Subterranean Electron World 作:深緑 風龍
ー遺跡の出口ー
1泊だけ泊めてもらい、遂に遺跡の外に行こうとするエデン達。其処で待っていたのは、トリエルだった。
トリエル「………行ってしまうのね。」
アズリエル「………ごめんなさい。でも、行かないと世界が大変なことになっちゃうから……。」
トリエル「分かってる。でも、皆さん本当に気を付けてね?ここの外に行けば、ソウルを奪おうとするモンスター達が襲ってくると思うから。」
リリカ「分かりました。十分に気を付けて、行ってきます。」
そう言って、リリカ達は扉の向こう側へ歩いていく。エデンもまた、その先へ行こうとするが、何か言いかけのトリエルに気づいた。
エデン「……僕に、言いたいことがあるのですか?」
トリエル「………ええ。あの、コロリスから聞いたのですが………、本当なの?あの子に呪いをかけたのって………、あなたなの?」
エデン「……………残念だけど、事実です。」
トリエル「そんな………、何で彼女を───────」
エデン「殺したのか?………僕は、当時の僕を救ってくれた、リリカの事が好きだった。けど、それと同時に、リリカに迷惑をかけるんじゃないかと考えてしまい、ずっと会わず仕舞いに…………。」
トリエル「…………。」
エデン「けど、彼女が結婚するという情報を聞いた時、僕はアズリエルに嫉妬し、彼を呪い殺そうと考えてしまった。
でも、結婚前日、僕はいつの間にかリリカの事を思ってしまった。もし僕が、リリカに告白出来たら…………。
その結果、呪いはリリカに直撃し、あのようなことになった。後悔したさ。こんな事なら、リリカに会うんじゃなかったって。
彼女に恩があったというのに、僕はそれを仇で返してしまった。」
トリエル「恩?」
エデン「まだ僕が、ニャルラトホテプだった頃、その見た目で逃げていった。その魔物でさえ、逃げていた。それが当然だと、僕は思ってたんだ。
でもリリカは、そんな僕と話しかけてくれた………。それだけで、僕は救われたんだ。それを僕は……………。
ごめんなさい。この戦いが終わり次第、金輪際リリカ達と関わるのをやめます。彼女の幸せを奪った僕に、彼女と一緒に居る資格は───────」
トリエル「ないからって、コロリスとアズリエルとは関わらないって?そんなこと、私が許すとでも?」
少し怒りがこもったかのように、トリエルはエデンを見る。しかし、エデンはそれすら聞かないかのように、こう言った。
エデン「誰が許そうが許さないが関係ありません。僕はリリカを殺した。それだけで、彼女達から関わるのをやめる理由になります。
僕は、死ななければならない存在。下手をすれば、全ての世界を滅ぼすことも容易く出来てる『獣』。
そんな奴が、彼女達と関わるのをやめるなというのか?」
トリエル「ええ、そうです。貴方の目は、本当に悲しく今にも泣きそうな感じでした。いえ、それだけではない。後悔、懺悔、自虐、自己嫌悪………。救いの手すら跳ね除け、けれど意味のある死に方をしたいというのが、何故か分かってしまう。」
エデン「…………。」
トリエル「お願いです。本当に自分が許せないと言うのでしたら、これからもコロリスとアズリエルと関わってあげて。
ずっと、そしてこれからも───────」
エデン「彼女が消えてしまっても、なのか?」
トリエル「………どういう事?」
エデン「…………いずれリリカは消える。それは、誰も覆すことが出来ないこと。それでも僕は、彼女と関われと?」
トリエル「……………それでも貴方は、コロリスと関わりたいのでしょう?」
エデン「ッ!」
トリエル「なら、これからも、彼女のことお願いね?」
エデン「…………また彼女を殺すかもしれませんよ?」
トリエル「いえ、貴方は絶対にしない。だって、貴方の心の奥底で、変わらずコロリスの事が好きっていう思いがあるもの。」
エデンは一度、トリエルの顔を見る。それは何処までも優しく、慈悲に溢れる表情だった。これ以上何言っても意味がないと思ったのか、複雑な顔をしていた。
エデン「分かりました。ですが、覚悟してください。任されたら、僕が何をやらかすのか、分からないので。
ですが、たとえ彼女が消えてしまっても、どんな方法を使ってでも、連れ戻して見せます。絶対に………。」
それだけ告げて、エデンはリリカ達の後を追いかける。それを見送るトリエルだが、最後には哀しい表情で見ていた。
トリエル「可哀想な子………。どうして、彼だけ酷い目に遭わなきゃいけないの?いくら何でも、理不尽すぎる…………。
お願い、コロリス。そして、彼と傍にいる人たち。どうか、これからも彼の味方でいて頂戴………。」
そんな独り言をつぶやき、家に帰って行った。
ー???ー
SANSside
トリエル『っと言う訳なの。お願いね。』
「………分かったよ、オバさん。」
やれやれ、とんでもねえ約束をされちまったもんだぜ。確かに、エデンは過去にコロリスという魔物を殺した。今ではリリカだが……。
それはつまり、王子の婚約者を殺したことになるな。だがそいつは、今でも償いたい思いがある。
だが、ごめんよ、おばさん。オイラ……、いや、俺は………あんたの約束を破らなきゃならねえ。その時が来るまで………。
彼奴の覚悟が、生半可なものなのか、それともマジなものなのか。
それを確かめるために、俺はアスゴアに会うための廊下で、エデンと戦わせてもらうぜ。
サンズ「悪いな、風龍。もしかしたら、あんたの………いや、IFの『お前』さんを、殺しちゃうかもしれねえ。」
しっかし、俺ですらビックリだ。まさかエデンが、作者の、それも15歳の頃に自殺してたかもしれねえ、IFの『深緑風龍』だとはな……。
まぁ、少なくともエデンは、『風龍』としての人格は死んでるのかもな。彼奴は既に、エデンという人格を得ている。いや、エデンだけじゃなく、ゴジラ、ニャルラトホテプ、そしてAIのストリングスの人格もあるな。
っと、そろそろ来るか。8人の足音が聞こえるし、ちょっくらカマをかけるとするか。………ん?
エデン「そこにいるのは誰だ?」
フラン「お兄ちゃん?」
こいし「もしかして、これってサンズが現れるイベント?」
………おいおい、この世界をモチーフにしたゲームの経験者もいるんかよ!?だが、あの様子だと虐殺ルートはしてねえっぽいな。
エデンも一度、虐殺ルートしようとしてたらしいが、あの様子じゃ折れたっぽいな。
仕方ねえ、白状して出てきてやるか。
サンズ「よくわかったな。まぁ、トントンと骨の音が聞こえたら、嫌でも聞こえるか。
『スケル
\ツクテーン!/
ふっ、今日もギャグが決まってるな。なんで風龍たちは凍ってしまったんだろうな。こんなに面白いというのに……。
エデン「おっかしいな……、なんか眠くなってきた………。」
全員『それ一番駄目な奴!?』
…………ギャグで死ぬとか、ないよな?
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