きく二つの円を描くように揉み、時々、乳腺を刺激するように根本をきゅっと掴む。

「あ、やんっ……パトくん、そんな……あんっ!」

 メロンボールの嬌声が、徐々に艶を帯びていく。乳首は硬く尖り始め、甘い汗のにおいが漂ってくる。

 

「このおっぱいで俺が何度誘われたか……ええいっ、俺がなまけ者になったのも、このおっぱいのせいだっ!」

 ぎゅ、っとわしづかみにして力を込める。

「ああんっ! も、もう、パトくんったら、すぐ人のせいにするんだからぁ……」

 それでも、つきたての餅のようにやわらかいメロンボールの乳房はそれを受け入れ、しかも快感として伝えているらしい。メロンボールははにかみながらも、パトリオットの髪を撫で、抱え込むように引き寄せた。

 

「はっむ……ちゅう、ちゅぷ……」

 濡れたように輝き始めたメロンボールの瞳を見るまでもなく、パトリオットには彼女の『して欲しいこと』が伝わってきた。それに答えて乳房の中程に唇を触れさせ、強く吸い上げる。

 

「んっ……!」

 わずかな痛みに、メロンボールが眉をたわませる。唇を離すと、谷間にはキスマークが残されている。

「ふふ。私、まるでパトくんのものにされちゃったみたいに見えるかしらぁ?」

「まるで、じゃないだろ。もう筆下ろしはしてないんだろ?」

「だって、パトくんが国王についてすぐに、神官長は儀式に参加しないこと、って決めたじゃない。そういうの、職権の濫用っていうのよ?」

 パトリオットの頭を谷間に抱いたまま、メロンボールが呟く。しかし、その表情は国王をいさめる家臣というよりは、困った弟に注意する姉のものに近い。

 

「そんなこと言って、メロンだってうれしそうだったじゃないか」

 つう、っと乳房に舌を這わせる。指先はメロンの尖った先端を捕らえ、親指と人差し指の間で優しく潰している。

「やんっ! 先っぽ、気持ちいい♪ もっと……」

 メロンの嬌声は上質な酒のようにパトリオットの心を酔わせる。口からではなく、耳から脳に流れ込む甘いカクテルだ。

 

 パトリオットは酔いに身を任せ、メロンボールの淫らな要求に応え……ようとして、はたと顔を上げた。

「って、俺がメロンを気持ちよくしてどうする」

「きゃっ。……やめちゃうの?」

 両手を乳房から離すと、メロンボールが指をくわえるような表情で見つめてくる。妙に幼いその表情に思わず決心がぐらつきかけたが、(円卓会議では未だ発動したことのない)鉄の精神力で抑えこんだ。

 

「どっちが主人でどっちが家来か、教えてやるって言っただろ。家来なら主人に奉仕しろ」

 そう言って、メロンボールから身体を離し、ふんと胸を張る。本人は気づいていなかったが、威勢を張った割に表情はひくついていたし、さらにはそれはメロンボールには見抜かれていた。

 

 メロンボールはくすりと笑うと、パトリオットのズボンに手をかける。

「それじゃあ、国王様。失礼してもよろしいかしらぁ?」

 パトリオットが頷くと、それすら柔らかく、母性を感じさせるようなメロンボールの指がズボンと下着を一緒に脱がせてしまう。その手つきは、さすがに慣れたものだ。

 

 ぶるん、と待ちわびたようにパトリオットの怒張が露わになる。メロンボールの胸をいじっている間に、それはすでにいきり立ち、急角度で反り返っていた。下腹部に先端を擦りつけんばかりだ。

「私の身体を独り占めしようとする、悪いおちんちん。こんなに大きくして、どうして欲しいのかしらぁ?」

 柔らかい指が竿に絡みつき、表面を這い回る。その感触だけで肉棒はひくつき、声が漏れてしまう。

 

