Subterranean Electron World 作:深緑 風龍
ー始原の城ー
風龍(作者)side
さて、と。平行世界のギルガメッシュに交渉してみたけど、あっさりくれるなんて思わなかったよ。
今は、『ワールド・フロンティア』にいる黎斗に渡したけど、多分彼だけでは完成が長引いてしまう。
また彼らを呼び出す必要があるけど、それよりこっちが優先だな。
ヴォルデモート「風龍、今戻りました。」
風龍「お帰り。………そのカプセルは?」
ヴォルデモート「零と呼ばれる者が持っていたカプセルです。気を付けてください、結構危険なカプセルです。」
カプセル?っとと、いきなり投げるなよ、ヴォルデモート。んで、このカプセルは………、『オーバーモニター』か。
っとなると、ガルッチとリリカは順調に進んでるようだね。
風龍「それより、『一巡年』計画は?」
ヴォルデモート「順調です。」
風龍「そうか。取り敢えず、これを返すよ。」
ヴォルデモート「………え?これって………。」
風龍「気づいたか。此奴は限りなく本物に近づかせた贋作の『オーバーモニター』のカプセルだ。
零は恐らく、それを取り返しにくるはずだ。本物はこっちが処分しておく。」
ヴォルデモート「よろしいのですか?」
風龍「うん。使わせないようにするには、こうするべきだと思うし、なにより零から離れて暴走に近い状態だしね。メアリー。」
メアリー「呼んだ?風龍さん。」
風龍「此奴を消してほしい。跡形もなくね。」
メアリーにそのカプセルを渡すや否や、そこにはなかったかのように消滅した。やっぱすごいよ、メアリー。
ヴォルデモート「では、引き続き、試合を見てきます。」
風龍「頼んだよ。」
まぁ贋作とはいえ、ちゃんと機能はするんだけど、性能はオリジナルよりも僅かに劣ることにはなる。
けど扱いやすくはしてるから、後は零次第だな。
ライフ「お父様、光と闇の歴史の書を見つけました。」
風龍「ありがとう。ところで、もう読んだのか?」
ライフ「読みました。この書にある『純粋な光』と『歪んだ闇』は、どうやら互いに敵視していると描かれていました。それも、全ての世界を滅ぼしていることを気にかけていないほどだったらしいです。」
メアリー「………仲良しじゃなかったってこと?」
ライフ「はい。ですが、『ロストマスター』と呼ばれる者が、未だに喧嘩しあう二人を止めるために、とある武器を作成したのです。」
風龍「それが、『無に満ちし忘却の剣』?」
ライフ「そのようです。ですが、彼が持っていたのは『剣』ではなく、『杖』だった。いえ、あるときは『槍』、またあるときは『斧』など、『ロストマスター』が持ってたものは『剣』でないものもありました。」
なんだそれ?それってつまり、あの『剣』って、変幻自在に使えるものだったのか?
ライフ「結果、2人はロストマスターの手によって亡くなり、代わりに二つの武器が残されました。それが、『闇に満ちし虚樹の魔剣』と『光に満ちし生命樹の聖剣』と呼ばれる物でした。
ですが、誰も使えないように、それらも消滅させてしまったようです。」
風龍「だとしたら、何で禁じられた武器に載ってたんだ?」
ライフ「それについては、未だに謎です。何故3つとも載っているのか、私にもさっぱりで………。」
…………しかし、仲が悪かったとは思わなかったな。しかもみたところ、決着がつかなかったようだ。
それが、ガルッチとリリカの番となったってことは、ここで決着がつくってことなんだろうな。
まぁ、無事に突破してくれることを祈るしかないな。
風龍「…………そういえば、メアリー。」
メアリー「?」
風龍「ibとギャリーさんから、君にって、赤と青と黄色の薔薇を送ってくれたんだ。」
メアリー「2人が⁉」
…………懐かしいな。そういえば、まだこの世界を作る前、たまたまある美術館に到着して、そこで倒れて力尽きそうなメアリーに出会ったんだっけ?
