Subterranean Electron World 作:深緑 風龍
-前哨基地-
エデンside
あの後、しばらく休んである程度疲れが無くなった後、少し探索することにした。何だろうな、リリカと一緒に居たら変に意識しそうな気がする…………。
水場があるなら、そこで冷やさないと………。
エデン「あの、水場はどこにありますか?」
「ん?それなら、そこいってああいった後、そっちに行けば水場があるぞ。」
エデン「ありがとう………。」
リリカに意識しすぎだ、馬鹿。そもそも、リリカは僕のことが嫌いなんだから、何も思わなくてもいいだろ。こっちはただ、
だから、リリカに惚れて無いってのに!クソ、駄目だ。どうも、あっちのリリカが『僕とリリカが結婚する夢』の話を聞いたせいか、変に意識しちゃう…………。
ばかばかしい、仮にそんなことがあったとしても、平行世界であることに変わりない。未来で起こる出来事じゃ無いんだし、リリカだってそう思ってる筈だろ。なんだってそこまで思い詰める必要があるんだってんだ!!
あーもー、あまり考えるな!!煩悩絶て!!
エデン「ここだな…………。」
水場に到着したし、中に入って顔ぐらい洗って、今までのことは綺麗さっぱり忘れよう。うん、そうでもしないとおかしくなりそうだし。
─少年顔洗い中………。─
ふう、すっきりした。
『バシンッ!バシンッ!』
ん?竹刀の音?何だろう?隣にトレーニングルームとかがあるのか?
-前哨基地 鍛錬場-
っていうか、今思えば和装なんだなここ。っていうか、いつの間にか晴れてるし………。そんなに時間が経っていたのか?
『バシンッ!』
「しまっ!?」
「やぁ!」
『ビュン!』
「勝負あり!勝者、一条杏奈!!」
一条杏奈?もしかして、あの沖田総司の姿をしたあの人かな?
杏奈「イヤッホーイ!杏奈ちゃん大勝利ーっ!」
「ま、参りました…………。」
杏奈「って、竹刀如何したの?」
「そ、そういえば…………。」
ん?何かがこっちに………って、竹刀!?
杏奈「あ、危ない!!」
エデン「ッ!」
『スパッ!』
杏奈「!?」
ぶ、ぶっつけ本番とは言え、抜刀燕返しが出来るとは思わなかった…………。咄嗟に身を守るとは言え、ホントにビクッとしたよ…………。
エデン「って、あぁぁっ!!白刃取りすればいいのに、間違えて斬ってしまったぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「…………い、今、3回ほど斬ってましたよね?」
杏奈「う、うん………。しかもあの人、大将に運ばれた人…………ですね。」
これ、直せるのか?いやいや、どう見ても修理不可能になってるし!?って言っても、危なかったよ!?そもそも、何で刀で斬っちゃうの!?
多重次元屈折現象を使ってまで防ぐ必要は無かったんとちゃう!?
