---リアス---
朱乃が退院してきた。祐斗はまだ掛かるようだけど。
「リアス、あの男はここから追い出すべきよ!」
私の部屋に入るなり、激高している朱乃。まぁ、あんだけの怪我を貰ったら激高するのも分かるけど…
「それは出来ない。ずっと、傍にいたいと彼へ伝えたから」
「私も祐斗君も死にかかったのよ。あんなヤツと一緒にいられないわ」
朱乃言い分もわかるのだが、
「でも、死ななかったでしょ?彼の実力なら、殺す気があれば、即死に出来るわよ。セラフォルー様も彼にやられたし」
「えっ?セラフォルー様まで…なんで、あんな危険人物を眷属にしているの?リアス、あなたは間違っているわ」
まぁ、間違っている件に関しては否定しない。間違いを起こしたのは私が先だし。
「じゃ、どうするの?私と祐斗君が出て行けば良いの?出て行かれて困るのはリアスでしょ?」
朱乃には、まだ新しい眷属を紹介していない。戦力的には抜けられても、全然問題は無いんだけど…
「彼が出て行くか、私達が出て行くか、リアス!考えて置いてね」
「考える必要なんか無いよ、リアス。僕はリアスを困らせるヤツを許さない」
その場にいなかった亘の声がした。朱乃とのヤリトリが聞こえてやってきたのかな。声のトーンで分かるけど、亘はキレかかっている。マズいだろう…朱乃は既にキレているし。どうしよう。
「話は着いた。リアス、出たいヤツを無償トレードをする。ここを出たい朱乃さんと木場君をソーナの処へ放出する。で、空いた穴の補強も予約済みだ」
亘…仕事が速すぎるよ~
「はぁ?あなたはリアスの眷属でしょ?なんで、『王』であるリアスの決定する前に、あなたが決める訳?」
朱乃の言い分は正しい。亘はただ仕事が速いだけだ。
「君達二人分の穴なんかすぐに埋まる。考えてごらん。僕一人で、君達二人を殺すことは簡単なんだよ。なぁ、今ここで殺しても良いくらいだ。トスカ、コイツを逃がすな」
「了解です♪」
「転移は出来ないぞ。トスカのシールドは破れない」
亘とトスカの連携は完璧だ。
「じゃ、ハーフ堕天使を狩るか。ゼノヴィア、飛ぶ斬撃の的だ。うまく当てろよ」
「了解です」
え?ゼノヴィアさんは、得物の聖剣を抜いて構えた。聖なるオーラが放たれていく。私達は亘の張った結界に護られて、朱乃にだけ聖なるオーラが襲い掛かっていく。
「ちょっと…待ってよ~、それって聖剣では…」
朱乃が得物の放つオーラで、正体を見破った。いや、転生悪魔でアレに気づかないと死んだも同然だけど。
「そうだよ。リアスを困らせるようなヤツは、要らないからね」
「困らせている訳では無い…あなたが悪いんでしょ?ねぇ…」
朱乃の一瞬の隙をつき、オー君のデコピン一発で、意識を飛ばした朱乃…小猫が近寄り、怪我の程度を見る。
「大丈夫です。2日くらいで治る程度です」
そう、この家は、朱乃がいない間に、亘を指令塔とするチームに仕上がっていたのだ。念話とか阿吽の呼吸により、私が指示を口に出さないで良い位に仕上がっている。しかも、亘の一番の敵は、私とソーナを困らせるヤツ。そして、亘の敵は私達の敵になる。朱乃はそれに該当してしまった
---ソーナ----
「リアス、いいの?」
意識を飛ばした朱乃と共に、亘さんとリアスが訪れた。彼女と木場君をシトリー眷属へ無償で譲渡したいそうだ。理由は、彼女達が亘さんと一緒にいたくないっていうことらしい。
「いいの…亘を路頭に迷わさせる訳に行かないから。それに朱乃達の穴は亘が埋めるって言うし」
二人に半殺し以上の重症を負わせた亘さん。二人が抜けても亘さんだけで、穴は埋まるだろうな。
「じゃ、始めようか。ソーナに埋め込んだ式神の能力値を上げる。それにより、朱乃さん、木場君の駒の価値が相対的に下がる」
私の頭に軽く手を乗せた亘さん。
「木場君は兵士を1つ、朱乃さんは兵士を2つ」
「え?そんなに価値って下がるの?」
亘さんの言葉にショックを受けているリアス。いや、私もショックだけど。朱乃はリアスの『女王』なのに、『兵士』2つ分って…そう考えると一誠君の駒4つって…
私は朱乃に駒を入れた。私の駒が入り、リアスの駒が抜け出た。そして、木場君の病室に転移をして、同様に駒の出し入れをした。
「これで、トレードは終了だ。リアス、家に帰るぞ。今度は、グレモリー眷属の補強作業だ」
亘さんとリアスが転移をしていった。
