Subterranean Electron World 作:深緑 風龍
ーエドロポリス鎮守府 寝室ー
エデンside
エデン「………以上か?」
レア『はい。まさか、対転生者のものでも効かないなんて………。』
エデン「…………どうやら零を、転生者だと思ったことが、間違いだったとはな。もっと早めに気づくべきだったかも。
連絡ありがとう、レア。」
『ピッ』
レアとの連絡を取り合った後、僕はベットに横になった。そして、『両儀零』という存在を考えることにした。
よくよく考えれば、奴が最弱というのが違和感ありまくりだ。やろうと思えば、かつて扱えなかった奴を使えたはず。
どこから転生者だと思わせた?どうやって僕達を『転生者』だと思わせた?それは簡単だ。至って単純なことだ。
彼女は、いや彼奴は『メアリー・スー』と呼ばれた、人間の皮を被った怪物だからだ。そして、怪物の恐ろしい能力は、『自分が理想的な
あれに対抗できるかと言われたら、難しいものだ。そもそも『怪物を倒す』と言うこと自体が間違いだ。
あれは、絶対に勝たせてくれない。ましてや、殺すなんて無理なものだ。『メアリー・スー』と呼ばれる怪物は、不死身で、完全無欠の『SPC』だからだ。
最も、あの『ゴッドマキシマムマッチレスZ』を使えば、僕も『メアリー・スー』と同じくらいに出来なくはないが、あくまで『ゴッドマキシマムマッチレスZ』があればの話で、何らかの原因で役立たずになって、変身できなくなってしまう。
『prrrr,prrrrr』
こんな時に、誰だ?取り敢えず通信を……。
『ピッ』
零『どうも、エデン様。』
エデン「零か。いや、こういうべきか?『
零『………。』
エデン「気付くべきだったよ、あの時あの力を手にしたとき、君が転生者なんかじゃない。人の皮を被った怪物だと、認識していればな。
レアに言われなかったら、僕はずっと君を転生者だと疑わなかった。」
零『乗せられたって事でしょうか?僕の嘘に。』
エデン「まんまとな。全く、お前本当は最弱ってこと自体嘘なんだろ?やろうと思えば、あの時切り札を使おうとした『第六天波旬』と『HOTUサノス』のフュージョンライズを扱えたはずじゃないのか?」
零『エデン様、流石にそれは無茶ぶりすぎますよ。』
エデン「どうだか…………。今となっては、その声が憎たらしいよ。一発星一周するぐらい殴りつけたいぐらいだが、絶対に勝たせない『何か』で作用させるっぽいしな。」
はぁ、本当に此奴はめんどくさいったらありゃしないって。
エデン「忠告しておくぞ。今のお前は、『怪物』と言っても過言じゃない。それも、転生者だと思わせてしまう程にな。
本当に平穏を求めるのなら、ジードライザーやカプセル、正しくはお前が持つ能力を捨てておけ。
それが無理なら、『怪物』としてその願望を捨てろ。じゃないと、その『怪物』が、お前に牙を向いて、大切なものを奪い去ることになるぞ。
本当の敵は、『自分自身』だって事、努々忘れるな。」
零『…………それは、経験談ですか?』
エデン「経験談でもあり、誰でもあり得ることなんだ。何時か、『アンチ・メアリー』がお前を殺しに来たとしても、助けには来ないからな。
その頃の僕は死んでるかもしれないし。」
零『…………………それは構いませんが、後払いの方、ちゃんと払ってくださいよ?』
エデン「分かってる。もう僕達は、お前と言う存在を嫌っている。だが、後払いぐらいちゃんと払ってやる。それが、僕が死ぬ間際に払った奴だと思ってくれ。
じゃあな、『
零『ざ、財団?あの、財団って───────』
『ピッ』
そこは自分で考えろ、って言いたいが、もう答えを言ってるようなものだしな。レアが言うには、『リインカークロニクル』にもう一つの組織と取引してるって聞いたことあるな。
確か、『SCP財団』だっけ?風龍さんから聞いたけど、あそこと取引してるなんて聞いたことなかったんだけど…………。
そもそも、何の取引してるんだ?あの組織って、異常性があるだけで収容するような奴らだし、少し心配だな。
……………ちょっと面白いこと考えた。でもまず、黎斗に許可とらなければ。
『prrrrr,prrrrr』
エデン「黎斗、聞こえるか?」
黎斗『君から連絡するのは珍しいな。どうかしたのか?』
エデン「頼みがあるんだが、『ブランクガシャット』ってあるか?」
黎斗『あるにはあるが、もしやガシャットを創るのか?』
エデン「うん、勝手に作って『不正なガシャット』になるのは困るし、使い方次第で強いガシャットになると思うんだ。
要は、そのガシャットを創る許可を取りに連絡したって訳。」
黎斗『なるほど。確かに不正なガシャットを作ったら、私が回収せねばならないが、許可を取ればその必要がなくなるというわけか…………。』
エデン「ただ、黎斗のようにうまく作れるかは自信がない。時折連絡して、教えて欲しいんだ。」
黎斗『いいだろう、神の才能を持つ私が、君の為にレクチャーしてあげよう。因みに、どんなタイトルだ?』
エデン「タイトルっていうか、元ネタがあるんだが………。
『Lobotomy Corporation』っていう、『SCP』のような奴らが出てくるゲームなんだが。」
黎斗『…………君って、時折危ないゲームに手を出していないか?教えはするが、色々と制限は付けておくからね?』
エデン「分かってる。念のために、日本語と英語、ロシア語、ドイツ語以外の言語も教えて?」
黎斗『他の言語も覚える気か………。』
貴利矢『何処目指そうとしてんだ…………。』
っとまぁ、そんなこんなで演習再開するまでの間、黎斗『先生』のガシャット講座を受けることになった。
時折曙たちの訓練を見ながら、ガシャットだけでなく、『フランス語』、『アラビア語』等を覚えていたりしていた。
~そして………~
『SCP管理者メアリー・スー』
エデン「………タイトルは気にしないで。」
黎斗『まぁ、タイトル云々、よく頑張った。』
貴利矢『いやほんとに頑張ったな?奇声も上げてたとこもあったのに。』
エデン「でも、おかげでこのガシャットが出来たんだ。流石に変身できないけど、武器召喚や必殺技ぐらいは使えるようにしないと。」
まぁさすがに、ゴッドマキシマムマッチレスZには劣るけど、それでもメアリー・スーまがいなことはできるかな?
