---サーゼクス---
ディオドラはシャルバの手により処刑されたようだった。シュウ君の機転で、今回の件は無事に終わったようだ。
「しかし、連携が良いなぁ。シュウ君の眷属は」
感心する僕。
「日頃の鍛錬の賜り物かと」
平然と言うシュウ君。
「何度も死ぬ鍛錬で鍛えられましたから」
イッセー君が感慨深く言う。
「認めたく無いけど、シュウは軍師に最適かと思います」
木場君は苦笑いをしている。
「リアスさん、お兄様の采配を見習ってください」
小猫ちゃんからリーアへアドバイスが飛ぶ。
「あらあら、小猫ちゃん、そういう本音を言うとリアスが傷つきますわ。ふふふ♪」
朱乃君はリアスを、慰めてはくれているが…
自分の眷属からの言葉が突き刺さっているのだろうか?リーアは凹んでいる。元々、この戦場の指揮権はリーアにあったのだから。それなのに…
「さぁ帰ろう!」
目の前の難問をスルーする僕…これ以上、リーアを凹ませたくないから…
---シュウ---
アスタロト家はディオドラの件で、次期魔王の輩出の権利を失ったそうだ。アジュカ父さんは頭を抱えていた。
次のレーティングゲームのルールが問題だ。今度はどんな嫌がらせ…いや、試練が待ち受けているのだろうか?
トレーニングルームで、ガイアとシルキーと魔力弾合戦をしている。この二人、遊び感覚で戦闘力がぐいぐい上がっていくから、張り合いがある。それに引き替え、ガイアの母親は…考えるのは止めておこうかな。あんなリアスにも長所はある。どんな苦境でも、態度だけは大きいのは凄いと思う。あの鉄壁の心臓は欲しいくらいだよ。そんな僕の心のうちを読んだのか、リアスがこちらを睨んでいる。
遊びという子供達の鍛錬が終わり、リビングに戻ると、おっさんとお兄さんがいた。この二人が揃っていると禄な事は無い。
「どうしたんですか?二人揃って。頼みごとは聞きませんよ」
先に言っておく。
アザゼル「そういうなよ。北の神格、主神のオーディン様が、日本の神々と交流を持ちたいと、来日するんだそうだ。そこでだぁ。護衛を頼みたい」
おっさんが本題を切り出してきた。聞かないって言っているのに…
「リアス眷属とソーナ眷属で足りるでしょ?僕はガイアとシルキーとヴァイラの4名で、異世界で鍛錬してきたいです」
「君の軍師としての才能を買っているんだ。ファルビウムの後釜にもなって欲しいね」
お兄さんに買われているは嬉しいけど…
「働いた負けだよ」
ファルビーさんの口癖を口に出す僕。
「それは受け継がなくていいから…」
苦笑いするお兄さん。
「転移魔法陣で移動すれば、護衛要らないでしょ?」
「車窓の風景を楽しみたいって」
北の主神のワガママを代弁するおっさん。
「絵はがきをあげれば?」
「そうもいかないんだ」
どうしても僕に、護衛をさせたいみたいだ。そうだ!
「ねぇ、報酬は?」
「うん?何か希望は有るかな??」
お兄さんの笑いが引きつっている。
「レーティングゲームのハンディの軽減とかは?」
「僕に権限がないから無理だよ」
なんで魔王に権限が無いんだろう?おかしいだろ、悪魔社会って!
「地悪魔の上層部を数名屠っていいかな?」
「ダメだって!問題を起こさないでくれるかな??」
いや、あの上層部が問題なんだよ。
「じゃ、上層部を廃止とかは?」
「いずれはしたいが、すぐには無理だよ」
上層部に弱腰の魔王様…どうにかならんのか?
「わかった。オーディンの付き人のヴァルキリーをいたぶる権利をあげるっていうのは?」
おっさん、僕の性癖をなぜ知っている…
「乗った。おっさん、約束だからなぁ。嘘吐いたら、グレイフィアさんをいたぶるからな!」
「アザゼルの策略のツケは僕の奥様かい?」
「だって、おっさんの周りに女性っていないじゃん」
おっさんをちらっと見て、お兄さんはため息を吐いた。
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オーディン様が来日して来たが、僕は空飛べないのに、空飛ぶ馬車の護衛って…僕は馬車の屋根にへばりついている。おっさん、これは無いだろう??馬車の周りをリアスの眷属とヴァイラの眷属でガードする。情けない格好の僕の周囲をガイアとシルキーがガードしてくれている。実に格好悪いぞ!
