※この作品はR-18です。

神器なき男 (再編集版)   作:もっち~!

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ガイアを探せ Part1

 

学校に行く前に、シルキーの顔を見に行く。ガイアは僕の知らない間に、グレモリー家で面倒を見るとかで、グレモリー卿に持って行かれたので、未だに会っていない。

 

僕達のクラスに転入生が1名。ソーナだった。僕達はみんなで歓迎した。本来は一緒に復学の予定だったリアスだったが、子供を冥界に拉致されたから、授乳の為に里帰り中である。

 

放課後、ソーナは生徒会に復帰しに、生徒会室に向かった。でも何故か、僕は理事長室に呼び出された。

 

------

 

理事長室には、お義兄さんと、アジュカ父さんがいた。

 

「なんか、遭ったんですか?」

 

呼ばれた理由を訊いてみた。

 

「シュウ君、大事な報告が有るだろう?」

 

お義兄さんに訊かれたのだが、心当たりが無く、

 

「僕はまだガイアに一度も会ってませんとか?」

 

「え?無いのか?僕はあるよ。かわいい孫が出来て嬉しいよ」

 

え?父さんは会ったのか?なんで…僕だけ会っていないんだ?

 

「父さんは会ったんですか?お兄さん、なんで僕は会えないのですか?」

 

お義兄さんは困った顔をして

 

「なんでと言われても、タイミングが合わないとか」

 

「案外、グレモリー卿の策略だったりしてね」

 

「それは…」

 

お義兄さん、否定しないのね。あのじじぃめ!まぁ、それならそれで、リアスとは結婚しないってオプションは産まれるかな♪

 

「今日呼んだのは、その件では無いよ。君の出生の話。なんで、僕らには話してくれないのかな?」

 

あぁ、そっちねぇ。僕が実の息子と会えないのは、些細な事なのか?

 

「僕は天使と鬼のハーフでした…とか」

 

「それは、すごい組み合わせだなぁ。あ、だから、君には神器が無いのかもな」

 

目を輝かしているお義兄さん。

 

「と言うことは、ガイアも神器は無いってことだよね」

 

冷静に理解をしている父さん。グレモリー家の目論みは、はずれたか?

 

「まぁ、神器なんか要らないな。心強い仲間がいるもの」

 

「そうだな」

 

父さんが返事をしてくれたのだが、何か、落ち込んでいるお義兄さん。

 

「父さん、この前、はぐれ堕天使とやりあったとき、見たことない術式プログラムだったよ」

 

僕は1枚のメモを、アジュカ父さんに手渡した。

 

「確かに、見たこと無いものだな。これの用途は何だった?」

 

「神器所持者から、神器を取り出す、そんな感じです」

 

「そうか、帰ったら解析してみるよ。ありがとう、シュウ君」

 

僕達は落ち込んでいるお義兄さんを残して、理事長室を後にした。

 

---

 

夜、セラフォルーお姉さんの家で、シルキーを寝かしつけていたら、リアスから連絡が入ったと、ソーナが知らせてくれた。なんか切迫しているみたいって。

 

僕はヴァイラと共に、リアスの元を訪れた。

 

「何の用だよ?シルキーを寝かしつけていたんだぞ」

 

僕の言葉を聞く前から、なんか落ち込んでいるリアス。こんなリアスは久しぶりだな。

 

「ごめんなさい。ガイアが連れ攫われたみたいなの」

 

本当に申し訳なさそうに言うリアス。こんなリアスは初めてだ。いやいや、それよりも、

 

「はぁ?何で?この家の警備はどうなっているんだ?」

 

「父上が自慢げに連れ回して、話し込んでいる隙にいなくなったって」

 

おぃおぃ、あのじじぃ。僕はまだ一度も顔を見ていない息子に、何しやがる。怒りがこみ上げて来た。

 

「どこで、いなくなったんだ?」

 

直ぐに探しに行きたいけど…

 

「父上が教えてくれないので、わからない」

 

なんで?取り敢えず、僕はヴァイラに頼んで、頼りになる大公様に、事情を話して来てもらうことにした。

 

「リアスの父親はどこにいる?」

 

「シュウ…わからない」

 

「ここには、いないのか?」

 

「いないわ」

 

じじぃ、どこに行きやがった!!僕が怒りのオーラを纏い始めると、お義兄さんが現れた。

 

「シュウ君、すまない」

 

