Subterranean Electron World 作:深緑 風龍
ーリリカルなのはの世界ー
エデンside
ザギ達の援護は英竜お姉ちゃん達に任せ、僕とリリカ、セリカ、アズリエルは町の方に向かった。
クルーアルに関してはアギラに任せている。まぁ逆らうことはないと思うが、念押しに脅しておいたから、少なくとも大丈夫だろう。
リリカ「本当に見える……。しかも、遠くからでもすごく見える………。」
セリカ「エデン、リリカの視力どれだけにしたんだ?」
エデン「ざっと、20.5ぐらいかな?」
アズリエル「鷹の目とマサイ族もビックリの視力!?」
リリカ「見えすぎるのも些かどうかと思いますよ!?」
エデン「加減が全然できないんだよ。そもそも能力加減が極端すぎるし。」
セリカ「極端って、おい。」
アズリエル「じゃあ、リリカの治療は………。」
エデン「成功と同時に、超回復したことになるな。」
リリカ「余計なことし過ぎです、色々と。」
そんなおしゃべりをしているうちに、ようやく生き残っていたと思われるドゥームズデイが町で大暴れしているところを見つけた。
けど何処か、理性がないというか、見たことあるような、『助けて』って声が聞こえるような…………。
リリカ「ガルッチさん?どうかしましたか?」
エデン「…………まさか、な。『彼』のはずが、ないよな?」
セリカ「『彼』?」
エデン「ああ。彼はかつて、父親に虐待され、ヒーローに助けを呼ぼうとしたらしい。けれどいつまで経っても来ることはなく、そのヒーローを憎んでしまった。
あの男はただ、助けて欲しかっただけだった。」
アズリエル「……………。」
エデン「とにかく今は、あのドゥームズデイを何とかしないと。」
セリカ「そうだな、アレを放っておくわけにはいかない。」
アズリエル「行こう。リリカ。」
リリカ「はい。」
そんじゃ、例のカプセルを───────
アヌビス『旦那、空き缶が───────』
『スパッ』
…………そういう事か。今なら、ザギ達の気持ちがわかる気がする。
彼奴らは今、僕達に物を投げつけている。その者達から放たれる罵声、怒り、憎しみ、そして悲しみをぶつけてきた。
この光景は、僕も目にしてきた。かつて、兄さんが天皇になって、暫くした後にあの暴動が押し寄せてきた。
彼らの声は、あの暴動と同じだった。…………でも、ここはハッキリと言わせてもらう。正直言って、お前らは『目障り』だと。
そう思い、銃を取り出して、頬を掠めるように狙って撃った。
『!?』
リリカ「ちょ!?」
セリカ「エデン!?お前何をやったのか分かってんのか!?」
エデン「黙ってて。分かってるからこそ、こっちもはっきり言ってやるつもりなんだ。」
アズリエル「………。」
エデン「貴様ら、今から奴を止めようとしてるにも関わらず、物とか投げつけたそうだな?しかも罵声や怒り、憎しみ、悲しみを俺達にぶつけて。
八つ当たりのつもりか?」
その声に反応したのか、一人の男性が叫んだ。
『ふざけんな!!俺達はただ、普通に暮らしてただけだ!!にもかかわらず、お前達はその平穏を奪った!!』
エデン「だから?」
『ッ!?』
エデン「だから如何したってんだ?平穏?普通に暮らしてただけ?何勘違いしてんだ?誰のせいでこうなった?誰のおかげで平穏に暮らせたと思ってる?
まさか、警察にもそんなこと言うのか?ハッ、何とも浅ましい平穏だな。」
『な、何だと!?』
エデン「なら貴様らだけで、あの化物に立ち向かえるとでも思うか?生きるために逃げることしかできない貴様らに、何が出来ると?時間稼ぎか?特攻か?無駄死にしたいなら、さっさとやれよ。」
リリカ「ちょ、ちょっとガルッチさん!?いくら何でもそれは───────」
エデン「リリカは黙って。俺は此奴らのような奴らに、慈悲をかけてやるほど甘くねえし、ハッキリ言ってやらねえと分からない奴らなんだ。
あの時の君みたいに、ハッキリ言わせてもらう。」
リリカにはそう伝えておき、僕は住人たちの方を向く。
『何なんだお前!!!俺達が死んでもどうだっていいって言うのか!?そういう事だろ!!』
エデン「ああ。どうでもいいさ。貴様らが死のうが生きようが、興味なんてない。そんなのお前らの意志だろ?
というか思うんだが、『何俺達とかに八つ当たりしてんの?馬鹿じゃねえの?』」
『……………。』
エデン「俺からして、貴様らは鬱陶しいし、一々聞いてられる程聖人でもねえんだよ。まぁ俺は神様だけど?そもそも信仰なんざいらねえし、好きに生きてるようなもんだぞ?
