Subterranean Electron World 作:深緑 風龍
このepisodeは『Criminal Girls2』のネタバレがあります。それでも見るのでしたら、覚悟して見てください。
-隠れ家-
ガルッチside
『チクタクチクタク………。』
翠「……………。」
ガルッチ「……………。」
………あの、翠?何で黙ってるの?なんか用があって、ここに来たんじゃないのか!?まぁ、大方察せるけど、せめて、なんか言ってくれよ!?空気が…………!!
翠「……………。」
ガルッチ「……………なぁ──────」
『スゥー』
貴利矢「おーい、神がガシャット貸して欲しいとか頼み…………。」
ガルッチ「あ………。」
貴利矢「…………悪い、お呼びじゃなかった。」
【爆走バイク!】
【ガッシャット!ガッチャーン!レベルアップ!】
【爆走!独走!激走!暴走!爆走バイク!!】
また逃げた…………。ってか、何を想像して逃げたんだ?いや、分かるけど。分かるけど、別に逃げなくても良いだろ!?
っていうか、何で行っちゃうの!?重っ苦しい空気に耐えられないんだけど!?
ガルッチ「全く、貴利矢の奴…………。(『ピシャン』)『
とりあえず、聞き耳出来ないようにはしておいた。今ここにいるのは、僕と翠のみ。
ガルッチ「それで翠、流石に黙りは勘弁してくれないか?言えない秘密があるの、僕も貴利矢も、黎斗も分かってるよ?」
翠「!? し、知ってたのですか!?い、一体いつから!?」
ガルッチ「貴利矢に関しては分からないが、僕と黎斗に出会ってから、少し違和感を感じたんだ。覚えてる?僕と顔を合わせた後の最初の一言。」
翠「へ?で、ですが、それだったら皆も─────」
ガルッチ「他の子は、パニックになってもおかしくないし、場合によっては落ち着いて状況を探るかも知れない。
だけど、君の場合、何か違和感を感じた。まるで、2回目受けに来たかのような雰囲気を。
そして、アランブラバグスターとその隣にいた奴を倒した後、君は確か、こう言ってたよね?『半罪人の中に混ざれば、私も現世に戻れるのではないか?』って。」
翠「…………。」
ガルッチ「それで僕の仮説は二つ上がった。一つは翠が罪人だという説。もう一つは翠が僕と同じ転生者と言う説。
けど、後者は完全に消されてる。転生者なら、他の人らと違う空気を持ってるはずだしね。」
翠「……………先生って、色々と凄すぎです。こうもあっさりと、私が『罪人』だと言うことを、看破してしまうなんて、思いませんでした。」
ガルッチ「…………何で再びヨミガエリに参加したのかは、聞かないでおく。」
翠「良いのですか?聞かなくても?」
ガルッチ「言ったろ?『其奴が失敗したとしても、もう一度チャンスが欲しい。更正して、ヨミガエリたい。っていう意志があるなら、僕はそれに尊重する。何度だって付きやってやる。僕の時間が許される限り。』ってね。」
例え誰が罪人だったとしても、その人が外道な事をしない限り、連れて行くつもりだし、翠が罪人だったとしても、外道な事なんて、絶対にしないからね。
翠「…………敵いませんね。思えば、ここまで来れたのは、先生や黎斗さん、貴利矢さんのお陰ですし、戦闘技術も、洞察力も、何から何まで貴方達が上ですし。それに比べて、私達は─────」
ガルッチ「いや、そっちの方が凄いよ。こんな、化け物染みた僕達を付いてきてくれて。それに比べて僕は、殆ど失態をかけてばかりだ。
お姉ちゃんが暴走しちゃうわ、精神面が壊れそうになるわで…………。こっちが迷惑かけてるって言うのに…………。」
翠「先生…………。」
ガルッチ「僕、何やってんだろうな。大切なものを守りたいって言うのに、色んな力を使って、守れるかと思ったのに、今じゃこのざまだ。笑えないよ。これでもし、お姉ちゃんが死んだら……………。」
翠「…………。」
ガルッチ「何も、守れない。ただただ力を欲するだけの、弱い存在だ。苦しみを理解すら出来てない、止めることの出来ない馬鹿だ…………。結局、僕は……………、僕……………は…………。」
翠「先生は無茶しすぎです。一人で何でもしようと、必死になりすぎなんです。ですが、そのお陰で、色々な人が救われているのは事実です。何でもかんでも背負うなとは言いません。
ですが、もっと人に頼ってください。先生は、1人で戦っているわけでは無いのですから。」
ガルッチ「……………少し、抱き締めても良いか?僕、今にも…………、壊れそうな気がしてならないから……………。」
翠「ええ、構いません。」
そう言い、僕は翠を抱き締める。今思えば、殆ど全部僕が責任を負う事が多すぎた。運命だの、宿命だの、多くのものを背負ってしまった。
普通に考えたら、こんなの耐えられない。誰かに投げ出したい。正直言うと、もう…………我慢の限界なんだ。
もう、強がるのやめたい………。全てを投げ出したい…………。
お姉ちゃん、ごめんなさい…………。もう僕、
『お父さん………、お父さん……………。』
え?この声、もしかして……………。
-心像世界-
気付けば、僕は固有結界の世界だった。桜が舞い散る夜の世界で、そこには僕の娘、『レア』がいた。
ガルッチ「レア…………?」
レア「うん、そうだよ。お父さん。あの日以来だね。」
ホントに、あの日以来だ。会う事なんて出来ないはずなのに、何で?いや、それよりどうやって僕の心像世界に?
