Subterranean Electron World 作:深緑 風龍
闇創造王神「………………エデン、何もそんなことしなくていいのに。」
「闇創造王神様、どうかなさいましたか?」
闇創造王神「少し、様子をね。彼はようやく、江ノ島盾子、エデンオルタを討伐して平穏を取り戻せたね。
代償は、彼にとっては重い物になってしまったけど………………。」
「………………彼に情が移ったのですか?」
闇創造王神「仕方ないよ。肉体が肉体だ。少なくとも、やる事はやるつもりだ。さて、そろそろ顔合わせして来ようかな?」
「分かりました。お気を付けて。」
ー真・無限の刃製ー
エデンside
レアと別れたその夜、暫くふて寝している内にいつの間にか『真・無限の刃製』に入り込んでいた。
いい加減、固有結界内に閉じこもる癖止めた方がいいかな?と思っているものの、今回はどうしよもない。
あんなの、子を捨てたようなものじゃないか。目の前で、家族を失ったからという言い訳にしか聞こえないじゃないか。
覚悟はしていた。けど、大切なものを手放すのは、本当に辛い………………。後悔しかない………。
いつか自分は、その大切なものを平然と切り捨てるんじゃないかって思うと、恐ろしい。そんな自分に、なりたくない。
大切なものを守りたいからこそ、規格外の力、概念を超える力を得たって言うのに………………意味ないじゃないか………………!
今更、時間を戻したいとは思わない。もう僕には、レアに会う事は絶対に許されない。守る事も出来ない。
自分から、切り捨てたんだから。記憶からも消せば、レアだけじゃない、英竜達の思い出全部捨てる事になる………………。
エデン「………………彼奴の言うとおり、全部捨ててしまえば良かったのか?」
けれど、その結末はフランを泣かせてしまった。
もう、僕は本当にどうすれば良かったんだよ!!もう、僕には分かんないよ!!
エデン「………………結局僕は、何がしたかったんだろ。」
sidechange
闇創造王神side
で、出づらい。え、僕が思っている以上に病んでないか?心も読んだけど、家族も捨てるとか言い出しちゃったよ!?
『ガルッチ』でもここまでこじらせなかったけど、これ別格じゃないか!?イリアスなら容赦なくやるけど、というか最早有利な展開を送れるって喜ぶ顔が思い浮かべるけど、これ………………どうしろと?
って、あーもー!そんなに責めなくてもいいのに!!どれだけ自分嫌いなんだ!?こっちのガルッチ………………は、基本世界のアズリエルか。でも、それはいいとして、あれ面倒くさいにも程があるよ!?
もう自分とけり付けて、僕とイリアスを倒すために準備していたのは分かるよ!?けど、いくら何でも自分の娘に別れを告げるのは酷すぎるよ!?
英竜って人から聞いたら、どう言われることやら………………。
まず、なんて言おう。敵の僕にあったら、逆効果だし………………、いや、肉体が肉体だから見間違いするかもしれないけど………………、それでも………ねぇ………。
エデン「この気配、闇創造王神か?」
あれ?バレた?警戒してってか僕がいる方に見てないか!?
エデン「………姿を現せ。約束通り、やるべきことやったぞ。」
うん、知ってる。全部見てた。よく分からない行為を除いてだけど。
闇創造王神「うん。約束通り、姿を見せるよ。」
sidechange
再びエデンside
闇の渦の中から姿を現したのは、僕にとって身に覚えのある人物………………いや、一番親しい家族の一人だった。
闇創造王神「や、やぁ。初めまして。ううん、久しぶりって言うべきかな?」
エデン「え………………?」
嘘だと思いたかった。闇創造王神の姿が、まさか………………まさか……………。
闇創造王神「ま、待って!?何か勘違いしていると思うけど、君の知ってる兄じゃ───」
エデン「嘘だろ?嘘だと言ってくれ。何で、何で兄さんが闇創造王神なの!?」
闇創造王神「聞いて!?僕は君の兄かも知れないけど、全くの別人だから!!お願いだから、正気に戻って!?」
エデン「今度は、兄さんに手を掛けなきゃいけないのか!?そうまでして、抑止力の切り札にしたいっていうのか………………!?
