Subterranean Electron World 作:深緑 風龍
ー十三王神の遺跡 祭壇ー ー昼ノ刻ー
エデンside
フィン「如何やらここが、この遺跡の最深部のようだな。」
親父………じゃなくて父さんが歩みを止めた場所は、祭壇と思わしき場所だった。辺りを見渡せば、それぞれの像が建っていて、中にはエンリ、チルノと思わしき像もあった。
他はボロボロで一部が無くなっていたり、像そのものがなかったり………?
エデン「ん?」
フィン「如何した?」
気になった像に近づいてみると、どこかリリカと思わしき雰囲気がある像を見つけた。片腕とかはなかったものの、それでもどこか、似てるような気がしてならなかった。
一度像の名前を探してみると、そこには驚くことが書かれていた。
『融合王神 リリカ・■■■ラス』
エデン「!?」
リリカ!?え?この姿、融合王神なのか!?嘘だろ!?ちょっと待て、んじゃあ少なからず、僕は間接的に融合王神と接触していたって事!?
エデン「って事は、サーヴァントとして現れたリリカは、未来のリリカであることも限らないことになるんじゃ………。」
フィン「何1人でぶつぶつ言ってんだ?……まぁいいとして、この遺跡………何のために立てられたんだ?」
エデン「マルッチも調査してるらしいけど、なんでこんなものが建ってるのか未だに分からないらしいんだ。何の為に、この場所を建設したのかすら………全く………。」
そう思いながら祭壇を調査していくと、今度は玉座らしきものがあった。この遺跡に違和感があるほど綺麗で、風化もしておらず、座り心地もよかった。
なんでここだけ新品同様?でも解析魔術使ってみても、相当昔のようだし………。
エデン「父さん、指輪はあった?」
フィン「なかなか見つからない。何かしらの仕掛けを解かない限り、現れない仕組みなのか?」
エデン「仕掛けか……。こんなことなら謎解きゲームやるべきだった───────」
手すりに触れた途端、何かに反応し、動き出す音が聞こえた。動く音を頼りに探すと、十三王神の像の中央から、何かの台座が現れた。
父さんも気づいてその台座に近づいてみる。
フィン「なんだ、この台座?」
エデン「分からない。玉座の手すりに触れたら、こんなのが。って、台座に乗ってるのって………。」
フィン「ん?こ、これが………?」
その台座に乗ってるものを見てみると、指輪と思わしきものがあった。プラチナ製で、虹色に輝く宝石と空色に光る宝石も飾られていた。
父さんはその指輪に触れようとするも、何かに阻まれて取ることが出来なかった。
フィン「駄目だ、俺には取れない………。」
エデン「………僕が手にしてみる。」
フィン「あ、ああ。だが、気を付けろよ?」
それぐらいわかってる。そう思いながら、その指輪に触れた瞬間、意識を失った。
ー???ー
気が付けば、僕は無数の桜にいた。父さんはどこに行ったのか、『闇に満ちし虚樹の魔剣』以外の剣と刀はなく、服装もかつてフラン達と結婚式に出るときの『月夜の袴』にも変わっていた。
『ようやく現れたのね。私と同じ、幻想の担い手になる人が………。』
聞き覚えのある声だった。その声がする方を向くと、フランが僕を見つめていた。けど、僕の知ってるフランだとは思えなかった。
『そんなに警戒しなくていいわ。確かに、この姿は貴方にとって大事な人だって事ぐらい、知っているもの。』
エデン「……君は、誰なんだ?」
『私?私は『フランドール・ファンタズム・アムール』。またの名を、『
エデン「君が、幻想仕掛けの神?」
ファンタズム『そう。元は高貴な吸血鬼だったけど、幻想の力が強まり過ぎた結果、何時の間にかそんな名前になってたの。』
よく見ると、フランの顔ではあったが、瞳の色は全く違っていた。右眼は虹色、左眼は銀色。そして指輪の方を見ると、彼女の瞳の色と同じような宝石が付けられていた。
ファンタズム『気になってるようね。私が付けてる『幻想の指輪』を。』
エデン「それが!?じゃあ、僕が手にした奴は………!?」
ファンタズム『あー、あれも『幻想の指輪』よ。安心して。』
エデン「いやいや、どういう事なんだ!?だって、今手に持とうとした指輪と、君が付けてる指輪が全然違うんだけど!?」
ファンタズム『そんなこと言われてもね。恐らく覚醒した時に、その瞳の色に合わせて宝石も合わせてると思うよ?』
エデン「覚醒した時に?」
ファンタズム『そ。私の元の色は青色だったんだけど、覚醒した時にこの宝石と同じ色になったのよ。』
うーん、其れでも納得できないな………。そもそも、誰が作っているんだ?
