※この作品はR-18です。

魔法少女リリカルなのは 元医者がゆく   作:入道雲

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 どうもお久しぶりです。
なのセントでリニスをすべてコンプしました~やったー!!
 まあ、これからレベル上げなどもしないといけないんですが……

 そういえば、ヴァイスのアニメ版リトバスも発売しましたね。僕は作るつもりはないんですが友人は構築を一生懸命考えていました。今回のリトバスは作り辛いらしいですね。なのはの最新パックも少し残念でした。

 話は脱線しましたが、それでは本編をどうぞ。


古き騎士との出会い

 季節は夏を終えて、少しずつだが肌寒くなり上着が一枚増えた。

季節のおかげでほんのりと紅くなった並木を眺める。外気で冷やされたコンクリートの上を歩き目的 地に向かいながら他の事を考えてしまう。

 

 何度目になるかわからないリニスとシャマルのお茶会、一緒に会うのは週に一度位のペースなので 一週間ぶりだろう。

 

航は相変わらず何週間か出かけて数日だけ戻ってくるという生活を繰り返している。そのため食事は リニス一人で取ることが多く彼女は少しだけ寂しい気分になった。

 

ここ最近の出来事といえばプレシアに会いに出かけた事。プレシアの顔の血色がよくなっていたのを 見てリニスは安堵した。

 

 しばらく歩くと待ち合わせの場所に着いたが周りを見渡してもシャマルは居なかった。

待ち合わせの時刻にはまだ数分あったのでしばらく待ったが来なく、ついに予定の時刻を五分過ぎて いた。

 

 「すみませーん」

 

 声のする方向を見るとシャマルが走ってリニスに向かってきた。

 

 遅刻したシャマルは謝罪の弁を述べるとリニスは快く許する。

 

 リニスとシャマルは何時ものようにショッピングに出かけ、その後二人で喫茶店によって普段と変 わりない話をした。最近読んだ本についてや、映画、服、あそこで売っている野菜がおいしい。

などたわいない会話。

 しかし今回だけは違った、シャマルは重い唇を動かした。家庭の事情で暫くは会えないといった内 容。詳しくは話せないと俯いて言うシャマルに対してリニスは「何に対して言えばいいのか判らない ですが、がんばってください」といった、。

 

 家庭の事情とは彼女の家族である、八神はやてが倒れたことだ。倒れた原因は彼女と八神はやて以 外の家族がよく知っていた。

 

 その言葉にシャマルは瞳に涙を貯めて、ありがとうと言った。

 

 シャマルがリニスと別れ自宅に戻った。彼女を迎えたのはピンク色の髪の女性、もう一人は年端も 行かぬ紅い髪の女の子、そして白髪の男性。

 

 「用事は済んだかシャマル?」

 

 「ええ、問題ないわシグナム」

 

 「そうか……」

 

 シグナムと呼ばれた女性が目を開ける。身にまとっている凛とした雰囲気がシャマルに伝わり、シ ャマルも顔を険しくする。

 

 「早く行こうぜ」

 

 紅い女の子がシャマルとシグナムを急かすが男性がたしなめる。

 

 「そう焦るなヴィータ」

 

 「ザフィーラだって解ってんだろ!?このままじゃはやてがやばいって事!!」

 

 「わかっている、だからだ。こんな時こそ落ち着かなければならない……」

 

 ヴィータと呼ばれた女の子が瞳に涙を貯めながらザフィーラと呼ばれた男性に意見する。

 

 「さあ、準備は済んだな……行くぞ」

 

 三人が手にかわいらしいアクセサリーを手にする。するとアクセサリーから光が漏れ、地面には魔 方陣が現れる。

 

 数瞬、そこに居た四人が消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あー、空が青いなー……」

 

 眼前に広がる青。林で寝転がって酒を飲みながらつぶやく。

暖か空気と緑の香りが鼻腔をくすぐる。少しだけ痒くなった顎をかくと剃っていなかった髭がジョリ ジョリと音を立てる。

 

 「髭も剃らないとな……。よっこら……せっとッ」

 

 背中を伸ばし勢いをつけて起き上がり、立ち上がると背骨から子気味の良い音が響いた。

そんな動作をしても心の中に何かが引っかかる。

 

 「ここら辺はもう探し終わったし。次に行くかカナカ……転移するぞ」

 

 「りょうかーい」

 

 数秒して航とカナカは転移した。

 

 

 

 

 航の屋敷でリニスは鼻歌交じりに掃除をしていた。

あらかた掃除が終え残るは航の部屋だけであった。リニスは航の部屋に入り掃除機をかける。

 

