※この作品はR-18です。

神器なき男 (再編集版)   作:もっち~!

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3-1 赤髪アイズの章~チームアイの冒険
急な依頼


 

---シュウ---

 

随分見ない間に、僕達の家は様変わりしていた。アウロス学園に務める者が、多数いる為か、直接通えるドアが増設されていた。勿論、アウロスの家に直接行けるドアまであった。僕達の帰還もあって、クリスやヤマト達の部屋も増設されていた。そのせいか、リビングルームは更に広くなっていた。

 

一番変わったのは、台所だ。厨房といっても良い広さと器具がある。まぁ、人数が人数だものな。朱乃さんと朱璃さんだけでは無理ぽいので、新たに一緒に暮らすことになった、フィアさん、レイベル、レイナーレ、リア、ヴァリが手伝うことになった。

 

トレーニングルームは昔の3倍くらいの広さになっていた。アウロス学園の生徒が、たまに出稽古に来るらしい。もちろん、教会の戦士達の出稽古もあるから、鍛錬を共にする人数は増え続けているみたいだ。

 

久しぶりにトレーニングと思ったら、宇宙神様からの呼び出しだ。がっくり…僕は航路の神の間に転移した。

 

 

 

「最初に行って欲しい世界の依頼内容を話しておくぞ」

 

航路の神、いや宇宙神様が言われた。いや、これが最初では無い…悪夢の道化師として、出向はしていた。

 

「その前に質問。一旦、帰った場合、5分後くらいに行けないですか?」

 

休養で帰宅する者もいるが、1分で1日経過すると、用事に1時間かかると、戻った時には2か月経過した時点に飛び込むことになるから。

 

「あぁ、それは儂も懸念していたが、システムを改良して、シュウがアウトした時点の直後にイン出来るように、時間移動が出来るようになっている。並行世界ではシュウが時間軸になる」

 

それを聞いて安心した。2か月も立つと形勢が、随分と変わってしまうもの。

 

「で、どういう依頼なんですか?」

 

「天界から外界に降りて行った神が多くて、仕事が捌ききれない為、天界に残っている神々のデスパレードが続いているそうなんだ。その解消じゃよ」

 

「その世界の天界って電子システム化していないんですか?」

 

サマエルのところでは、電子システム化していて、ルーティンな作業は自動化されている。

 

「手作業じゃ。なので人員が少ないと…」

 

「死者の数を減らして、神を天界に戻せば良いのかな?」

 

「詳しい話しは向こうの天界で聞いてくれ。『ムーブ』に座標を追加しておいたから」

 

『ムーブ』とは、並行世界を移動出来る僕だけが使える魔法である。宇宙神様から授かった能力である。

 

「では、今から向かってくれ」

 

「え?今から?」

 

宇宙神様から、僕の額に紋章を刻みつけられて、転移させられた。あの~、まだ妻達に会ってないのですが…

 

-------

 

転移した先は天界みたいだ。忙しそうにみんな書類と格闘している。誰に訊けばいいのかな?一番奥のデカイデスクにいる神?の傍に近づき、話し掛けた。

 

「宇宙神様から依頼を受けた者ですが…」

 

捌いていた書類から、僕に視線を移して

 

「やっと、来てくれましたか。我々、天界の神々は、あなたを歓迎いたします」

 

太い腕が差し出されて来たので、握手を交わした。

 

「依頼はデスパレードの解消と聞いて来たのですが、具体的にどうすればよいですか?」

 

「地上に降りている神の帰還。これは地上で神を、屠ってくれればOKです。ただ、むやみに神がいなくなると地上が混乱しますので、地上に必要無い神を帰還させていってください。あなたには『神殺し』の二つ名を与えます。もう1つ、戦争が好きな大国がありますので、その国の解体もしくは戦争をしないような国への転換をして欲しい。戦争のせいで、魂が大量に天界に昇って来ていて、捌き切れないから」

 

「死者を蘇らせて、天界に滞っている魂の数を減らしますか?」

 

「う~、出来るならばそうして欲しいのですが、地上が混乱するのはまずいので、判断はあなたにお任せいたします」

 

「地上では、どなたを頼れば良いですか?」

 

「迷宮都市オラリオへ、行ってもらうのですが、ギルドという場所が都市を管理運営して、迷宮と冒険者の管理をしています。ギルドにあなた担当の者を天界から送り込みますので、その者を頼ってください。名前はミカエルといいます。あなたと天界のパイプ役にもなりますので、要望がありましたら、申し付けください」

 

「住む場所とか、冒険者へのなり方とかはありますか?」

 

「ファミリアという主神をトップにした組織を、ギルドに登録する必要があります。住む場所はホームというファミリアの本拠地になりますが、お金が掛かります。迷宮のモンスターを倒して魔石を得て、それを売ってお金にします。今回は我々の依頼なので、ホームは用意します」

 

「主神は知り合いの神でも良いですか?」

 

「どなたですか?」

 

