※この作品はR-18です。

神器なき男 (再編集版)   作:もっち~!

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旧校舎のディアボロス その5

 

 

---イッセー---

 

放課後、クリス先輩が迎えに来て、二人でオカルト研究部の部室に向かう。部員が全員揃っている。で、部活って、何をするのかな?

 

「クリスは部外者でしょ?なんでいるのよ!」

 

「僕がいると都合が、悪いのですか?イッセーに無茶をしないように、保護者として来ています。なにか、問題でも?」

 

この姉弟は仲が良いのか?悪いのか?よく分からない。周りを見ると、また始まったって感じで、暖かい目で見ている。

 

「問題は大有りよ!クリスだって『王』なんだから、手の内は見せられないわ」

 

「あ?手の内?そんなものは、見なくても勝てると思うよ。それにチームの戦力アップより先に、イッセーに教えることがいっぱい有るでしょ?」

 

木場、朱乃先輩、小猫ちゃんが微笑みながら頷いている。

 

「リアス、クリスの言う通りよ。イッセー君に、基礎を教えてあげないと」

 

笑みを崩さず朱乃先輩が、リアス部長に言った。溜息を吐いたリアス部長。

 

「あぁ、クリスの言う事は素直に聞くのね、あなた達は!」

 

木場、朱乃先輩、小猫ちゃんが、微笑みながら頷いている。

 

「それは、お姉様が、みんなの心を開こうとして来なかったツケかと思いますよ。強くなることも大事ですけど、チームワークも大事ってことです」

 

姉を諭す弟。クリス先輩が大きく見える。

 

「そういう、あなただって、自分のチームメンバーは放置でしょ?」

 

「僕のチームは、納得してもらってチームメンバーに、なって貰ってますから」

 

木場、朱乃先輩、小猫ちゃんは頷いている。え?みんな納得して眷属になったんじゃないの?三人の部長に対する視線は冷たいような気がする。笑顔なんだけど。

 

「はぁ…そんな目で見ないでぇぇぇぇぇ」

 

俯いてしまった部長。溜息を吐くクリス先輩。

 

「姉がこんな状態なので、僕が説明するよ。朱乃さん、珈琲をください♪」

 

「はい!」

 

「お姉様がイッセーを眷属にする時ときに、駒を入れたでしょ」

 

「入れましたね」

 

「あの駒は『悪魔の駒』っていう駒で、大人数の軍団を持つ代わりに、『駒』として少数の下僕悪魔に強大な力を分け与える物なんだよ。昔起こった災害で多くの人数を減らした上級悪魔達が、チェスの特性を取り入れて作った少数精鋭のチーム制度だ。駒には価値と特性があってね、イッセーの場合は『兵士』で価値1なんだけど、駒を8個使ったから価値8になるんだ」

 

「俺の価値は8ってことですか?」

 

「たぶん、現状は1だと思う。イッセーの中にある宝が7以上なんだと思う。駒の価値は成長するみたいだから、今後のイッセーの鍛錬次第になるよ。あと、『兵士』の特性なんだけど、『王』であるリアスお姉様が『敵の陣地』と認めた場所に行く時に『王』以外のすべての駒に昇格し、その能力を使用できる『プロモーション』という特性があるんだ。『僧侶』は魔力の底上げ、『騎士』は速度の上昇、『戦車』は攻撃力、防御力の上昇と、『キャスリング』っていう『王』と位置を入れ替える特殊能力があり、『女王』は『王』以外のすべての駒の特性を兼ね備えているんだ。だから、たいてい『プロモーション』は『女王』になるんだ」

 

奥深いんですね。

 

「ちなみに、朱乃は『女王』、木場は『騎士』、小猫ちゃんは『戦車』、ここに今いないけど、ギャスパーって後輩が『僧侶」だ」

 

「俺が一番下っ端ですね」

 

「現実的にはね。駒の価値的には下っ端じゃないけど、お宝の価値がほとんどだから。あと、元の種族で基本能力が変わるから。ただの人間のイッセーは基本能力も1だ。とりあえず、イッセーと同じ人間の木場と同じくらいの強さを目指すといいかもね」

