Subterranean Electron World 作:深緑 風龍
-第946号 囚監フロア B1F-
紫乃愛「黒絵さんが…………。」
翠「暴食の………?」
その姿を見た他の6人は、黒絵を見て唖然としていた。黒絵の戦い方が、全く無駄がなかった。僕と黎斗が前線で戦いながら、黒絵は魔法を使いながらサポートしていた。それも、高火力で。
黒絵「『
ガルッチ「『『ありがとう、黒絵!黎斗!』』」
黎斗「ヴァァァァァァ!!!」
『バコンッ!』
『ヌォォォオオ!!!小癪ナ!!』
ガルッチ「『『此奴もくらいな!!』』」
『ズドゴンッ!!』
『ゴハッ!?』
本来バグスターユニオンは、Lv1にして分離しなくてはならないのだが、ゲーマドライバーΩの力には『パルスプリッター』がどのLvでも対応出来るように組み込まれていて、Lvが上がれば上がるほど、分離しやすくなるのだ。
まぁこの機能を知ったのは、今なんだけどね。
『やりやがるな………、ダガコレデ──────』
ガルッチ「『『全員伏せろ!!』』」
珠月「伏せてって、一体何を…………?」
一斉に黒絵を見ると、明らかにやばめの閃光を放たんと言わんばかりの魔法を唱えようとする。危険を察知したクリミナルは、黒絵をめがけて襲ってくる。
が、時既に遅し。
黒絵「これで、吹き飛んで!『
黒絵が放った魔法は、バグスターユニオンを貫き、中に居たクリミナルは消滅。その中からバグスターが現れた。
「ば、バカな。あの魔力、一体何処から!?」
黒絵「何か………、出てきた…………!」
黎斗「アランブラバグスターか。どうやら此奴が、さっきのクリミナルに感染させたようだな。」
見た目的に、此奴は魔法使いか。
ガルッチ「一つ聞きたい事がある。檀正宗はここに居るのか?」
アランブラ「そのお方を口にしたと言うことは、死ぬ覚悟は出来てると言う事でいいな?」
やっぱり居るのか。けど、どうやら此奴、狡猾な性格をしているようだな。
黒絵「お兄ちゃん、黎斗先生。私が…………、やります。お兄ちゃん、あれお願い。」
ガルッチ「バグヴァイザーⅡか?大丈夫?」
黒絵「大丈夫…………、あんなの、楽勝だぜ!」
【ガッチャーン!】
【グラトニーマジシャン!】
黒絵「『暴食』!『大変身』!」
【ガッシャット!バグルアップ………!】
【暴食の魔導師!グラトニーマジシャン!】
黒絵side
『へぇ、なかなか面白いじゃないの。』
だ、誰?
『私はマーリン。暴食の罪よ。』
ま、マーリンって、女性…………だったの…………?
マーリン『いや、別世界のマーリンさ。それにしてもアンタ、凄い魔法だったよ。私より扱える奴なんて、そうそう居ないわよ?』
こんなの、ちょちょいのちょいだぜ。
マーリン『へぇ、それは面白い。良いわ、だったら私に見せつけてみなさい!アンタの力を!!』
アランブラ「余所見をしてる場合か?『モ・エール』!!」
司「黒絵!前!!」
黒絵「時よ止まれ。」
【PAUSE!】
『ピタッ!』
貴方の攻撃、もう見切れた。その火の玉は、私が消す。
黒絵「『
アランブラだっけ?もう貴方は、チェックメイトだぜ。
【RESTART!】
アランブラ「なっ───」
『カッチーン!』
sideChange
ガルッチside
こ、凍った!?っていうか、この子の時止め、全く動けなかった…………。こんなことってあったのか!?
黒絵「お兄ちゃん!黎斗先生!トドメを!」
ガルッチ「わ、分かった!」
黎斗「さぁアランブラ、君を削除する!」
【【ガッシューン………。ガッシャット!キメワザ!】】
【マイティクリティカルストライク!】
【マジックアーチャーノックアウトクリティカルスマッシュ!!】
ってな訳で、先に僕が氷付けのアランブラバグスターをタコ殴りをして空に投げ、トドメは黎斗がさして、アランブラは爆死した。
【【【ガッシューン…………。】】】
黒絵「ハァ…………、ハァ………………。」
ガシャットを抜いた後、黒絵は疲れたのかしゃがみ込んでしまった。
けど、まさか七つの大罪の一つ『暴食』を扱えたなんて、この子凄いな。というかあれ、マーリンが使ってた技ばかりだな!?でも最後は、この子の魔法かな?って、なんだこれ?