「僕らの世界の最高神で破壊神のシヴァさん」

 

「さ、最高神様ですか…かまいませんが」

 

「仲良しの宇宙神様も考えたけど」

 

「いや、堪忍してください、宇宙神様は無理です。宇宙神様の仕事を妨害しちゃったら、この星の存続に関わりますから」

 

「とりあえず、下見してきます。連れて行くメンバーも考えないといけないし」

 

「よろしくお願いします」

 

僕は地上へ転移した。

 

------

 

迷宮都市オラリオ、なんか賑わいのある町だ。こういう場所は好きかも。ギルドを目指した。あぁ、地図をもらえばよかった。マズい…道に迷ったかも…近くにいる綺麗なオーラを纏う女性に道を訊いてみた。

 

「すみません。ギルドって、どこですか?」

 

「えっ?ギルド?あなたはここの住人では無いんですか?」

 

金髪金眼のけっこうかわいい女性だ。スタイルはお子様系に近いかな…脱がしてみないと、分からないなぁ♪

 

「はい、今着いたばかりで、ギルドにまず行けと言われたのですが、地図をもらうのを忘れて…」

 

「はぁ~」

 

うっ、ため息を吐かれてしまった。

 

「では、着いて来てください」

 

「ありがとうございます」

 

僕は、彼女についていった。背中がまる開きの服かぁ~♪綺麗で滑らかそうな肌だし。

 

「僕はシュウ・ヨハネ。君の名前は?」

 

「私はアイズ・ヴァレンシュタインよ」

 

「アイズさんか」

 

「で、シュウさんは、ギルドに何をしに行くのです?」

 

「ホームの場所を聞くのと、ファミリアの申請と迷宮の入り方かな」

 

彼女が驚いた表情をしている。何か驚くことを言ったかな?

 

「ファミリアを作る前に、ホームがあるの?」

 

「順序が逆なのかな?この世界に来て、まだ時間が少ないから、常識がわからない」

 

苦笑いする僕。

 

「この世界?」

 

彼女に怪訝な顔をされた。あぁ、並行世界から来たって言っても、信じてもらえないかな。

 

「いや、この町にだな」

 

「あなたは何者?」

 

なんか怪しんでいる彼女。まぁ、得体の知れない人物ではあるから。

 

「何者?二つ名は『神殺し』しかわからないんだ」

 

笑って答えた。実際、この世界のことを、よくわかっていないし。

 

「え?初めて来たの、もうに二つ名を持っているの?ねぇ、レベルは?」

 

「この迷宮での、レベルはわからないなぁ」

 

驚愕の表情をする彼女。

 

「ここでは無い迷宮に、潜ったことがあるの?」

 

「あるよ。潜るだけでなく、昇るタイプもあったし」

 

「…ねぇ、しばらく、傍にいていいかな?」

 

彼女は僕に興味を持ったようだ。淀みのないオーラだったから、彼女に声を掛けたんだし、問題は無い。

 

「もちろん♪」

 

そして、ギルドに着いた。ギルドの入り口で、ミカエルを呼び出した。この世界のミカエルは金髪の女性だった。

 

「ようこそ、シュウ様。お待ちしていました。奥へ、どうぞ」

 

「知り合いも一緒だけど、いいかな?」

 

「もちろん」

 

ミカエルを先頭に、彼女と奥の部屋に行く。そこで、ホームの場所を聞いた。アウロスの家くらいの広さはありそうだ。次にファミリアの申請をする。主神にシヴァさん、団長は僕だな。他のメンバーは主要な者だけを書き込んでいく。

 

「レベルがわからないけど」

 

ミカエルに訊く。ミカエルが僕のレベルとステータスを調べてくれた。

 

「レベルは…100オーバー。ステータスは……オール測定不能…」

 

「レベル100オーバーで、ステータスが測定不能?」

 

アイズさんが驚いている。まぁ、アチラコチラの世界で鍛錬していたからなぁ。

 

「レベルは100までしか測定できませんでした。さすがに宇宙神様の秘蔵っ子ですね」

 

「宇宙神様の秘蔵っ子…」

 

アイズさんの顔が青いぞ。まぁ、規格外だからなぁ、うちのチームは、ははは。

 

「能力は…万物創造、浄化、招魂って、神様ですか?シュウ様は。いや、この世界の神でも、こんな能力は無いですよ。さすが、二つ名『神殺し』ですね。シュウ様がいれば、神様なんか、いらない感じです」

 

「自分の世界では、天界のシステムを操作していたしねぇ。神様の仕事のアシストは出来ると思うよ」

 

「天界のシステム?」

 

アイズさんの顔から血の気が失せていた。

 

「これから、ホームに行ってみるよ。次回からこの部屋にくれば、良いのかな?」

 

「それでも良いです。これからもよろしくお願いします」

 

僕はミカエルさんと握手した。その後、頭から血の気が引きすぎて、貧血で失神したアイズさんを背負って、ホームを目指した。

 

 

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