俺なりの平穏をさがしてな。」
『何だよそれ、ふざけてんのか!?俺達の平穏と貴様の平穏!!どっちが大事だと思っていやがるんだ!!!』
エデン「そりゃ俺の平穏さ。そもそもさ、それならお前らも言えることじゃねえか?勝手な言い分をザギ達や僕達にぶつけてよ。何が変わる?何が起こる?
つうかヒーローにあこがれるのは構わねえけどよ、頼り過ぎるのやめてくれねえか?鬱陶しくてたまらねえんだよ。」
『なっ、何を言いだすんだ!!!ヒーローってもんは、俺達を救うのが俺達の仕事だろ!!!』
エデン「はぁ、これだから…………。あのな、お前らなんか勘違いしてねえか?悪者を大勢殺せばヒーローとか英雄になれると思ってんのか?
まぁ、一部の奴らは違うだろうが。
傍から見たら確かに英雄だろう、ヒーローだろう。けどな、敵側からすれば、殺戮者、殺人鬼と何ら変わりねえんだよ。
同じなんだよ。ヒーローも英雄も、人外も、神様も、悪魔も、貴様らと同じ平穏を求めてんだよ。当たり前って事自体の平穏が。」
多く体験し、多くの人物と出会い、多くの敵と戦い、多くの世界を巡ってきた僕だからこそ、伝えなくちゃならない。
誰が『化物』なのかを。
とにかく僕は、住人たちの認識を『否定』するために、容赦せずに放ち続ける。
英雄も、お前らと同じ存在。英雄でも普通の生活をしている。悪者だって、生きていくために必要最低限の生活を送ってる。
それを壊すのは、お前らと同じ存在だ。それを、此奴らは分かっちゃいない。それを、知ろうともしない。
自分勝手な奴らだ。救われたら英雄として崇め、何か悪いことが起これば、手のひら返しするかのように突きつける。
それが、『当たり前』のようになっていた。
どこに行ったって、一緒だ。いや、一部は違うかもしれない。でも、いい加減に変えなくちゃならない。
『壊さなきゃならない』。『否定しなくてはならない』。当たり前な常識を。じゃないと、誰も一歩前に進めようと思わないから。
エデン「言わせてもらうぞ。今の貴様らは、他の誰よりも『人間』なんかじゃない!!『化物』だ!!醜く、浅ましく、見下し、自分勝手な、最低最悪のクソ野郎共だ!!
ああそうだ、正直言って救ってやるだけでも吐き気がするよ!!手のひら返しするような、人間以下のお前らにな!!」
『……………。』
エデン「でもな、そんなお前らだって、生きたいだろ?また普通に生活を送りたいだろ?だったら1から、いや0からやり直せばいいじゃねえか。
みんなで協力して、もう一回復興して、0からスタートしてよ。それでいいだろ?文句言ってる暇があるんだったらさ、さっさと逃げろよ。
死にに行くなら止めはしない。それはお前の意志で決めたことだから。生きたいなら、さっさと逃げろ。文句言ってる暇があるなら、かっこ悪く、逃げろ。」
これで言い終わった。後は此奴らが、どういう選択を選ぶかだな。
正直言うと、こういう事が言いたかった。伝えたかった。これは、彼奴らの事の問題じゃない。僕達も、ザギ達も、英竜お姉ちゃん達も、ヒーロー達も、ヴィラン共も、誰の事でも言えること。
無論、『読者である君達』も含めてね。
エデン「………行こう、3人とも。今はドゥームズデイを止めるぞ。」
【ゴッドマキシマムマッチレスZ!】
【マキシマムガッシャット!!】
【ガッチャーン!フゥゥメェェェツゥゥゥ!!!!!!】
『ファイナルフュージョンライズ!!!!!』
『ヴァルハラ!TOAA!我、全てを司る王の名の下に!!』
『ラーク・エタンセル・キュアノス・パンセリノス・アルカディア・エデン!』
エデン「変えるぜ、運命!!『
【ゴッドマキシマームZ!!】
『ファイナルボーイズライズ!!!エターナル・オブ・ザ・オールゴッド!!』
リリカ「分かりました。」
『アルティメットフォースティフュージョンアップ!』
セリカ「……相手が相手だ。油断はするなよ?」
『超合体!』
セリカ「『『ラ・グロンドメントヘクマティカ!!』』」
アズリエル「油断できるほどの相手ならいいけど!!」
僕達はそれぞれの戦闘態勢となって、ドゥームズデイに突撃する。『明日の平穏』の為に。
この拭いきれない違和感と共に。
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