---亘---
家に帰り、来客が来るまで、オーフィスと添い寝をする。
「亘、ヴァーリが来たわよ」
リアスの声で起きた。玄関に向かう。そこにはヴァーリと、見た事の無い女性と女の子がいた。三人を僕の部屋に通した。
「ヴァーリ…まさか、彼にゃの?」
どこかで聞いたような話し方の女性。僕よりも遥か歳上に見える。
「そうだよ、黒歌。彼が亘君だよ♪」
ヴァーリは僕の口にキスをした。軽いキスだと思ったら、舌まで入って来た。う~ん、男とのキスは、抵抗が有るんだけど…ヴァーリは抵抗無いみたいで、積極的である。
「うそっ…信じられない…」
女の子は見てはいけない物を見たように、手で目を隠した。僕は、素早く動いて、女性と女の子に式神を入れた。僕に対して友好的になると、式神が入らなくなるから。
「にゃに?にゃにをしたにゃ?」
些細な変化に気づいた女性。一方、女の子は変化に気づいていないようだ。
「なぁ、ヴァーリ。新しい教材の説明をしてくれないか?」
「そうだな。着物を着た女性は黒歌だ。で、こっちはルフェイ」
「なぁ、ルフェイって子、まだ無理じゃないのか?」
どう見ても小学生か、多く見積もって中学1年くらいにしか見えない。
「うん?若ければ良いんじゃないのか?」
ヴァーリも僕同様に性知識に疎いみたいだ。
「なぁ、リアス。中学生は無理だよな?」
「教材に?無理無理…そうね、2年位待たないとダメでは?」
リアスから正解が出た。ヴァーリは苦笑いをしている。
「まぁ、とりあえず、黒歌で学習をしてくれ。ルフェイは、熟成待ちってことにしよう」
「ヴァーリさん…熟成待ちって何の?」
不安そうな顔でヴァーリに質問をするルフェイ。
「うん?亘君が食べられるまで、成長待ちってことだよ、ルフェイ」
優しそうな顔で、惨いことを言っていないか。
「じゃ、まずスカウトをして、それからだな。リアス、ヴァーリに『騎士』1つ、黒歌は…『女王』、ルフェイは…保留だ」
リアスが駒を入れていく。すると黒歌から『僧侶』の駒2つが出て来た。
「あぁ、やっぱり…どこかで見た覚えが有ると思っていたけど、あなた、小猫のお姉さんでしょ?」
リアスの言葉で顔が引きつる黒歌。
「にゃっ!…にゃ…にゃんで…紅髪…リアス・グレモリー…にゃんで…ここって…」
「黒歌お姉さま~!」
念話で呼び出した小猫ちゃんが、黒歌に抱きついた。うん?この展開って、教材に出来ないんじゃ…
「あれ?まぁ、いいか。じゃ、今日も俺と愉しもう、亘君♪」
え?本当の女性を差し入れるって…え~、ヴァーリと?性知識に疎い二人では勉強にならないんだけど…
「ヴァーリ、経験豊富な女性を頼む。性知識素人同士では、無理だよ~」
僕はヴァーリの胸に顔をもたげた。
「あ…そうだね…う~ん、いや、黒歌が最適だ。もう少し待っていてくれ。感動の再会が終わったら、考えよう」
小猫ちゃんと黒歌との感動の再会は、長引いた…小猫ちゃんが黒歌に説教しているし…コレは長くなる予感がする。
---リアス---
凄い戦力補強だ。ますます、レーティングゲームに出られない気がする。最上級クラスに匹敵する小猫の姉、黒歌。そして白龍皇、聖戦士2名って…朱乃と祐斗の穴埋めにしては豪華すぎるだろう。そこに亘がいて…その気になれば、オー君もいるし。
「あと、兵士が2つ、騎士が1つ、僧侶が1つ、戦車が1つだわ」
「僧侶は回復能力持ちが手に入るまで保留だな。って既に1つ使っているの?」
亘に指摘された。あの子がいるんだけど…亘に相談するかな。
「いるのよ。変異の駒の僧侶が。ただ、本人が能力を使いこなせないので、今封印をしているの」
「どんな能力?」
「時間停止よ」
「種族は?」
「ハーフバンパイア」
少し考え込む亘。そして
「たぶん、僕と黒歌、ヴァーリなら時間は止まらない。二人とも式神を使って能力値を偽装しているけど、本来はリアスの総ての駒の合計値の2倍、3倍クラスだし」
え…何、その桁違いの能力は…
「その子の処に案内して、リアス。僕とヴァーリで行く。黒歌は…小猫ちゃんに説教されているし、家に置いて行こう。オーフィス、トスカ、黒歌が逃亡しないように見張っていて」
「「はい♪」」
オーフィスは言葉遣いを小猫ちゃんに修正されていた。徐々にだけど女の子らしい、話し方になりつつある。これからはルフェイもここに住むようなので、女の子化が加速するかな?
