Subterranean Electron World 作:深緑 風龍
ーセイクリッドフォース・ザギ・マィティベースー
エデンside
リハビリも終わり、病室から出た僕は、そのまま外へ出る。本来外は宇宙で、空気はないだろうけど、僕には関係ない。
宇宙の外に行くと同時に、空間魔法を発動させる装置を付けているから、どんな場所でも勝手に発動できるし、特に宇宙で行動する時は結構役に立ってる。
まぁ、それももうすぐ、終わっちゃうけどね。
エデン「………長年使って、よく耐えてくれたよ。ホントに。」
本来なら取り換え必須のものなんだけど、ずっと使い続けてたおかげか、如何やら半永続的に使用し続けても問題が無くなり、取り換え不要になったようだ。
というか、これぐらい気づけよなって感じだな。今更言っても、仕方がないが。
「こんな場所にいたのか、ガルッチ。」
エデン「この声って………!」
すぐさま後ろを振り向くと、何年たっても変わらず、訓練兵の服装を着込んでいる人物がこっちに来た。
『進撃の巨人』の世界出身、第104期訓練兵団の元教官であり、フレディの世界の幻想郷を支配しようと企んだ仮面ライダークロノスこと、キース・シャーディス教官だった。
バグスターの気配が感じない辺り、如何やら本人のようだ。
僕はすぐさま敬礼をとろうとしたが、教官はそれをやめさせた。
キース「敬礼する必要はない。全く、貴様だけは、私に敬礼をするんだな。こんな、大罪人の私に………。」
エデン「それより、服役中ではなかったのでは?」
キース「看守長が、私を呼び出して、こういってきたのでな。『俺の親友の最期を、見届けに行ってくれねぇか?』ってな。」
エデン「…………アルファスの野郎、余計なことを。」
キース「ガルッチ…………、貴様本気で死にに行くのか?看守長の顔は、相当深刻な顔だったが…………。」
エデン「…………残念ながら、本当です。今から僕は、死にに行かなきゃなりません。貴方よりも重い罪を、死んで償うために。」
キース「………………貴様は変わらんのだな。貴様は何処か、変に真面目になる。訓練もそうだ。手を抜くどころか、他の誰よりも過剰にこなし、夜は眠らず自主訓練や狩りなどしてたらしいしな。
格闘訓練だってそうだ。下手すれば、相手を開拓兵にするところだった程の実力を出していた。」
エデン「流石に、抜けませんよ。いえ、抜かなきゃなりませんが、勝負事となると、抑えが効かないですからね。
戦闘狂って言うか、なんというか。」
キース「……………済まなかった。」
エデン「?」
なんで、教官が頭を下げているんだ?
キース「看守長から聞いた。貴様は…………、いや、貴方は、我々が想像のつかないほどの地獄を味わい、かつてない程重い罪を背負っているにもかかわらず、私は───────」
エデン「…………そんな事でしたら、気にしないでください。元より、自分嫌いで、他人の事信用できず、仮面を被り続けていた僕が、悪いんですから。」
キース「だとしても、それでは報われないではないか!!」
エデン「…………報われなくて、いいんですよ。これは、僕の戒め。これが、誰かを守るために力を求め続けてきた者の代償であり、罰。
それを、ずっと先延ばしし続けていたにすぎません。」
キース「…………。」
エデン「それに、俺はただでは死にません。道連れ、してやりますよ。復讐するために。仇を取るために。何より………………。
キース「桜?この宇宙で?」
エデン「ええ。どうか、しかと焼き付けてください。僕が咲かせる、『幻想の桜』を。」
教官は何も言わず、悲しい表情をしながら、その場を立ち去る。けれど、小声で『寂しくなるな、ガルッチ…………。』と聞こえた。
それを通り過ぎるかのように、ザギとリリカ、セリカがやってきた。