「すまないじゃ、済まさないよ!」

 

まだ会っていないのに…

 

「シュウ君が怒るのも、無理無いのはわかるが、そのオーラはやめてくれないか?」

 

「じゃあ、リアスの父親を、すぐに連れてきてください。どこでいなくなったかが知りたいんだ!!」

 

「父上の行方は、今捜している最中だよ」

 

そうだ!空間を斬り裂いて、家にいる者に指示を出す。

 

「ガイアが攫われたそうだ。悪いけど捜索に協力してくれないかな?」

 

「「「もちろん!!」」」

 

「みんな、ありがとう。ガブ、天界のシステムで、冥界から出ている微弱な天使のオーラを、探してきてほしい」

 

「了解!!」

 

ガブは直ぐに天界へと向かってくれた。

 

「朱乃さん、堕天使領に協力を要請してもらえますか?」

 

「わかりました」

 

朱乃さんも快く、堕天使領に向かってくれた。

 

「アジ、クロウ、黒歌、白音、ヴァーリ、冥界に来て欲しい。」

 

「「「了解!!」」」

 

「残りの者は待機していて欲しい。必要に応じて呼び出すから」

 

僕は空間を閉じた。程無くして、呼んだ5名が武装をして目の前に出現した。

 

「黒歌、白音は、ガイアに宿る僕のオーラを探してくれ。ヴァーリとクロウは、冥界の怪しい場所を探して欲しい。アジは僕のガードだ」

 

指示を出した者は、それぞれ活動し始めた。

 

「なぁ、冥界を危険にされさないで欲しいんだけど…」

 

冥界に呼び出したメンバーを見て、顔色の優れない魔王なお義兄さん。

 

「状況に寄るでしょ?万が一の時は、グレモリー家を恨みますよ。特に、お義兄さんの父親に対してね。産まれて間も無い子供を、自慢げに連れ回すとは、どういうことですか?悪魔にとっては、常識なんですか?」

 

「いや、非常識だ。ガードも無しに連れ回すなんて、ありえない」

 

「なら、最悪の場合も、想定していてくださいね」

 

僕とアジは、大公家に転移した。僕の怒りのオーラは消失させてね。

 

----

 

「大変なことになったなぁ、シュウ君」

 

転移して直ぐに、大公様が声を掛けてきた。

 

「グレモリー卿の所在が不明で、ガイアも、どこでいなくなったか、不明です。こんな事って有るんですか?」

 

「私の知っている限り無いなぁ。いなくなった時点で、私に連絡があってもおかしくないのに、娘から初めて聞いて、驚いていたところだよ」

 

「父上、どうすれば良いですか?」

 

ヴァイラが大公様に対処方法を尋ねた。

 

「グレモリー卿をまず探し出して、問い詰めるしかないなぁ。サーゼクス様も知らないんだろ?」

 

「お兄さんも見当が付かないみたいです。お付きの者も無しで、連れ出したって」

 

「なんて事を…そうなると、お付きの者がいると困る場所かな?」

 

「例えば?」

 

大公様が、何かに気が付いたようなので、問い詰めてみる。

 

「う~む、娘の前で言いにくいが…そういう場所か、飲み屋の類いだ」

 

あぁ、なるほど…

 

「グレモリー卿って愛人いるんですか?」

 

「君は言いにくい事を、わかりやすく質問してくるなぁ。私はいたとは聞いた事は無いなぁ」

 

「愛人かぁ…それは、リアスにも、お兄さんにも言いにくい場所だよな」

 

ガイアの価値を考えてみる。神器を持つ可能性はあったが、その程度では価値はない。有るとすれば、あの力かぁ

 

「ねぇ、滅びの力を持っているとして、どこの家が欲しがるかな?」

 

「それは、本来持つべきだったバアル家だな。グレモリー家に嫁いだ娘の子供には受け継がれたが、バアル家の跡継ぎは引き継げなかったから…まさか?」

 

大公様は僕の考えに気づいた。

 

「可能性は1つずつ潰す。ヴァイラ、バアル家に連れて行ってくれ!」

 

「了解!」

 

アジを含めた3名でバアル家に乗り込む。

 

 

バアル家の当主に面会を申し込むも、拒否された。まぁ、どこの馬の骨か、わからない者とは会わないよな。

 

それに、ここでは無いなぁ。本家の城で密会は、しないだろうし。次の一手を考えていると

 

「シーグヴァイラじゃないか。どうしたのだ」

 

短い黒髪で紫色の瞳を持つ体格の良い男性が、声を掛けて来た。

 

「サイラオーグ・バアル!」

 

声の主を見て、その名を叫んだヴァイラ。

 

「バアル本家の者か?」

 

ヴァイラに訊いてみた。

 

「現在の跡取りよ」

 

跡取りかぁ…当主よりは話し易いかな?

