Subterranean Electron World 作:深緑 風龍
-プププエリア 妖精の森-
戦争開幕まで、あと13日。
エデン、フラン、こいし、イリヤ、カービィ、リリカ、メサイアの7人は、妖精の森に到着した。
彼等がここに来た理由は、ディティクティブがくれた紙には、脱退した機関は妖精の森奥にいると書かれているからだ。
いざ入ろうとしたとき、エデンだけは妖精の森に入ろうとしなかった。
フラン「お兄ちゃん?」
リリカ「どうかなさいましたか?」
エデン「…………先、行ってくれないか?」
メサイア「おいおい、如何したんだよ。」
イリヤ「ここに脱退した子がいるんだから、急いで保護しないといけないのに。」
エデン「そ……、そうだけど…………。」
こいし「もう、早く早く!!」
エデン「え、ちょ、引っ張るなって!!行くよ!行きますって!!」
エデンは嫌々ながらも、結局は行くことになった。何故エデンがこうも入るのを嫌がるのか、全く分からない6人。
妖精の森に入って以降、エデンはあまり喋らなくなってしまった。
奥に行けば行くほど、見たことない動物たちを見るようになった。
メサイア「おいガルッチ、何をそんなに嫌がるんだ?お前が言い出したんだろ?」
エデン「…………あまり会いたくないんだ。どんな奴か想像できないけど、でも………会いたくない…………。」
カービィ「そんなに警戒しなくても良いと思うよ。」
エデン「いや、警戒とかそんな問題じゃ無くて…………。」
リリカ「でしたら、手を繋ぎませんか?少し、和らげるかもしれませんよ?」
エデン「えっ?///」
フラン「いやいや、流石に其れは…………。」
こいし「そもそもお兄ちゃんは、一体何がいやなんだろう?」
エデン「うぅぅ…………、な、なんだっていいだろ………。//////」
イリヤ「ねぇルビー、何でお兄ちゃん嫌がってるの?」
ルビー『私にはさっぱりですが、恐らく奥にいる脱退した機関の子に会うのがいやじゃ無いのかと思いますね。
案外可愛らしい子で、そう言うのを見たくないんじゃないんですか?』
エデン「……………。」
また殴られる体勢を取ったルビーだが、エデンの攻撃は全くなかった。
ルビー『あれ?』
イリヤ「何も…………、しない…………?」
エデン「…………理由なんて、どうでも良いだろ。ホントにもう…………。」
イリヤ「……………なんかお兄ちゃん、おかしい気がする。ホントに如何したの?」
心配するイリヤだが、もうすぐ奥に到着しようとしていた時だった。
リリカ「? ガルッチさんの気配が………、消えた?」
全員『え!?』
皆は周りを見渡すが、いつの間にかエデンは居なくなっていた。
メサイア「嘘だろ!?だってずっと着いてきただろ!?何で居なくなったんだ!?」
カービィ「リリカ、彼は今どこにいるの!?」
リリカ「今探ってますが…………、駄目です。魔力を送られてるのを感じますが、何処に送られているのか探れません。」
フラン「もう、お兄ちゃん如何したって言うの!?もうすぐ到着するのに!」
こいし「一体、何がいやなんだろう?」
イリヤ「………皆、多分奥に行けば分かるかもしれない。」
メサイア「本当か?」
イリヤ「だって、何でお兄ちゃんが嫌がるのか分かんないし、もしかしたら奥に行けば分かるかもしれないんだよ?」
リリカ「………確かに、今は分からない以上、私達だけでも奥に行った方がいいですね。」
フランとこいしは釈然としていなかったが、エデンを除いた全員が、妖精の森の奥に向かった。
-妖精の森 奥地-
奥に行くと、そこには幻想的な美しさがあった。蒼く輝く蝶が舞っていれば、多くの光球が浮いているのもあった。
その目の前には、空を見上げている少女がいた。
星の光のような色合いのショートヘアで、銀河を擬人化したような白銀のドレスのような制服姿。
見た目からして、正に銀河の如きお嬢様のような女の子だった。
メサイア「何あれ…………。」
カービィ「綺麗…………。」
女の子も6人に気づいたのか、自分からやって来た。
「ねぇ、貴方はもしかして、私の王子様かな?」
メサイア「王子様?いや、俺王子様じゃないが…………。」
「違うのか………、しょんぼり………。」
フラン「ね、ねぇ。貴方が、新生ⅩⅢ機関を脱退した子なの?」
その組織の名前を出した途端、彼女は強ばり、少し後ずさりした。
「もしかして、私を連れ戻しに来たの!?」
フラン「ま、待って!私達は違う!貴方を守るために来たの!」
「…………ホントに?」
こいし「うん、彼奴らは私達の敵だから………。」
「それじゃあ、もう一人の人は?」
全員『え?』
「そこの木に隠れてる人。」
皆は女の子が指を指してる方を見てみた。恐らく、女の子はエデンのことを言ってるのではないかと思った。
フラン「お兄ちゃん?そこに居るの?」
「……………………うん。」
その木の辺りから、エデンの声が聞こえた。
「ねぇ、隠れてないで出ておいで。怖がらなくても良いから。」
エデン「…………其れは、出来ない。僕は、君にとって、悪い狼だから。」
全員『え?』
「そんな事無いよ。悪い狼さんだったら、そんな怯えた声を出さないよ。」
エデン「…………あり得ないよ。羊の皮を被った悪い狼だっているんだ。それに、君は僕のような男は嫌いでしょ?」
「うーん、悪いことをする人だったらもっと嫌いだよ。男の人は、確かに嫌いだけど、私の王子様だったら大好き!」
