※この作品はR-18です。

Subterranean Electron World   作:深緑 風龍

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Normal END ドーナツホール

─あれから、1巡年後─

 

 

フラン「? ガルッチ!ちょっとこっち来て!」

 

エデン「ん?フラン、どうかしたのか?」

 

 

きのこや山菜を取りに来たエデン達だが、フランは茂みに何かいるのを察知し、エデンを呼んだ。すぐに駆け付けると、そこには籠があり、中には小さな赤子がスヤスヤと眠っていた。

 

 

エデン「………………捨て子。」

 

フラン「らしいね。」

 

エデン「…………。」

 

フラン「ガルッチ、貴方が今でも気にしているのは分かってる。でも、見たでしょ?レアちゃんがちゃんと幸せに暮らしているって。

その目で見たじゃん。」

 

エデン「そうだけど、でも、やっぱり気にする。守る為とはいえ、やった事は………………。」

 

フラン「分かってる。でも、今はその必要は無いでしょ?」

 

エデン「うん。もうあの頃の力は、基本世界の兄さんにあげたからね。」

 

 

─一巡年前─

 

 

ー真・無限の刃製ー

 

 

ゴジラside

 

 

エデン「────降りるよ。」

 

ゴジラ『!?』

 

 

予想外だった。こいつなら、いやいや言うがやる時はやる奴だと思った。だが、こいつは『降りる』と、彼奴にはっきり言いやがった………………。

 

 

エデン「元より、こうすればよかった。よく考えれば、僕自身も、身も心もボロボロだ。家族を捨てるような奴に、こんな使命………………任せる訳にはいかないだろう?

 

 

1人の家族を捨てるような奴に、世界を救うなんてもの、できる訳がない。」

 

ダークルッチ「………………良いんだね?力を奪うとはいえ、それを失えば、僕が6代目になってしまうんだよ?

もしかしたら、また世界を───」

 

エデン「力を以てしても救えないのなら、家族1人も守れないのなら、こんなの持っても意味がない。

それなら、僕は降りるよ。」

 

 

………………本気だった。コイツは、本当に力も捨てると、今まで得た力を、捨てると………………。

 

 

ダークルッチ「………………分かった。こんな形で目的を達成したくなかったけど、仕方ない。後のことは、僕に任せて。」

 

ゴジラ『待て!!』

 

 

ダークルッチが、エデンの肩を触れると同時に、声を掛ける。

 

 

ゴジラ『貴様、正気か!?本気でやめるというのか!?』

 

エデン「やめる。ゴジラ、世話になった。」

 

ゴジラ『この力を失えば、本当に家族を失うぞ!?貴様は、それでいいって言うのか──』

 

エデン「ゴジラ………………。レアを捨てた時点で、もうこんな力を手にする必要なんてない。この力は、誰かを守る為、救う為、そして、どんな事でも戦い続ける為の力だ。

今の僕には、この力は不要だ。」

 

ゴジラ『本当に、いいのか!?もう二度と、フラン達を救えなくなるぞ!?』

 

エデン「………………兄さん、後は任せた。」

 

ダークルッチ「………………うん。」

 

 

そして、奴はエデンに宿していた筈の創造王神の力だけでなく、十三王神の力を奪われてしまった。

 

 

ダークルッチ「大丈夫、後は全部、僕がやるから。じゃあね。」

 

 

ダークルッチは立ち去り、俺はエデンに向けて怒鳴った。

 

 

ゴジラ『貴様ァ!!自分で何をしたのか分かってんのか!?貴様は、取り返しの付かねぇ事をしやがったんだぞ!?分かってんのか!?』

 

エデン「………………分かってるよ。分かってるからこそ、もう僕は戦いを捨てたんだ。」

 

ゴジラ『ッ!』

 

エデン「ゴジラ、もう僕は何も守れない。娘を捨て、アズリエルと爺さん、お婆ちゃんの命を奪った僕に、守る資格なんて無いんだ。

 

気に食わないと思うなら、僕の中から出てっていい。」

 

ゴジラ『………………クソ!』

 

 

もう、何を言っても無駄みたいだ。そうして、俺たちは夢から覚める羽目になった。

 

 

sidechange

 

 

ー???ー

 

 

ダークルッチside

 

 

本当に驚いた。まさか、エデンが戦いから降りるなんて思ってもみなかった。だけど、その代わり創造王神だけでなく、十三王神の力を手にしたのは、収穫だった。

 

後は、僕が………………。

 

 

イリアス「ルッチですか?って、あら?その力は………………。」

 

ダークルッチ「イリアスの察しの通り、エデンから本物の創造王神の力を手にしただけで無く、十三王神の力を手にしました。」

 

イリアス「ルッチ、貴方どうやって………………!?」

 

ダークルッチ「彼から、戦いを降りると言い出したので、その力を奪って。」

 