「それでも逃げた場合は、連絡して。お仕置きをするから。いや、寧ろ逃がして拷問でも良いくらいだ」
「いや、それは…ははは…逃がさないようにします、亘さん♪」
トスカが苦笑いしながら答えた。
「じゃ、行こうか」
私達三名で旧校舎へと転移をした。
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「拷問するにはもって来いのシチュエーションだな♪」
「亘君…拷問は止めてくれないか…翌日まで残るダメージはダメだよ」
苦笑いするヴァーリ。まるで亘の恋人らしい会話だ。う~、男に焼き餅を焼く日が来ようとは…
「ここよ」
封印を施した部屋の前に着いた。封印を施している魔法陣を、興味深そうに見ている亘。
「なぁ、封印の魔法陣だけなのか?」
「だけって?空間の封印だから…」
えっ?ドアを難なく開ける亘。封印の意味がまるで無い…
「ヴァーリ、行くぞ」
「おぅ!」
室内に二人が中に入った。
---亘---
「対象は気配が消せないのか」
部屋の窓側の隅に置かれた段ボール箱。あそこに隠れているようだ。僕達は気配を消して近づいていく。が、一瞬空間が揺らめいた。次の瞬間、何かが段ボール箱から飛び出した。
僕は身体停止の術を放ち、ヴァーリが回収に向かった。
「なんで…効かないの?」
小さな女の子…姿の男子だった。女装趣味のバンパイアボーイなのか?
「なんで、女装なの?こんな暗闇でさぁ」
一番の疑問を聞いてみた。これじゃ見えないだろう。それとも着心地が良いのかな?
「だって、見た目がかわいいでしょ?」
う~ん…僕的にはオーフィスの方がかわいいかな。
「亘、お友達にするから、頂戴♪」
僕の隣に、突然転移してきたオーフィスに言われた。僕の思念をモニタリングしていたのか?
「いいよ。その代わり、昼間でも活動出来る様にしてくれる?」
「うん♪」
同じ位の背丈のオーフィスに抱かれた男の娘。
「え~、この子、何?殺さないで~いやぁぁぁぁぁ~!」
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翌日、プレイした後、ヴァーリだけ帰って行った。用事があるらしい。黒歌は今、僕の部屋にいる。ルフェイは、オーフィス、男の娘のギャスパーと共に、通称子供部屋にいる。小猫は黒歌と同じ部屋を与えられて、喜んでいた。
「どうするにゃん?」
黒歌はすでに全裸にしてある。両手首を縄で縛り、天井から吊している。
「今日は観察程度にするよ」
「そうじゃにゃい。この先、どうするにゃん?」
「この先、小猫ちゃんと暮らしてもらう。たまに僕の教材に使う。あと、リアスの眷属になったから、レーティングゲームで働いてもらう。くらいかな?」
「教材って何にゃ?」
「僕もヴァーリも性知識に疎い。なので、黒歌を教材にして、自主トレをしようと思うんだ。この家で、性知識に詳しい者は黒歌しかいないし」
「にゃから~教材って何にゃ~?」
身体の細部を観察しながら、カメラに収めていく。
「どこが一番、興奮するの?」
「えっ?…それは…」
股を閉じる動作をする黒歌。そこにあるのかな?足首にも縄を通して、膝で折りたたみ、腰に回した縄に固定をする。
「恥ずかしいにゃ~やめてにゃ~」
秘部と言われる周辺を観察する。比較する物があった方が良いかな?小猫ちゃんを呼んだ。僕のお願いに戸惑う小猫ちゃんだったけど、黒歌と同じ体勢にした。
「亘先輩…恥ずかしすぎます~」
「白音だけは助けてあげてにゃ~」
小猫ちゃんの本名は白音と言うらしい。
「姉妹での違いを見たいんだよ。少し我慢してね」
「黒歌お姉様…亘先輩が研究モードに入ると、没頭しちゃうから…」
「それにしても、恥ずかしいにゃ~」
見た目は同じに見える。どこが違うんだ?
