※この作品はR-18です。

神器なき男 (再編集版)   作:もっち~!

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06/19 少し手直し


新居*

外では、除夜の鐘が鳴っている。この家で過ごす最後の夜だ。明日からは新居に越すんだし。荷物はベッドだけだ。残りの物は、新居の私の部屋へと転移させた。ベッドの上には私と亘が寄り添っている。

 

「ねぇ、亘…亘の本命の人って、誰?」

 

どうしても、今年のうちに訊いておきたかった。でも、

 

「いないよ。本命の人って、恋人ってことでしょ?」

 

亘は即答であっさりと答えた。いない?なんで?ハーレム生活を送っているのに?

 

「僕は愛情も封印した。恋を抱く心もね」

 

いない理由は、もっともな事だった。そうだった…感情を封印していたんだよな。

 

「でも、リアスのこと…好きだよ。恋とか愛とかは語れないけど」

 

「私の何が好き?」

 

「味と香り…あと、背中だよ」

 

即答で答えてくれた亘。味と香りって…初めて逢った日にも言ってくれた…え?一目惚れされたのか?

 

「なんで背中?胸とか…あの…アソコは…」

 

何を訊いているんだ、私は…言った後で恥ずかしさがこみ上げて来た。

 

「リアスの味と香りと背中だよ。胸は…翼紗とかゼノヴィアがいいかな。アソコは姉ちゃんかな」

 

おい、即答で総て答えるんかい…由良とゼノヴィア?まさか、巨乳はダメなのか?小猫とソーナがいないから微乳もダメみたいだし。

 

「大きすぎず、小さすぎず…姉ちゃんがそうだから…」

 

あぁ…基準は綾香さんなんだ…

 

「ごめんね、リアス…半端な人間もどきになる前に、リアスと知り合いたかった…リアスと愛し合いたかった…今の僕には出来ない…すれば、世界は滅びるかもしれないし…」

 

そうなる前って、6歳くらいだよね?恋愛なんか、出来る歳では無いんだけど…でも、そうだね、その頃知り合いたかった…

 

亘が、珍しく私を求めた。私はそれに応じて、交わるだけの添い寝タイムの開始となった。交わるだけ…挿入したまま、お互いの肉体の一部を感じ合うだけの行為。それでも、亘と一体に成れることの満足感がある。

 

 

 

---亘---

 

リアスが幸せそうな寝顔で寝ている。僕はベッドを抜けて、服を着た。そして、リアスをベッドごと、新居のリアスの部屋へと転移させた。それから、僕は次の場所へと転移した。

 

目的の人物は、既に寝ていた。一応、金縛りの術を掛けて、身体の自由を奪っておく。それから、掛け布団を剥がし、お召し物を剥がして、畳の上に置いた。そして、刺激を与え、潤滑液を充分に出させて、交わる。

 

 

 

---綾香---

 

有り得ない刺激を感じ、目を覚ますと、金縛りに遭っていた。亘の仕業だろ?声が出ない。喘ぎ声が出ない分、頭には悶々とした気持ちが溢れていく。口元から唾液が流れ出している。亘は私の身体の中に、溜まっている物をぶちまけているようだ。膣から流れ出る濃い液体の感触。

 

乳房を掴まれ、乳首を口に含み、舌で転がされている。まさか、弟によって慰め者にされるとは、思ってもみなかった。金縛りは依然、解ける気配は無い。なんで、金縛りなんだ?

 

『無表情の相手としたいだけだよ』

 

って、無邪鬼から返答があった。そういうことか…自分と同じ表情の相手と、したいだけなんだ。で、他人にはそんな酷い扱いが出来ないから、私なのか?

 

『そうだよ。下僕契約を結んだでしょ?』

 

あぁ、そうだった。無邪鬼を立ち会い者にして、契約を結んだんだ。私が亘の性の下僕になる契約を…でも、これって酷いでしょ?性的な刺激がまるで感じ無いなんて…

 

『罰なんでしょ?きっとね』

 

そういうことになるのか。亘と交わることを望んだ私に対する罰、性的な刺激を与えない、ただ接触しているって分かるだけの刺激…感じたい…亘からの刺激を普通に感じたいよ~

 

「姉ちゃん、ダッチワイフになった感想はどうかな?」

 

え?そっち系の罰なのか?昼間のような拷問系もイヤだけど、こういう感じ無い系もイヤだよ~

 

「姉ちゃんはワガママだな。本当は屍姦っていう物をしたかったんだけど、姉ちゃんを殺す理由が無いからな…まぁ、姉ちゃんが死んだら棺の中でヤラしてもらうからね♪」

 

弟が色々な事に興味を持つのは良いが、変態方向に走るのはカンベンして欲しいよ。

 

「えっ?屍姦って変態行為なの?」

 

だよ。あと、他種族にやらせるのは獣姦って言う変態行為だよ!

