Subterranean Electron World 作:深緑 風龍
-博麗神社-
ガルッチside
ガルッチ「見つからねぇぇぇぇぇ…………。」
フレディ「まだ見つからねえのか?決着の場所。」
霊夢「幻想郷中探し回ってるんだって?」
ガルッチ「そうなんだよ。」
あの件以来、僕はありとあらゆる場所を探した。が、なかなか見つからないというのが、現状だ。
言いたくはないが、幻想郷は狭い。それにより、派手な事をやろうにも、下手すれば博麗大結界が破壊されるのもあり得る。
フレディ「そういえばさ、ガルッチにとっての悪夢って、なんだ?」
ガルッチ「…………今其れ聞く?」
フレディ「いやさ、前言ってたじゃん。『お前が思ってる以上におぞましい世界』だとか。」
ガルッチ「あー…………、あの悪夢か。どうだろ、あれまだ見れるのか謎だな。」
フレディ「なぁ、見ていいか?」
ガルッチ「…………ホントに見る気?この先地獄だぞ?」
フレディ「いいから、頼む!!」
霊夢「はぁ、ガルッチ。見せてあげたら?」
はぁ、仕方ないな………。
ガルッチ「後悔するなよ?」
フレディ「んじゃ、ほいっ。」
たった一言で、一瞬で気を失った。
-悪夢-
次に目を覚ませば、かつて僕が見ていた悪夢のところにいた。ああ、どれだけ時が過ぎても、この悪夢は忘れることもなかった。
だが、今となれば、不思議と嫌悪感はなかった。血に塗れた大地に横たわる死体の数々、血糊が着いてる武器、1本の大きな桜、黄昏の空。どれもこれも、懐かしく思った。
そう思っている今の自分は、異常なのかな?
ガルッチ「んで、どれがフレディだ?」
流石に違いが解らん。久々にこいしのかくれんぼに付き合ってるみたいだぞこれ。
ん?此奴だけ血糊がない?
ガルッチ「これか。」
剣を抜くと、途端に刃剣がフレディに変わった。ただ、何故か気絶状態。
ガルッチ「おいフレディ、しっかりしろ。」
『パシンッ!』
フレディ「痛ぇ!?」
ガルッチ「気絶とはどう言う了見だ?あんたが見たいって言ってた悪夢だぞ。」
フレディ「いやいや、お前の悪夢とんでもなく規格外過ぎる!?今まで見てきた悪夢で、お前が初めてだよ!!なんだこの痛ましい悪夢!!流石の俺でも引くぞ!?」
ガルッチ「………ここは、僕の宝具の起源。『
フレディ「これ、お前の宝具!?」
ガルッチ「最初の、だがな。思えば、懐かしいもんだな。この悪夢の世界が、今じゃ其れを見る影もない。初心に還り、もう一度体験するってのも、案外悪くないな。
そう思っている僕って、異常なのかな?」
フレディ「ガルッチ………。」
ガルッチ「昔は、これを見るのがいやだった。自分が殺戮者だと、どれだけの奴らを殺してきたのか、改めて認識させるために、見たくなかったなんだ。そうやって、罪を忘れないために、延々と見続けていた…………。」
フレディ「じゃあ、今のお前は…………。」
ガルッチ「どうだろうな。けど、これだけは言える。僕は『殺戮者』として認めるし、これからも殺し続ける。僕の大切なものを奪おうとするものが居続ける限り、何度でも、殺し尽くす。
善人だろうと、正義の味方だろうと、世界だろうとな。」
家族、仲間、友人。僕はそれらを切り捨てるなんて事は出来ない。だが、衛宮切嗣(第4次聖杯戦争時)のような正義の味方や、善を述べ、其れを害悪と勝手に決めつけるような奴らが居るのが事実。
その結果、其奴らを殺しまくっている。大勢殺そうが、僕は大切なものを傷つけたくは無かった。
9を切り捨て1を守るために、僕は殺戮者でありながら、正義の味方になることにした。
フレディ「この夢は、それだけの罪を背負ってるって事か…………。」
ガルッチ「ああ。だが、そろそろこの夢を終わらせないと。」
すると、声が聞こえた。
『巫山戯るなァァァァァァァァ!!テメェせいで、どれだけの人を殺したと思ってんだ!!殺人鬼!!』
