※この作品はR-18です。

Subterranean Electron World   作:深緑 風龍

250 / 416
episode202 癒しの歌

ー光と闇の境ー

 

 

エデンside

 

 

……………邪魔をしただけ邪魔して、帰りやがったか。あの第六天波旬、ムカつく野郎だ………。僕らの戦いに水を差しやがって

 

 

エデン「…………めんどくさい相手だ。」

 

リリカ「怪我、大丈夫ですか?」

 

エデン「………ゴジラが余計なことしたからな。結構痛む………。」

 

 

いい加減、波旬の存在を滅ぼす方法を考えるか。設定とか数だのなんだの、何もかもムカつく………。

そもそも誰だよ、あの野郎の特典を作ったやつ。もういっそ、禁止にした方がいいんじゃねえのか?

 

 

リリカ「…………どうしました?」

 

エデン「波旬その者を消す算段を考えてた。彼奴に死の概念がないとか、終わりがないとかほざいてるけど、弱点がある以上、そこをつくしかない。

『坂上覇吐』、このカプセルを使うが、それに似合うフュージョンライズが思い浮かばん…………。」

 

 

それか、あの波旬が使う『卍曼荼羅・無量大数』を凌駕する技を生み出すかだな。………………あー、くそ!!考えただけで、あの野郎を絶望に陥れて殺してやりてえ!!

何なんだよ、あの『自己愛』!!そもそも引きこもりが出しゃばってんじゃねえよ!!というかこれ、リリカとの決戦なんだぞ!!

それを、あの野郎に邪魔され、こうもボロボロにするとか…………。

 

 

エデン「ア”ア”ァァァァァ!!思い出しただけで、苛立ってきた!!!」

 

ノワール『これ、あれね。復讐しないと気が済まない奴よ。』

 

エデン「これで抑えることが出来たら、どれだけいいことか…………!!」

 

アスラ『同感だ。引きこもりのくせに、俺達の邪魔をするとか、殴りつけなきゃきりがねえ!!』

 

リリカ「………………思ってる以上に、怒ってますね。」

 

エデン「これで怒らずにいられるか⁉」

 

 

…………何やってんだ、リリカには何も悪くないってのに、僕は何を………。

 

 

エデン「………ごめん、リリカに八つ当たりしても、意味ないっていうのに………。」

 

『随分ボロボロにされたみたいだね。』

 

リリカ「? 今の声は?」

 

エデン「この声、シング?見ていたのか。」

 

 

声をかけると、ナーサリー姿の『エモーショナル・シング』が僕の目の前に現れた。

 

 

リリカ「な、ナーサリー!?ガルッチさん、呼び出せるんですか⁉」

 

エデン「いや、この子ナーサリーであってナーサリーじゃないよ。僕の神話スタンド『エモーショナル・シング』だ。」

 

シング「目は見えないだろうけど、初めましてかな?『リリカ・アイモーネ』さん。いえ、『コロリス』さん。」

 

エデン「あら?リリカの本名知ってたのか?」

 

シング「エデンが聞いてくれたおかげでね。というのも、あの引きこもりコミュ障の『第六天波旬』の攻撃を受けたおかげでね。」

 

エデン「面目ない………。というか、引きこもりコミュ障って………。」

 

シング「事実じゃん。ああいうのって、空気読めないし、コミュ障っぽいし、私達からしたら、何振りかまわず喚き散らす子供みたいじゃない。

もう正直言って、さっさと消えてなくなればいいんだよね。」

 

エデン「…………よくよく考えたら、力だけは達者だけど、他はゴミだな。というか、ブーメランだわ。よくある『アンチコメ』のような奴だったのか。」

 

 

頭が冷えたおかげで、彼奴がどんな奴なのか、シングのおかげで分かった気がする。彼奴は、力を振りかざすだけのガキ大将にすぎない。

いや、それ以下の存在だな。知ることもしない、独りよがりのくせに、他人にかかわろうとしている。

 

何ともまあ、矛盾な奴だな。ホントにめんどくさい奴だ…………。

 

 

シング「まぁそれはいいとして、皆大怪我してるね。」

 

リリカ「お陰様でね…………。」

 

シング「じゃあさ、エデン。『癒しの歌』を。」

 