「うっく……ぅ、だ、だから、そういう主旨じゃないって! ……わ、分かってるだろ。む……胸で、してくれ、よ」

 ぐっとパトリオットが一物を突き出してみせると、にっこりと笑みを返したメロンボールがベッドの下に膝を突く。忠誠を誓って跪くかのような姿だ。

「はぁい。パトくん、昔からこれが大好きだものね」

 未だに『主人と家来を分からせる』という目的が分かっていないのか、それともあえて無視しているのか、メロンボールはイタズラっぽい笑みを向けながら、双丘を自分の手で持ち上げる。重たげな二つの果実をパトリオットが開いた腿と下腹部に乗せ、深い谷間に怒張を導く。

 

「おぉう……!」

 パトリオットは漏れる声を抑えきれない。メロンボールの胸は柔らかく肉棒を包み、どこまでも沈んでいきそうな感触。わずかに汗ばみ、吸い付いてくるような感触。二つが同時に肉棒に伝わってくる。挟まれていると言うよりは、包まれているようだ。

 ビクン! ビクン!

 パトリオットの肉竿が大きく弾むたび、メロンボールの双丘がプルンと大きく揺れる。全体を包み込まれて満足げな肉棒は、ため息の代わりに透明な先走りをこぼした。

 

「あらぁ。これなら、濡らす必要はないかしらぁ?」

 先走りが胸の間にこぼれて、クチュ、とメロンボールの乳房が濡れた音を立てる。滑りの良くなった肌に亀頭が擦れ、もどかしい刺激。

「うお、っく……っふ、うっ!」

 そのたび、声と一緒に透明な粘液が漏れる。

 

 グチュッ、グチュッ、グチュッ……

「ふふっ。パトくんのおちんちん、うれしそう。もっといっぱいしてあげようかしらぁ?」

 メロンボールが両手でぎゅっと乳房を寄せる。柔らかく包むような感触に加え、キュウっと締め上げられるような圧力が伝わってくる。

 

「ああんっ、パトくんのおちんちんが、私のおっぱい、じゅぷ、じゅぷ、って犯しちゃってるぅ……んっ♪」

 頬を赤くしたメロンボールが、上目遣いに見上げてくる。頬は紅潮し、目元は潤んで、情欲にまみれたオンナの表情だ。

 タプンッ、タプンッ、と乳房が弾み、ぷくりと乳輪ごと立ち上がった乳首が、上下に踊っている。

 

「メロンは……くうっ、おっぱいをチンポで犯されて気持ちいいんだよな。もっと、よくしてやるよ……っ!」

 大きく弾む乳首を、両手できゅうっとつまみ上げる。

「ダメ、パトくん、ちくびっ、されたら、ぱいずり、できなくなっちゃう……んっ!」

 その刺激で力が抜けてしまうらしく、メロンボールの身体が崩れるように持たれてくる。挟み込む代わりに乳房が押しつけられ、肉棒がむぎゅ、と押しつぶされる。

 

「家来のくせに主人のチンポ挟んで気持ちよくなってるのか? こりゃ、お仕置きが必要だな……!」

 親指と人差し指でキュウっと乳首を抓り上げる。

「ダメ、ダメ……っく、っふううううんっ!」

 鼻から息が抜けるような声と共に、メロンボールの身体がびくびくと跳ね上がる。

 

 乳首をつまんで引っ張り上げる。ぐいと突き出された乳房の中に突き入れるように腰を突き出す。グチュッ、と中で濡れた音を立て、どこまでも沈んでいきそうな乳房の間で肉棒が歓喜に打ち震える。

「ひうっ! っふう、あっ! パトくん、お仕置き、してぇっ♪ 私のスケベなおっぱい、もっとっ、犯してぇっ……♪」

 乳首をつまみ上げて引き上げ、腰をゆすって谷間を犯す。肉棒が吐き出す先走りを胸の間に塗りつけ、パン、パン、と音が鳴るような勢いで腰を打ち付けていく。

 

「くうっ! すげ、えぞ、メロン! 最高だ、すっげ、気持ちいい……!」

「パトくんっ、パトくんっ♪ おっぱい、私も、気持ちいいの! ひゃううんっ!」

 メロンボールは胸を反らし、両手で抱えるようにして差し出している。全身から発情したオンナの香りが立ちのぼっている。胸への刺激で感じ、興奮しているのは明らかだった。

 

 ズプッ、ズプッ、ズプッ、ズプッ!