 

木場だけが元人間なのか。

 

「クリス先輩、先程の話で上級悪魔って出ましたが、眷属悪魔との違いはなんですか?」

 

「基本、眷属持ちの純血悪魔は上級悪魔だと思っていい。なりたての眷属悪魔は下級悪魔で、試験の成績や悪魔界での実績によって中級、上級、最上級ってランクがあがっていくんだ。上級悪魔に昇格できれば、領地がもらえる上に自分のチームも持てるようになれる」

 

自分のチーム…魅力あるなぁ、女性だらけのハーレムチーム。

 

「眷属悪魔から上級になれるんですか?」

 

「最上級になった元人間の眷属悪魔もいるよ」

 

「がんばりま~す」

 

「今日の講義はここまで!お姉様、終わりましたよ」

 

リアス部長は、頬を膨らませて怒っているようだ。

 

「クリス、私の仕事を取らないで!」

 

「お姉様が、眷属に講義しているのを見たことないですよ。そこの三人だって、シュウさんに教わっていたじゃないですか」

 

木場、朱乃先輩、小猫ちゃんは頷いている。部長を見る目が冷たい気がする。

 

「そんなこと、イッセーの前で言わないでよ!」

 

頬を赤らめる部長。クリス先輩の方が強いのか?うん?二人とも同じ学年だよね。え?双子なのか?

 

「クリス先輩とリアス部長って、双子なんですか?」

 

「何を今更…」

 

俺を見る木場の目つきも冷たいよ~。

 

「イッセー、そうだよ。性格、髪の色、翼の色が違うけど双子なんだよ。どっちかが絞り粕か、分かるだろうけど…」

 

クリス先輩は部長を挑発している。

 

「クリス、あんたねぇぇぇ~!」

 

「聖の力を持つ僕は、お姉様に負ける事は無いけど、戦う?」

 

怒りが落ち込みに変わっていく。リアス部長って、こんなに表情が豊かなのかぁぁぁ♪

 

「そうだ、イッセー。お姉様の抱き枕になった感想は?」

 

俺と部長は顔が真っ赤になっていく。

 

「ほぅ、初日から…毎日続くんだよ。地獄のようにねぇ」

 

クリス先輩が意味深な笑みを浮かべている。

 

「お姉様、お兄様には報告しておきましたから」

 

「ちょっと、クリスぅぅぅぅ!あんた、なんてことを…」

 

「お兄様が、家庭訪問したいって、言っておりましたよ」

 

落ち込む部長。クリス先輩の勝利のようだ。

 

「あらあら、リアス。クリスには口では、勝てないわね」

 

朱乃先輩が怪我に塩を塗り込んでいく。

 

 

 

---レイナーレ---

 

「近いうちに、教会から追放されたエクソシストと聖女が、この組織に合流します」

 

私は目の前の人物に手に入った情報を伝えている。

 

「フリード・セルゼンとアーシア・アルジェントだな?」

 

「その通りです」

 

「裏で手引きしているのは、ディオドラ・アスタロトか?」

 

「そうです」

 

「まず、アーシアの件をどうにかしないと」

 

「しないと?」

 

「このままだと、ディオドラ・アスタロトが、レイナーレを殺しちゃうからな」

 

「え?私を?」

 

いやだよぉぉぉぉ~!

 

「まぁ、死んでも生き返らせるから安心しろ。ただ、天野夕麻として死ねよ。レイナーレで死なれるとクリスの為にならないからなぁ」

 

え?変身して接触ですか?

 

「いや、アーシアから神器を取り出す儀式の日だけでいいから」

 

その日だけならいいかぁ。

 

「ところで、並行世界での私はどうなったの?」

 

恐る恐る訊いてみた。

 

「アーシアをレイナーレに殺されて、僕がレイナーレを殺した。圧搾死だ」

 

目の前にいるシュウの表情が、一瞬歪んだ…

 

 

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