※この作品はR-18です。

魔法少女リリカルなのは 元医者がゆく   作:入道雲

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 花見の季節ですね。自分は今年はまだ一度も行ってないのですが行きたいですね。
のんびりしたいです。


お花見

 

 のどかな日差し、程よい気候。だれもがのんびりとして朗らかになるであろう季節。そんな気候の中お茶をすする者が一人。テレビを着け、ニュースを見ている。花見の現場をレポートしている映像が流れる。

 

 「はぁ、いい天気ね」

 

 砂糖をこれでもかと言うほどいれ、もはや只の砂糖水と化したそれをすするリンディ。彼女の後ろにはコンソールをいじる女性が声をかける。エイミィ・リミエッタだ。

 

 「この間は散々でしたもんね艦長」

 

 「そうね。あのときは色々な事が一度にあって大変だったわ。いきなり上位種や遭遇者なんて説明されてもね……」

 

 「仕舞いには艦長の事を脅して来ましたもんね」

 

 その時の事を思い出すしたのかリンディは苦い顔をする。彼が過ぎ去ってから直ぐに彼のことと上位種のことなど、そして自分のことに箝口令を敷いたのだ。しかし数人にアースラの医療スタッフ達は彼のことについて聴きに来ていたが……。

 

 「もう懲り懲りよあんな事……」

 

 「あはは……」

 

 ――既に満開の模様ですね。この桜は来週まで続きそうです。

 

 テレビのリポーターが桜を見に来た人たちにインタビューして回っている。

 

 「あー、綺麗ですね。ここら辺でも咲いていて結構人が集まってましたよ」

 

 「そうねぇ……それじゃあ明々後日辺りフェイトさん達となのはさん達も誘ってお花見行きましょうか」

 

 フェイトの家族と打ち解けたリンディは提案する。

 

 その提案にエイミィも同調する。

 

 

 「いいですね艦長。それじゃあ今から二人のお家に連絡しますよ」

 

 そう言ってコンソールを叩き連絡をとる。

 

 

 

 「艦長、お二人のお家も問題無いですって」

 

 「そうね、アースラのメンバーも連れてきちゃおうかしら、あとレティも」

 

 

 カタカタと自室でパソコンで遊んでいた航の携帯がなる。

 誰からの着信か確認して通話にでる。

 

 「はい、どうもどうも」

 

 「久しぶりね」

 

 プレシアからだった。

 

 「身体の調子はどうだ?」

 

 「ええ、問題ないわ。前と比べてそん色ないわ。それにぎこちないけど娘二人とこれから色々取り戻していくつもりよ」

 

 プレシアが小さな決意を口にする。

 

 「そうか、まあ頑張ってくれ」

 

 「それで、今回電話したのは別件の用事があるのよ」

 

 「ん?」

 

 「今度、お世話になった管理局の人から花見って言うのかしら……それに誘われて」

 

 「うーん、俺はパスするわ。リニスは行くように言っとくから、場所と日時を教えてくれ」

 

 「わかったわ」

 

 プレシアから日時と場所を聞き出し近くにあるメモ用紙に書き記す。

 

 「んじゃ」

 

 電話を切り。再びパソコンに向かい続きを始める。

 

 「子供……か」

 

 航は、あの場に居た『なのは』と言う少女を思い出す。

 

 

 

 なのはとか言ったっけ、あのガキ。

 

 ああいうのが主人公って言うんだろうな。

 

 なんか、気にいらねぇ。

 

 

 航が高町なのはに抱いた感情はイラつきだった。

 自分の中にあるモヤモヤとした感情が溜まって行く。

 

 「ああ、もう面倒くせえ。酒飲もう、酒」

 

 机に置いてあった酒瓶を手に取り、一気に飲み干し、携帯でリニスに電話を掛ける。二つ目の電子音が鳴り終わった後にリニスが出る。

 

 「どうしましたマスター?」

 

 「いや、明後日用事が出来たから言って欲しいんだけど」

 

 「明後日ですね、わかりました。具体的にはどの様な……」

 

 「行けばわかるから」

 

 「……マスター、聴きたいのですけど前回みたいな買い物は嫌ですよ」

 

 「大丈夫ダイジョーブ。その場所に行くだけで良いから」

 

 まだ、リニスは少し疑う。

そう思えるほど前回の事はリニスに傷を与えた。

 

 最終的に渋々といった風に彼女は返事をする。

 

 

 花見当日

 

 

 

 「リニス、コレもついでに持って言ってくれ。サービスだから」

 

 航はそういって紙袋を渡す。

 

 「中身はなんですか?」

 