『お前さえ居なければ、俺は幸せに暮らせたってのに、何で殺した!!』
『今さらこの現実から背ける気?だとしたら最低な奴だわ!!』
罵声、怒声、批難。そう言うものばかりだった。だが、この夢も終わらせる。
ガルッチ「だから如何した!文句があるなら、やり返せばいいだろ!!復讐すればいいだろ!!それも出来ない口先だけの屑は黙れ!!!」
僕も他の声に負けず、罵声を浴びせた。すると、その罵声は一瞬にして静かになった。
フレディ「すげぇ…………。」
ガルッチ「フレディ、そろそろこの悪夢から出て。最後の仕上げをする。」
フレディ「ど、如何するんだ?」
ガルッチ「この悪夢をぶち壊す。もう十分、これを見たからな。久しぶりに見て、そろそろかなって思ってたんだ。ほら、早く。」
フレディ「お、おう。」
そしてフレディは、この悪夢から去った。
ガルッチ「まぁ、この桜は残すか。これだけは、唯一の思い出だしな。」
さてと、この世界を破壊して作り替える詠唱。っというよりかは、新しい詠唱だな。
ガルッチ「『
唱えると同時に、先ずは血に塗れた大地に横たわる死体が消滅する。
ガルッチ「『
次は血に塗れた大地だった場所は、大草原に変わり、黄昏の空は満天の星々の夜空に変わった。
ガルッチ「『
今度は大草原から、無数の光の球が溢れ出してきた。
ガルッチ「『
そして、満天の星々の夜空に、一つの青い月が現れた。だがここで、怨念達が邪魔をしようとしている。
『お前は永遠に罪を背負い続けるんだ!!!』
ガルッチ「『
『逃げようとするなぁぁぁぁぁぁぁ!!!』
ガルッチ「(さよなら、怨念達よ。)
『
詠唱が終わると同時に、怨念達は苦しみながら消えていき、溢れ出してきた光の球は飛び散り、他の光の球とくっつきながら姿を変えていった。
あるものは小川、あるものは名の無い花など、様々な姿に変わっていった。そして今まで地面に刺さってた武器に至っては、引き抜かれていき、光の球みたいに姿を変えていった。
ガルッチ「……………………確かに、罪を捨てることは、罪深いかも知れない。けど、何時までも背負うわけにはいかない。
本当に大切なものを守るのならば、何かを変えないと…………。だから、我が『悪夢』よ。さようなら。もう二度と、見ることはないだろう。」
怨霊が手にしていたと言われる剣は、いつの間にか僕の目の前にあった。
ガルッチ「…………もう、お前達の声なんて、聞きたくも無い。さっさと、消えろ。」
『バキンッ!』
その剣を折ると同時に、『レジェンドオブファンタジーガシャット』が現れた。其れを手にした途端、急に視界が明るくなる。そして…………。
-博麗神社-
気が付くと、何かに乗せていた。柔らかく、何故か落ち着くような…………。
フラン「お兄ちゃん、おはよう。」ナデナデ
……………フランが僕の膝枕になってたようだ。しかもなでなで付き。
ガルッチ「あれ?フレディは?」
フラン「あそこ。」
ガルッチ「?」
そこには、どういう訳か上半身埋まっているフレディの姿が見えた。
ガルッチ「何があった?僕が寝てた間。」
フラン「あー、あれね。その前に、お兄ちゃんなんで寝てたの?」
ガルッチ「何でってか。フレディが僕の『悪夢』が見たいっていうから、こっちは仕方なく見せたんだけど。」
フラン「お兄ちゃん見せたんだ。」
トライボーグ『全く、騒がしかったぞ。』
ガルッチ「トライボーグ?何時からここに?」
トライボーグ『お前がまだ眠っていたときにな。その時に、フレディは滅茶苦茶騒いでいたから、私が埋めておいた。睡眠の邪魔したら困るだろうと思ってな。』
ガルッチ「彼奴騒いでたのか…………。まぁ、あの悪夢だもん。仕方ない。」
トライボーグ『悪夢?そういえばフレディ、ガルッチの悪夢がどうのこうの言っていたが………。どんな悪夢なんだ?』
