言えない……こんな小説書いてるのにリリなののデッキを持っていないなんて絶対に言えない。
いや、一応あるっちゃあるんですよ。ええ、スカリエッティデッキが……。何故かそちらに惹かれたんですよ。はい、ええ。めったに使いませんけど……今時、2レベ帯で10000超えは普通なので毎回倒されます。
一時、3レベのスバルとティアのシナジーが面白いから作ってみようかなとは思いましたけど手付かずです。
はぁ、月姫のリメイクが早く出て、ヴァイスの追加パックでないかな……
騎士達から逃げてきた、航は少し離れた次元世界に転移していた。
カナカを腰に挿し、切られた腕を見る。腕からは血が流れていた。
「あー、イチチ……血を止めないとな」
数瞬で腕の血を止めると、すぐに傷もふさがる。
「これで問題ないかな」
野宿の道具を出すように指令を出し、野営の準備をする。
既に空は暗く、光もないので、焚き木を用意して火を起こす。
焚き木からパチパチと木が燃えるのを眺める。その航はその風景にどこか懐かしさを感じた。
航はポケットからレーションを取り出し食事を取る。
ものの数分で夕食は終わり、建てたテントの中に入る。テントの中はシーツだけの質素なものだった。
航は目を瞑り襲ってきた睡魔に身を任せた。
空は相変わらず、薄暗く曇っていた。
ようやく仕事が終わり、みんな顔を綻ばせていた。
しかし一人だけ違った。
「おっさん、どうした? なにか身体でも悪いのか? 診察しようか」
そう言って、身体を触診しようと近づくと、おっさんは首を横に振り、違うと言う。
「いや、そうじゃねぇ。今日もお前さんの意見は聞いて貰えんかったな。すまん」
俺自身、おっさんの所為じゃない事くらい分かっている。でも、そんな事でさえ、おっさんは俺に気を使ってくれた。
「お前さんのいう、医療の現場を変えたいって気持ちは分かる。力に為れなくてすまない」
「おっさんには何度も助けられたんだ気にしないでくれ」
言うが、おっさんの顔は晴れない。正直俺もいい気分ではなかった。雇われたのは、ある国への戦力の提供。その国の高官に合い、医療の大事さを進言したが聞いてもらえなかった。挙句の果てに――
『――飼い犬如きが意見するなっ!!』
一言で一蹴された。
理解してもらうのは難しいと自分でも思う。しかし、少しずつでも説いくのが大事だと、おっさんは言ってくれた。
「ほら、坊主達の相手でもして来い」
手を振り軽く俺を追い払う仕草をするおっさん。俺は苦笑しか出てこず、仕方なく離れる。
場面は変わる。
時期的には少し暖かくなってきた。青年は少しの休暇を楽しんでいた、仲間は少し離れたろ所で野営の準備をしている。
ここに居るのは数人、青年の目の前に居るのは小さな少年少女達。
「ねー、航にプレゼント。こないだお熱出したときに一緒に居てくれたから。頭だして、被せてあげる」
「ありがとう」
しゃがみ、頭を少し前に出す。すると目の前の少女が花で作った冠を被せてくれる。
少しこそばゆかったのか頬をかき照れる。
『――い――ろ』
――知っている。この後の結末。
「ねえ、航。今度は僕達とあそんでよー」
目の前の少年の手が航のコートを引っ張りながら催促する。
航はその手で少年の頭をなでると、少年は嬉しそうに目を細める。
「航って、なんかお父さんみたい」
その一言で航は泣きそうになる。目を潤ませて少年と少女を抱きしめる。
「俺が、お父さんか……」
「そうだよ、航。僕達を助けてくれたんだもん」
目の前の少年少女たちは戦争孤児だった。
『――く――いま――ろッ!!』
――声を荒げるが届かない。
「ありがとう。航」
少年達は礼を言う。
「ああ、俺の方こそありがとう」
本当は涙を流したかった。
小さな命、生きることを手伝えたことに対して。
何度も感謝した。最初は自分を慰める為の免罪符にするのかと思った。本当にこれで善かったのかと……。
「そ、それじゃあ遊ぼうか、何をする?」
航は声が涙声になってないか心配だった。
嬉しかった、俺の事を認めてくれているんだと。
「じゃあ、おっかけっこしようよ。僕、走るのはやいんだよ!!」
一人の子が走りたそうにしている。他の子もつられておっかけっこをする事になった。
「じゃあ、あそこの木まで競争だ!!」
一人の子が走るのを見て、周りの子も走っていく。
俺も負けてられないな……。脚に力を入れあいつ等の所に向かう。
『――ぐ――に――れろッ!!』
何かが空を切る音。静かだが鋭い音。
『早く!! 今すぐそこから離れろッ!!』
突然の衝撃、それと共にやってくる大地を揺らす振動。
目の前の子供達が吹き飛ぶ。
まるでゴムボールみたいに鈍い音を立てて地面に落ちる。
衝撃音は一度だけでなく複数。
俺の居る場所の後方からも聞こえた。
「あ……、ああ、あ゛あ゛あ゛あ゛」
急いで目の前の子供にすがり付く、しかし目の前の子供の心臓は動くことはなかった。
「ほ、他にはッ!!」
立ち上がり他の子供達のところに行く。が、しかしそこにあったのは絶望の光景が広がっていた。
内臓がはみ出ている身体、原型も留めていない肉体。頭蓋骨と思わしき球状のモノからはみ出ている白いもの、先ほどまで話をしていた子供達。
生臭い匂いが鼻に来る。
一瞬で胃の中身を吐き出しそうになるのを堪える。
そして、怒りが沸いてくる。
「殺してやるッ!! カナカ、セットアップッ!!」
魔力を纏い、跳躍する。
カナカのデバイスからカートリッジが何度も炸裂する音が聞こえるが、関係ない。今は目の前の事だけを考える。
僅かに見えた人影を捕らえた。相手もこちらに気づいている、関係ない。
魔法が飛んでくる、関係ない。
――絶対に絶対に殺してやる。
誤字脱字、造語などがありましたら感想のほうからよろしくお願いします。