 

「そうなんだ…僕って変態なんだ…」

 

戻って来なさい。正常な行為に!

 

「姉ちゃん、立場を分かっている?金縛りにあって、そんな強気は発言はどうかと思うよ」

 

あっ…視姦に切り替えたのか?亘の視線が感じる…悶々とした気持ちの波が、意識に押し寄せて来る。

 

「術で姉ちゃんの身体を死体にしたよ。あぁ、冷たくて気持ちがいいなぁ♪」

 

あ…弟の変態度が進んでいる気がする。意識が徐々にブラックアウトし始めた。本当に死ぬのかな…もっと、生きて…亘といろんなプレイをしたいよ~無邪鬼、お願い!

 

『亘にはお願いをあまりされないけど、姉ちゃんの方は願いしまくりだね♪了解だよ。そもそも、亘も姉ちゃんを殺す気無いし』

 

 

--------

 

意識がはっきりとしてくると、自分のいる場所が判明してきた。全裸で桐の棺にいるようだ。身体は亀甲縛りで拘束されていて、その全貌を見せないように菊の花で、顔以外を埋められているようだ。

 

「亘…出して…」

 

「出していいの?」

 

え?私の顔面に亘の濃い液体が出された。そうじゃないだろ?

 

「亘…いい加減にしないと怒るよ!」

 

「だから、立場を分かっているの?高貴な巫女様」

 

その呼び方の時、亘は碌なことをしない。

 

「あぁ…ダメ…やめて…気持ち…いい…クセに…」

 

私を縛り付けている縄が、まるで生き物ように蠢き、刺激を与えてきた。それもピンポイントで、的確に。

 

「クセになっちゃいなよ。人前に出られないくらい。クセにしてあげようか?」

 

「お願い…止めて…気持ち…良すぎる…あぁ…うっ!」

 

何かの一撃で、意識がホワイトアウトしていった。

 

 

-------

 

「亘…助けて…もう、無理だよ~」

 

どこかで燻蒸されているようだ。膝の部分で折り曲げられた脚は、足首がどこかに固定されているようで、股を閉じられない。その股の部分に、何か煙が漂い、私の膣へと吸い込まれて行く。

 

全身、何かの液体に塗れている。自分の体液と亘の体液、そして淫乱化をさせる薬物か?

 

「亘…いないの~」

 

亘から返事は無い。気配すらも感じ無い。私の記憶が正しければ、今日は元日では無いだろうか?

 

変態呼ばわりしたことを怒ったのかな?興味本位でしか、性行為と向き合えない弟なのに。愛情とか恋心とか持てれば、こんなマネしないだろうに…

 

ドアらしき物が開く音がして、涼しい風が身体に当たる。

 

「綾香さん…無事ですか?」

 

ソーナさんの声だ。

 

「どうにか…でね、見られたくない姿なんだよ~」

 

「ご、ご、ごめんなさい…見ちゃいました」

 

私の正面にソーナさんと数名の女性がいた。

 

「これは酷い…今、降ろします」

 

緑色の髪のボーイッシュな女性が声をかけてくれた。そして、私を縛り地獄から解放してくれた。

 

「ありがとう…で、亘は?」

 

「ごめんなさい…私が悪いんです」

 

紅髪の女性が私に謝ってきた。えぇ~っと、リアスさんだったっけ?

 

「亘を追い込んだみたいで…で、私に罰を与えれば良いのに…綾香さんに…」

 

そういうことか…何をやらかしてくれたんだ?

 

「何をしたの?」

 

「亘に…本命は誰かを訊いたというか…」

 

…それはダメだよ…愛情も恋心も封印していて、亘が一番苦しんでいる問題だし。でも、亘の返答には興味が有るなぁ…

 

「誰だって?」

 

「いないって…」

 

紅髪の女性は寂しそうに俯き加減で、そう言った。いないのか…いや、作れないのだろう。そして、亘の本命は彼女なんだろう。彼女に何もしないで、私にしたということは…そうとは知らない紅髪の女性は、俯いて嗚咽を上げている。ソーナさんが、彼女の肩を優しく抱きしめた。

 

「リアス…好きっていわれたんでしょ?それで満足しなさいよ。私は言われていないし」

 

好きって言ったのか?恋愛での好きじゃないと思うけど。

 

「あなたの何が好きだって?」

 

「えっ…えぇっと…ですね…」

 

言いにくい部分のようだ。あの変態弟め~どこを好きになったんだ?