 

「シーグヴァイラ、紹介してもらえるかな?」

 

「彼は私の婚約者のシュウ。あちらは仲間のアジよ」

 

サイラオーグに僕らのことを紹介してくれたヴァイラ。

 

「初めまして、シュウ君。サイラオーグ・バアルだ」

 

「初めまして、サイラオーグさん。僕はシュウ・ベルゼブブ。アジュカの義理の息子です」

 

サイラオーグが自己紹介されてきたので、自己紹介で返す律儀な僕。

 

「アジュカ様の?その方がなんで、バアル家に用があるのだ?」

 

「探し物です。今、可能性を1つずつ潰しているところです」

 

「何を探しているのだ?」

 

親切そうな顔で訊いてきたサイラオーグ。

 

「僕の息子…僕とリアスとの間の息子、ガイアです」

 

「リアスとの間?君はシーグヴァイラの婚約者だよな。リアスは愛人なのか?」

 

探し物を教えたら、急に激高し始めたサイラオーグ。そして、僕に対して戦闘モードに入った。何でだよ?

 

「シュウ…言って無かったけど、彼はリアスと従兄弟なのよ」

 

ヴァイラがサイラオーグに、僕のことを説明しようとしたが、頭に血が上った彼は、聞く耳を持たないみたいだ。流石に従兄弟、リアスに似ているなぁ。従兄弟じゃしょうがないか。僕も戦闘モードに。

 

しかし彼のパンチは早く、防ぐことが出来ず、僕の顔面を捉えた。痛い、いや痛すぎだろう。僕の顔の左半分が消し飛んでいく。しかし、徐々に再生をし始めたので、僕的には一安心だ。でも、事情を知らない彼の目が点になっている。

 

「貴様…まさか、フェニックスの血を受け継いでいるのか?」

 

僕の再生能力をフェニックスの血のせいだと思ったようだ。ハズレです♪

 

「うん?ライザーは、僕の眷属だよ」

 

サイラオーグは驚いている。その驚きにより、一瞬の隙が生まれた。僕はソレを逃さずに、妖刀村雨を携え、居合い抜きにより、彼の両腕を肩口で斬り落とす。地面に落ちていく二本の腕。

 

「なんだと、いつ切り落とされたんだ?」

 

落ちた音で、腕を無くした事に気づいたサイラオーグ。僕達の戦闘に気づいたのか、お城の中から、彼の眷属とか仕えている者がゾロゾロ出てくる。しかたない。

 

「アジ、龍化して、あっちを任せる」

 

「了解!」

 

アジが龍化し始めた。

 

「このオーラは…邪龍か?」

 

アジのオーラを読み取ったサイラオーグの顔が、更に驚いているようだった。その問いはスルーして、更に龍門を展開する。ティアさん、リヴァさん、オーフィス、アポを召喚した。皆、龍化して僕をガードしてくれる。サイラオーグは目に恐怖の色が満ちていた。攻撃しようにも両手はない。目の前には異様なドラゴンが多数。

 

「答えてもらおう。バアル家であなたを陥れそうな女はいるか?」

 

村雨の切っ先をサイラオーグに向けて、質問をした。刀身から染み出る聖水が気化して、サイラオーグを襲う。その為、徐々に苦しげな表情になっていく。

 

「どういう意味だ?」

 

「可能性なんだが、僕とリアスとの間に生まれた子供。滅びの力は、女性が持っていると遺伝しやすい気がするんだが、バアル家でそれを欲している女性、自分が生んだといいそうな女性がいるか、尋ねているのだよ」

 

はっとしたサイラオーグ。彼には、思い当たる節があったようだ。

 

「その女性の居場所を教えてくれたら、ここは何も無かったようにしてやる」

 

「どういうことだ」

 

僕の申し出の意味が分からないらしい。

 

「あなたの家の被害と、あなたの身体を、元に戻すと言われているのよ。あと、私は婚約者3号よ。あなたの従兄弟は婚約者1号だから、彼は騙したりしていない」

 