こんなの、こんな運命………!」
闇創造王神「落ち着いて!?まずは僕の話を聞いて!?エデン!?ねぇ、ホントに正気を保って!?聞いて!?」
強制sidechange
─エデン発狂中、現在人格交代しています。暫くお待ちください。─
ゴジラside
ゴジラ「済まない、どうやらレアとの別れや祖父母が亡くなったショックで、相当自身に責め続けていたんだ。」
闇創造王神「あ、いや………………僕こそごめん。」
全く、エデンのやつ………………いくら何でも馬鹿すぎだろ………………。
ゴジラ「しかし、あそこまで現実逃避する程似ているとはな。まぁ、確かに彼奴がああなるのも仕方ない。」
闇創造王神「こればかりはどうしよもないからね。んじゃあ改めて自己紹介しよう。僕は3代目闇創造王神であり、基本世界で生きた『ラーク・マスター・ルッチ』だ。」
ゴジラ「基本世界?と言うことは、俺達が出会った『ガルッチ』の?」
闇創造王神「うん。その兄だった。」
ゴジラ「だったって事は………………。」
闇創造王神「………………死んだよ。ガルッチを庇って。」
なるほどな。もし未来と出会わなければ、そう言った可能性もあったって訳か。どちらにせよ、大切な家族を失うのは必然ってわけか。
ひでぇ話だ。
闇創造王神「まぁ、名前で勘違いすると思うから、今後は『ルッチオルタ』って呼んで?」
ゴジラ「いや、仮にもプロト世界のルッチだろ。そんな呼び方でいいのか?雰囲気的にオルタじゃないだろ。」
闇創造王神「じゃあ、『ダークルッチ』とかは?」
ゴジラ「………………まぁいいか。んで、プロト世界の兄貴が、何で闇創造王神なんかに?」
闇創造王神改めダークルッチ「それは、女神イリアスに復活させられたんだ。3代目闇創造王神として、世界を滅ぼし、唯一神であるイリアスを永遠に崇め続ける世界に作り変えよって言われてね。」
ゴジラ「結局、それが目的か。」
イリアスのやつ、ロクなもんじゃねえな。まぁ、キアラよりは真っ当だろうが。
ゴジラ「んで、貴様の目的はなんだ?」
ダークルッチ「決まってる。『創造王神と闇創造王神の歴史に終止符を打つ』こと。もう一つは、『女神イリアスと光の化身キーラを完全に亡き者』にすることの2つだ。」
何?前者はまだ分かるが、後者が理解できん。何で女神イリアスを亡き者に?それ以前に、キーラって何者だ?
ゴジラ「ダークルッチ、キーラとは何者だ?」
ダークルッチ「光の化身キーラ。言わば女神イリアスを生き返らせた張本人で、彼女の野望を利用して全ての世界を滅ぼし、新たな世界を創世しようとする危険な存在。」
ゴジラ「何故わざわざイリアスを蘇らせた?」
ダークルッチ「分からない。目的は不明だし、ただ、碌でもない計画なのは確かだよ。おそらく、イリアスやキアラよりもたちが悪いかも。」
ゴジラ「やつの実力は?」
ダークルッチ「全ての原作キャラ、それもMARVELとDCコミックスのような存在も含め、性格や能力を正確に把握していて、一瞬で対処させられる程の技を持ってる。
勿論、サノスが持ってるインフィニティ・ストーンも含めて。あの第六天波旬ですら、抗えない程。」
サノスや波旬ですら敵ではない………………か。
ダークルッチ「………………恐らく、まだ生きている英竜ですら、あの技を避けきることも出来ないかも。」
ゴジラ「なっ───」
エデン「何だって!?」
うぉ!?エデンのやつ、英竜の話をした途端、正気に戻って来やがった!?