イライラが溜まってきた頃、馬車の進路を妨害するように、一人の男が出現した。ガード役は身構える。
「ロキじゃないか?どうしたんだ?」
北の主神様がその男に声を掛けた。知り合いか?
「北の主神たる者が、こんな辺境の地の神格の神と交流をするだと?そんなことはしないで良いと思うぞ」
「そうかのう?他の神格筋と協調路線を組むのは、平和を維持するのに必要だと思うのじゃ」
平和を維持したいのなら、こんな観光は止めて欲しい。イライラ感が増していく。
「平和?そんなもの、俺がもたらしてやる。『神々の黄昏(ラグナロク)』を引き起こせば、邪魔な者を排除が出来るからな」
ロキって呼ばれた黒いローブを羽織った男は、片腕天に向けて呪文を唱えている。イライラがマックスに近づいて来た僕は、彼の頭上に魔法陣を出現させて発動させた。ロキは体中から煙を出し、地上へ向かって降下している。僕達親子はそれを追った。降下だけなら僕にも出来るから。
地面に激突して、その衝撃でクレーター状に地面が凹んでいる。そこの中心あたりにロキが倒れていた。土埃が収まってくると、静かに起き上がり、僕達の方を睨んだ。
「おい!どいつがやったんだ??」
なんか怒っているようだ?
ガイアは聖なる矢を、ロキの頭上に降らせる。シルキーはロキの足元を、聖なる氷で固定した。僕は真空刃を幾重にもロキへと放っていく。ロキは防御魔法陣を張ったが、僕達の攻撃は魔法陣を透過し、全弾ロキに命中した。
「なんだと…貴様らは何者だ?」
驚いた表情で僕達を睨むロキ。
「単なる通りすがりの親子ですけど…」
なんか、既に瀕死の状態みたいだ。ロキの呼吸は荒く、表情は苦しそうに見える。
「覚えていやがれ」
どこかに転移しようしたけど、転移は出来無かった。
「地面に落ちた瞬間に、僕専用の仮想フィールドに強制転移したから、ここからは出られないよ」
「舐めたマネをしやがって!!」
ロキはオオカミを3頭召喚した。なんでオオカミ??
「こいつらはフェンリル親子だ。神をも砕く牙を持っているんだぞ…って、なんでお前ら手懐けているんだ??」
僕達は、オオカミ親子を手懐けて、その背中に乗って遊んでいる。
「オオカミ欲しかったんだ。ありがとう、おじちゃん!」
感謝の言葉をロキに言った。
「どこまでも、頭に来るガキ共だな!」
今度はドラゴンを召喚した。
「五天龍のミドガルズオルムだ」
「ごめんなさい。ドラゴン相手だと無敵なんだ、僕♪」
「はぁ?」
僕の言葉に驚くロキ。
そして、いつものように、おぞましい最上位ドラゴン達の口撃が始まった。ミドガルズオルムは、プライドも精神もボロボロになり、僕の使役ドラゴンの仲間入りをした。
「おまえ…何者だ?」
僕に対して、恐怖を纏い始めたロキ。それを合図に、ガイアの拳の連打がロキを襲う。ロキの身体には無数の聖なる槍が突き刺さっていく。追い打ちでシルキーの聖なるつつらが次々に刺さっていく。最期は僕の居合い斬りで締めくくった。
---アザゼル---
オーディン様に、シュウからロキの生首が献上された。ロキの顔は恐怖で歪んでいるように見える。
「復活しないように、魂を灰にしておきました」
飢えた獣のような目で、俺を睨んでいる…こいつ、報酬狙いで徹底的に、ロキを潰したのか。
「何も、ここまですることは、無かっただろうに」
ロキのことを哀れんでいるオーディン様。シュウ専用の仮想フィールドには、ロキとシュウ親子だけが転移したので、何が起きたかがわからないが、壮絶な戦いだったに違いない。なんせ、相手は悪神だし。
「おっさん、約束を頼むよ♪」
あぁ、やはり…ヴァルキリーをいたぶりたいだけでここまで…頭が痛い。
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オーディン様を、宿まで無事に送り届けた。その後、サーゼクスが俺を連れて、アジュカの処に向かった。
「仮想フィールドでの記録映像が有るんだよ」