 

「味と…香り…と、背中…」

 

リアスさんのカミングアウトに近い発言に、どう言葉を掛けて良いか、迷う私達。

 

「すまない…私の弟が変態で…」

 

一応、謝罪をしておく。

 

「いえ…嬉しいかったんですよ。人前で言うのは恥ずかしいけど…だって、私の素の部分を好きって…見た目とか態度とか地位とかで無くて…私の本当の姿を好きって…初めて言われた時、ドキドキしました。私はそんな亘が好きです。愛したいです。でも、亘は…そういう行為が暴走のきっかけになるみたいで…ごめんなさい。綾香さん」

 

亘の言っていた事…悪魔にも良い悪魔っていると思う。そんな悪魔も、悪魔だからって退治するの?って…今の私には、亘の言いたいことはわかる。無邪鬼の件もそうだ。

 

「亘を消えさせない。恋愛も出来る様にしてあげたい。だから、もう少し待ってください。方法は見つけますから」

 

そう、リアスさんには伝えた。私に対して回復術が施されていく。それと同時に身体を綺麗にしてくれていく。

 

「今回はどんな罰でしたか?」

 

ソーナさんが聞いてきた。

 

「身体の感覚を奪われて、気持ち良さをまったく感じ無いプレイ…地獄だよ…」

 

思い出すのもイヤなプレイだ。

 

「それは辛そう…」

 

「辛すぎる…最初はダッチワイフにされ、次に死体、そして棺に入れられて見られているだけって…なんで、あんな変態になったんだ?」

 

私の中の疑問を口にした。

 

「あぁ…ごめんなさい。私のせいです。もっとエロ心を持ちなさいって…まだ、亘の事情を知らない時に言っちゃったら、エロではなくて、変態方向へと…」

 

リアスさんが謝ってきた。あぁそれで、興味本位でアレコレと。本か何かで勉強して、実践してみたのか。それは参考書が悪いんだな。

 

「動けますか?」

 

私を縄から解放してくれた、緑髪の女性が声を掛けてきた。

 

「筋肉痛かな…身体中が痛い…で、亘はどこ?」

 

「寝ています。エネルギーをゼロになるまで、発散したようで、今は死んだように寝ていますよ」

 

そう…無事ならいいや。こんな目に遭ったけど、弟を憎む気は更々無い。私は遠征帰りの弟に酷い事を言った上、酷い事をした姉だ。亘の言っていた通り、殺意を持って、亘へ術をフルバーストしていた。当たっていたら、あの当時の亘は消滅していただろう。今では、もう無理だけど。力の差は歴然だった。亘の術を破れない。私の術は総て破られているのに。この10年、亘は一人で色々な知識をマスターしたに違いない。10年と言うけど、亘にとっては、無限な時間であるのだから。

 

「あと、4時間くらいで、元旦のパーティーを始めますよ。参加できますよね?」

 

えぇっ?まだ、元旦の朝なのか?そうなると、あれって専用フィールドだったのか。

 

 

 

---ソーナ---

 

お昼になり、徐々に新居に越して朝を迎えた者達が、合宿所の1階にある大広間、いわゆる食堂であるけど、そこに集まってきた。亘さんは翼紗がオンブをして、連れてきた。お姉さん似の翼紗なら、安心だと思うので、彼女に亘さんの看病を任せておいた。

 

昨夜、朱乃達が作ったお節料理の数々もテーブルに並べていく。取り皿や箸なども用意してある。乾杯用の飲み物とグラスもだ。ここは学生寮になるので、アルコールは用意してはいないが、サーゼクス様が用意してきた。グレイフィアさんとお姉様って、酒癖が…

 

「「乾杯~♪」」

 

イッセー君の音頭で、乾杯も無事行われた。一人を除いて…亘さんはまだ起きない。翼紗と綾香さんの間でオーフィスちゃんに抱っこされて寝ている。2,3日は起きないだろうな。

 

「よぉ!やっているな~」

 

作務衣姿の男性とガタイの良い2名の青年が現れた。誰だろうか?

 

「おぉ、アザゼル、来てくれたんだね。アーサー、美猴、待っていたよ。お前達の部屋もあるぞ」

 

って、ヴァーリが相手をしている。ヴァーリチームの関係者か?

 

「あれ?アザゼルじゃないの?ちょっと、注ぎなさいよ」

 

グレイフィアさんが、命令している。

 

「え?グレイフィア…おい、ヴァーリ!ここは何の集まりだ?お前の引っ越しパーティーじゃないのか?」

 

「いや、違うよ。チーム亘の引っ越しパーティーだよ、アザゼル♪」

 

「ヴァーリ、その亘って人物と手合わせをしたいんだけど。君が惚れた男なら、度量は問題無いとは思うが、私達の頭で良いのか確認をしたい」

 

「アーサー、やめておけ。死体にされると困る」

 

「あっ、お兄様♪」

 

ルフェイちゃんがアーサーという人物に近寄っていった。お兄様?兄妹なのか?