 「あら?」

 

 掃除をしている最中にリニスは壁と本棚の間に紙が挟まって居るのに気づいた。紙を取ろうと引っ 張るがなかなか取れず本棚を動かす事にしたが、本棚も動かず紙を取るのを諦めた。

紙を取るのを諦めたリニスは本棚の掃除を始めた。本の上に乗っている埃を丁寧に布で拭く。

 

 拭いてる最中に一冊だけ手前に出てきてしまった。それと同時にカチリと音がなり急に本棚が横に スライドする。

 

 「え!?」

 

 あまりに急な事でリニスは情け無い声を出してしまう。

 

 本棚がスライドしたその先にあったのは無機質な部屋の中に何冊も書類が無造作に落ちている。

リニスは落ちている書類を手に取り机に置くが、書類に書いてある文字を見てしまうがリニスにはわ ずかな単語しかわからず何について書いてあるのか理解できなかった。。

 

 『Die Grenzen des Körpers』

 

 『Fusion von Mensch und Maschine』

 

 『Stärkung des Skeletts』

 

 『Transplantation der Zellen der anderen Art』

 

 『Legen Sie einen Datensatz durch den Betrieb der elektrischen Signale des Gehirns』

 

 

 「これはベルカの文字ですかね。一番最初のは身体の……いや肉体の?うーんなんて書いてあるの か……」

 

 勝手に見ているという罪悪感がリニスを苛んだ。そして内容は判らぬがその書類が不吉な物だと感 じてしまいリニスは怖くなった。

書類の一ページだけ拝借してリニスはその部屋を出た。

 

 リニスは取り合えず掃除を終え、携帯を取り出し電話をかけた。

相手はプレシアだった。数回コール音が鳴り響き相手が出た。

 

 「あら、リニスどうしたの?」

 

 「すみませんプレシア……この後時間を少し宜しいでしょうか?」

 

 「かまわないけど……どうしたの?」

 

 「少し、あなたの知恵を借りたくて」

 

 「いいわ、家に来なさい夕食もまだなんでしょ、フェイトやアリシアも会いたがってるから」

 

 「すみません……」

 

 リニスは急ぎ足でプレシアの自宅に向かうとアリシアとフェイトが暖かく迎えた。

フェイト達は食器を並べリニスとプレシアは夕食の調理を手伝う。アルフも人間形態になりみんなを 手伝う。

 

 出来た料理が食卓に並び談笑しながらみんなで食べた。

 

 夕食を食べ終えたリニスとプレシアは食器を片付け終えて二人はソファに座っていた。フェイトと アリシア、アルフは風呂に行くようにプレシアが指示を出していたのでリビングに居るのは二人だけ であった。

リニスは航の部屋から持ち出した書類をプレシアに渡し何が書いてあるのか尋ねた。

 

 「ベルカの文字なのですが、内容が私にはわからなくて……」

 

 「私も完璧に内容を理解できるわけじゃないけど……この書類には細胞について書いてあるわね。 細胞の移植について」

 

 「細胞ですか?」

 

 「ええ、移植とその弊害について書いてあるわ。ねえ、リニスこの資料以外にも何枚も書類があっ たでしょ」

 

 「はい、沢山の書類が散乱していました」

 

 「そうよね……私のわかる単語と、この内容だけじゃなんとも言えないけど、これほんの一部の内 容であって全容が解らないわ……」

 

 「そう……ですか。ありがとうございます、それだけでも解れば十分です」

 

 リニスはぺこりと小さく頭を下げた。

 現実的では無いわねとプレシアが呟いた。

 

 そのとき扉が急に開いた。

扉の先からは風呂上りのフェイト達が出てきた。お風呂に浸かったため頭からはほんのりと湯気が出 ている。

 その状態でアリシアはリニスの側にいるプレシアにダイブした。

プレシアはアリシアを抱きとめながら声をかけた。

 

 「おふろあがったよー。ママー、リニスー」

 

 「あら、アリシアちゃんと髪の毛を乾かさないと痛むわよ」

 

 「そうですよアリシア、少しはフェイトを見習ってください」

 

 リニスが髪の毛をしっかりと拭いているフェイトを見習うように言うと、アリシアは口を膨らませ 『むー』とさせる。

 

 「フェイトも少し濡れてるわね、おいで」

 

 プレシアが手招きしてフェイトを抱き寄せ、毛先にたまった水気をバスタオルで優しく拭く。

フェイトは少し恥ずかしそうに目を細める。

 

 フェイトが終わり、アリシアも髪の毛を拭ってもらう。アリシアも嬉しそうに目を細め母親に寄り かかる。

 

