※この作品はR-18です。

神器なき男 (再編集版)   作:もっち~!

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リアス捜索

 

 

 

---アザゼル---

 

久しぶりにボウズの能力チェックをした。また、神器が増えている。『強奪』した物もあれば、創造したのもあるな。うん?以前、チェックした時に、奥に埋もれていたのが、見え隠れしている。

 

なんだ?…これって…危険だろう?視野に入った相手の夢や希望や野望が奪える『願望喰者』じゃないか。おぃおぃ、発動した形跡もあるな。誰に使ったんだ??

 

その奥にも、まだあるみたいだ。さすがに最凶の男だ。

 

 

 

---アジュカ---

 

グレモリー家の取り潰しの件で、大公アガレス殿がお越しになった。

 

「グレモリー家と言えば、魔王輩出家で有り、名門ですぞ」

 

その通りだが。

 

「サーゼクスのケンカ相手が、悪かったのだ。そこから、取り潰せと言って来ている」

 

「我々に命令口調ですか?そやつは何者ですか?」

 

「最高神だ!」

 

「はぁ?」

 

やはり、アガレス殿でも驚くよな。

 

「その気になれば、冥界をつぶすなんて訳ない方だ。取り潰し出来ないなら、冥界に聖なる光の矢の雨を、一年間降らせ続けるとおっしゃっているのだが、どちらが良い?」

 

「選択の余地は無いんですね?」

 

「一応二択だそうだ。」

 

「なんで、サーゼクス様は最高神にケンカなどを」

 

俺は、長い経緯をアガレス殿に話した。

 

「では、私の娘はそこにいるのですか?」

 

「あぁ、今はメイドの仕事が、楽しいそうだ」

 

「しかし、我が家の次期当主ですぞ」

 

「今は、転生人間だけどね」

 

「サーゼクス様の妹君のせいで、こうなってしまったってことですか?」

 

さすがのアガレス殿も、経緯を知ると、呆れるように言った。

 

「そういうことだ。悪魔は意識改革をした方が、良い時期になったのかもしれない」

 

「しかしながら、早急な改革は歪みを産みますぞ」

 

「そこでだ。大公殿にお力をお借りしたい」

 

 

 

---ライザー---

 

俺の婚約者のリアス・グレモリーが行方不明になったそうだ。

 

とても心配なんだが、俺はプロのゲームが有り、動きが取れない。そこで、妹のレイヴェル・フェニックスを人間界に行って調査してもらうことにした。

 

 

 

---レイヴェル--

 

お兄様の婚約者のリアス・グレモリーさんの情報を得るために、人間界に来たのだが、どこをどう探して情報を得ればよいのやら。リアスさんのお兄様が理事長をされている駒王学園にとりあえず、向かうことにした。サーゼクス様にお会いすれば、何か情報が得られるかもしれない。

 

理事長室をノックするも、不在のようでした。校内をウロウロしていると、大公家のシーグヴァイラさんを発見。声をかけてみた。

 

「シーグヴァイラさん、お久しぶりです。レイヴェル・フェニックスです」

 

「あら、どうしたの?この学校に通うの?」

 

シーグヴァイラさんが驚いている。

 

「いえ、お兄様の婚約者のリアスさんの情報を、探しているのです」

 

シーグヴァイラさんが、怪訝な表情をされた。

 

「あなた、知らないの?グレモリー家はお取り潰しになったのよ」

 

耳を疑うような情報を得たのだが、

 

「え?なんでですか?」

 

「冥界の平和を乱したからよ」

 

「どなたがお決めになったのでしょうか?魔王輩出家が、お取り潰しにするなんて、どなたが、お決めになったのでしょうか?」

 

「魔王より偉い方よ」

 

「そんな方が、いらっしゃるのですか?」

 

「私の口からは、ここまでよ」

 

「どなたにお聞きすれば、わかりますか?」

 

私達の元に一人の少年が近づいてきた。

 

「なぁ、僕のシーグヴァイラを困らすなよ。僕に聞けよ、この悪魔風情が!」

 

私は突然どこかに、強制転移させられた。

 