エデン「なぁ、あの指輪。その指輪を含めて、誰が作ってくれたんだ?」
ファンタズム『『幻想の指輪』?多分だけど、『
エデン「マジかよ……。何があったんだよ、そいつ。」
ファンタズム『私に聞かれても、ね。取り敢えず、この話はおしまい。見たところ、貴方はその兆しに近づいて、指輪がある場所に向かって、手にしてきたって事ね?』
エデン「あ、ああ。」
ファンタズム『じゃあ、今から一つ問うわ。じっくりと時間かけて、そして慎重に答えてね?』
問い?
ファンタズム『貴方は人質を取られています。その人質たちは、それぞれの檻に入れられています。
3人の妻、過去の親友であり恋人とその恋人達、義理の姉と友人達、そして多くの元愛人達。
貴方が1つ救えるとしたら、どの檻を選びますか?選ばれなかった檻は、その檻に入ってる人たちは死ぬことになります。』
この選択、ルビーに問われた時と似てる!?…………しかもこれ、現実味がある。本当に慎重に選ばないと、その子たちの運命が決まる………。
…………決められない。いや、あの時の選択をすれば、きっと……………。
だけど、もし彼女達全員救える方法があるとしたら?自分の命を捨ててでも、取り戻せるとしたら?
でも、其れだと救うことも出来なくなる。その人達を悲しませることになる。
現実は非情。何方を選んでも、結果的に悲惨な結末か、残酷すぎる運命を目の当たりにしてしまう。
………だけど、其れでも僕は………。
エデン「答え、言うよ?」
ファンタズム『どうぞ?』
エデン「全てを選ぶ。あらゆる手段を使ってでも、助けてあげたい。一緒に笑い合っていたい。」
ファンタズム『………一つじゃなく、全てを選ぶ。それが、貴方の答えなの?』
エデン「そうだ。幻想かもしれない。皆はどちらかを選ぶかもしれない。でも僕は、全てを選ぶ。選択肢がそれだけしかないのなら、無理矢理でも増やしてしまえばいい。世界を救って、皆も助ける。その幻想を抱いて、4つの檻全てを選ぶ。」
ファンタズム『…………そっか。それが、貴方の答えなのね。』
どことなく、彼女に笑みを浮かべてる気がする。
ファンタズム『なら、その幻想を忘れないで。そして、その人達を大切にしてね?私や、両儀零、四代目には出来なかったことを、成し遂げてきて。』
エデン「零に出来なかったこと?」
ファンタズム『そう。全てを変えようとする黒幕は、他にいるのよ。もしかしたら、もう既にあなたと出会っているのかもしれないわ。』
エデン「闇創造王神以外にも………?それって一体?」
ファンタズム『いずれ分かるわ。これであなたも、私と同じ力、『幻想』の力を使えるわ。
幻想は、貴方が思っていることが出来るようになり、他人の能力の性能が下がるけど、使えるようにはなるわ。』
エデン「それって………。」
ファンタズム『貴方の想い人、リリカ・アイモーネの力も使えるわ。ただ、何かしらの作用で、使えないようだけどね。取り出すことはできるみたいだけど。』
一応、取り出すことはできるって訳か………。って、急に桜吹雪が!?