 「目的地に着いたら開けてくれ」

 

 いまいち航の言う目的地が判らず「はあ」生返事をして屋敷をでた。

 

 

 取りあえず航に言われた場所に着く。

 

すると、リニスを呼ぶ声がした。

 

 「リニスー!!」

 

 振り向くとフェイトが小さく手を上げながら呼んでいた。隣にはプレシアとアリシア、アルフがいた。

 

 「ぷ、プレシア!?」

 

 「そうだけど……何を驚いているのかしら?」

 

 「いえ、私は何も言われずに来たので……」

 

 「あら、そうなの?」

 

 「ええ、新しいマスター何も言わずに困ったものです……」

 

 こめかみを押さえながら言う。

 

 「アナタも苦労してるのね……」

 

 プレシアが漏らす苦笑を見てリニスの顔がほころびる。

 

 リニスはプレシアの笑った姿を一度も見ていないのだから。

 

 「それよりも……母さん、そろそろ行かなきゃ」

 

 フェイトとプレシアがいる。二人はまだ、少しぎこちないけど家族になろうとしていた。

 

 それだけでリニスの中でこみ上げて来るものがあった。

 

 「おかあさーん」

 

 「はいはい、アリシア」

 

 リニスは三人の後を追っていった。

 

 

 

 「……え」

 

 「……あ」 

 

 リニスはそこにいる人物を見て固まる。

アースラの艦長リンディ・ハラオウンとその息子クロノ。

 

 「ど、どうも。こんにちわ」 

 

 「え、ええ。所で今日は彼は来てないのかしら?」

 

 「あー、来ないって言っていました。その、お仕事の方は……」

 

 「問題ないわ。そうね、今日は過去の事は忘れて無礼講って事で」 

 

 「はい」

 

 「所でリニス、その袋はなんだい?」

 

 アルフが気づいたように言う。

 

 「これは私のマスターから渡された物です。ココについたら開けるように言われたのですが……」

 

 「食べ物かい!?」

 

 「どうでしょうね。結構な重さがあるので否定は出来ないですが……」

 

 アルフは肉を思い浮かべじゅるりと口を鳴らす。

そんなアルフを見てリニスは笑いを零す。

 

 「アルフ、行儀がわるいですよ。今あけるから待っていて下さい」

 

 紙袋から取り出してみる。すると包みにくるまれた物が複数出て来た。

 

 「これは、お酒ですね」

 

 マスターらしいと思い苦笑を浮かべる。

 

 「おいしいのかい?」

 

 「そうですね、人によってかなり味の好みが分かれると思います。少し待っていて下さい他の方々に差し入れに行きますから」

 

 立ち上がり周りの人に配り終えプレシアやフェイト達の所に戻ってくる。

 

 「お帰りリニスー」

 

 「私はお酒は滅多に飲みませんので殆ど配ってしまいました。コレもプレシアたちで飲んでください」

 

 あまった瓶をプレシアに渡す。

 

 「そうねえ、リニスも少しは飲みましょう。一応おめでたい席なのだから」

 

 「ええと……そうですね。では、私も頂きましょう」

 

 「お母さん私はー?」

 

 「アナタはとフェイトはもう少し大きくなってから飲みましょうね。今はこのジュースで我慢しましょう」

 

 「はい、母さん」

 

 プレシアはワインを開けグラスに注ぐ。リニスも余ったお酒の中から小さな瓶を取り出し封を開け透明な液体を注ぐ。

 

 「では、プレシアの完治に乾杯」

 

 「ええ、ありがとうリニス」

 

 「かんぱーい」

 

 「乾杯」

 

 「ふぁんはーい」

 

 アリシアとフェイトもそれに続く、アルフは口に食べ物を詰めていてしっかりと言えなかった。 

 

 そんな様子を傍目にリニスとプレシアはグラスをぶつける。チン、と子気味の良い音が鳴りグラスを口につけ一口。

 

 リニスの意識は途絶えた。

 

 

 

 

 

 自室に戻り、自分が飲む酒がしまってある棚漁りながら声を上げる。

 

 「あれ!?やっべ」

 

 「どうしたの航?」

 

 「いや、アイツに渡した酒瓶の中に一つ間違えて入れたみたいなんだわ」

 

 「適当に入れたのが間違いだったわ……」

 

 「何入れたの?」

 

 「スピリタス」

 

 「あはは……」

 

 そんな春のうららかな陽気のある日、一つの苦笑が木霊した。  

 





 誤字脱字や造語がありましたら感想の方からよろしくお願いします。

 たぶん次回からAS編になると思います。
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