Subterranean Electron World 作:深緑 風龍
ーエデンの実家 台所ー ー黄昏ノ刻ー
エデンside
兄さんに旅の話をしていたら夕暮れになり、台所に向かった。というか台所もゴージャスすぎる………。
せめて、料理は普通がいいなぁ………。
アイリ「よーし、ガルッチ達が帰ってきたから、久々に私とエアが腕を振るうわよ!!」
アイリ以外全員『!?』
おいおい、母さんはともかく、アイリさんが作るだと………!?
フィン「な、なぁ………ガルッチ………。」
エデン「親父、言いたいことは分かる。というか、食ったのか……?」
フィン「あ、ああ………。」
エデン「…………同情する。」
あのクソ親父も、アイリさんが作ってしまうダークマターの料理食ってしまったのか………。これは僕でも『ざまぁ!m9(^Д^)プギャー』って言えねえわ………。だって、アイリさんの料理って………あれだもん。
ここは、一つ………。
エデン「あ、アイリさん?ぼ、僕がやるのでアイリさんは座ってていいですよ?」
アイリ「いいのよ。帰ってきて早々疲れてると思うし、手伝わせるわけにはいかないわ。それに、うんと練習してきたし!」
やばい………、これ絶対にヤバいって!!
エデン「親父、キリツグ、兄さん。作戦会議だ。」
切嗣「了解。」
ルッチ「うん。」
フィン「お、おう。」
ー台所前ー
エデン「さて、と。男性諸君、分かってると思うが………。」
フィン「ああ、如何に被害を最小限に止めるか。そうだな、ガルッチ。」
さっきまでの不真面目さは何処へやら、親父は真剣な目付きで僕を見る。取り敢えず、空気を読んでくれていなかったら、ブチ切れるところだったが………。
切嗣「アイリが作る料理は、女子供に食べさせるのは可愛そう過ぎる。」
ルッチ「っとなると、ここにいる男性で、アイリさんの料理を食べなくちゃいけないよね。」
エデン「そうだ。けど、協力して食べようにも、誰かが足を引っ張ってしまうどころか、被害拡大してしまう可能性が高い………。」
フィン「キリツグ、お前の考えを聞きたい………。打開策があるなら、言ってくれ。」
切嗣「その必要はない。既に案がある。」
エデン「では、言ってくれないか?キリツグ。」
切嗣「ガルッチの言うとおり、皆が一致団結したとしても、誰かが足を引っ張ってしまう可能性もあれば、裏切られる可能性もある。
ならばここは、あの料理を穏便かつ、最小の犠牲で処理する方法を使うしかない。」
ルッチ「それって………?」
僕たち全員は、キリツグの案を聞いた……。それは、あまりにも外道過ぎる戦法と言っても、過言じゃなかった。
切嗣「スケープゴートだ。男性陣の中から一人を囮にする。」
ルッチ「げ、外道だ………!!」
エデン「だけど、兄さん………。僕が思う中で、一番いい方法だと思う。」
フィン「だが、誰が囮に───────」
エデン「僕が生贄になる。」
フィン「ガルッチ!?」
エデン「これでフラン達が守れるなら、僕はそれでいい。」
ルッチ「いや、僕が囮になる。ガルッチが犠牲になるなんて、僕には耐えられない。」
エデン「駄目だ兄さん。兄さんだけは、囮になって欲しくない。」
フィン「なら、俺が囮になろう……。」
エデン「親父、やめといた方がいい。親父に囮には似合わない。一口食べただけで瞬殺されるぞ。
僕ならある程度耐えられるから、囮は僕が───────」
ルッチ「いや僕が───────」
フィン「いや俺が───────」
囮は誰になるのかを言い争っていると、キリツグが制止させ、こう言い放った。
切嗣「3人とも、率先してくれるのはうれしいが、やはり僕が囮になる。」
フィン「なっ!?キリツグ、お前………。」
ルッチ「もしかして、初めからそのつもりで!?」
エデン「駄目だキリツグ、その先は地獄だぞ!?」
