Subterranean Electron World 作:深緑 風龍
ーリリカの家ー
エデンside
リリカに敗北してから数日、僕達は彼女の家に遊びに行った。ん?あの戦いの結末はどうなったって?
なんかリリカに説得された。如何表現すればいいのかわかんないけど、結果的にあの戦いは強制中断することに…………。
んで、ダークリリカことセリカを見たが、未だに冷たい目だった。一応聞いたが、あれは元からだったらしい。
アンリマユ『結局、お役御免になっちまったって事か。』
リリカ「それにしても、『アンリマユ』を持ってるなんて思いませんでした。精神とかは大丈夫なんですか?」
エデン「大丈夫。乗っ取られるというより、借りられてたからね。それに、僕は闇と悪の方が似合ってるから、此奴と相性はいいかもしれない。」
セリカ「けどお前、私を冷たく見るらしいね。」
エデン「んなこと言われても、あんな格好で見たら、冷静にいられないっての。闇に堕ちたリリカなんて、見たくないんだし…………。」
セリカ「エデンがリリカの事を思ってくれるのはうれしいが、こればかりは仕方ないんだ。諦めてくれ。」
はぁ、諦めろっつったって…………。
エデン「……………けど、負けてよかった。」
リリカ「?」
エデン「なんかさ、君の最後の一撃を食らって死にかけた時、フラン達が駆け寄ってさ…………。いろいろ言われて、今更気付いたんだ。
僕の偽りの人生は、決して間違っては無かったんだって。僕の闇は、影は、悪は、偽りは…………、ちゃんと誰かを救っていたんだって…………。」
リリカ「ガルッチさん………。」
エデン「リリカ、もうガルッチと呼ぶのはやめないか?あの時、君の一撃を食らった時、『ラーク・バスター・ガルッチ』は死んだんだ。
ここにいるのは、エデンなんだ。」
セリカ「……だってさ、リリカ。」
リリカ「……………はぁ、貴方という人は………、何というか…………。」
エデン「…………それに、もう僕愛人関係を持ってる子たちと解消したんだ。」
リリカ「えっ!?( ゚Д゚)」
セリカ「急すぎないか⁉如何した一体⁉」
あー、まぁ驚くよね。普通。ってセリカ、お前もか。
リリカ「貴方、まさかそこまでひどい人だとか───────」
エデン「ちげぇよ!!言い方は悪かったけど、切り捨てたとかそんなんじゃないって!!いいから、落ち着いて。頼むから。」
リリカ「落ち着いていられません!!何でそんなことしやがったんですか⁉」
エデン「だからまずは落ち着けって!!話すから、落ち着け!!」
早とちりにも程があるよ。あ、それ僕もだった。
エデン「いい?事の発端はガルッチ、つまり基本世界にいたガルッチなんだけど、言われたんだ。『彼女達なりの人生があるからさ』、って。
それから、僕は決戦の1か月間、合間の時間を取って、愛人たちと話し合ったんだ。『もう愛人とかやめて、もう一度関係をやり直さないか』って。」
リリカ「思い切りましたね…………、ですが…………。」
エデン「まぁ、最初はみんな戸惑ったさ。僕がこんなこと言うなんて、思ってもみなかったらしいしね。」
リリカ「だと思いました………。」
エデン「そもそもだ、リリカ。僕がなりふり構わず、女を誑かしてるだろうって思ってるけど、これだけは言っておく。
僕は何も、愛人作りたいとか思ったことなんて、一つもないからな?」
セリカ「えぇぇ…………。」
エデン「信じないかもしれないけどさ、殆どが説教とか、手助けとか色々やってて、その人に惚れたとか思ってないんだ。
手を出さないようにはしていたけど、あっちから仕掛けてきたんだよ!?」
リリカ「そんな馬鹿な!?」
エデン「事実だよ。最初は断ったよ。理由も付けて、ちゃんと断った。妻もいるって、言ったんだが………………。
最後の最後で、折れてしまって、あのようなことになってしまったんだ…………。」
リリカ「自分が情けないと思わないのですか、貴方…………。」
セリカ「でも、よく思い切ったね。成功したの?」
エデン「まぁ、色々あったんだけど、最終的には如何にかなった。夕立たちや黒絵たちは、愛人じゃなくなっても、味方だって言ってくれた。
少なくとも、もう愛人は作らん。念には念を入れて、愛人を作りそうなスキルも消してきた。」
リリカ「本当に大丈夫なのですか?また何か───────」
っとまぁ、暫くはリリカとセリカと色々と話し合っているうちに、空が暗くなってきた。そろそろ帰る時間だろうと思ったが、言いたいことだけ言っておこうと思った。
セリカが部屋を出たと同時に、部屋中に防音呪文をかけておいた。
エデン「さてと…………、そろそろ本題に入る。まず、これを受け取って。」