エデン「どうしようこれ、創造して返す?いや駄目だ、いっそ素材に戻して1から作ってから────」
杏奈「なんか、変なこと言ってない?」
「あの豪雨に打たれて、風邪でも引いたのでは………。」
エデン「それだったらずっと寝込んでたよ。」
杏奈「!?」
「うぉ!?いつの間に!?」
エデン「それより、はいこれ。1から作ったけど、前の竹刀よりも頑丈でしなやかにしておいたよ。」
「あ、ありがとう御座います………。」
一瞬で素材に戻した後に、木工用の道具とか投影して、後はさっきの竹刀よりも頑丈かつしなやかさで作ったら、こうも上手く行くなんて………。
エデン「それじゃ、僕はこれで────」
杏奈「あの!」
エデン「?」
杏奈「少し、私と試合をしたいのですが…………。」
エデン「…………え?」
っとまぁ、そんなこんなで、杏奈と試合をすることに………。念のために、真剣ではなく、竹刀を持って構えていた。もう一本は、腰に付けていた。
杏奈「加減はしませんよ。見たところ、剣術も携わっているようですしね。」
エデン「親父やサム、ザムシャーに鍛えられたからね。」
杏奈「ザムシャーって、宇宙剣豪ザムシャー!?」
「嘘だろ!?」
エデン「まぁこんななりだが、あんたらと同じ転生者だからね。しかも転生者と結婚もあるし。」
杏奈「転生者同士の結婚って………。って、創造王神って、転生者だったの!?」
エデン「えぇぇぇ………、もしかしてみんな、僕のこと神様扱いされてたの…………?これでも皆と同じ転生者なのに…………。」
酷い、いくら何でも酷すぎるよ………。(´・_・`)
杏奈「なんか、ごめんなさい………。正直、転生者だなんて知らなかったので…………。」
エデン「いいんだ、どうせ僕は神様扱いなんだし、普通じゃあり得ん運命を抱えてるし………。」
「い、いじけた………。しかもしゃがみ込んじゃった………。」
杏奈「ちょちょちょ!?そこまで落ち込まなくても!?」
「っていうか、勝負するんじゃ無いのか!?」
エデン「そうだった。」
「「立ち直り早!?」」
エデン「別のことに気を紛らわせないと、落ち着かないし………。」
杏奈「あ、了解です。」
「んんっ、そ………それでは、一本勝負!始め!」
sideout
-前哨基地-
試合を始める同時刻、リリカが目を覚ますと、隣にエデンがいないことを察し、探すことになった。っと言っても、場所が分かるが、盲目で見えなかった。
が、左手に何かが握っている感覚があり、それを使ってその場所に向かった。
「ん?そこの君。」
リリカ「はい?」
「もしかして、盲目なのか?」
リリカ「まぁ、そんな感じです………。」
「なるほどな。それで、どこに行きたいんだ?」
リリカ「えっと、ガルッチさんがいる場所に………。」
「そうかそうか、なら俺がエスコートしてやる。」
リリカ「いいです、お気持ちだけで。」
「悪いが、俺こう見えてお節介でね。お前さんを見ていると、生前の自分に見えて仕方ないんだ。丁度俺、杏奈を探してたところでな。多分いつも通りの場所にいるはずだと思うし。」
リリカ「………分かりました。少し、お願いします。」
「了解!あ、俺は『志藤誠』。お前は?」
リリカ「リリカです。」
誠「リリカな。宜しく。そんじゃ、手をつないでもらうぜ。」
途中で誠と呼ばれる男に導かれ、杏奈とエデンがいる鍛錬場へ向かった。
-前哨基地 鍛錬場-
『カンッ!カンッ!』
2人が中に入ると、そこには多くの人がいた。中には、誠と杏奈の大将と呼ばれる『朝沙美』がいた。
誠「た、大将!何の騒ぎですか!?」
朝沙美「あれですね。」
誠「あれって、確かガルッチだったよな?大将が保護していたのは。どっちも接戦してるそうだが………。」
朝沙美「はい。ですが、なかなか面白い方です。彼の力なら、杏奈さんでも一発で勝てる強さを持っているにも関わらず、あえて相手の力に合わせて加減をしているのです。」
誠「あれ加減してるのか!?」
リリカ「あの、今どちらが勝ってるんですか?」
朝沙美「まだ分かりません。杏奈さんは突きで、ガルッチさんは斬りで戦っているらしいので。」
誠「突きの方が優勢かと思ったが、彼奴斬りでも応戦出来るとは思わなかったな………。ととっ、どうやらどっちも止まったようだな。」
誠の言うとおり、杏奈とエデンの動きが止まった。まるで、お互いの技を出そうかと思わんばかりの、雰囲気だった。
エデンside
結構再現度が高いな。けど、一部は彼女の技術って奴か。上位に食いつくほどの実力があるのは本当のようだな…………。
加減の仕方、しくったかと思ってしまうほどだよ………。
杏奈「そろそろ、決着をつけましょうか。」
エデン「………そうだな。」
杏奈「我が秘剣の煌めき、受けるが良い!」
エデン「ここが、勝負どころだな………。」
おそらく、『無明三段突き』が来るだろう。ならば、こちらは小次郎の技『燕返し』で対抗するのみ!