「有るのか?」
アジュカに確認する俺。
「シュウ君の使う仮想フィールドは、うちのシステムを使っているからね」
3人で仮想フィールドで、何が起きたのかを見た。シュウ達親子は戦闘を楽しんでいた。それに対してロキは、徐々に恐怖というものを感じていったのが、表情の変化でわかる。
あの二人の幼子の戦闘力は、既に魔王を超えているようだ。二人の動きから、ボウズの指揮で動いているのもわかった。睨みだけでフェンリル達を、大人しい愛犬のように手懐けたシーンなどは凄いと思う。アイツらは、最強な親子だな。
「ガイアは悪魔だけでなく、神を屠る力を持っているってことだよな?」
「どうだろうな。仕留めたのはシュウだからな」
サーゼクスの問いに答えた俺。
「敵にしたくない。敵にすれば、シュウ君と違い、迷わず屠ると思う」
アジュカは本気で、義理の孫達を怖がっているようだ。
「本人達は遊びだと思っているみたいだし。あいつ、どんな鍛錬をしているんだ?」
ため息しか出て来ない。
「これって、オーディン様にお見せするのか?」
サーゼクスに訊かれた。
「希望があれば…まぁ、最期を見届けたいだろうな」
俺は、この映像をオーディン様にお届けした。
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「おい!生後4ヶ月だと?!その歳でロキを、あそこまで追い詰めたのか?!」
やっぱり驚くよな。俺だって信じられない。いくらボウズの子供だって、アレは凄すぎる。
「まぁ、親が親ですからね」
「鬼と天使のハーフだったなぁ。最強の魔物、鬼の力なのだろうか…」
唸っているオーディン様。
「彼らに手を出すと、天界が敵になるので、ご注意してください」
「まさか…天界のクーデターに、手を貸したという者は、こやつか?」
「そうです。コイツが死ぬと、たぶん使役していた奴らがフリーになるので、物凄く危険です」
「最上位ドラゴンが、殆どだったな」
「あと、獣の数字です」
「世界の終末を制するのは、彼みたいだな。彼に報酬を献上する。私のお付きのヴァルキリーでロスヴァイセという者だ」
「いいんですか?」
やけに、あっさりと差し出すな…
「固すぎる女でなぁ、儂の好みでは無いんじゃ。あいつを献上して彼と親睦を結べれば、アースガルズも安泰かのぅ。ふふふ」
このじじぃ、自分の好みで無い女をシュウにあげて、恩を売るつもりか??どこの神格でも神様は腹黒いなぁ。
---シュウ---
オーディン様から、プレゼントが届いた。結構重い。僕は自分の部屋まで転移させた。なんだろう?でかい敵を倒したので、明日のガードは、リアスとソーナの眷属でも大丈夫だろう。
ルフェイとヴァーリはフェンリルと遊んでいる。あの二人はあのオオカミが欲しかったみたいだ。なので、ガイアとシルキーも一緒に遊んでくれるという条件で、オオカミ親子をヴァーリ達にプレゼントした。飼育係はルフェイってことで。飼育を怠ったらお仕置き部屋行きという条件も渋々飲んだ。
自分の部屋に行って、神様の贈り物を開けてみる。手紙が添えてある。なんだ?
『この者、ロスヴァイセという名である。今回の褒美に、これを貴殿に差し上げる オーディン』
名前?ペットかな?蓋を開けると、目隠しをして縛り上げられている全裸の女性が入っていた…脱がす愉しみとか縛る愉しみは無いのか…あのじじぃをお古かな?
生きているのかな?またの部分のヒモを引っ張ると、ぴくっと動いてた。これって、報酬の肩代わりかな??ドアに結界を張り、獲物をベッドの上に載せる。なかなか引き締まっていてナイスなボディである。ピンク色の胸の突起を舐める、いい反応だぁ。もしかしてと思い調べると、まだ開通前であった。さて、どうしよう??開通させないように楽しむ?
口を拘束していた機具を外す。そして、胸をいたぶる。何かをされたのか、喘ぎ声が聞こえない。つまらない…BGM無しか…
耳をいたぶる。腰が動いている。耳は弱点かな?