助ける代わりに、僕の手伝いをしてくれるかって言ってあげたら、了承してくれるなんてね。
その後平行世界に連れていき、ibとギャリーさんに会わせてあげたっけ?念のために未練がないように連れて行かせたけど、その二人に謝るなんて思わなかったよ。
後でメアリーに聞いたら、彼女は『ゲルテナ』の最後の作品で、一度でもいいから外の世界に行きたいと願っていたらしい。
今でも、この子を助けてよかったって思うよ。ちゃんと手放さないようにしないとね。僕とメアリーの娘、『ライフ』がいるから。
メアリー「2人は、なんて?」
風龍「たまには顔を出して、一緒にマカロン食べようって言ってたよ。」
メアリー「…………そっか。」
風龍「………メアリー。」
メアリー「何?風龍さん。」
風龍「………必ず、彼らと一緒にマカロン食べようね。」
メアリー「………うん!」
この子は、最早『ゲルテナ』の作品なんかじゃない。『喪失』と『忘却』の始原大神として、一人の存在として生きている。
メアリーを不幸にするやつがいるのなら、僕の力で守る。穢す奴は、絶対に許されない。この子は幸せになるべき『人』だから。
sidechange
ー選手の部屋(衛宮藍)ー
エデンside
『ムニュー』
エデン「んで、言い訳とかあるか?藍。」
藍「いひゃいいひゃい、ひゃるひゃんふねうのやふぇめふぇ~………。」
今回リリカの最後の試合にて、如何いうわけかカオスな状態に陥ったが、藍の棄権によってリリカは勝利することになった。
まぁそれはいい、問題は………。
『藍が盗んだカプセルを使ってた』ってこと。しかも、よりにもよって零が持ってたカプセル。
んで現在、藍のほっぺを引っ張りながら説教していた。お姉ちゃんとリリカと交えて。
その後お姉ちゃんと交代して、今度はお姉ちゃんの説教が始まった。
エデン「そういえば、リリカ。ルパン三世のファンだったの?」
リリカ「はい!勿論です!!大ファンです!!」
エデン「意外すぎる………。もしかして、怪盗キッドも?」
リリカ「当たり前です!!」
エデン「………そ、そうか。」
流石にビックリなんだけど。藍がカプセルを盗んだのもそうだが、リリカがルパン三世と怪盗キッドのファンなのも、ビックリなんだが。
こんなことなら、怪盗キッドからサインもらうべきだった。いや、手文字かけるのかな?あの人。(ぶっちゃけ、正体知ってるしね)
エデン「実は、僕キッドに出会ったことが………。」
リリカ「⁉ なんですかそれ⁉ずるいですよ、ガルッチさん!!サインは⁉サインは⁉」
エデン「いや、もらってないし、そもそも、その頃僕と君はまだ会ってないだろ?」
リリカ「なんですかそれ!!サインもらうべきでしょそこは!!」
………リリカが、壊れた。おのれルパン!!