 

「ああっ! あぁあんっ♪ おちんちん、おっぱいの中でびくびくって震えてぇっ♪ 早く、早くパトくんの精液、ちょうだいっ……!」

 紅潮した顔を上向かせ、メロンボールが叫ぶように言う。金色の柔らかい髪が振り乱され、濡れた瞳から玉のような大粒の涙がこぼれている。

 

「ああ! メロン、胸に出すぞ! 俺のチンポでおっぱい犯されてイけっ……!」

 掴んだ乳首を強く指の間で潰して突き出させ、ラストスパートをかける。本当に女を犯すかのように腰を振り乱す。柔らかい乳房の間を大きく膨らんだ亀頭が犯し、時折、胸の奥にぶつかる感触がアクセントとなって、快感に導いていく。

 

「う、っく! あぁああ! あぁあああ!」

 獣のような叫びと共に、パトリオットが腰を突き出す。大きな乳房の間から突き出した亀頭が、がくん! と大きく震えた。

 

 びゅるっ! びゅく、びゅるるるるる!

 

 大量の精液が、ホースでぶちまけられたかのように噴き上がる。メロンボールの白い顔を、乳房を、金色の髪にも白濁がまき散らされ、べったりと覆い尽くす。

 

「はあっ、はあ……はあ、は……っ!」

 どちらのものとも分からぬ息づかいが、部屋の中に満ちる。

 

「あ……は、ぁっ。こんなにいっぱい。すごい、いっぱい、感じてくれたのかしらぁ……♪」

 真っ赤な顔にまとわりついた精液を指ですくい取り、ぴちゃ……と舌で舐め上げながらメロンボールが呟く。

 

「メロン……」

 すがりつくように手を伸ばす。掌でそっと鞠のような乳房を撫でる。

「あんっ。ダメよ、パトくん。もう時間だわ。国王が一日で二度も遅刻したら、いけないわ」

 その手をそっと押さえながら、メロンボールがささやく。

「でも……」

 

 諦めきれないパトリオットが言葉を続けようとするが、

「また、ナズナさんに斬られたいの?」

「うっ」

 先ほどの傷が思い出される。ナズナはやると決めたらやる性格だ。つまり、斬ろうと決めたら斬る。パトリオットに強靱な生命力があるとはいえ、今度は一刀で許してくれるとは限らない。

 

「わかった。……それじゃ、行くか」

「ええ。……ちゃんと準備していくのよ」

 最後まで子供扱いだ。やれやれと嘆息しながら、パトリオットは神殿の戸をくぐった。

 

 

     ●

 

 

 パトリオットは気づいていなかった。

 神殿から通じるメロンボールの私室の扉がほんの少し開いていたことや、彼が出て行く直前、慌てて逃げ去るような足音がしていたことも。

 

「な、なんちゅーやつや。国の一大事やって、分かっとるんか……!?」

 

 もちろん、そんな呟きにも気づいていなかった。

 

 

     ●

 

 

「“天階を衝く”パトリオット様以下、大バナナ王国宮廷、ご出陣ーン!」

 号令の元、宮廷の面々が王国の領土を踏み越え、ダンセイニ街道へと向かっていく。

 

 それぞれがしっかりと準備を済ませ、配下を連れている。

 ナズナは彼女が選び抜いた精鋭、七草騎士団を。ユナは大臣側近の役人たちを。メロンボールは彼女の元で教えを学ぶ神官たちを。マユは鬼蜘蛛党のくノ一たちを。ペティコートとパトリオットに従うのは、メイド隊である。

 普通の人間は、鬼族と戦う力など持たない。が、ランドメイカーが率いるとなれば、普通の何倍もの力を発揮する。ランドメイカーは強靱な肉体や強い意志だけでなく、周りの人間の戦意を高め、共に戦う希望となるのだ。

 