口をいたぶる。彼女の鼻息が強くなる。肺活量は多そうだ。脇腹を撫でる。筋肉の付き具合をチェックだ。ふとももをチェック。脚力もありそうだし。結構優秀なヴァルキリーなんじゃないのかな。
眷属にしようかな?縛りつけていたヒモをすべて取り除き上からのしかかる。手で押しのける力も結構ある。胸をいたぶると、攻撃的なことはしなくなった。またの突起もいたぶる。彼女は顔を紅潮させている。口と口を合わせて。フィニッシュ!
彼女用の部屋を用意して、そこへ強制転移させた。
---アザゼル---
ボウズからお礼の連絡があった。
『大変おいしゅうございました。ただ、物足り無い…』
って…アイツも大変だ。魔物になった代償で生殖器官がないんだから。
---ロスヴァイセ---
目が覚めると、全裸でどこかの部屋にいた。そこは、ホテルのシングルルームのような部屋であった。タンスを開けると、私のサイズにぴったりな服や下着が収まっている。姿見を見ると体中に縛られた痕が残っている。記憶を呼び覚ます。そうだ、オーディン様に呼ばれて、意識を飛ばされたんだ。次に意識が戻ると、全身を拘束されていて箱のような物に閉じ込められていた。私がヴァルキリーとしての能力が無いから、捨てられたのかな??とりあえず、服を着て、監禁場所?から逃げだそうと思う。
ドアを開けると廊下だった。同じようなドアがいくつもある。私は階段を見つけて、恐る恐る階下に降りた。
「目が覚めたようね。お腹は空いていない?」
紅髪の少女が、私に声を掛けて来た。確か…魔王の妹さんでリアスさんだっけかな。うん?ここってリアスさんの家かな??
リアスさんに誘われるがまま、テーブルについた。彼女は書類の束を持って来て、私の前に置いた。
「あなたを私の眷属にしたいの。一応、条件面の書類を取り寄せたから、納得したら、この書類にサインをしてね」
うん?わたしってヴァルキリーをリストラされて、悪魔に売られたのかしら?書類に目を通すと…ヴァルキリーとしての待遇よりも厚遇されている。私は迷わずサインをして悪魔になった。
「あなたは私の下僕になりました。あぁ、私の旦那様の下僕でも有るみたいだけどね」
旦那様?私より年下なのに、結婚されているの?
「旦那様があなたを気に入ったみたいだから、週一くらいで相手をしてあげてね」
うん?相手をする??
「昨晩は、ずいぶんと激しく交わったみたいだし。相性は問題ないと思う」
昨晩、激しく?交わった?なんか思い出してきた。うぅぅぅ…耳が熱いよ~
「旦那様はエスだから、たまに発散させてあげるのが、妻の役目だけど、私もエスだから、お願いね♪」
言っている意味が理解出来た…あぁ昨晩…気持ち良かった行為…やっと、男の人に抱かれたのね…
「旦那様も悪魔ですか?」
「魔物だけど、見た目は人間だよ。それよりトレーニングルームへ、行ってくれるかな?戦闘力をチェックしたいから」
リアスさんに、トレーニングルームへ案内される。
「あなたの得意な戦闘スタイルは?」
「魔法での攻撃です」
「じゃ、ルフェイ、相手をして」
「了解!」
私はルフェイさんっていう女の子と、二人で仮想フィールドに強制転移させられた。転移して直ぐ、ルフェイさんが魔法陣を多数展開して攻撃してくる。私は防御魔法陣で防ぐ…えっ?私の張った魔法陣が消えた。そのせいで、彼女からの攻撃を全部受けて、意識が遠のいていく。
「術式プログラムが甘いな。ルフェイに消されるなんて。もっと、術式を詰めてみて」
名の知らぬ男性から、アドバイスを受けた。術式を詰める?そういえば、攻撃を食らったはず。私は自分の身体をチェックした。攻撃を受けたはずなのに、まったく怪我をしていない。不思議そうに見ていたら。
「ぼぉっとしていたら、また屠られるよ」
あの男性から声が掛かった。また?
「え?またって…私って死んだんですか?」
「うちの鍛錬は死んでも生き返らせて、何度でも死ななくなるまで続けるんだよ」
また、強制転移させられた。目の前にはルフェイさん…なんて鍛錬なの。助けて!殺される……