ーとある場所ー
仮面ライダールパン「………クシュン!噂でも、しているのか?」
ー選手の部屋(衛宮藍)ー
なんか別のルパンがくしゃみをした気がするが、まいっか。
エデン「ともかくこれで、リリカは突破できたって事か。」
リリカ「そうなりますね。後はガルッチさんが勝てば………。」
エデン「………そういうことだな。」
リリカ「それより、話があります。一度、別室で。」
ん?何の話をするんだろ?取り敢えず、リリカに連れられて別室のところに入っていった。
リリカ「まだ、誰も話してないんですか?」
……………僕の姿のことか。
エデン「……………今のところ、英竜お姉ちゃんだけ。」
リリカ「英竜さんだけですか…………。」
エデン「と言っても、姿はまだ見せてない。片鱗は、零に見られたけど………。」
リリカ「いずれにせよ、明日には見せないと駄目です。貴方にとって辛いことですが、隠し通せるものではないのも事実です。」
エデン「…………分かってるけど、やっぱり怖いよ。またあんな思いにするのが………。」
リリカ「…………それでも、伝えてください。たとえ拒絶されても、フランさんや英竜さんなどの仲間たちがいます。
私にはもう、貴方の本当の姿を見ることはできませんが、前世も今も変わりません。貴方は、『化物』なんかじゃありません。」
エデン「…………信じて、いいんだね?」
リリカ「はい。」
……………だったら、もう逃げない。最後の前哨戦で、本当の姿をみせよう………。本当の自分の姿を、皆に恐怖を与えていた姿を…………。
けど、その前にこれも伝えないと。
エデン「なら、こっちも頼みがある。」
リリカ「なんですか?」
エデン「………狂った僕が、またこの場所のどこかに現れるかもしれない。昨日、零を襲撃してるのを見たんだ。」
リリカ「……………ここにですか?」
エデン「うん。その場で仕留めようと思ったが、どうやら逃げて行ったらしい。もし仕掛けるとすれば、明日だと思う。
その時狂った僕が、お姉ちゃんか僕を狙っていたら、倒してほしい。簡単に言えば、殺すしかない。」
リリカ「殺すって…………。」
エデン「少なくとも、あれは死んでるのと変わりない。精神はキャラに支配しきってるし、殺してほしいと祈ってるはずだ。
彼奴を、楽にさせてやってくれ。僕も協力する。」
リリカ「………………覚悟は、決めておきます。」
エデン「……………無理だったら、僕がやるからね。自分殺しには、慣れてるから。」
………………とにかく今は、お姉ちゃんに勝つことを意識しておこう。
ーコロシアム 闘技場ー
そして当日、僕は闘技場に到着すると、皆が拍手を迎えていた。目の前には、何かにフュージョンしたお姉ちゃんが立っていた。
定位置につくと、何か一言かけてと言わんばかりのマイクを突き付けられていた。
………………覚悟、決めないと。
『ガルッチさん、前哨戦最後の試合ですが、何か一言。』
エデン「…………。」
僕は英竜お姉ちゃん、次に観客席のどこかにいるリリカ、フランを見つめ、その後マイクを持った。
エデン「…………みんな、色々と言いたいことがあるけど、まずはこれだけ言わせてくれ。
『ごめんなさい』。」
いきなりの謝罪を言った途端、観客の人たちは首をかしげる。
エデン「多分みんなは、いきなり如何したって思ってるだろう。でも、これにはちゃんとした理由がある。
今回の試合で、本当の僕を見て欲しい…………。そして、お願いだから、僕を怖がらないでくれ………。」
その後マイクを返し、お姉ちゃんの方に向き、もう一度リリカとフランの方を向いた。
…………信じるよ、お姉ちゃん。リリカ。
エデン「…………我、アザトース様の後継者。原初の混沌を司り、全ての混沌を収めしもの。我が偽りの肉体よ、今ここに開放し、本来の姿に戻らん。
我は汝らの恐怖と狂気から現れし存在。我は這い寄る混沌───────」
詠唱は続くと同時に、だんだん姿が変わっていくのを感じた。いや、正しくは元の姿に戻ろうとしていた。
身体は大きくなっていき、両腕は『月の魔物』のように、背中からは『怪獣王ゴジラ』のような背びれが生えるのが分かる。
英竜「…………それが、君の姿なのか。」
エデン「…………ここに集え、ここに怯え、恐怖せよ。
我こそは『ニャルラトホテプ』。またの名を……………。
詠唱が終わり、僕の姿が戻った。身体からして『シン・ゴジラ』なのだが、『月の魔物』の腕が4本ほど生えていて、背中には背びれと無数の触手。所々に目玉が見開いていた。
観客の方を見たら、怯える人たちが多数いた。当然だ、今の僕は、正真正銘の化物に戻ったから。
エデン『これが、僕の本当の姿だよ。お姉ちゃん。』
英竜「…………確かに、君が渋るのも頷ける。しかもテレパシーか。若干ゴジラよりしてるけど。」
エデン『前世の肉体を引き継いだ結果だ。能力も、ちゃんと戻ってる。…………始めよう、お姉ちゃん。この姿をもって、信じてくれたお姉ちゃんに勝ってみせる!!』
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