 「あ、リニス。言っておくけど、いつもママに拭いてもらってる訳じゃないからね」

 

 リニスの視線に気づいたアリシアは恥ずかしそうにリニスに言った。リニスは『そうですか』と笑 いながら髪の毛を拭いたバスタオルを取り、洗濯籠に仕舞いに行く。リニスはふと腕時計を見るとプ レシアの家に来てからかなりの時間が経っていたのに気づきそろそろ自宅に戻るという事を伝えた。

 

 「あー、リニスもう帰っちゃうの?」

 

 「すみませんアリシア」

 

 フェイトも残念そうな視線をリニスに向ける。

 

 「ねーお母さん今日はリニスに泊まっていってもらおうよ」

 

 アリシアが駄々をこねる。そんなアリシアを見てプレシアは少し困った顔をする。

 

 「母さん……」

 

 フェイトも珍しく何か言いたそうにしているのにプレシアが負けてしまう。

 

 「ねえ、リニス今日は泊まっていかない?」

 

 リニスはその申しでを受け少し考える。

 

 「今日だけなら……でも明日のお昼くらいには帰らせてもらえれば」

 

 リニスの返答にアリシアは嬉しそうにする。思いのほかフェイトも嬉しそうに顔を綻ばせる。

 

 フェイトの横で飛び跳ねていたアリシアはリニスに飛びついた。急な事でリニスはバランスを崩しそうになるが持ち直しアリシアを抱きとめる。

 

 「じゃあ、皆で一緒にお布団しいて寝よう」

 

 リニスは困った顔をプレシアに向けるがプレシアは許諾し提案する。

 

 「流石に四人は狭いからリビングにお布団を敷いて寝ましょうか」

 

 プレシアの提案にアリシアは頷く。

 

 「眠くなるまで一緒にテレビ見たーい。ねー、ママ良いでしょ?」

 

 プレシアはアリシアの発言に少し顔をしかめる。

 

 「宿題終わってるの?」

 

 「うん!」

 

 「なら構わないわ。でも、その前に歯を磨いてらっしゃい」

 

 「わかったー。行こうフェイト」

 

 フェイトの腕を引いて洗面所に向かう二人をプレシアとリニス、そしてアルフは暖かく見守っていた。

 

 二人が歯を磨いている間に、リニスは頼みたかった事をプレシアに打ち明けた。

 

 「無限書庫への調べ物?」

 

 「ええ、少しこの書類などについて少々……二日でいいのですが……」

 

 「リンディさんに聞いてみないと判らないけど、良いわ少し待って」

 

 連絡用のコンソールを開きリンディに確認を取る。

数コールしてリンディが出て、用件を伝える。

 

 「問題ないそうよ」 

 

 「ありがとうございます」

 

 歯を磨き終わった二人が帰ってきてリニスとアルフをTVの前に引っ張っていく。

そんな四人の姿をプレシアは頬絵ましく見守っていた。

 

 

 

 とある管理外世界

 

 岩だらけの地表の上で、唯一寝そべりやすそうな場所を見つけた航は横になっていた。地球では既に夜の時間だがこの次元世界では昼の明るさ。

 航は横になりタバコを口にくわえ、目を瞑っていた。

 

 肌をなでる心地よい風を感じながらも、彼の心はどこか上の空であった。彼自身、心のどこかでわずかな苛立ちを感じていた。

その苛立ちがどこから来るのかを理解できず、どれだけタバコを吸っても、酒を煽っても航の心は晴れる事は無かった。

 

 突如として航はその場所を飛びのいた。

 

 瞬間大きな破砕音が響き土煙があがる。

 

 土煙が風に流される。彼の居た場所は周りと変わらぬゴツゴツとした岩場に変貌を遂げていた。その中心地に立つ紅蓮の少女。航は訝しげに少女を見る。

 

 「いきなりなんだ? 俺はお前に何かされるような事してないんだけどな」

 

 「お前に無くても私にはある」

 

 一瞬で航に近づき、その小さな手に持つ愛機を振りかざすが、航に避けられ、片手で首をつかまれる。

 

 「おい、ガキ。今回は見逃してやるから、どっかに行け。それ以上攻撃するつもりなら……お前を、殺す」

 

 首を絞められ、呼吸が間々ならい少女が声を絞って叫ぶ。

 

 「アイゼン、カートリッジロード!!」

 

 顔を驚愕に染め、一瞬だが掴んでいた手の力が緩んだのを少女は見逃さず、航の拘束を解き、距離をとり魔力弾を生成して放つ。

航は複数接近する魔力弾をカナカで切り裂き事なきを得る。

 

