Subterranean Electron World 作:深緑 風龍
ープププエリア 妖精の森 奥地ー
エデンside
リリカ「…………。」
僕がその名を呼んだ瞬間、リリカは硬直していた。
エデン「母さんから聞いたんだ。君から『融合王神』の気配がするって。それだけじゃない、様々な違和感があった。」
リリカ「違和感………?」
エデン「まず一つ、指輪。現実世界のリリカは、アズリエルと結婚している。ようやく結婚出来て、喜んでいたってザギ達も言ってたし、相思相愛のリリカとアズリエルが破局するなんてありえない。
ましてや、亡くなったとしても指輪はずっと嵌めているはず。それなのに指輪が付いていないなんて、絶対にないはずだ。」
リリカ「そ、それは───────」
エデン「二つ目。あの時、豪ノ弟に言い放った言葉だ。1つ目の違和感と合体することになるが、君は『貴方と元にいるぐらいでしたら、まだガルッチさんの方がマシです』っと言った。
前も言ったが、何故アズリエルの名を出さなかった?平行世界で彼と出会っていない、または記憶喪失で彼の記憶がないのならまだわかる。
けど、違和感は他にもあるから省いておく。」
リリカ「ですが、その違和感を裏付ける証拠は───────」
エデン「そして、これが1番の違和感。もとい確信に至るところだ。父さんと一緒に遺跡に行ったとき、『融合王神』の石像を見たんだ。
『リリカ・アイモーネ』と思わしき姿をね。」
リリカ「ッ!!」
エデン「一度その石像を思い出してみたが、片腕はともかく、もう片腕の薬指には指輪がなかった。そして、母さん。全王神の記憶を頼りに探ってみたが、両腕とも指輪なんてなく、盲目で、音と風を頼りに動いていた。
かつてのリリカと類似してる。そして、本来ならば女性以外にも男性や人外、更には無機物のカードと融合して戦っていたところもあった。」
リリカ「ま、待ってください!?女性の人外はともかく、男性と無機物との融合なんてしたことありませんよ!?誰ですか、そのような出鱈目なこと言いだしたの───────( ゚д゚)ハッ!?」
エデン「…………自白したっぽいな。」
リリカ「は、嵌めましたね!?」
エデン「いや、諸説を元で出鱈目に言っただけだが、デマだったか。ホントに誰だろな、そんな嘘っぱちなこと言ったのは………。いや、それはいいか。」
それより、その諸説のおかげで、彼女の正体が明かされた。正直、まさかリリカの姿が、ホントの『融合王神』の姿だとは思わなかったし……。
リリカ「ハァ、仕方ありません。白状します………。貴方の言うとおり、私は『未来のリリカ・アイモーネ』ではありません。
十三王神の一人、『融合王神 リリカ・アルテラス』。それが、私の真名です。」
エデン「どうやってサーヴァントとして顕現できたんだ?」
リリカ「一つの理由として、やはりあちらのリリカさんの未来の功績によって、選ばれたんだと思います。
ですが、何かしらの勘違いで、その功績は『リリカ・アイモーネ』ではなく、『リリカ・アルテラス』の私が選ばれて、座に登録されてしまったのです。
おまけに、『リリカ・アイモーネ』の一部の記憶も入り込んできてしまった為に、何時の間にか自分を偽っていたようです。」
エデン「………それでか。とにかく、聞きたいことがある。」
リリカ「何でしょうか?」
エデン「『新生XIII機関のリーダー』、『虚無王神』と名乗る男について───────」
リリカ「ッ!!イリスさんが!?」
イリス?
リリカ「じゃあ、ホントに彼は、その計画を実行してしまったっていうの!?」
ん?計画?
エデン「リリカ、奴の計画を知ってるのか?」
リリカ「そ、それは………。」
エデン「言ってくれ。立香、チルノ、詠美のサーヴァント『ギルガメッシュ』、縁理、アタリメは話してくれた。
何かしらの原因で殺されただの、叛逆罪だのなんだので訳が分からないんだ。しかも、僕は『神造兵器』だの言ってたけど………。」
リリカ「……………。」
エデン「教えてくれ。奴の計画って、なんなんだ?そのイリスって奴は、何を企んでいる?何故僕は、『十三王神』を殺さねばならなかったのか………。」
リリカ「……………白状しなければ、なりませんね。でしたら、この計画の全貌を話します。
きっかけは、十三王神の創立し、イリスさんや希望さんが脱退した頃からです。イリスさんは、一部の者を見下していて、凄く冷たい人だったらしいです。」
エデン「らしいって………。」
リリカ「当時の私は、まだ生まれてなかったので知りませんが、入ってからそんなこと聞かされました………。」
その後はイリスとの出会い、そこから友達関係になり、気が付けば恋人になったらしい。それから順調に夫婦になるはずだったらしい。
リリカ「その後は、まぁ分かると思いますが、ガルッチさんとヴァルハラさんがやってきて、私達に会いに来ました。
あの時の貴方は無愛想で、話しかけても無視されていましたっけ?」
エデン「うっ………。ごめん、あの時の僕、重病で襲ってきたリリスお母さんを殺してしまったショックがあったし、虚王魔神になってからは心そのものが、なかったからね………。」
リリカ「…………母親を?」
エデン「ああ。今でも覚えてる。どれだけ転生したとしても、あれが一番印象に残ってるからね………。
その記憶が、蘇った後にだが………。」
リリカ「………ごめんなさい、そうとは知らず………。」
まぁ、ある意味あれが『人間らしさ』を捨ててしまった時だったしな。
リリカ「そこから、イリスさんが動き始めたんです。一体何をしようとしているのか、それを聞いてみると…………。
『復讐と征服だ』と、言っていました。」
エデン「復讐と征服?」
リリカ「ええ。前に何があったのかが知らないのですが、彼はその人達を目の敵にしてました。
ですが、復讐はともかく、なぜ征服もなのかを聞いてみましたが、全然教えてくれなくて………。」
復讐?彼奴が?しかも征服って、世界征服でも狙っているのか?