切嗣「構わないさ。これで正義の味方になるのなら、喜んであの料理を食べるよ。」
エデン「……………そうか。なら止めない………。許せ、キリツグ。」
フィン「………俺は、お前の事忘れねえ。」
ルッチ「僕は、貴方の事、誇りに思います。」
そして、僕達の(茶番すぎる)作戦会議は終わり、台所に戻った。
ー台所ー
戻ってきたころには、既に料理が運ばれており、中にはアイリが作ったと思われる料理があった。
その気は、あまりにも禍々しく、あの江ノ島盾子やフラウィーが起こす事件なんて可愛いものだと思わせてしまう程。
もう特異点の一種なのでは?そう思ってしまった。
アイリ「あら、戻ったのね。今できたところよ。」
切嗣「そうか。ところでアイリ、君が作った料理だけど、僕が全部食べることにするよ。」
アイリを除いた女性陣営『!?』
アイリ「あらあら、キリツグ。わたしの料理を独り占めするの?」
切嗣「うん。やっぱり、奥さんの手料理は僕だけのものにしたいからね。」
アイリ「まぁ、キリツグったら。」
本当にすまない、キリツグ。そう思いながら、僕達は席に着いた。
エア「ごめんなさい。私も止めたんだけど、メインはどうしてもやりたいって言われて………。」
エデン「その結果、キリツグが食べることになったからな………。ところで、今日は?」
エア「チーズ入りハンバーグステーキよ。貴方だけ少し大きくしちゃったけど、いいかしら?」
エデン「構わないよ。」
ハンバーグステーキか………、そういえばこれを初めて食べた時からずっと、その味に近づけるように必死に料理を覚えてたっけ。
おかげで、サバイバルも大丈夫だったし、その料理上手も娘の鳳凰、そしてザギに受け継がれていったしな。
食卓が並べ終わった後、皆で食べることになった。キリツグはアイリの料理を食べ始めていて、気の毒に思いながらハンバーグステーキを食べていた。
エデン「ッ!!」
食べた瞬間、懐かしい味わいが口の中で広がり、危うく泣きそうになった……。忘れもしない、忘れることも出来ない味だった……。
ああ、思い出す。僕がまだ『ガルッチ』だった頃、このハンバーグを作ろうと、何度も何度も頑張っていたこと………。
見様見真似でやっても、なかなかあの味が引き出せず、苦悩していたっけ?でも、そんな時兄さんが来てくれて、手伝って、ようやくあの味に近づけたって喜んでたな。
完成したら、母さんや親父に、僕と兄さんが作った料理を食べさせてたっけ………。
ああ、本当に懐かし───────
フィン「(・∀・)ニヤニヤ」
エデン「( ゚д゚)ハッ!」
レミリア「幸せそうな顔、していたわね。」
エデン「////////////」シュー
は、恥ずかしい………。しかもよりにもよって、クソ親父に見られた………。ってか、何ニヤニヤしてんだよ………。見るな、ホントに見るんじゃねえよ………!!
フラン「食べてる最中も、顔真っ赤になってるわね………。」
ルビー『動画も取っておいたので、後で見ます───────ッ!?』
こいし「なんか見るからにヤバそうなナイフ投げた!?」
エデン「見るなぁ………!//////」
ルビー『え、何この小動物っぽい可愛さ………。もう可愛すぎる───────』
『ボピュルルルルルルルルルル!!!!』
ルビーが血を噴き出した!?ってか、ルビーって血出せるの!?ホントにあれステッキなのかわかんなくなるんだけど!?
イリヤ「ルビー、後でその映像と写真、見せてね?」
エデン「イリヤ!?//////」
ルビー『OKです………。』ガクッ
さとり「何なんでしょうね、あのステッキ………。」
うん、僕もそう思うよ。ホントに何なの、あのステッキ?
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