ザギ「何故キースがここに?」
エデン「アルが呼び出して、最期ぐらいあって来いって言われて、ここに連れてきたらしい。」
リリカ「彼を教官と呼んでいるらしいですが、それほどまで尊敬できる人だったのですか?」
エデン「ああ。たとえ犯罪者だったとしても、彼がいたからこそ、エレンたちはあそこまで来た。それを、上層部の奴らが教官をクビにした。」
ザギ「…………。」
セリカ「その後、如何したんだ?」
エデン「戻ってきた後、すぐさま進撃の巨人の世界に行って、上層部のところまで殴り込んださ。その実態は、腐りきってた。酷すぎて、とてもじゃないけど蠅が集らないほど腐敗しきっていた人間だった。
いや、人間ではないな。今の彼奴らは。」
リリカ「何をしたんですか?」
エデン「社会的に殺してやった。それだけじゃない、二度と立ち直れないように、廃人にしてやった。」
ザギ「零よりエグイな。」
エデン「彼奴と一緒にするな。こっちはチャンスなんて与えるつもりなんてない。やるときは徹底的にやるし、慈悲があったら一瞬で殺してやってるからな。」
リリカ「慈悲が一瞬って………。」
ザギ「ま、まぁこの際はいいか。」
2人は僕の両端に、セリカはリリカの隣に立ち、地球を見上げていた。
僕らはこれから、最後の戦いに行く。ザギはノアのオルタを、リリカとアズリエルはアズリエルのオルタを、そして僕は自分自身のオルタを倒す。
負けられない戦い。敗北することを許されない戦い。我々の世界の命運は、僕達に託された。
「ガルッチ。」
エデン「?」
暫く地球を眺めていると、誰かが声をかけてきた。すぐに後ろを向くや否や、急に抱きしめられた。
それだけでなく、顔を無理矢理向かせたと思ったら、急にディープキスされて滅茶苦茶戸惑った。
数分経って、ようやく終わって誰かを確認したら、未来が凄く泣きそうな顔で僕を見ていた。
エデン「み…………未来?」
未来「分かっているよ…………、今の君を………止められないのは………。今回も………絶対に止めなきゃって、そう思っていたのに……………。」
エデン「あの時………か。」
そういえば、ラヴォスと操られた自分自身と戦ってた時、めっちゃ殴られたっけ。しかも超音波並みのデカさで、ふっ飛ばしてたし………。
未来「なんで、何で僕には黙っていくんだよ!!如何して、何も言わずに死にに行くんだよ!!」
エデン「…………。」
未来「死んじゃうなんて、耐えられないよ…………。何で、何時も君ばかり苦しめられるんだよ…………!こんなの、おかしいよ…………!
お願いだから、生きてよ!!死にに行くなんて……………、死に急ぐことなんて……………、しないでよ………………!!」
エデン「……………未来。」
未来「何───────!?」
リリカ「ちょ!?」
ザギ「おいっ!?」
セリカ「……………大胆だな。」
セリカは引き、リリカとザギが驚いていることを構わず、僕は未来が零れ落ちそうな涙を舐めとった。凄くしょっぱく、けれどほんのりと甘い味のする涙だった。
まるで、シーソルトアイスのように………。
あーあ、おかげで未練が出来ちゃったよ。叶わない願い。『みんなでシーソルトアイスを食べよう』っていう願いを。
エデン「悪いな、未来。あまりにも泣きそうだったから、君の涙………舐めとらせてもらったよ。」
未来「こ、こんな時に、僕が心配して───────」
エデン「でもありがとう。こんな僕の為に、泣いてくれて……………。おかげで、君のことは忘れそうにないや。」
未来「ガルッチ…………。」
エデン「
未来「忘れたくても、忘れられないよ…………!馬鹿!!」
未来がその場を立ち去ると同時に、何故かザギとリリカのダブルアタックが来た。
『『ガゴンッ』』
エデン「!?」【【HIT!!】】
