※この作品はR-18です。

Subterranean Electron World   作:深緑 風龍

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episode50 切嗣の憂鬱

-アインツベルン城-

 

 

切嗣「…………クソ!」

 

 

切嗣は苛立っていた。先ほどの倉庫街といい、ランサー陣営を潰すためにホテル爆破をしようと言うにも関わらず、持ってきた爆弾は既に壊されていたのだ。

文字通りガルッチ達は、切嗣の邪魔をし始めていた。更に厄介なことに、未来からきたと(本人は思っているらしいが)、イリヤに襲われた。

しかもそのイリヤから、今のイリヤを此方が預かっていると言われた。まるで、今までの事を復讐するために現れたかのようなものだった。

しかもイリヤが使役するサーヴァントはバーサーカーとアサシン。最優と思われたセイバーですら、勝てなかったと言われるほど理不尽な強さ。

 

 

アイリ「切嗣…………。」

 

切嗣「あのアヴェンジャーのマスターめ……………!!何もかも、僕の邪魔を!!僕達に復讐だと?巫山戯るな!!しかもイリヤを攫うとは、どう言う神経をしてるんだ!!人間がやる事じゃない!!」

 

 

(キリツグ「いや、モロそれブーメランだから。というかブーメランそのものだよ?」)

 

 

アイリ「確かに、尽く邪魔されっぱなしだったわね………。しかも、未来から来たイリヤに襲われるなんて…………。」

 

切嗣「きっと未来で、アヴェンジャーのマスターに操ってるに違いない!あんなのは、イリヤの意志なんかじゃない!!!」

 

 

今の切嗣は、冷静にいられなかった。無論、未来のイリヤに操られたり、今のイリヤが攫われたりと、何かと冷静にいられる状態じゃなかったのだ。

 

 

切嗣「兎に角、一番優先するべきは、アヴェンジャーのマスターを倒す。僕の願望を────」

 

???「其奴は無理な相談だな。貴様のような殺戮者はな。」

 

切嗣「!?」

 

アイリ「アヴェンジャーのマスター!?」

 

 

切嗣とアイリの目の前に現れたのは、アヴェンジャーのマスターであるガルッチだった。(因みに幻影です。)

 

 

ガルッチ「無駄なんだよ、お前の願望は。血で血を洗う聖杯戦争に参加してる時点で。人類は進化を得るためなら、血に塗れた世界がお似合いなんだ。

たとえそれが、人外であってもだ。」

 

切嗣「何────」

 

ガルッチ「そもそもお前の願望は、根本的に間違ってる。恒久的平和?善意も悪意もない世界?どうせなら人類がいなくなる方が、よっぽど平和なんじゃないのか?」

 

アイリ「それってどう言う─────」

 

ガルッチ「俺はお前と違って、1を救うために、9というものを殺し続けた。善意を持った人間だろうと、何だろうと、殺し続けた。

無論、救える者がいたら、手をさしのべるさ。けどお前は違う。可能性そのものを否定し続ける、臆病な奴だ。

セイバーもそうだが、特に切嗣。お前だけは正真正銘の臆病者だ。」

 

 

ガルッチの言葉は、どれも此も切嗣の願望を、人格を否定させるかのような残忍な言葉ばかりだった。

 

 

ガルッチ「アイリスフィール・フォン・アインツベルン、いずれ貴様の命、頂戴致す。そして衛宮切嗣、最終決戦の時に、貴様を溺死させる。『絶望』という名の底なし沼にな。貴様に殺された人達の代わりに、僕達が貴様を復讐する。

因みに、殺そうとしても無駄だぞ?ここにいる僕は、幻影だからな。」

 

 

そう伝えると、その場にいたガルッチは消えた。かと思えば、紙を残していた。

 

 

『あ、ついでだから、なんかライダーが聖杯問答するらしいから、庭貸してくんない?あとキッチンも。』

 

切嗣「軽っ!?」

 

アイリ「…………何だったんでしょう。」

 

切嗣「しかし、空気の掴めない奴だな。ただ分かるのは、僕達のことを確実に敵対してるって事だね。だが、何かが引っかかる。人外?何故人外と言いだしたんだ?」

 

アイリ「分からないわ。」

 

アルトリア「何事ですか?」

 

アイリ「セイバー、此を見て。」

 

アルトリア「えっと、『聖杯問答』?っていうか文章が軽い………。」

 

切嗣「とはいえ、奴がここに来ることは間違いなさそうだ。挨拶代わりに、暗殺でも────」

 

 

『ズドォォォォォォォォォォッ!!!!!』

 

 

???『AaaaaaLAlalalalalalala────アダッ!?』

 

???『だからドアをぶっ壊すなって言うてるだろ!!!』

 

アイリ「…………来ちゃったね。」

 

切嗣「……………そうだね。」

 

アルトリア「どうします?多分あの様子だと…………。」

 

切嗣「……………仕方ない、向かい入れよう。」

 

 

とりあえず頭が痛くなった切嗣は、少し休むことにした。しかし………。

 

 

『衛宮切嗣、最終決戦の時に、貴様を溺死させる。』

 

 

まるでその言葉が、脳裏に無理矢理焼き尽くされたかのように、何度も響いて聞こえたのだった。

それが現実になるなんて、衛宮切嗣も思っても見なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチside

 

 

ふう、とりあえず言いたいことは言えたな。幻影だけど。

 

 

ガルッチ「おーい、3人とも大丈夫?」

 

雁夜「し、死ぬかと思った。」

 

ウェイバー「」チーン

 

ノワール「若干1名死にかけてるわよ…………。」

 

 

えぇぇぇ…………、大丈夫かなこれ。

 

 

ウェイバー「此処は何処?天国れすか~?」

 

ノワール「めっちゃ死にかけてる!?!?」

 

ガルッチ「おい、目を覚ませ!!しっかりしろ!」

 

アルトリア「ライダー!?何故貴方が!?」

 

ガルッチ「おいアルトリア!!水持って来い!!此奴死にかけてるぞ!!」

 

アルトリア「真名モロバレ!?っていうか水!?」

 

ガルッチ「いいから!!あと、アイリさん。キッチン借りますね。」

 

アイリ「え?あ、はい。」

 

イスカンダル「おうセイバー、丁度良い!!聖杯問答するぞ!!」

 

ガルッチ「おいアレキサンダー大王!!お前のマスター死にかけてるぞ!!!!!!!!!」

 

イスカンダル「何!?ぬぉぉぉぉぉ!?!?!坊主しっかりしろ!!!!!!!」

 

 

…………………今思うと此、カオスだな。

 

 

アルトリア「………………何ですか、このカオスは。」

 

ノワール「私も、そう思います。」

 

 

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