僕が手渡ししたのは、両方とも天使の翼で、色合いも空色と純白の神々しい聖剣だった。
リリカ「これは…………。」
エデン「君の武器だ。コロシアムの後、風龍さんに頼まれて、あの場所で二つの武器を作ったんだ。その一つがそれ。
『光に満ちし生命樹の聖剣』って言われているけど、命名して『セフィラス・リリカル』にしたんだ。」
リリカ「『
エデン「コロリスだと、語呂が悪いと思って、リリカルにしたんだ。」
リリカ「…………何故私に?」
エデン「……………これはさ、『純粋な光』を持つ者にしか扱えない聖剣でさ。僕には扱えないやつだし、そもそも僕は闇だからさ、こういうのは扱えないんだ。
それに、この聖剣には、君の髪の毛に使われていてさ。」
リリカ「……………え⁉わ、私の!?ガ、ガルッチさん何時から⁉」
エデン「だから、その呼び方はやめろって!せめてエデンって言ってよ!それに、どうやって手に入ったのか、こっちが聞きたいよ!!」
リリカ「…………まぁ、そのことは不問とします。ですが、ガルッチさんって呼ぶのはやめませんので。」
そりゃないだろ………。(´・ω・`)
リリカ「因みに、これがガルッチさんへの罰という事なので、諦めてください。」
エデン「地味にキッツイ罰だな、おい。まぁ僕が頼んだことだし、文句言うつもりはないけど……………。」
リリカ「…………そういえば、もう一つはなんですか?」
エデン「もう一つが、これ。」
机の上に置いたのは、『
リリカ「ま、禍々しいですね………。」
エデン「君が持ってる聖剣を対となす魔剣、『
『歪んだ闇』を持つ者以外は扱えないっていうとこは、それと似てるかな。」
リリカ「…………あの、大丈夫なんですか?すごく危険な雰囲気が出てるのですが。」
エデン「大丈夫、君がそれを持ち歩いていれば、そんなに危険性はない。これの力を打ち破るには、君が持つ聖剣のみだし。
なにより、それは君に、これは僕にしか使えないものだしね。
……………ただ。」
リリカ「ただ?」
取り敢えず、作ったのはいい。作ったのはいいが……………、問題があった。
エデン「この二つは完全じゃないんだ。本来の力は、互いに対となす者が現れない限り、何者にも負けないほどの力を宿しているんだ。
諸説だと、『純粋な光』と『歪んだ闇』は、あの戦闘以外は無能な『第六天波旬』ですら打ち破ることが出来たらしいんだ。」
リリカ「………。」
エデン「まぁ、下手をすれば、あらゆる全てを闇か光に覆われることになるな。ある意味終末のようなものだな。」
リリカ「何でそんなもの作っちゃったんですか…………?」
エデン「……………今後の為、さ。最後のゲームの世界である『ワールド・フロンティア』にて、最後の『ガシャットロフィー』を手にすれば、アズリエルの故郷であり、僕と君が出会った場所である『Undertail』の世界が開くんだ。
そこに、江ノ島盾子が待ってると思う。恐らく、あのアザトース・ゴジラ・オルタも、そこにいると思う。」
リリカ「…………江ノ島さんはともかく、あの人を殺すのですか?仮にも、貴方の分身では───────」
エデン「彼奴は、僕一人で倒す。今までの落とし前を付けるために、僕の手で、奴を滅ぼすつもりだ。
最後くらい、『自分殺し』をさせて欲しいんだ。」
……………分身だとしても、もうあれは僕なんかじゃない。あれは、僕にとって忌まわしき敵。滅ぼさなければならない存在。
リリカ「……………本当に、それでいいんですか?」
エデン「信念を曲げる気はない。復讐するなら、最後の最後までとことんやってやるさ。止めるときも、全力でやる。」
リリカ「………………………分かりました。それ以上は、何も言いません。」
エデン「けどまずは、『ワールド・フロンティア』をクリアするのが最優先だな。それが終わり次第、『セイクリッドフォース・ザギ』全員出撃準備を頼む。」
リリカ「それを、ザギさんに伝えればいいのですか?」
エデン「うん。さて、後はこの2つの力を解放させるだけなんだが、如何したものか。」
リリカ「解放させるのですか?」
エデン「ん?そのままでも『
こればかりは僕の想定だけど、何時かフュージョンの対策を取ろうとする者が居てもおかしくない。僕は『フュージョンライズ』以外の戦い方が出来るけど、あの戦いで見た限り君は、『フュージョンアップ』以外の戦い方が見つからない。
戦士じゃなくてもいいから、護身術ぐらいは覚えた方がいいよ。最後に自分の命を守れるのは、自分自身だからさ。」
リリカ「……………考えておきます。それで、今から解放するのですか?」