イリアス「なるほど。少々大誤算でしたが、我々にとって嬉しいこの上ありませんね。エデンは本当に愚かな選択をしましたね。

まさかその力を捨ててしまうなんて………………!」

 

『………………!』

 

イリアス「キーラ様、お目覚めですか!?」

 

キーラ『………………………。』

 

イリアス「予定変更?すぐさま行動を起こすと?はい、喜んで────」

 

ダークルッチ「その前にですが、この力を慣らしたほうがいいのではないですか?本当にやるのでしたら、万全にした方がいいですよ。」

 

キーラ『………………。』

 

イリアス「キーラ様!?貴方自身がルッチを稽古に!?」

 

キーラ『………………………!!!』

 

ダークルッチ「分かりました。お相手致します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───────あなた方の命が尽きるまで。」

 

イリアス「なっ!?」

 

キーラ『!?』

 

 

これで、創造王神と闇創造王神の歴史が、終われる。僕の目的は、『創造王神と闇創造王神の歴史を終わらせる』事。そして、『女神イリアスと光の化身キーラを抹殺』。

 

後はこの力で!!

 

 

キーラ『!!!!』

 

イリアス「キーラ様、私でもさっぱ────!?」

 

ダークルッチ「さようなら。『End of The Story』。」

 

 

sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーエデンの家ー

 

 

2ヶ月後………………。

 

 

束「エデン、報告だけど。」

 

エデン「どうした?」

 

束「闇創造王神と女神イリアスの気配が消えたって。」

 

全員『!?』

 

 

それは、『楽園の騎士団』にとって、予想外の展開だった。

 

 

つまり、エデンがダークルッチをあげたことにより、女神イリアスと光の化身キーラは完全に亡き者となり、ダークルッチの存在も消えてなくなった事になった。

要は、ダークルッチは自爆したのだ。

 

 

ゴジラ『まさか、彼奴が………………。』

 

エデン「って事は………………。」

 

束「うん。もうエデンが持ってた力も失っちゃったけど、プランBで行くって風龍さん言ってたよ。」

 

黎斗「他にもあったのか。」

 

エデン「………………。」

 

 

皆は暫く会議を続けていたが、エデンは何も言わないまま、会議は終わり、いつも通りの生活を過ごすだけでなく、リリカとの再会の約束を果たすため、フラン、こいし、イリヤと共に長い旅をする事になった。

 

 

 

─そして、現在に至る………………─

 

 

エデン「………………。」

 

フラン「暗い顔をしないで?少なくとも、そのお兄様にあげたおかげで、失わずに済んだから。」

 

エデン「………………かもな。取り敢えず、この子を拾って、育てるか。」

 

フラン「だと思った。勿論、私もそのつもりよ。」

 

エデン「しかし、この子も可哀想だな。僕みたいな、最低な父親に拾われたんだから………。」

 

フラン「もう、またそうやって卑下する。本当に最低な父親だったら、レアの様子なんて見ないでしょ?」

 

 

そう言いながら、エデンは捨て子を拾い上げ、他のきのこや山菜を集めていた子と再会した。

 

 

「が、ガルッチさん!?その子、何処で!?」

 

エデン「あの場所に捨てられたんだ。」

 

こいし「って事は、私達でその子を育てるんだね?」

 

イリヤ「リリカさんも手伝ってくれるよね?」

 

「し、しますけど、この子の親も探してあげないと………………。」

 

 

こいしとイリヤは賛成するが、リリカの方は提案しだした。

 

 

リリカは、1巡年後の世界に渡る前に、エデン達とようやく再会。

 

 

そのまま1巡年後の世界に渡り、現在は同棲する形となった。

 

 

エデン「でも、この子の親が探してくれる様子もないし、そもそもどういう訳か、僕ら住んでる場所は、魔王城だし………………。」

 

フラン「何で、こうなったのかやら………………。」

 

リリカ「私が聞きたいのですが………。」

 

こいし「おかげで、勇者とか名乗る人間が来て、何を思ったのか襲撃してくるし。」

 

イリヤ「魔王城っていうよりは、お兄ちゃんのお父さんが建てた家だけどね?」

 

エデン「別荘の方は、何故か魔女の家って言うし………………って、何で魔女!?魔女要素どこもないよね!?」

 

リリカ「多分近くの村の誰かが名乗ってるせいだと思います。以前あなたのお母さんは、買い物に行った時の格好を見て、言われたのでは?」

 

エデン「お母さん、もうちょいオシャレに気を使えよ。」

 

フラン「そう言うガルッチは、女装のものもある気がするんだけど………………。」

 

こいし「うんうん。」

 

イリヤ「あとの方は、和風系のものが多いけどね。」

 

リリカ「和風はいいとして、女装するんですね………………。」

 

エデン「女装はスルーで頼む。」

 

 

そう話をしながら眠っている子を抱きながら、5人は帰路についた。そして子を見てエデン達が事情を話した後の全員は………………。

 