 

「アーサー・ペンドラゴン。ルフェイの兄だ。あのアーサー王の子孫だよ」

 

戦意を纏った亘さんが、私の隣に来て説明してくれた。一人では歩けないのか、オーフィスちゃんが肩を貸し、翼紗がガードできる位置についていた。

 

「おい、亘…まだ、起きちゃダメだよ」

 

ヴァーリが心配そうに亘に駆け寄っていった。

 

「君か?ヴァーリを骨抜きにしてくれた人物は?」

 

「そんな覚えは無い。まぁ、口で言うよりも」

 

アーサーさんと連れの青年と亘さんの姿が、ぶれて見えた。

 

 

 

---亘---

 

「アーサー王の子孫と孫悟空の子孫のコンビか」

 

「何で、俺っちの正体まで見抜いているんだ?」

 

美猴という孫悟空の子孫が喰って掛かってきた。

 

「そんなのオーラでわかるよ。それくらい分からないと、仕事にならないからね」

 

「君は一体、何者だ?それにここはどこだ?私の剣で空間が斬れないのだが」

 

アーサーさんの剣、聖王剣コールブランド。アーサーの王の愛剣だったかな?僕の持つ剣の親戚みたいな感じかな?

 

「ここは僕専用のフィールド。僕の許可なく、リアルタイムには戻れない。もし、僕がここで死ねば、君達はここから出られないってことだ。で、僕は聖戦士、神内亘だ」

 

僕も愛剣を空間から出し構えた。僕の愛剣を見たアーサーさんから驚きの声が上がった。

 

「それは…まさか…そんなはずは…」

 

「これ?本物のエクスカリバーだよ。教会関係で分割精錬されたのは、これのレプリカだ。教会から僕に分割精錬される前のを貸与されていたんだけど、固いヤツを斬ったら割れちゃってさぁ、破片を総て拾い集めて、教会に返納したのさ」

 

「どこにあった…」

 

「探していたのかな?『聖剣』という古い書物に隠されていた」

 

「書物に剣を?有り得ないだろ?アーサー、こいつはホラ吹きだよ」

 

美猴が口を挟んできた。

 

「書物に書かれていた魔法陣により、空間に封印されていた。僕は、その魔法陣を書き換えて、僕に帰属させたんだよ」

 

「そんな場所に隠されたいたのか…」

 

「君の先祖のアーサー王は、目で見える剣を引き抜き、聖王剣と名付けて使用したようだけど。レプリカの方は強度が無くて割れちゃったしねぇ」

 

「おい、アーサー…アイツはホラ吹きじゃないのか?」

 

ゴトッン!

 

言い終わった瞬間、美猴の首は床に落ちた。

 

「これでゆっくり話せるだろ?」

 

「そんな重い剣を自在に使えるのか?」

 

「使えるよ。じゃなきゃ意味が無い。剣が泣くでしょ?持ち主が使いこなせないとさぁ」

 

アーサーさんは間合いを詰めてきた。僕に分からないようにして…丸わかりだけどね。

 

「どうします。あなたでは僕に勝て無い。僕はルフェイを哀しませたくない」

 

「そうか…ルフェイが言っていた想い人は君かな?」

 

「それはどうかな?僕にはわかりません。僕には感情が無いですから」

 

「感情が無い?」

 

次の瞬間、床に倒れているアーサーさん。身体の節々から煙が立ち上っている。

 

「聖戦士が魔法を使えても良いでしょ?」

 

「あぁ…そうだね。迂闊だったよ…ルフェイが惚れて、魔法陣を書き換えられるんだものな、魔法に精通しているってことだったよな…」

 

 

 

---ソーナ---

 

一瞬ぶれた姿がはっきり見えると、アーサーさんと連れの青年は、その場に崩れるように倒れた。亘さんは、翼紗に身を預けるように倒れ込む。

 

「亘…大丈夫か?ルフェイ、小猫…頼むよ~」

 

翼紗の叫びに呼応して、二人が亘さんの元へ行き、回復術を施していく。オーフィスちゃんは、オーラを流し込んでいるようだ。

 

「大丈夫だ…三が日は寝る…」

 

翼紗の胸に顔を埋める様な体勢で、寝息が聞こえ始めた亘さん。

 

「会長、亘を部屋に運びます」

 

彼を抱き抱えた翼紗を先頭に、ルフェイちゃん、小猫ちゃん。オーフィスちゃんが続き、綾香さんも付いていった。

 

 

 

 

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