 「珍しい物見せてもらったな。こっちも、礼をしなければいけないな」

 

 カナカを前に突き出し、一言。

 

 「カナカ、カードリッジロード」

 

 カナカの中で魔力の入った薬莢が炸裂し、三角形の魔方陣が出現する。

 

一連の航の行動を見て、今度は少女が驚愕する。

 

 「別にお前だけじゃないだろ、この術式は今でもごく少数ではあるが使われている」

 

 航が数発の魔力弾を生成し、接近するがかわされる。少女自身、かなりの戦闘経験を積んでいるのを、航は数合武器を交えて理解していた。

 

 武器を交えて、魔法を交わし続ける、が長くは続かなかった。

 

 「悪いが終わらせてもらう、骨抜(ほねぬき)」

 

 武器と武器をぶつけ合い、すれ違う。その瞬間肩と肘に触れる。

 

 戦戦術流・骨抜(ほねぬき)

 

 間接を脱臼させる技術。魔力を込めて、骨を外す技術。

 

 「なにを――!?」

 

 紅蓮の少女が驚く、自分の片腕の間接が外されている事に、一瞬の隙に航は詰め寄り首を掴む。

 

 「おい、ガキ。次もやってくるなら。殺すぞ。その右腕も普通のはずし方じゃない。脱臼だから治癒系の魔法じゃ回復できない。せめて治療技術を持った人間にでも直してもらうなら話は別だが。まあ、お前も戦えないだろうし諦めるんだな」

 

 首を絞められ思うように息の出来ない少女はそれでも足掻こうとする。力の入らない右腕、適わない相手でも弾けない理由が少女にはあった。

 

 「うるせえよ、それでも私はやらなきゃいけないんだ!!」

 

 少女は無事な腕に力を込め、自分の首を絞める腕を掴む。

瞳には薄っすらと涙を浮かべながらも、その目には意思がともる。

 

 「面倒くさいが、気絶させてやる」

 

 航は少女の首の絞めている指を少しずらし、頚動脈を絞める。

少女の意識はゆっくりと暗くなっていくが、邪魔が入る。

 

 「大丈夫か、ヴィータ」

 

 騎士がそこに立っていた。凛とした、という言葉がふさわしい視線。

桃色の後ろに一つに結った髪。

 

 そして他にも二人。

 

 銀色の総髪の中にある動物の耳、盛り上がった筋肉を持った男。もう一人は金髪のブロンドの女性。

 

 「下がって居ろ、シャマルも来ている」

 

 「ヴィータちゃん、今すぐ治癒するから」 

 

 ヴィータと呼ばれた少女は金髪の女性の方へと向かい、治癒魔法をかけられる。

 

 「多勢に無勢だな……悪いが逃げさせてもらうぜ」

 

 「させると思うか?」

 

 銀髪の男は航に向かいあい、両手に魔力をまとい空をかける。

桃色の髪を持った騎士も剣を抜き接近する。

 

 魔力を込めた拳をかわし、次に迫るのは炎を纏った剣。その剣をみて炎熱資質の持ち主だと気づく。

炎の剣をかわし一言。

 

 「変換資質持ちか」

 

 「悪いが、卑怯だと思うが――」

 

 「シグナム、ザフィーラ!! 気をつけろッ、そいつベルカ式の使い手だ!!」

 

 紅蓮の少女、ヴィータがシャマルと呼ばれた女性に治療を受けながら叫ぶ。

 

 「ほう、貴方もベルカ式を……」

 

 一瞬だがシグナムの唇がつりあがる。

 

 「俺は専門は無いが手遊び程度だがね」

 

 航はへらへらと笑いながら答える。

 

 「残念だが貴方を斬らせていただく、大丈夫だ命までは取らない」

 

 二人が航に接近する。かわしては、攻撃し、かわしては攻撃する。

これが数度繰り返される。戦いは若干航が不利だった。相手の、シグナムと呼ばれた女性は歴戦の猛者、もう一人のザフィーラと呼ばれたものも猛者だった。

 

 シグナムの攻撃が航に当たる。彼女のデバイスは非殺傷設定などは無い、だが殺す気は無くあくまで気絶させるつもりだった。

しかし、航の腕を切りつけるが切断までは行かない。

 

 「なッ――!!」

 

 航が腕で剣を受けた事に対する驚愕。

 

 その瞬間シグナムとザフィーラの目の前に小さな筒が投擲される。

 

 巨大な音と光が放たれ、シグナムとザフィーラは目を瞑るしかなかった。

視界が回復したのは数十秒後、そこには航は居なくゴツゴツとした地平が眼下にあった。

 




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