リリカ「その時の彼は、まるで誰かの為に従ってるような表情を見せていました……。思えば、あの時止めていれば、私達は………。」
エデン「待った。誰かに従ってる?」
リリカ「ええ、そんな表情していました。ですが、復讐の方は紛れもなく………。」
エデン「…………従ってる、ねぇ。」
リリカ「………彼はこのままいけば、計画も進行すると思われたのですが、想定外なことが起こりました。」
エデン「………僕か。」
リリカ「はい。イリスさんは、私達十三王神を叛逆者扱いさせて、陥れようとしました。ですが、虚王魔神であった貴方は、私達を壊滅させました。」
エデン「死んだのは、『刃剣王神』、『自然王神』、『天候王神』、『鋼鉄王神』、『時空王神』、『罪王神』の6人だったか。」
リリカ「いえ、私を含めて7人です。」
え?リリカも?でも、死んでいなかったはずじゃ───────
リリカ「あの時、貴方の攻撃を避けたと思ったのですが、避けきれなかっただけでなく、打ち所が悪かったらしく………。」
エデン「…………。」
リリカ「死ぬ前に、せめてイリスさんのところに行って、謝りに行こうって思いました。勝手に死ぬことになって、ごめんなさいって………。」
エデン「…………。」
リリカ「以上ですね。流石に、イリスさんの計画は知らないですが、ただ………。」
エデン「ただ?」
リリカ「何故か知らないのですが、居場所が分かるんです………。今彼が、何処にいるのかが、正確に………。」
エデン「!? それって!!」
リリカ「はい。『新生XIII機関』の本拠地も、そこにあります。」
っとなると、宇宙に居てもすぐに分かるって事に………。
リリカ「ガルッチさん、どうかお願いです。イリスさんを、彼を止めてください。彼の復讐を、止めてください………。」
エデン「いや……、そうなると………そいつ死ぬことになるよ?」
リリカ「え?」
エデン「僕にそいつを止めてっていう事は、殺してくれって頼んでるようなものだぞ?君にとって、そいつは恋人みたいな関係なんだろ?」
リリカ「そうですけど………。ですが、私がちゃんと気づいて、ちゃんと止めてあげていたら…………こんなことには…………。」
徐々にリリカは涙声になり始めてきてる。あまり泣かせるつもりはなかったんだが、キツイ言葉だったかな?
でも事実だ。ここでリーダーを倒せば、実質『新生XIII機関』は壊滅出来る。そして、ようやく『Undertail』の世界に行ける。
……………けど、デューストやアルトリウスみたいに、殺さずに済んだ奴だっている。戦意喪失さえすれば、或いは………?
エデン「………まぁ、可能ならば『再起不能』にするけどね。」
リリカ「ッ!!!」
エデン「どっちにしろ、君にとっては辛いものになるだろうけど、それでもいいなら……………教えて?」
リリカ「…………い、言わずとも、言います……。こうなったのは、私にも原因があるので………。」
エデン「だからって泣くな………。姿が『リリカ・アイモーネ』だから、あまり泣いてほしくないんだから………。」
リリカ「そ、そのことなんですが………。」
エデン「?」
リリカ「貴方が言うリリカさんには、もう一つ特典を貰っているんです。」
エデン「その特典って?」
リリカ「『融合王神の肉体』、『融合王神の資格』です。」
え?
エデン「じゃあ、元は………。」
リリカ「………私の身体、ですね。」
エデン「…………。」
何だろ、これからもちゃんと傷つけないように守らないとって思う気持ちがより一層強くなった気がする……。
ともかく、彼女を頼れば奴らの本拠地に行くことが出来るのは確かだな。彼女の為にも、何とかしてあげないと………。
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