エデン「そうしたいが、解放するには『闇の書/夜天の魔道書』と『光の書/日天の魔道書』が必要なんだ。」
リリカ「あ、それらでしたらザギさんとはやてさんが持ってます。よびましょうか?」
エデン「2人が持ってたのか………。いや、やっぱりいいよ。けど、何時でも放てるようにはしておいた方がいいよ。
疑似的ではあるけど、あの2つの本なしでも解放できる方法ある。いったん広い場所に行こうか。」
リリカ「え?ですが───────」
エデン「大丈夫、早めに終わらせる。僕の腕に掴まって。『姿現し』使って、広い場所に連れていく。」
このまま使えないと、何かと不便だし、まずはマスター承認しないといけないしな。手にしただけじゃ、使うことも出来ない。
リリカが僕の腕に掴まると同時に、『姿くらまし』が発動した。
ー始まりの草原ー
『バチンッ』
っとと、到着っと。って、丁度夜って、如何いうこったな。まぁ誰もいないし、少なくとも被害に遭いそうな村や町はなさそうだな。
リリカ「…………ここは?」
エデン「『始まりの星』という場所で、僕が創造した世界かな。」
リリカ「そうなのですか?何のためにこの場所を?」
エデン「うーん、そこんとこはまだ秘密なんだ。けど、この場所は必ず使うつもりだ。」
元々は何もない『無人の星』だったけど、時間かけたおかげで今の星にできた。生き物にも住めるような条件も、全部クリアしてるし、後はある会議を………。
っと、今はそれはいいか。
エデン「んじゃ、早速始めよう。その剣を、空に向けて掲げて。」
リリカが持ってる『光に満ちし生命樹の聖剣』を掲げると同時に、僕の『闇に満ちし虚樹の魔剣』を掲げる。
リリカ「何故でしょう、次にやることが、頭の中に入ってきます………。」
エデン「…………カラリス、アナザー。君達の詠唱を使わせてもらうぞ。」
思い出す、あの時の光景を。かつて愚かなドワーフを滅ぼすために、2人のアンドロイドと共に戦ったことを…………。
2人は何をしているのだろうと思いながら、リリカの詠唱が始まった。
リリカ「『光は闇を照らし、闇は光を覆い隠す』。」
エデン「『月は人を惑わし、太陽は希望を照らす』。」
右手から火傷のような痛みが走る。リリカの方も右手に痛みを感じたらしいが、気にせず続けた。
リリカ「『人は大きな希望を抱き、そして深く絶望する』。」
エデン「『絶望は希望に代わり、未来へ生きる糧となる』。」
リリカ「『私は『純粋な光』、リリカ・アイモーネ。この優しさと共に、剣を振るう』。」
エデン「『対となす僕は『歪んだ闇』、アルカディア・エデン。この憤怒と覚悟と共に、刃を振るう』。」
周りの空気と風が変わるのを感じる。後少しだ。
リリカ「『光よ』!」
エデン「『我が闇よ』!!」
エデン&リリカ「「『僕/私に力を』!!」」
詠唱が終わると同時に、快晴のはずの空から、赤黒い雷が僕の剣に、青白い雷はリリカの剣に直撃した。
これで、疑似的ではあるが、この剣の力を解放できる。僕は一度、右手を見ると、邪悪の樹が描かれている。
対してリリカの右手には、生命の樹が描かれていた。
リリカ「これで、いいのですか?」
エデン「うん。その剣を、大事に使ってくれ。」
リリカ「…………ありがとうございます、ガルッチさん。」
エデン「……………戻るよ、リリカ。」
こうして、リリカの家に戻り、そのままフラン達と共に家に帰る事にした。
エデン「江ノ島盾子、待ってろ。必ず貴様を止めて見せる。」
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次回、『Subterranean Electron World』
ワールド・フロンティア、遂に戦争が始まる───────
メサイア「行くぞ、皆!!この戦いで、必ず勝つぞ!!」
ギャラクシー「貴様らに負けるか!!全軍、ファンタジアの戦士どもを蹴散らせ!!!」
リベンジするエデン───────
エデン「『独りになりたい』と言いながら、他人にかかわってる時点で、矛盾していないか?波旬。」
波旬「ッ!」
最後のゲームをクリアせよ!!
ギャラクシー「この力で、貴様を滅ぼしてやる!!」
エデン「リリカ、準備はいいか?」
リリカ「いつでもいいですよ!!」
GAME12『ワールド・フロンティア Chronicle Wars』戦争編
エデン「…………大方、僕の最期を知ってるなら、それでいい。リリカ。」
リリカ「?」
エデン「未来のリリカが生きているとするなら、僕はあの歌を歌ったってことぐらい、察してるから。
……未来で幸せに過ごせよ。リリカ………。」
GAME12に入る前に、幕間入ります。