「鬼族、何するものぞ! 我ら大バナナ王国の精鋭にかかれば、征服などたやすいことぞ!」

 戦闘を征くナズナが、彼女の愛騎である白いキンギョに跨がり、後から来るものたちを鼓舞している。

 

「すっかり、国王の仕事を取られちゃってますよう」

 その様子を眺め、ペティコートがパトリオットに声をかける。パトリオットは、

「何もしなくていいってのは、楽なもんだよ」

 と、肩をすくめた。

 

「あ、そうそう。パト様、これを。ハグルマ製の強壮剤ですよう」

 ペティコートがごそごそとバックパックの中から、黒い小瓶を取り出した。歯車をバックに、『ガンバリνDo!』書かれたとラベルが貼ってある。

「お、悪いな」

 

「パト様ががんばりすぎて倒れないようにですよう。準備中も、がんばってらしたみたいですからぁ?」

 にやーりとペティコートが人の悪い笑みを作る。

「う。……見てたのか?」

「見てたのはペティじゃないですよーう」

 笑みを浮かべながら、スキップするような調子で離れていく。

 

「はあ? ……何言ってんだ?」

 ペティコートの真意を測りかね、パトリオットは首をかしげる。誰かが代わりに見ていたのだろうか、と何気なく周りを見回す。

 すると、ユナとばったり目があった。

 

「何をぼーっとしとんねん! もうすぐダンセイニ街道や、せっかくマユが偵察しとるんやから、情報ぐらい聞いとかんかい!」

 ユナはつばを飛ばすような勢いで叫び、大げさにそっぽを向いた。

 

「な、なんだよユナのやつ。……ん?」

 気づけば、くいくい、と誰かが袖を引っ張っている。振り向いた先には、分厚いフードを被った小さな人影が後ろに立っていた。

「おわああっ!? って、なんだ、おマユか。ど、どうした?」

 

「……これ」

 そう言って、マユが一枚の折りたたんだ紙を差し出してくる。パトリオットが受け取って開いてみると、こう書かれていた。

 

『ダンセイニ街道の入り口には、14体のモンスターと、2つの罠が仕掛けられて候』

 

「あ、ああ。偵察の報告か。……これくらい、口で言ってくれりゃあいいのに」

 国王のたしなみとして部下をねぎらおうと、マユの肩を叩こうとする。しかし、ソレよりも早くマユはふいと体の向きを変えて離れていった。

 

「愛想のないやつ。……にしても、14体って。すげえ量だな」

 ぽつりと呟く。もちろん、こちらにはその倍近くの人数が居るのだが、ほとんどは彼らの配下だ。モンスターと直接戦うのはランドメイカーの仕事で、配下はそのサポートをするのが百万迷宮の戦い方である。

 

「ま、なんとかなるだろ。おーい、街道の入り口にはモンスターがたくさん居るみたいだから、気をつけてくれよー」

 一同に向け、気の抜けた声で指示になっていない指示を飛ばす。不機嫌そうなナズナが振り向いて何かを言おうとしたとき、

 

「止まれ! 止まれ! 止まれったら止まれ!」

 甲高い声が響いた。彼らの行く手から、わらわらと小さな影があふれ出てきて、あっという間に街道を塞いだ。

 垂れた耳。真っ赤なマフラーを巻き、大きな瞳がつぶらに光る。人間よりもさらに小柄だが、それぞれが小さな斧や剣で武装している。

 

「なんだ、小鬼か」

 パトリオットは呟いた。どんなモンスターが現れるだろう、と内心びくびくしていたのだが、なんだか恐れ損の気分だ。

 

 小鬼。オークだとかゴブリンだとか呼ばれる種族で、迷宮内でもっとも多いモンスターと言われている(人間を除けば、だが)。

 脆弱なことで知られ、階段で滑って死んだ小鬼や、タンスの角に小指をぶつけて死んだ小鬼や、しゃっくりが止まらなくて死んだ小鬼の姿が迷宮の隅っこに転がっている姿は、百万迷宮ではおなじみの光景である。