エデン「兄さん!?今の話本当!?」
ダークルッチ「だから僕は基本世界の兄だって。んで質問は、イエスだ。あれだけのことをして有名にもなったんだ。とっくのとうに把握され済みの筈だ。彼女の能力、性格全て。」
エデン「そんな………………。」
ダークルッチ「けど、幸いにもエデン。君達や、消えていったリリカの事は知られていない。それに、君にとっては傷つけるような言葉だけど、お爺ちゃんとお婆ちゃんが死んだお陰で、戦う必要はなくなった。」
エデン「どういう………………?」
ダークルッチ「『スピリッツ』と呼ばれるものがあって、キーラは奪い取った肉体を複製させ、そこに闇の意思を与えられた思念体『スピリッツ』を使ってその肉体に憑依させる。
もしその二人が肉体を奪われ、別の奴に憑依させられたとしたら、君はそいつ等と戦わざるを得なくなっていたんだ。」
エデン「………………。」
ダークルッチ「あまりこう言いたくはなかったけど、これだけ言っておく。アズリエルとお爺ちゃん、お婆ちゃんの死を侮辱しないで。」
エデン「な、何を………。」
ダークルッチ「もう見てられないんだ。大事な家族を守るあまり、手放して、後悔し、苦しみ続けるような君を、見てられないんだ。
レアって子を、別れを告げようとしたのもみたよ。」
エデン「………………。」
ダークルッチ「あの子、死ぬよ?幸せを得る前に、複製した英竜によって………………。」
エデン「!?」
ダークルッチ「本当に大事な家族だって思うのなら、愛している娘だって思っているなら、復縁して、ちゃんと守ってやって。」
エデン「………………今更、そんなこと出来ないよ………………!自分で、レアを捨てたんだぞ!?父親失格の僕に、今更虫の良いこと、出来るわけないだろ!?」
ダークルッチ「じゃあレアは死んでもいいって、君は言うのか!?それこそ父親失格だよ!!」
エデン「じゃあどうすれば良かったんだよ!!俺に、どうしろと────」
ゴジラ『いい加減にしろエデン!!!!』
流石の俺も怒り、エデンに向けて怒鳴りつける。
ゴジラ『貴様、毎回毎回ずっと思ってたがな、いい加減にそういう自傷行為するのやめねぇか!?大切なものを失うだけで自分を責めて、今更何になるんだ!?いま貴様がやっているのは、その3人の命を無下にしようとしてるのに気付かんのか!?』
エデン「ッ!!」
ゴジラ『もし彼奴らの命を無下にしてみろ。今度は貴様の家族の誰かが犠牲になる。
貴様が命を捨てようが勝手だ。だがそうなった場合、誰が貴様を庇うと思う?』
エデン「………………まさか。」
ゴジラ『ルッチだ。当時のルッチはジジィ達が亡くなってしまった事に負い目を感じてる。
お前が死を感じ取れば、今度は彼奴が貴様を庇う。
だが、貴様を庇わなければ大勢の者がルッチを責め立てる。彼が庇って死ねば、今度は親父か母親、もしかしたら、フラン達かレアなどが庇いに来るぞ。』
エデン「………………そんな。」
ゴジラ『貴様が何時でもその調子になれば、そのうち家族も友人も何もかもすべてを失う事になるぞ。
大切なものが、貴様自身で壊そうとしていることを、いい加減自覚しろ!!』
エデン「………………何だよそれ。守るどころか、僕自身で壊していたっていうのか?」
ダークルッチ「………………………エデン。」
エデン「何だよ。」
ダークルッチ「君はどうしたい?」
なぜだ?アイツの目に、何かしらの覚悟を秘めている気がする。
エデン「どうしたいって、何が?」
ダークルッチ「使命を果たすか、放棄するかのどっちか。創造王神としての使命を果たすのなら、そいつ等を倒す方法を教える。
だけど、その使命を放棄するなら、創造王神としての力だけじゃなく、君が得た力を奪って、僕は奴等に反逆して、僕諸共滅ぼす。」
ゴジラ『何?』
こいつ、今なんと言った?仲間であるはずのキーラとイリアスを裏切って、自分諸共滅ぼすと、そういったのか!?
エデン「何で、そんな事を?」
ダークルッチ「それは言えない。それより、どうするの?果たすか、放棄するか。」
エデン「………………僕は─────」
エデンは、確実に迷ってる。使命を果たすのなら、自傷行為をやめさせて、改めて誓いを建てなくてはならない。
だがもし、こいつが放棄するというのなら………………………。
どちらにせよ、選ぶのはエデンだ。俺達でもなければ、フラン達でもない。こいつの選択次第で大きく変わる。
エデン、貴様はどっちの選択をするんだ?
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