 

フィン「少しこの子の親を探してみる。」

 

エア「見つけ次第、薬の実験台になってもらわないと………。」

 

DIO「下衆な奴め。見つけて嬲り殺してやる。」

 

レミリア「子を捨てるなんて、随分な人がいたものね………………。」

 

さとり「物理的に殺すよりも、精神的苦痛を受けてもらわないと。」

 

 

などなど、魔王城と呼ばれる原因は、身内だった………………。

 

 

エデン「気持ちは分かるけど、まず落ち着いて?」

 

ルッチ「そ、そうですよ。ねぇ?聞いてる皆!?」

 

咲夜「ご安心を、すぐに終わらせますので。」ジャキンッ

 

リリカ「言動が真逆な気がしますが………。」

 

アイリ「大丈夫、治療して。」

 

切嗣「また痛め付けるから。」

 

イリヤ「誰かあの親達止めて………。」

 

未来「無理、色んな意味で。」

 

英竜「エデンの親達強烈過ぎないか!?」

 

エデン「今更すぎるよ、お姉ちゃん………。」

 

 

その家族の中に、英竜の姿があった。だが、どういう訳か、英竜が持ってた力が失われた代わりに、ラーク家の正式な姉でありエデンの妻として迎えられていた。(というのも、義理の姉であり結婚していた事は、今まで知らなかったらしい。)

しかも記憶も少し改ざんされており、英竜はラーク家の血の引いた、生き別れ姉弟で、ずっと行方不明になったと言うことになった。

 

 

そんなこんなで、親達の暴走はなんとか止め、拾った子を育てることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして夜。エデンはテラスで夜風に当たっていると、英竜がやって来る。

 

 

英竜「ここにいたのか。」

 

エデン「お姉ちゃん………。」

 

英竜「ずっと見ていたけど、どうも心の底から笑ってないように見えてな。フランも、リリカも、気付いているぞ?」

 

エデン「………やっぱり、気付くか。」

 

英竜「………………お前は、今でも後悔しているのか?レアの事。」

 

エデン「………………うん。彼女を守りたいと思っていたけど、やったのは、彼女を捨てることだった。」

 

英竜「…………アレは、捨てると言うより、巣立たせたの間違いじゃないのか?」

 

エデン「………………。」

 

英竜「お前は、自分の選択に後悔しているのか。」

 

エデン「………………そうさ。確かに、あの時の選択で、数多の犠牲者を出さずに済んだから、ある意味ハッピーエンドだろう。

でも………………、僕にとって、失ったものは大き過ぎた。使命から逃げた。それはいい。けど、リリカにとって大事な魔物であるアズリエル、僕の大切な家族である爺さんとお婆ちゃんを、目の前で救えなかった。

 

 

挙げ句の果には、レアを………。」

 

英竜「エデン………。」

 

エデン「ゴジラ、ストリングス、ニャルさんは僕から出て、何処かへ旅立った。おかげで、もう僕は、僕の心は、ぽっかりと大穴が空いてしまったんだ。」

 

英竜「………………ここに当たってもいいが、自殺だけはするなよ?そうなれば、家族だけでなく、リリカも悲しむから………………。」

 

エデン「………………。」

 

 

英竜はその場から立ち去り、エデンは1人となり月を見上げた。そこには、満天の星々の中心に、綺麗で大きな蒼い月が、国全体に照らし出していた。

すると、流れ星が蒼い月を通り越すのを目撃し、気が付けば、エデンは自分が泣いていることに気付いた。

 

 

エデン「『蒼い月』に『流れ星』、か。今の僕だな。ずっと、虚しく、悲しい思いしかない。

 

 

戦いから降りたおかげで、犠牲者は出なかった。リリカに会えたし、今では一緒に住んで、楽しく過ごして………………………。

 

 

けど、僕はどうなんだ?そんな生活も、楽しいと思えなくなってる………………。今度は、誰が失うのか、誰が居なくなるのか………………、怖くなってきた。

もう、何やっても、満たされない………………。何しても、埋まらない………………!」

 

 

エデンは今でも、後悔をいだき続ける。どれだけの時が流れ着きようとも、どれだけの人が赦されようとも、エデンは一生自分を許す事もないだろい。

 

そして、エデンの心は、もう誰にも、埋まる事はなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エデン「───────それでも僕は、虚しくて、心が千切れそうだどうしようもないまま………………………。」

 

 

まるで、エデンの心は、ドーナツの穴のように、虚しく………………、ぽっかりと空いたまま……………。

 

 

 

『Subterranean Electron World』 END




通常エンド。

エデンが、『創造王神としての使命を放棄する』という選択を選んだ場合………………。


ハッピーでもなければバッドでも無い。メリーバッドエンドに近いエンドです。


次回はTrue Endingルートの本編になります。お楽しみに!
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