「あっ…ダメにゃ…やめてにゃ…」
入り口付近の肉を触る。肉厚が小猫ちゃんの方が厚いみたいだ。熟すると、薄く、感じ易くなるのかな?小猫ちゃんにも黒歌と同じ様に触れていく。
「あぁ…ダメです…止めてください…」
う~ん…黒歌の方が濡れるのが速いなぁ。
---リアス---
教材にされたのか、小猫と黒歌は、亘の部屋の床で重なるように倒れていた。
「なぁ、リアス…教材になってくれないか?」
えっ…いや、長考モードの亘の教材になると碌な事は無い。
「ごめん、今忙しいから」
「そうなのか…じゃ、ソーナに頼もうかな」
それはダメだって…ソーナだと、亘の無理難題を飲んでしまう。ここは、私が…
「亘、私を教材にして」
「うん?リアスは忙しいんだろ?」
「いや、今すぐにでなくても良いのよ」
私は手際良く全裸にされ、手首を縛られて、天井から吊された。で、下腹部を観察している亘。彼の吐く息が気持ち良い…ちょうど、アレに当たって…
「あっ…」
しまった…声を出してしまったよ。感じたのがバレたかな?
「え?何も触れていないのに…想像するだけで、濡れるのかな?」
そうじゃないよ。あなたの吐く息が…あぁぁ、新たな研究テーマを作ってしまったかな…マズいなぁ…
目隠しをされて、耳に栓を入れられた。何も見えない、聞こえない…グジュグジュになっていくのが分かる。触覚が鋭くなっていく。部屋の空気の流れだけでも、感じる。ダメ…これ以上研究テーマは…
そして、今夜も意識が飛んでいく。
---朱乃----
目覚めると、ソーナの眷属にされていた。祐斗君もだそうだ。
「何で…」
「それも分からないのか。ダメダメだな」
椿姫が言った。
「どうして…あんな粗暴の男を取るなんて…」
「亘さんは、木場君に手を出していないんですよ」
ソーナはそういうが、じゃなんで祐斗君は…誰が?。
「木場君は、亘さんの得物である聖剣の放つオーラで焼かれたんですよ。原因を作ったのは木場君。先に魔剣を構えたそうなの」
え?そうなの?え…じゃ…彼の言ったことは本当なの?
「攻撃をしなかった小猫さんは、空間捕縛の術で、無傷だったし。朱乃は先に雷撃を放ったんでしょ?」
そうだ…祐斗君がやられたと思って…
「リアスの話を冷静に聞け無いあなたは、リアスの元にはいられないと判断されたの。あと、うちでは『女王』で無くて、『兵士』ですからね」
え…ソーナの方がリアスより駒の価値が高いの?それなのに、私が抜けて、祐斗君まで…リアスが心配である。
「リアスの眷属はどんな状況なんですか?」
私と祐斗君が抜けた今、もう戦えないかもしれない。
「わからない。リアスが隠しているのよ。たぶん、うちよりも強いんじゃないかな?ゲームに出られないって泣いていたし」
ソーナが笑って話してくれた。え?ゲームに出られない?強すぎて?
「ソーナ会長、亘から連絡が来て、概要だけ教えてくれましたよ」
由良さんがソーナに話し掛けた。
「彼、翼紗には甘いの。だから翼紗に探ってもらったのよ。で、どんな感じだって?」
「補強したのは、聖戦士2名、猫しょう1名、ハーフ悪魔1名だそうです」
聖戦士…それも2名も…
「そうなると、聖戦士は3名か。これって、ゲームに出られないんじゃないかな」
「ちょっと待って!聖戦士が3名って、どういうこと?」
「あれ?知らなかったの?亘さんは現役の聖戦士よ。少し前だけど、バチカンに依頼された案件をこなしてきたもの。そうそう、得物は最強の聖剣、エクスカリバーよ」
現役の聖戦士?祐斗君が焼かれたのは、エクスカリバーを抜いた際に、放たれる聖なるオーラを真面に受けたのか…そうか、私が勘違いをしていたのか。
「そんな…リアスに謝らないと…」
「今更謝ってどうするの?もう、遅いと思う。だって、トレードは成立したの。あなたは、もう戻れない」
そんな…世話になったリアスに、恩を返していないのに…