 

目の前に、探し人のリアスさんが拘束されていた。その隣にはリアスさんのお母様のヴェネラナさんも拘束されていた。これは一体?それも全裸である…どうして…

 

「あら、フェニックス家のお嬢様ではないですか?ここへ送られてきたの?」

 

声がした後ろへと振り返ると、ムチを持った…そんなはずは…死んだとされているグレイフィアさんがいた。

 

「あなたも拘束してあげるわ」

 

天井と床から鎖が、生き物ように私の手足に絡み、拘束していく。

 

「どうして、こんなことをされているんですか?」

 

こんなことをされるのは心外だった。

 

「どうして?冥界では、まだアナウンスが無いのね。グレモリー家の醜態について。あなた達の命を捨てて、命が惜しいグレモリー一家は、人間界に逃げたのよ。ねぇ、ヴェネラナ。そして、天界の者に捕縛されて、私達に引き渡された」

 

グレイフィアさんは、ヴェネラナさんの顔を、鞭の柄で優しくなぞってから、思いっきり叩き込んだ。

 

「グレイフィアさんは、天界とつながっているのですか?」

 

「私は違うわ。私は使用人の一人ですから」

 

「使用人?」

 

「そう、メイド兼調教担当よ!」

 

グレイフィアさんは、笑顔を私に向けた。

 

 

 

---ライザー---

 

ついに、レイヴェルとも連絡がつかなくなった。何かトラブルに巻き込まれたのか?俺は休みの日に人間界へ、リアスとレイヴェルを探しに行った。

 

まず、リアスの縄張りの駒王町を探すことにした。しばらく、探し続けると、数名の者に取り囲まれた。こいつらがレイヴェルを?

 

「ここは僕の縄張りだ。悪魔は死ね!」

 

目の前に現れた少年にそう言われた直後、俺は結界に閉じ込められた。頭の上からミスト状のものが降り注いで来たが、結界から外へは出られないようだ。

 

ミストが当たった箇所が痛い!これって聖水のミストかぁ。結界を破ろうとするが、ビクともしない。それにおかしい?傷が治っていかない。再生能力の効果が無くなっていた。

 

「お前の能力をもらったよ。ほぉ、再生と火の鳥か。なかなか良い物をありがとう!」

 

耳を疑うような言葉を、目の前の少年が言った。おい、俺の能力を奪っただと?あぁ、聖水が痛てぇよ!

 

「そろそろ、終わりにしてあげるよ。苦しまないように一撃でね」

 

 

 

---ヤマト---

 

『グラビトン』による重力過負荷で潰れた悪魔。血肉の海に、羽が1枚落ちていたので拾っておく。僕の縄張りに、勝手に入ってくる腹黒い悪魔と堕天使。まぁ、ほとんどは、はぐれだけど、絶対に許さない。

 

神社の本殿に、拾った羽を奉納した。生まれ変わったら、悪魔にはなるなよと、祈りを捧げた。

 

 

 

---グレイフィア---

 

レイヴェルは能力を剥奪されて、ハーレム部屋に幽閉している。性欲に溺れたグレモリー家の者を見せつけるために。

 

「グレイフィアさん、こんなやり方間違っています」

 

うん?これは私の性癖というか、趣味なんだが。

 

「拷問しても、何も解決しませんよ?」

 

いや、拷問でなくて、エスエムプレイなんだが…

 

「話し合いをして解決をはかりましょうよ」

 

あぁ、うざいな。コイツは。

 

「キレイ事を並べるな!話し合い?拒否したのは悪魔サイドだ。事実を何も知らないガキのクセに、グダグダ言うな!」

 

「事実?」

 

「では、なんで私は死んだ事になったのか、知っているのか?スーパーシスコン魔王のサーゼクスが、私と彼のお姉さんとの人質交換の話し合いを拒否して、人質の私がいる場所に一斉砲火したからだ。あれで死んだと思ったのだろう。実際は、今の私の主であるヤマトに命を救われた。あの子は私を庇って重症を負ったんだよ!それなのに、ヤマトは悪魔に命を狙われ続けた。おかしいだろう?」