エデン「そういえば、気になることがあるんだが。」
黎斗『何だ?』
エデン「ゴッドマキシマムマッチレスZって、『アルティメットムテキ』や『ムゲンムテキ』みたいにドッキング出来るんだっけ?」
黎斗『…………………。』
エデン「黎斗?」
黎斗『いいかい、ガルッチ。ドッキングは出来るが、『ムゲンムテキ』だけはここぞの時以外には使わないでほしい。』
エデン「え?」
貴利矢『何だ?いつになく真剣だな、神。』
黎斗『茶化さないでくれたまえ。いいか、『ゴッドマキシマムマッチレスZ』と『ムゲンムテキ』とドッキングすれば、仮面ライダーファンタズムの超究極最終フォーム『カンゼンフメツゲーマーLvFINAL』になる。
そのフォームになれば、そいつと同等かそれ以上の奴以外の相手には完全無欠、絶対強者となり、かのメアリー・スー相手の設定にも無視し、圧倒的な力で戦うことが出来る。つまり、メアリー・スーが負けてもそれをなかったことにすることが不可能になるのだ。
で、ここからは私にとって危惧してることだが………。』
エデン「危惧してること?」
黎斗『そのフォームは1度きりだ。そして、終わり次第君は死ぬことになる。』
…………切り札である分、それだけの代価がデカいって訳か。
黎斗『だから、ムテキになりたいのであれば、『アルティメットムテキ』の方を使ってほしい。『ムゲンムテキ』ほどではないが、そっちは『ムゲンムテキゲーマーLv∞』と同等の力を得ることが出来る。』
エデン「そうか………。教えてくれてありがとな、黎斗。お前と友人で、ホントによかった。」
黎斗『やめたまえ、まだ君はここで死ぬような奴ではないだろ。』
エデン「分かってる。死に場所位、ちゃんと決まってるさ。それと、お願いがあるが………。」
僕は『歴代創造王神』のカプセルを取り出し、黎斗に見せた。
エデン「事の終わり次第、僕は死ぬ。そうなれば自動的に、黎斗の手に渡るようになってる。お願いと言うのは、両儀零にこのカプセルを渡してほしいって事だ。
奴には、これを払った=5代目創造王神は死亡したって認識させるようにしてあるんだ。彼女にはこう言ってほしい。
『エデンからの後払い代だ。もう彼は、二度と現れることはない。』って伝えて欲しい。」
黎斗『………分かった。そう伝えさせてもらう。』
エデン「じゃ、またな。」
『ピッ』
さてと、出来たのはいいが、このガシャットいつ使おうか………。いや、其れより問題は………。
『ゴッドマキシマムマッチレスZ』
『ムゲンムテキ』
エデン「…………LvFINAL、ねぇ。」
最期の力に相応しいゲーマーって奴か。ってなると、『エターナル・オブ・ザ・オールゴッド』よりも、更に上の奴が必要になるって事になりそうだな。
…………メアリー・スー、か。何時かは、主人公もメアリー・スーも必要なくなる日が来るのかな?
いや、その頃は、『物語』そのものが無くなっているのかもしれないな。
エデン「…………終わりがないのが、終わり。けれど、本当に終わりを求めるのであれば、『死』だけでなく、『忘却』も求めなくてはならない。」
じゃないと、一生終わる事なんて、絶対にない………。けどせめて、主人公と言う名の道化を演じきらないと。
よく出来てるよな、『主人公』こそが運命の奴隷なんて………。
エデン「って駄目だ駄目だ。僕は、零のようなメアリー・スーなんかにはならない。彼奴は好き放題するだけ。
そして僕は、その役割を演じ切りながら楽しむだけ。いやいやではあるが、最後までやり遂げるつもりだ。」
僕はそれだけで、十分だ。
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