ガルッチ「…………詳しくは、フレディに聞いて。もう僕は、その悪夢を『捨ててきた』ところだから。」
フラン「え?悪夢を?」
ガルッチ「うん。もうあの悪夢を見ることは、永遠に無いと思うんだ。」
ようやく、大半の呪縛から解き放つことが出来た。そして、何かガシャットらしきものを持ってると気づいた僕は、すぐさま見てみた。そこには、トライボーグやヒカリ、エロンが持ってたガシャットギアデュアルのようなものでなく、3つの絵柄が描かれたものだった。
『レジェンドオブファンタジー』
『レジェンドギャラクシーモンスター』
『キングギャラクシーモンスター』
二つは恐らくお姉ちゃんのだろうと思った。何しろ絵柄がウルトラマンだったからだ。残りの一つは、恐らく僕の。その絵柄は、『円卓の騎士』達。
言うなれば、『ガシャットギアトライ』だろう。
ガルッチ「これは、お姉ちゃんが持ってたほうが良いかな?」
トライボーグ『ガシャットだと!?一体どうやって!?』
ガルッチ「悪夢を捨てた時にね。気が付いたら持ってたんだ。だけど、あの固有結界は顕在してる。」
フラン「…………そういえば、お兄ちゃんの固有結界って、悪夢からなんだよね?消しちゃったら、もう出せないんじゃ。」
ガルッチ「いや、出せるさ。でも、違う点で言えば、殺戮者の『悪夢』ではなく、幸せと共に生きる『未来』かな。」
本当の刃として、全てを斬り裂く刃として。これが、新たな固有結界にして宝具。そして本当の最後の進化。『
恐らく悪夢を捨てるときに唱えたあの詠唱も一度きりだし、次からは別の詠唱になると思うな。まぁ、大半の部分は残すけどね。
sideChange
-現実世界 人里-
プロトガルッチside
プロトガルッチ「る、ルシフェル………。ここで、休憩しようか…………。」
ダークルシフェル「そうね………。」
とりあえず、難を逃れたようだ。途中で聖水をばらまいたお陰で、ザギ達の追っ手も来ないようだ。しかし、走ったぁ……………。
ダークルシフェル「まさか、時空封じもあったなんてねぇ………。さすがザギちゃん。」
プロトガルッチ「全くだっ………、だが射程外に行ったし、体力がもどり次第、使うぞ。」
とりあえず、誰も来なさそうな路地裏にいるから、ここに来ることは、ないだろう………。
『サワッ』
プロトガルッチ「ってルシフェル!?僕の手を使って何やってるの!?」
ダークルシフェル「私のおっぱいさわらせてるの~。」
プロトガルッチ「いやいや、だから僕は───」
ダークルシフェル「わかってる。けどね、そのフランちゃんって子がいないし、たよれる人がいないいじょう、私が何とかしないと。まだ力は取り戻せてはいないけど、ガルちゃんを守ってあげる。」
プロトガルッチ「……………『やり直し』すれば、それも出来なくなるよ。」
ダークルシフェル「構わない。ガルちゃんがそうしたいって思うなら、私も手伝う。フランちゃんの代わりにはなれないけど、今は私を見て。」
プロトガルッチ「ハァ…………………………、後悔するなよ?」
歳的には、多分ルシフェルが上かな?これでも僕、見た目15ぐらいだし。
ダークルシフェル「そろそろ体力ももどってきた?」
プロトガルッチ「一応。それじゃあ、手を握って。」
ダークルシフェル「うん。」
プロトガルッチ「…………我、世界無き者の亡霊、最愛の者を奪った輩を復讐する怨霊。次の世界を飛び交う為に、時空の狭間へ向かう。『ディメンションジャンプ』!!」
そして、懐かしき幻想郷に別れを告げ、ルシフェルと共に次の世界へと向かった。無論、ルシフェルも強くなろうとするだろう。
いずれ、ザギと対峙する。もしかしたら、もう一人の僕にも出会うかも知れない。そうなったら、僕は戦う。それが障壁になったとしても……………!!
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