ファンタズム『そろそろお別れね。私、応援しているわ。貴方がどのように歩んでいくのか、どう運命を変えるか、見させてもらうよ。幻想の担い手になった、創造王神さん。』
それだけ言うと、彼女は居なくなり、視界が真っ白になった。
ー十三王神の遺跡ー
気が付くと、僕はまだ『幻想の指輪』を掴もうとした瞬間のところまで意識を取り戻す。
フィン「ガルッチ?大丈夫か?」
エデン「……なんか、意識が飛んでた気がする。でも、大丈夫。」
今度こそと言わんばかりに、その指輪に手にした。
エデン「これが、幻想の指輪………。」
フィン「綺麗だな………。嵌めてみるか?」
エデン「………。」
父さんの言うとおりに、その指輪を左薬指にはめる。その後一度、手鏡を投影して自分の顔を見てみると、瞳の色が変わっていた。
右の瞳は虹色、左の瞳は空色………、今付けてる指輪と同じ色になっていた。一度外してみるも、もう元の色には戻ることはなかった。
フィン「目の色、変わった………?」
エデン「………そうみたいだね。それに、もう二度と戻ることはないようだしね。」
フィン「………そのようだな。」
エデン「…………父さんはさ。」
フィン「?」
エデン「もし、大切な人と世界が人質になったら、どうするの?」
フィン「…………分かり切ったことを。『どっちも』救ってやる。いや、救ってみせるさ。俺の手が届く範囲で、絶対に。」
エデン「…………そうか。」
取り敢えず、もう一度指輪をはめた後、この場を後にした。何故だか、またここに来ることになりそうな気がした。
ー十三王神の遺跡 入口ー
エデンオルタ「待って、いたぞ………!全く、とんでもねえもの用意しやがって………!」
アイツ、待ち伏せしてたのかよ。しかもまだエボルになってんのか。案外しぶといな、此奴。
エデンオルタ「ったく、よくもまあおぞましいものを用意してくれたな………!」
フィン「……何みせた?」
エデン「お化け。」
フィン「お前、まだ怖いのか………。」
エデン「そりゃ怖いに決まってるだろ……。あんなん急に来たら、卒倒するって。正直ホラゲやるだけでもSAN値削って削ってようやくクリアしたぐらいだぞ。」
フィン「そこは克服しろ………。」
エデンオルタ「クソっ、貴様の弱点と同じでなければ、こんなことには………!」
………今だけ、克服しなくてよかったって思ってしまった。じゃないと、あれ以外の弱点があるのかどうかすら分からなくなると思うし……!
エデンオルタ「まぁいい、先にリリカを始末したかったが、まずは貴様を殺し───────」
エデン「テレポート。」
エデンオルタ「ッ!!逃げんなクソ野郎ォォォォォォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ー道中ー ー黄昏ノ刻ー
フィン「いいのか?相手にしなくて。」
エデン「ああ。今の僕じゃ、彼奴に敵うはずがない。幾ら幻想の力を持ってるからって、完全に滅ぼすことは、まだできない。」
フィン「………仮にも、彼奴はお前だろ?」
エデン「いや、違う。彼奴は『彼奴』だ。僕なんかじゃない。だが、生み出したのが僕であるなら、責任もって、彼奴を殺さなきゃならない。
でも今じゃない。今戦ったところで、精々足止め程度だしさ。今回も妨害玉使ったとこだし。今頃読んでるとこじゃないのか?」
フィン「そうか………?ちょっと待って、ガルッチ?読んでるって何を───────」
エデン「さーて、さっさと帰るぞ父さん。」
フィン「待って!?読んでるって何を読んでいるんだ!?」
さて、なんだろうねぇ………?
next episode
sideout
ー十三王神の遺跡 入口ー
『男の娘や幼女が載っている同人誌たち』
エデンオルタ「あんの野郎ォォォオオオオオオオオオオオオオ!!!こんなもの俺を出妨害しやがってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええええええええ!!!!!!
アイツが俺じゃなければこんなもの破り捨てて追いかけていたってのに、おのれぇぇぇぇぇぇえええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
案の定、エデンが作成した同人誌を読む羽目になっていた。
能力解放
エデン
幻想の力
常時発動し、様々なキャラクターの能力を使用できるようになる。ただし、性能は本人たちより劣り、リリカの能力は使用できない。(一応ガールズリングは呼び出すことはできるが、使うことはできない。)
因みに、これでも完全覚醒してはいない。