『パッチングローブを手に入れた』
紫乃愛「だ、大丈夫ですか!?」
黒絵「う、うん…………。」
璃々「でもこれで、先に進めるね。」
けど、あのクリミナルの奴、『罪人』とか何とか言ってたな。どういう事だ?
珠月「リリお姉ちゃん…………。」
璃々「何?」
珠月「これ、おかしいよ。セキュリティは悪い人を倒すんだよね?どうしてミズキ達が狙われてるの?」
璃々「難しく考えすぎよ。単純にそう設定されてるんじゃない。」
珠月「かもしれないけど…………。」
司「奥歯に物が挟まったような言い方をするなよ。要は何が言いたいんだ?」
珠月「あのクリミナル、っていうかバグスターっていうウイルスに感染したクリミナルが、変なことを言ったよね?『半罪人じゃない臭いがする』って。」
ガルッチ「『『珠月、それってつまり、この中に罪人がいるっていうのか?』』」
珠月「うん…………。」
優里音「え?なんでなんで!?どうしてここに罪人さんがいるの?」
翠「珠月はこう言いたいのでしょう。罪人の大半は、塔を攻めるでしょうが、こう考える人もいたと。
『半罪人の中に混ざれば、私も現世に戻れるのではないか』とね。」
なるほど、要はどうしてもヨミガエリたい事情があって、半罪人に紛れ込めば、現世に戻れるだろうって言う根端か。
紫乃愛「い、いきなり何を言い出すんですか!?そんなことは有り得ませんよ!」
璃々「そういえば、司は遅れて来たわね?」
紫乃愛「璃々さんまで、おかしな事言わないでください!!」
ガルッチ「『『璃々、司が遅れてきたからって、罪人とは限らない。そもそもこの人は、僕が来る間、待ちくたびれた司は、単独で何処かに言ったはずだ。少なくとも、遠くに行く事は無い。』』」
司「でも、可能性はあるだろうな。半罪人の振りして混ざるなんて簡単だし、あの時はだいぶ遅れたわけだし?
アンタみたいなお嬢ちゃんは疑いたくてたまらないだろうな?いいぜ、好きなだけ────」
ガルッチ「『『下らん。』』」
全員『?』
全く以て下らん。罪人がここにいる?司が遅れてそれを疑う?それこそ下らんな。
ガルッチ「『『たかが罪人が居るだろうが何だろうが、僕にとっちゃどうでも良い。』』」
翠「何故ですか?罪人は────」
ガルッチ「『『そもそもだ。何故試練に失敗しただけで罪人にならなければならないんだ?まるで其奴の意志なんて聞く耳持たないようなものじゃねえか。
其奴が失敗したとしても、もう一度チャンスが欲しい。更正して、ヨミガエリたい。っていう意志があるなら、僕はそれに尊重する。何度だって付きやってやる。僕の時間が許される限り。』』」
翠「ですが────」
ガルッチ「『『僕は仲間だと思った子は、其奴が裏切らない限り、護り続ける。例え罪人だろうとな。
規則?規約?んなもんどうでも良い!立ち塞がる奴は全員、僕が殺す。』』」
紫乃愛「先生……………。」
『Prrrrr,Prrrrr』
通信か?
塔子『お………い…………、がって…………もう時間…………の………!ガルッチちゃん、聞こえる?』
ガルッチ「こちらガルッチ。塔子?どうかしたか?」
塔子『大丈夫、と言いたいけど、残念ながら厳しいわね。』
『コツッ、コツッ………』
足音?