 

「教わったことと違う…」

 

「悪魔ってそんな物だ。自己主義で悪魔が一番偉いと思って、傍若無人な行動をしている」

 

「グレイフィアさんだって、悪魔でしょ?」

 

「私は悪魔を辞めたんだよ。今は人間だ」

 

「なんで?」

 

「そこで疑問を持つレイヴェルの方が、おかしいだろう?悪魔から人間に転生っておかしいのか?この家には大勢いるぞ。転生人間の元悪魔がな」

 

「人間に転生して良いことってありますか?」

 

「悪魔では入れない場所に入れる。神社や教会にね。この家の主は、神社と教会を持っている。それを手伝う為には、転生人間でないとダメなんだよ」

 

「あのぅ…私でも転生人間になれますか?」

 

はにかんだ表情のレイヴェルが言った。

 

 

 

---サイラオーグ---

 

いとこの家、グレモリー家が取り潰された。

 

取り潰された後、グレモリー家の人々の消息は不明だった。大王家の次期当主である、俺は真相を探ることにした。

 

まず、リアスの婚約者のライザー・フェニックスを訪ねたが、妹のレイヴェルと共に消息不明だそうだ。次にリアスの親友のソーナ・シトリーを訪ねた。しかし、ソーナも姉で魔王のセラフォルー様も行方不明だそうだ。

 

こんなに行方不明者がいるのに、悪魔の上層部は、なんで真相を究明しないのだろうか?上層部とのパイプ役をされている、大公のアガレス様を訪ねた。

 

大公様に、俺がここまで調べたことを告げた。すると

 

「行方不明?全員の居場所はわかっているぞ」

 

意外な答えが返ってきた。

 

「どこにいるのですか?」

 

「それは言え無い」

 

「なぜですか?」

 

「そういう約束だからだ」

 

「どなたとの約束ですか?」

 

「それは、君に答える義務はない」

 

「俺は大王家の次期当主です。知る権利はあります」

 

「そうきたか…我々悪魔の犯した罪のせいだよ」

 

「罪?」

 

「君はまだ若い。こういう問題は背負い込まない方が良い」

 

何か、訳ありのようだ。

 

「まさか、グレモリー家全員、冥府送りですか?」

 

「冥府送りなんか生易しい」

 

「それ以上の罰を、受けているのですか?」

 

「いいか?大王家の次期当主よ!我々悪魔が一番偉いと思うな。グレモリー家の犯した罪を、再び犯すでないぞ。彼らは、悪魔が一番偉いと思い込んで、我々悪魔よりも崇高で偉く、我々より強い存在にケンカを売った。紅髪の悪魔の謝罪が無いなら冥界を潰すという通告に対して、あいつら、グレモリー一家は、人間界に逃げおったのだ。他の魔王にも、上層部にも、私にも、事態、状況を告げずにだ!」

 

大公様は、グレモリー家に対して、激怒しているようだ。

 

「逃げた?まさか、サーゼクス様もですか?」

 

「残念なことに、サーゼクス様が真っ先に、お逃げになったそうだ。最強の魔王と言われていたサーゼクス様がだ。その後、天界の者に捕縛されて、天界で事情聴取を受けたそうだ」

 

「なんてことを…」

 

続く言葉が思い浮かばない。それほど、衝撃的な事実を知らされた。最強の魔王様が天界で事情聴取とは…

 

「リアス君にいたっては、通告後もケンカ相手に攻撃を、仕掛けたそうだ」

 

「あいつが?それで、あいつは今どこに?」

 

「無限地獄だそうだ」

 

「なんですって!」

 

「救おうと思うな。君まで犯罪人になってしまうからな」

 

「ケンカを売った相手とは?」

 

「この星を司る最高神だ」

 

「はぁ?なんてバカなことを…」

 

俺達悪魔が束になっても勝てる相手ではない。そんな相手にリアスの奴は…

 

「残っている魔王達は、最高神と友好を結ぶ方向で、悪魔のあり方の改革を徐々に進めることになった。上層部も渋々だが応じる方向だ。悪魔による総攻撃を仕掛けようと勝てる相手でないことはわかるだろ?天界と堕天使は、既に最高神と友好を結んでいるそうだ」

 

俺達悪魔の味方になる勢力はいないんだな…くそっ!