そんな僕の舌足らずな申し出を、ヴァイラが捕捉してくれた。

 

「お前が先に、手を出したから、こうなったんだよ。冥界が消えたら、バアル家のせいと思えよ。僕の戦力を全部呼び出そうか?」

 

脅し口調でいう僕。大公様の手前、穏便にしたかったけど、顔の半分をいきなり、アレは無いよな。

 

「おい、誰なんだ?」

 

「…」

 

再度、訊いてみたが、無言なサイラオーグ。

 

身内の恥は話せないか?僕は獣門を開いて、ジズさん、ベヒモスさんを召喚した。彼らも獣化して、バアル家と戦う。城は半壊状態だ。そこへ、サーゼクスお義兄さんが転移してきた。

 

「どうして、こんな事態に?」

 

両腕が斬り落とされたサイラオーグ、顔の半分が消し飛んだ僕、全壊に近づいていくバアル家のお城、そんな光景を目の当たりにしたサーゼクスお義兄さんが、訊いてきた。

 

「いきなりサイラオーグが、シュウの顔半分を消し飛ばしたんです」

 

って、再生途中の僕の顔を指すヴァイラ。

 

「サイラオーグ君、何でそんなことをしたんだ?冥界を消滅させる気か?」

 

お義兄さんが、僕の再生途中の顔を見て、怒りをサイラオーグにぶつけていく。

 

「魔王様!お言葉ですが、冥界を消滅?そんな事が出来る訳が無いです」

 

お義兄さんに対しては、強気な態度に戻るサイラオーグ。

 

「彼には出来るんだよ。1時間もかからないぞ。彼の仲間は、私より強い者ばかりだ」

 

「まさか…そんなに??」

 

お兄さんのカミングアウトに近い発言に、驚くサイラオーグ。

 

「現に、私はレーティングゲームで一撃でリタイヤだった。実戦だったら死んでいたよ」

 

お義兄さんのカミングアウト発言は、サイラオーグに対して、クリティカルな衝撃を与え、彼には目の恐怖の色が濃くなっていく。

 

「で、シュウ君、ここで何を?」

 

サイラオーグに向けていた怒りのオーラは消え、僕には暖かいオーラを向けてきたお義兄さん。

 

「お義兄さんは、知らない方がいい」

 

「まさか、ガイアはバアル家に??」

 

「それを確かめに来たのに、いきなり顔が…」

 

「なるほど、滅びの力狙いかぁ。サイラオーグ君は受け継げなかったからな」

 

お義兄さんは理解が早くて助かる。

 

「お義兄さんでもいいや。サイラオーグさんを蹴落とそうって、野心を持っていそうなバアル家の女性を知らないかな?」

 

「うん?どういうことか…まさか、父上は…」

 

理解が早い分、教えたくない事も理解されたようだ。

 

「可能性の問題だよ。まだ、確定ではないが、それなら、リアスにも、お義兄さんにも話せないし、お付きの者も連れて行けないよね?」

 

「そうだな。ここは、僕が受け継ぐ。リアスの傍にいてあげてくれるかな?シュウ君…」

 

お言葉に甘えて、お兄さんにここはおまかせする。なので僕は、召還した者達を龍門、獣門に帰還させた。アジは人化して、僕らの傍に戻って来た。ヴァイラには大公家での情報収集を頼み、僕とアジでリアスの元に向かった。

 

---

 

「どうしたのよ~、シュウ…」

 

僕の修復中の顔を見て、リアスが驚いている。いや、普通驚くよな。再生中の顔なんか、滅多に見られないし。

 

「サイラオーグさんに、出会い頭に左半分を消し飛ばされた」

 

苦笑いする僕。

 

「サイラオーグ?あの野郎、私の大事で大切で愛する旦那様を…」

 

おぉ、なんか久しぶりに見た、闘気あふれるリアスの顔。懐かしを感じていたら、リアスの目の前に突然、会話用の魔法陣が展開した。リアスにガブから連絡があったみたいだ。魔法陣から声が聞こえる。

 

「見つけました。グレモリー領の古城です。位置は●●●」

 

位置を聞いたリアスが、

 

「そこは、使っていないはず。何で??」

 

って、疑問を持ってしまった。でも、リアスには推理した内容を話せない。なので、リアスの疑問をスルーして、僕とアジはリアスの力で、そこへ転移してもらった。

 

 

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