来い、一条杏奈!
杏奈「一歩音越え………!二歩無間…………!」
エデン「…………。」
杏奈「三歩絶刀………!!」
エデン「秘剣…………!」
杏奈「『無明三段突き』!!」
エデン「『燕返し』!!」
3つの突きと3つの斬撃が同時に放たれ、ぶつかり合う。結果で言うなれば…………。
『『バキッ!』』
エデン&杏奈「「なっ!?」」
僕と杏奈の竹刀が、折れてしまったということ…………。
「折れた!?」
「ってか、凄いもの見たぞ!!」
「彼奴、小次郎の燕返し使えたのか!?」
杏奈「………えーっと、これ、どっちが勝ち?」
エデン「審判、どっちが勝った?」
「……………引き分け。」
杏奈「引き分け!?」
エデン「おいおい、そりゃ無いだろ………。」
引き分けって、零の時もそうだったぞ…………。
朝沙美「いえ、どちらにしても勝負は決まらなかったでしょう。ここまで凄い試合を見たのは、私でもはじめてでしたので。」
エデン「………っと言っても、お互い納得出来ないよ?しかも竹刀折れたし………。」
朝沙美「ですが、引き分けは引き分けです。また次の機会で戦えばいいので。」
エデン「………それも、そうだな。」
杏奈「大将がそう言うのでしたら、収めましょう。」
次の機会か…………、ってなると、今度は敵同士になりそうだな…………。
杏奈「先ほどの燕返し、お見事でした。」
エデン「いや、君の三段突きも凄かった。いいセンスだ。(σ・ω・)σ」
『バシンッ!』
エデン「いてっ!」
杏奈「………これら、如何しましょう。」
エデン「………1から作り直すしかないね。ちょっと貸して。」
杏奈「え?もしかして………。」
エデン「ほい、直した。」
『早!?』
朝沙美「木工………、出来るんですね………。流石創造王神………。」
エデン「あの、訂正して貰いたいのですが、僕これでも転生者ですよ?」
朝沙美「え?」
あらぁ、杏奈と審判以外の全員がキョトンとしちゃったよ………。って、リリカいつの間に………。
エデン「いや、キョトンとされても困るんだけど、これでも4度も転生してるんだけど。」
「4度!?」
「というか、創造王神が転生者ってどう言う事だ!?」
朝沙美「4度の転生って、一体どんな人生を歩んできたのですか!?」
エデン「あ、その話は勘弁。滅茶苦茶想像絶するものだから。」
「創造だけに?」
『ビュォォォ………。』
やっべ、なんか寒くなってきた………。
朝沙美「と、とりあえず、中に入りましょう。今日は、何故か寒く感じますしね。」
エデン「そ、そうだな。ところで、恩返ししたいんだけど、もうすぐ昼食っぽいから、何か作ってあげようか?」
杏奈「いいんですか!?」
エデン「恩返しさ。仇で返すつもりなんて無いし、リクエストがあれば、作ってあげるよ。」
朝沙美「それはいいのですが、彼方は如何するんですか?」
エデン「あ、リリカの……………。」
あ、やべ。リリカを見た途端、また鼓動が………。
朝沙美「ガルッチさん?」
杏奈「か、顔が真っ赤に………。」
「ま、まさか、この盲目な子と、創造王神って、そういう関係!?」
リリカ&エデン「「違う!!そんな関係じゃ無い!!」」
「え!?付き合ってないのか!?」
エデン「付き合ってもいないよ!!そもそも僕、既婚者だっての!!」
「え~?ほんとうにござるか~?」
は、腹立つ~!!
エデン「何でこうなるんだよ…………。///」
杏奈「今ので、場が暖まりましたね………。」
リリカ「恥ずかしい………。///」
朝沙美「と、とりあえず中へ。」
エデン「了解…………。///」
その後、全員食堂へ向かい、僕の料理を振る舞ったところ、全員大好評を得た。リリカも幸せそうに食べていたら、また顔が真っ赤になってると誰かに言われるまで、ずっと見ていた。
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