 より強い鬼族や他の強力なモンスターの手下として使われることも多い。パトリオットが侮ったのも、当然と言えば当然である。

 

 先頭に立ったナズナが、すっと大剣を両手で構えた。

「しょせん小鬼とはいえ、数が多い。乱戦になったら危険だ。……片付けよう」

「そうねぇ。この街道を制圧してるのが誰なのか、聞いてみようかしらぁ?」

 メロンボールが同調する。

 

「黙れ! 黙れ! 黙れったら黙れ! さっきから聞いてれば、あたいたち小鬼を見下しやがって!」

 甲高い声を上げて、小鬼たちの上にすっくとひとつの影が立ち上がった。他の小鬼より立派なマフラーを身につけ、垂れた耳だけでなく、茶色い髪が頭を覆っている。

 小鬼の群れから立ち上がったというのは、小鬼たちより背が高いわけではなく、どうやら他の子鬼に肩車されているらしかった。

 

「小鬼のくせにスカートはいてますよう。変な小鬼ですよう」

 ペティコートがその姿を指さして言う。

 

「だから、その態度をやめろー! お前ら人間はいつもそうだ!」

 だんだんだん、とスカートをはいた小鬼が地団駄を踏む(実際に踏まれたのは地ではなく足場になった小鬼で、もちろん彼は絶命した)。

「小鬼のことを見下して! あたいはマアナ様から力を授かった小鬼英雄、キブ! ものども、陣を張れ!

 スカートをはいた小鬼……キブの号令に合わせて、小鬼たちが横並びに二重のラインを作った。前衛、後衛にそれぞれ半ダースの小鬼が並び、本陣にキブともう一匹、骨で作った装飾をつけた小鬼が残る。

 

「この動き……ただ者じゃない。あのキブとかいう小鬼、部下の扱い方を分かっている」

 ナズナが呟く。パトリオットも、その指揮に思わず舌を巻いていた。

 

「こ、こっちもだ。ナズナ、マユ、前に立て。ユナ、メロン、本陣を任せた。中央に俺とペティが立って指揮を執る」

 敵にかなり遅れを取って、指示を飛ばす。小鬼たちは陣を組む前に襲いかかってくるかと思いきや、手に手に武器を構えたまま、見守るように向かい合っていた。

 

「あたいは今までさんざん小鬼を虐げてきた人間に復讐するためにこの力を授かったんだ! 正々堂々、小鬼の力でお前たちを倒してやる!」

 

「その意気やよし! 大バナナ王国が受けて立とう!」

 ナズナが叫ぶ。

 

 そして、双方から同時に号令が上がった。

 

「やれ!」




解説編

○王国フェイズについて

 『迷宮キングダム』では、以下のようにゲームが進行します。

準備フェイズ(いわゆる準備です。キャラクター作成や、必要なものを準備します)
→王国フェイズ(事件の発端と、冒険の準備を行います)
→迷宮フェイズ(戦闘やダンジョン探索、いわゆる冒険を行うフェイズです)
→終了フェイズ(事件の解決や、王国の発展を行います)

 このうち、今回は王国フェイズについて簡単に説明します。王国フェイズでは、以下のような内容が含まれています。

・プロローグ
 :冒険の導入です。たとえば今回は、「鬼族によって交易路が封鎖されてしまった!」という状況を与えて、キャラクターたちが冒険に出る理由を作っているわけです。

・円卓会議
 :各キャラクターのリソース(アイテム、配下など)を決めたり、予算を消費して施設を建設したりします。
  ゲーム的には重要な所なのですが、物語の展開上、今回は省略しました。

・行動の処理
 :各キャラクターが冒険の準備を行います。
  もっとも重要なのがこれから向かう迷宮に対する情報収集で、これがうまく行われるかどうかで迷宮フェイズの難易度はぐっと変わってきます。

 こういった準備を経て、宮廷は冒険に向かうことになります。迷宮フェイズについての詳しい解説は、また次回以降。

 ※この作品はあくまで『迷宮キングダム』を下敷きにした小説であり、作中のすべてが原作のルールで再現できるわけではありません。
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