エデン「…………なら、僕は悪い人だから、合わないように────」
こいし「あーもー、焦れったい!!お兄ちゃん、いい加減出て来なさい!!」
イリヤ「あ、いつの間に。」
エデン「や、やめろって!!こいし、頼むからやめて!!此は、あの子のために────」
こいし「良いから、出なさい!!」
こいしは此でもかって言わんばかりに力いっぱい引きずり出し、遂にエデンと女の子と顔合わせた。
が、いつの間にか女の子は、5人の目の前からいなくなった。
カービィ「あれ?あの子は?」
「私の王子様だぁぁぁぁぁぁ!!!」
エデン「えぇぇぇぇぇ!?」
全員『Σ(°д°)』
エデンの顔を見るや否や、急に抱きしめ、『王子様が来たー!!』と叫んでいた。
エデン「ま、待てって!僕は悪い狼だって!?王子様じゃないんだけど!?」
こいし「えーっと、もしかしてお兄ちゃん。行きたくなかった理由って、この子が男嫌いがあるのを察していたからなの?」
エデン「…………大方そう。それに、今触れて分かったけど、この子盗人に犯されていたんだ。だから、顔を合わせたくなかったんだ…………。にもかかわらず、酷いよ…………。」
「ねぇ王子様、私と一緒にお話ししよう?」
エデン「え?ちょ、ちょっと!?」
今度は女の子が、エデンを引っ張り、奥地の更に奥の方へ連れて行かれていった。その時の皆の顔はポカーンとしていた。
-妖精の森 神秘の湖-
エデンside
もう、何でこうなるの。もう愛人作る気ないってのに………。
「王子様、ここ座って。」
エデン「あ、うん…………。」
「そういえば、名前言ってなかった。私はフェアリーっていうの。王子様は?」
エデン「……………エデン。別に、ガルッチでもいいよ。」
フェアリー「エデンだね?じゃあエデン、怖がらなくても良いから、リラックスして。」
リラックスしてって言われても、何だか罪悪感しか無いし、しかも僕が王子様なんてあり得ないよ………。
フェアリー「うーん、まだ怖がってるのかな?私が嫌いなのは、悪いことする狼さんだけで、王子様は違うでしょ?
まぁ、男の人が好きじゃ無いのは合ってるけど。」
エデン「でも、僕は王子様って言う柄じゃ無い…………。だって僕、生前悪いことしているんだよ?」
フェアリー「その生前って、世界を救う前の頃?それとも、神様になった頃?それとも………。
……………え?
エデン「フェアリー?ちょっと待って。空っぽ?どう言う事?」
フェアリー「なんとなくかな?けど、何だか彼奴らとよく似ていたけど、貴方の方が、1番空っぽなのを感じちゃったから。」
エデン「空っぽって…………。」
フェアリー「それに、空っぽっていったら、泣きそうな顔になってるよ。」
エデン「え?」
あ、あれ?何で?何で空っぽって言われただけで、こんな…………
エデン「へ、変だな………。僕、空っぽなんて言われて、嬉しい気持ちが込み上げるなんて………。そんな、性癖もないのに…………。」
フェアリー「王子様はきっと、辛かったんだと思うよ。本当の貴方を見てくれなかったのが、凄く辛かったのかもしれないんじゃないかな。」
エデン「え?でも僕、空っぽだった頃なんて、知らないのに………。」
フェアリー「そんな顔しないで、貴方は笑顔が似合ってるよ。」
いやそもそも君、僕の笑顔見たことないんじゃないの?とまぁ、気を取り直して………。
エデン「…………兎に角、すまないけど一緒に来てくれるか?いつ奴らがここを見つけてくるのか分からないし。」
フェアリー「そこって………、悪い狼さんいないよね?」
エデン「いないよ。皆君のこと守ってくれる頼もしい仲間達だからさ。」
フェアリー「なら行くよ!」
う、その笑顔は卑怯だぞ…………。出来れば、他の野郎共には見せて欲しくないな………。
けど、空っぽ…………か。どう言う事なんだろう…………。まぁ今は、この子をこの森から出させて、保護してあげないとやばいかもね。
いつ彼奴らが襲ってくるのか、あのティブが敵にもなるから警戒とかしなくてはならないしなぁ…………。
でも、何であの子が空っぽって言われたときに
けど、数日後の出来事が、自分の本当の真実をする羽目になるなんて、誰一人、思わなかった………。
next episode
-始原の城-
ロヴァス「…………其れは、誠でしょうか?」
ああ、この日が、ガルッチの限界かもしれない。リリカに対しての想いも、恐らく…………。
ダンブルドア「………トム、分かっておるな?」
ヴォルデモート「ああ、その日になった次第、俺様がリリカの所へ行き、ガルッチのところに連れて行く。事情を話してからな。」
ロヴァス「ガルッチの真の深層を知れる者は、恐らく彼女だけじゃが、多くの壁があるしな………。ならば、中に入れるのは、彼女含めて2人のみ………。
鍵になるのは、フランドール、こいし、イリヤスフィールの3人のどれか……………か。」
そう言うことだ。ゼアノート、言いたいこと分かるな?
ゼアノート「分かっておる、ガルッチの監視をしておく。もしもの時は、気絶させておく。それでいいか?風龍。」
ああ、それでいい。
ゼアノート「では。」
…………気付くべきだった。未来とガルッチの出会いの所で。此は、本来起こりえない可能性だった。けど、何時からだったんだ?
…………………リリカ、彼奴を救えるのは、君だけだ。
君なら、ガルッチを………。