レア「大丈夫?凄くやつれているけど、何かあったの?」
ガルッチ「…………実は。」
僕は今までのこと、自分のつらさ、本音、何から何まで全部、レアにはき出した。
ガルッチ「…………情けないよな。こんなになるまで、僕はほったらかしにしちゃったんだし、例え、力が強くても……………、こうなっちゃったら………………………。」
レア「お父さん、だったら私が受け止めてあげる。」
ガルッチ「え…………?」
レア「私、知らなかったんだ。お父さんの辛さ、苦しみ、悲しみ、何もかも全部、知らなかった。」
ガルッチ「け、けど………。そんなことしたらレアが─────」
レア「大丈夫。いっぱい修行したから、お父さんに出来なかった力も、使えるようになったし。」
僕に出来なかった力?すると、レアが僕の胸に添えて、小声で何かを唱えている。なぜだか、今までの苦しみの支えが無くなっていくような気がした。
何これ?こんなの、今まで感じたことの無いものだぞ?
レア「ッ! つ、辛い…………!」
ガルッチ「レア……………、やっぱり無理しちゃ─────」
レア「だ、大丈夫………!お父さんは、私を…………庇ってくれた…………!今度は、私が、恩返しする番!『内に秘めし怨恨の傷よ、我が父に宿す苦痛の呪いよ。我は其れを癒そう。夢幻のように、泡沫のように、我と我が父を癒したまへ。
詠唱が終わると、僕の胸から黒い球が、レアの方は白い球が出てきて、黒い球を連れて行くかのように、空高く飛んでいき、帰ってくることはなかった。
ガルッチ「レア、今のって…………。」
レア「私が修行して覚えた技の一つ。けど、これを発動させるには、相手の過去、苦しみ、そしてその人の本音を聞いてからじゃないと、使えなかったの。」
ガルッチ「そうだったのか…………。レア、ありがとう。」
レア「ううん、其れを言うなら、私も。庇ってくれて、ありがとう。」
ガルッチ「………もしかしたら、君なら僕以上に、誰かを救えるかもしれないね。」
レア「でも、お父さんみたいに、大切なものを守れないかも…………。」
ガルッチ「……………大丈夫。それなら、僕が大切なものを守る。代わりに、レアが色んな人たちを救って欲しい。僕が生きている限り、1を守る。君は、9を救ってくれ。」
レア「……………うん、分かった。」
そして視界が眩しくなる。まるで、僕達を祝福してくれるかのように。
-隠れ家-
気がつくと、僕はいつの間にか、布団に入っていた。そして隣を見ると、翠がぐっすりと……………ん?
ちょっと待て、なんかおかしいぞ?確か僕、翠を抱き締めていたよな?何でこうなってるの?っていうか、いつ翠とセックスしてたの?全然覚えてないんだけど!?無自覚とか最悪なんだけど!?
それとも、遂に次元を飛び越えて、こいしが無意識を操れるようになっちゃったのか!?
いや待て待て、もしかして添い寝の可能性もあるかも。多分服着ていると思────
『ガルッチと翠の服』
……………ヤったな、もうこれ。
翠「ん、んむっ…………。せ、先生………。先生?」
ガルッチ「(°д°)」
翠「…………あの、大丈夫ですか?」
ガルッチ「(°д°)」
翠「…………先生、もしかして何かと勘違いしてる?いや、私のせいでしょうか?寝ている途中で、し、シテしまったのは…………。」
ガルッチ「(°д°)」
翠「あの、先生───」
『トンッ、バタッ。』
【GAME OVER】
うん、今回それであってるかもね。
翠「…………次から、起こしてからにした方が、良いかもしれませんね…………。」
next episode