塔子『もう聞いたかもしれないけど、この塔で異常事態が発生してるわ。罪人や未確認生命体の侵入を許すだけじゃなく、システムの一部が破壊されたわ。正常な機能を取り戻すまで、相当な時間がかかる。』
正宗の奴、システムも破壊したのか。
紫乃愛「先生、私にも話させて下さい。貴方は今何処に居るんですか?ヨミガエリシステムは停止してるんですか?」
塔子『落ち着いて聞いて頂戴。…………システムの担当者は、罪人と未確認生命体に殺されたわ。
私もそこを守っていたけど、罪人や未確認生命体の数も多すぎたの。私も含めて、大勢が捕まったわ。』
ガルッチ「『『その未確認生命体、僕知っています!其奴は、檀正宗。命を商品としか考えない、人間以下の屑野郎です!そしてそれに率いていたのはバグスター。既に2人を殺しましたが、どうやって侵入したのかやら………。』』」
塔子『檀正宗に、バグスター…………。何処でそれを?』
ガルッチ「『『檀正宗は、かつて僕と仲間の手で殺した奴です。』』」
璃々「ちょっと待ちなさい!ここは現世に戻れる場所なんでしょ!?そんな重要な施設なのに、如何して侵入を許したの!?」
いや、罪人はともかく正宗なら簡単に侵入が出来たかも…………。けど…………。
『コツッ…………、コツッ………』
この足音は何処から?
塔子『それさえ分かれば、この体たらくはないわね………。幸か不幸か、完全には停止してないけど…………。
罪人の目的は全システムの破壊。そしてガルッチちゃんが言ってた檀正宗の目的は、半罪人達の命を管理みたい………。
拷問にかけられた仲間がそう言ってたわ………。』
あの野郎……………!命を何とも思わない、商品価値のないのはそっちだろ!
紫乃愛「ご、拷問って…………。ただの冗談ですよね………?」
塔子『残念だけど……………。』
璃々「待って頂戴!!もしも完全に破壊されたら、私達はどうなるのよ!!」
ガルッチ「『『『GAMEOVER』。全員ここで死亡だ。……………あのクソ野郎!!!』』」
『ガンッ!!』
ガルッチ「『『何が何だろうと、絶対其奴を殺してやる!八つ裂きにしてやる!絶望に陥れてやる!!!!!!』』」
黒絵「お兄ちゃん……………。」
塔子『他の人がそうならないように動いてるはずよ。貴方達は先に────』
ガルッチ「『『いや、そうしたいけど…………。』』」
皆が僕の方を見た。そろそろ言うべきだろうな。
ガルッチ「『『予定通り、僕達は地獄に行って、皆を更正させながら強くしていく!そして、檀正宗と罪人達をぶちのめす!!』』」
璃々「じ、地獄にって、それ私聞いてないわよ!?」
紫乃愛「先生、どういう事ですか!?」
翠「な、何故地獄に行く必要が…………!?」
ガルッチ「『『紫乃愛には言ったと思うが、これは僕の独断だ。それに────』』」
「そこにいるのは誰!?」
声?ん?聞いたことが……………って、まさか…………!!
そう思い僕を含めた皆は声がする方に向くと、女性指導教官らしき人物がこちらにやってきた。
「隔壁の異常に気付いてきてみれば、おかしな連中がいる─────」
この声、まさか此奴が!!
ガルッチ「『『『
『バシンッ!』
全員『(°д°)ポカーン』
僕がいきなりその女性に対して、ハリセンで叩いたのか、皆はポカーンとしていた。
「ちょ、いきなり何を!?」
ガルッチ「『『喧しい!!どういう事だ、塔子!お前は捕まってたんじゃないのか!?』』」
塔子?「な、何を言ってるの貴方?私は塔子じゃ────」
ガルッチ「『『無線機落ちてるよ。』』」
塔子?「え!?ど、何処に────あ。」
全員『えっ!?』
ガルッチ「『『とりあえず塔子、いっぺんO☆HA☆NA☆SHIしようじゃないか?』』」
塔子「ま、待って!待ちなさい!!上司の私に何をするの!?」
ガルッチ「『『決まってるだろ?オシオキタァイムだ。強めにやるから覚悟しとけよ?』』」
黎斗「まぁ、気をしっかり持つんだな。」
半罪人全員『ご愁傷様………。(-人-)』
それに丁度、『パッチングローブ』を試してみたかったしね。
塔子「ちょっと、やめて…………。それだけは、それだけは……………!!
ホントにごめんなさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!!!!!!!!!!!!」
悲痛な叫びが、地獄全体に聞こえた。
next episode
原作と大きな違い
通信していた塔子の声は、今来たマヤの声と一緒だと気付く(ガルッチ限定)