エデン「あれね。」

 

 

女性陣が首をかしげている。まぁ、この際だし、この能力を知ってもらおうかな。って言っても『癒しの歌』は複数の曲があるしな。

 

 

エデン「これにするか。眠りに誘い、あらゆる傷を癒すこの曲を。」

 

リリカ「何を歌うのですか?」

 

エデン「『fall…』。っとと、音色がいるな。『けいおん!』を用意してくれない?」

 

リリカ「分かりました。」

 

 

『けいおん!』

 

 

取り敢えず、歌詞の方も覚えてきたから、後はこの楽譜を渡してっと………。

 

 

エデン「…………音色よ、歌声よ、我らを癒せ。そして、奏でよ。我が感情と共に。」

 

 

どうか、この歌で、リリカ達の傷が癒えますように………。僕はその一心で、歌い始めた。

 

 

…………そういえば、リリカに直接披露するのは初めてだったかな?歌声云々として、あの時リリカは、僕を見てくれた。

化物だと言うのかと、思っていたのに、狂うんじゃないかって、思っていたのに………。

 

何でだろうな、何でもっと早く、この思いを伝えなかったんだろ。断られて、諦めることだってできたはず………。

 

…………でも、本当に諦めることはできたんだろうか?断ろうとしても、奪い取ろうと考えていたんじゃないのか?

リリカの思いを踏みにじってまで、自分のものにしようと、考えていたんじゃないのか?

………過去を振り返るだけでも、恐ろしい………。

 

自分自身が、怖い。正直言って、もうこれ以上リリカに出会う事すら恐ろしいのに………。それでも、望んでしまう………。

『リリカと居たい』。何処までもずっと、一緒に居たいって、思ってしまう………。

 

僕はリリカの思いを踏みにじってまで、こんなことする必要はあるのだろうか………?

 

 

シング「エデン?泣いているの?」

 

リリカ「え?」

 

シング「だって、今まで楽し気に歌ってたはずなのに、いつの間にか泣きそうな顔になってる………。」

 

 

…………臆病者だ。何も捨てられない、何も失いたくない、ただの臆病者だ…………。逃げたい、誰も寄り付かない、誰も来ない、一人しかいない世界に───────

 

 

『ギュッ!』

 

 

エデン「………………え?」

 

リリカ「え!?」

 

シング「ふぁ!?」

 

 

何?後ろから、誰かに抱きしめられてるような…………。何で、こんなに………。

 

 

「ごめん、ガルッチ。邪魔しちゃダメなのは、分かっているけど…………、今のガルッチの顔を見たら、居ても立っても居られなかった…………。」

 

エデン「え…………、フラン…………なのか?」

 

 

え?じゃあ、もしかして…………!

 

 

「そ、その………止めようとしたんだけど、フランさんが………。」

 

リリカ「あ、アズリエル…………。」

 

エデン「ちょ、ちょっと待って。もしかして、こいしたちも?」

 

こいし「えーっと、そういう事………。」

 

イリヤ「うん………、私もお兄ちゃんの心配を………。というか、ずっと二人の戦いの様子を見てた…………。」

 

アズリエル「そしたら、フランさんが嫌な予感がして、2人の元に…………。」

 

エデン「…………詳しい話は、廃墟で話そうか。」

 

 

丁度、皆の傷も治せたし、廃墟に戻って話すとするか。

 

 

スネーク「おい、皆!!またツチノコを見つけたぞ!!」

 

 

スネーク、ちょっと空気読め。ってか、お前はツチノコハンターなのか⁉もうみんな驚いてるし、何なのこのスネーク…………。

 

 

キリツグ「やはり、ハンティングするのも悪くないな…………。」

 

 

………………。

 

 

スネーク「? 如何した皆、黙り込んで。」

 

キリツグ「何か、問題でもあったのか?」

 

リリカ「…………ガルッチさん、この二人………。」

 

エデン「うん、全く持って……………。」

 

 

……………空気の読めないおっさん共だな。

 

 

キリツグ「………………スネーク、僕達何かしたのかな?」

 

スネーク「………………俺が聞きたい。何故皆、ジト目するのだろうか…………。」

 

 

一遍考えろ、おっさん共。

 

 

next episode

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。