 

----

 

大公アガレス様から情報は得られた。リアスを助けることは出来なそうだ。しかし…考えても始まらない。俺は行動を起こしてしまった。俺も、リアス、サーゼクス様と同じ血が流れているからな。

 

リアスの人間界での縄張りの駒王町に来た。確か、ここには俺達悪魔にとって、忌まわしい場所があったはずだ。取り敢えず、そこを目指す。

 

移動中に監視されている気配を感じる。正解に近づいているのかもしれない。目指している場所には今現在、神社と教会があった。悪魔の俺では入れない。さて、どうしたものか。そんな俺に、知っている方の声が聞こえた。

 

「サイラオーグ君」

 

声がした方を見ると、魔王のアジュカ様がいらした。

 

「アジュカ様、どうしてここへ?」

 

「悪魔が聖域に近づいているので、なんとかしてくれと苦情が来てね」

 

ふふふ、ここで正解なんだな。

 

「どなたからですか?」

 

「とにかく、このエリアから出よう。話はその後だ」

 

「申し訳ありません。拒否します。そいつと直接交渉しに来ました」

 

「おい、殺される覚悟は有るのだな?」

 

「逆に殺しますから」

 

俺は禁手化して鎧を纏い、臨戦態勢を取った。

 

「おい、出てこい!リアスを返せ!!」

 

そんな俺に、『強奪』って声が聞こえ、俺は禁手を解除されてしまった。

 

「なんだとぉ?」

 

突然、目の前に一人の少年が現れた。

 

「ようこそ!わが聖域に。間抜けな元悪魔君!」

 

目の前の者は、俺の神滅具を纏っていた。

 

「君はもう人間だ。悪魔では無いから冥界に戻れないだろう。ふふふ」

 

「お前は誰だ?」

 

「悪魔キラーの鷲尾ヤマトだ。もう、悪魔で無い君とは、会うことないだろう。アジュカ先生、そいつをどこかに連れて行ってくれますか?それとも、どこかに強制転移させましょうか?」

 

「待て!待ってくれ、ヤマト。彼は俺が連れ帰る。この穴埋めはするから、穏便に頼むぞ」

 

目の前の者に対して、アジュカ様が下手に出ていることに驚く。これが現実の力関係なのか?

 

「わかりました。アジュカ先生の頼みですから、黙っておきます」

 

アジュカ様が俺を連れて、強制転移をした。

 

----

 

転移した場所は、アジュカ様の拠点だった。

 

「なんて、バカな真似をしたんだ?サイラオーグ君。これで優秀な悪魔の若手は一人もいなくなったよ」

 

アジュカ様は肩を落としているようだ。

 

「どういうことですか?」

 

「君はもう悪魔ではない。単なる人間だよ。この世界で生きないと、ダメなんだ。彼も言っていただろう。悪魔では無い君は冥界には戻れない。悪魔では無い君は次期当主にもなれない。悪魔では無い君は…」

 

「あぁ」

 

俺は悪魔でなくなったのか…その上、神滅具も無くなったし。なんて事をしてしまったのか。後悔しても、もう遅いな。

 

「まさか、君まで悪魔としての傲慢さを持っていたなんて」

 

「もう、戻れないんですか?」

 

「いや、方法は1つある。彼、ヤマトの眷属として働くことだ」

 

「なんでですか?」

 

「ある目的のために、彼にはプロのゲームに参加させようと思っている。基本的に彼の眷属は元悪魔を登用する予定だ。プロのゲームは、悪魔でないと参加できないからね。彼と彼の眷属はゲームの時だけ悪魔になるように駒を調整してある」

 

「どうすれば登用されますか?」

 

「傲慢さを捨てて、改心して、彼に認めてもらうことだ。だが、難しいかもしれないな。君は、グレモリー家と同じ過ちを犯したんだぞ」

 

 

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