ザギ「心配している奴の顔に、舐める馬鹿がどこにいる!?」
リリカ「少しは空気をよんでください!!」
エデン「いいだろ別に、どのみち最期なんだし。」
ザギ&リリカ「「よくない!!」」
エデン「なんでさ………。」
その後、また足音が聞こえる。今度は複数らしく、リリカとザギ、セリカと一緒に足音が聞こえる方を向くと、フラン達、はやて達、ダークルシフェル、明日斗オルタ、未来達、教官、ノア、そして母さん達が来てくれた。
その中から、フランとはやて、ノア、そしてリリカの父親であるジョニーさんが僕達のところに来た。
エデン「フラン………。」
フラン「分かってる。貴方が、最期の戦いに行っちゃうの。私も手伝いたいけど、こういうのは、自分でケジメを付けたいんだよね?」
エデン「………ごめんね、こんな我儘な夫で。」
フラン「ううん。って言うか、ガルッチから我儘言ってきたことは、あまりなかったけどね。」
エデン「そう………かな?」
フラン「そうよ。じゃなきゃ、其処まで溜めこまないもの。
……………絶対、勝ってね?『お兄ちゃん』。」
エデン「……………ああ。愛してるよ、『フランドール・スカーレット』。」
フラン「フフッ、私もよ。『アルカディア・エタンセル・エデン』。」
お互いの名前を呼び合った後、3人の挨拶が終わり、ノアが前に出た。
ノア「4人とも、今報告が来た。エデンオルタとアズリエルオルタ、そして私のオルタが、宇宙の中心で待ち構えている。
そこで、大規模な何かを引き起こそうとしている。」
エデン「そこに向かえばいいんだな?」
ノア「ああ。ここまで来たら、もう後戻りは出来んぞ。それでも、最期の戦いに赴くか?」
ザギ「エデン殿。」
リリカ「ガルッチさん。」
セリカ「私はいつでも出来ているぞ。」
ゴジラ『エデン。』
ニャルさん『エデン……。』
ストリングス『エデン、覚悟は出来てるか?』
覚悟は、出来ているかって?愚問だ。
エデン「行こう、ザギ。リリカ。セリカ。
フランだけじゃない……………。こいし、イリヤ、未来、母さん、ヴァルハラ、本音、簪達が見守ってくれているんだ。
地球に届くほど大声で張り上げた。覚悟なんて、最初から出来ている。じゃなきゃ、ここまで来てない。
死ぬ覚悟も、戦場に駆け抜けてきたときから、既に出来ている。いや、絶対にしなくちゃならない。
恐怖に臆するな。しかし、生きて帰りたいなら、勇気を以て撤退しろ。逃げは、恥ではないから。逃げを嗤う奴こそ、恥だから。
けれど、この戦いは逃げが許されない。逃げれば、全ての世界が消えるから。
だから、この命を投げ捨ててでも、この戦いに終止符を打つ!!
ノア「そうか。ならば、その場所まで、私が道を開こう。其処に行けば、奴らのところに行ける。」
ザギ「ありがとう、ノア。」
セリカ「助かる。」
リリカ「ガルッチさん、行きましょう。」
エデン「ああ。」
ノアが水色のゲートを開くと同時に、4人一緒に中に入る。
ー混沌なる世界への入口ー
潜り抜けると、明らかに歪で、禍々しいオーラを放った世界の入口に到着した。ゲートに関してはすぐに閉ざされてしまい、退路を断たれてしまった。
けれど、そんなことで気にする必要はない。そう思い、僕達はその入り口へと進んだ。
next episode
終わりは近い。
結末はすぐそこだ。
ここから先は、彼らが切り開く。
この先の未来は、滅びか、存命か?
それを知るのは、彼等のみ…………。
さぁ、最期の戦いを始めよう。
ザギとセリカ、リリカの戦いは、エイリアンマンさんに任せます。
あと、ネタバレシチュエーションですが、予定では『マリオ&ルイージRPG3』のラスボス戦前、『仮面ライダービルド』の一海がグリスブリザードに変身するシチュを入れようと思ってます。