---シュウ---
「ど変態がぁ~」
椿から賛辞の声が上がっている。僕の目の前には、椿の菊門があった。香りを嗅いだり、舐めたり、見たり、堪能中であった。
「あっ…ダメだってっ…蕩けそうだ…」
乳首は指で揉んで固くなると弾く。
「クセになりそうな…痛さだ…やめろ~、ど変態がぁ~」
「うるさいなぁ。そろそろ、お口でフィニッシュさせてよ」
一応、要望を伝える。その後に、責め立てる。
「だから…ダメってぇぇぇぇ。それにこんな大きな物は、口入らないって…」
椿の目の前にそびえ立つ僕のモノ。
「じゃぁ、舌で舐めて♪」
ペチャペチャペロペロ…
そして、僕のモノの先端から、媚薬成分を含んだ液体が流れ出ると、それを目にするや、液体を残さず舐めていく椿がいた。僕は太ももを持ち上げて、膣を口元に持ってきて、舐め上げる。
「いやぁん…気持ちいい…あっ…」
全身が一瞬痙攣して果てた椿。女体調教芸の芸人として、色々な技を研究するには良い。耐久力を持っていて、僕のお気に入りの一人である。
服を着て部屋を出ると、ヘファイストスが立っていた。
「毎回、覗き聞きするなら、次回は3Pでどうだい?」
「いや、眷属には見せたくない。お前に甘える姿をな。これから1ラウンド、どうかな?」
「1ラウンドで終わらないからなぁ。ヘファイストスは」
二人でヘファイストスのプライベートルームへ入った。
◇
お店に戻ると、ロキがいた。
「おい、フィンを返せ。アイズたんも返せ!」
リヴェリアはいいのか?
「本人達の希望は、おかまいなしか?」
「主神であるウチに所有権ある」
「もう、ギルドに届けたから、1年間は改宗が出来ないルールなんだろ?」
「そんなん、お前が無理矢理改宗させたやから、無効に決まっているやろ」
「僕は、本人達の希望を尊重する。ロキは?」
「尊重以前に、認めんわ」
「送還でも良いか?」
「脅すんか?」
今日は怯まないロキ。フィンがいないと、ファミリアが回らないようだ。
「お前は既にレッドカードが2枚なんだよ、いつでもいいぞ。この無駄神野郎!お前、地上に戻ってきた眷属を、労っているか?帰ってきた夜だけで、次の日の昼間には飲み歩いているだろ?」
「ウチのファミリアの事に口を出すな。子供の稼ぎで飲んで、何が悪いんや?」
「なら、同じことを言ってやる。本人の希望で改宗したんだ。お前が口を出すんじゃねぇ」
「こんなチンケなファミリアなんか、潰してやるぞ」
「はぁ?チンケなファミリアはお前の方だ、ロキよ」
「戦争遊戯で決着をつけたる!」
「必要が無い。お前を送還すれば、済む話だからな」
僕は妖刀村正を手にした。
バァ~ン!
お店のドアが勢いよく開いた。振り返るとアイズ、フィン、リヴェリアが立っていた。
「お店でシュウとロキが争っているって、アスフィから連絡があった」
「おぉ、フィン、アイズたん、リヴェリア、迎えに来たで。さぁ、ウチと一緒に帰ろうや」
「「断る!」」
フィン達は拒否した。
「なんでやぁ?」
「ここの生活が心地良いからだ、元主神よ」
「フィン、洗脳されたんか?」
「逆だよ。ロキ、気づくきっかけを、与えてもらったんだ。団長、幹部ってことで、ファミリアを維持・管理する業務をしてきたけど、それって、主神がすべきではないのか?」
「はぁ?何を言ってん?」
「ファミリアでの地位が上がる度に、やりたいことが出来なくなっていく。ファミリアでのルールが、眷属を縛りつけているから」
「ルールがなかったら、無法地帯やないか」
「ここのファミリアのルールは明快だ。冒険者は冒険する為に必要なことをするだけだ。空いた時間は自由にして良い。鍛錬に当てても良いし、やりたいことをしても良い。ここの主神は雑用を総てこなしてくれている。やりたいことがあれば、サポートしてくれたり、相談にも乗ってくれたりする。ロキ、貴女はどうなんだ?」
「どうって?お前達のステイタスの管理をしているし、衣食住も提供しているやん」
「ステイタス管理なんか主神の仕事じゃない。ここでは自己管理だよ、ロキ」
フィンだけでなくて、リヴェリアもキレていた。アイズは静観しているけど、言いたいことは二人が言ってくれるはずだ。
「衣食住の提供?私達が潜って稼いで来たお金で、維持しているはずだが。私達が潜っている間、ロキ、貴女は何をしているの?」
「ちなみに僕は、冒険担当の者が潜っている間は、お店の在庫管理と、欲求不満を解消しているぞ」
参考意見を提示した僕。
「ふっ、ウチだって、欲求不満の解消をしているだけや」
「でも、ロキは自分のファミリアだけだよ?面倒を見ているのは?シュウは、他のファミリアの面倒も見ている。欲求不満の解消しかしない主神とは違う。だから私達は、シュウの期待に沿えるように、鍛錬に力を注げるんだ。いつか役立ちたいから」
って、リヴェリアが元主神に言いたい事を言っていた。
「ロキ、僕は彼と話をして気づいたんだ。天界の神と本当の神の違いにね」
「本当の神?なんや、それ?ウチ達以外に神なんかおらへんよ」
「絶対神はロキと同じ神なのか?」
「そうや。ただエライだけや。フィン、騙されるんやないで、そこのペテン師にな」
「ペテン師?ロキの方がよっぽどペテン師に見えるけど」
元主神に悪態をつくリヴェリア。
「リヴェリア、神に向かってなんてことを言うん。この罰当たり者が!」
「罰?ロキよ、本性が出て来たな。腐れ悪神がぁ。僕の仲間に罰を与えると言うのなら、僕は仲間を護り、お前を消す。僕の世界でしたようにな」
「ど、どういうことや?」
狼狽えたロキ。僕はそもそもロキが嫌いである。
「僕は自分の世界のロキに、恐怖を与えてから殺したんだよ。ふふふ、ロキの恐怖に歪んだ死に顔…楽しかったぞ。ここで再現しても良いぞ、悪神ロキよ」
「ウチは悪神ではないわ!」
「はぁ?天界で聞いたぞ。神々が殺し合うように仕向けて、愉しんでいたって」
元ロキ眷属の三人の顔が歪んだ。
「お前は、自分が楽しければ、周囲の者がどうなろうと、かまわない神だよな」
「アイズたん、ウチはそんなことはしぃへんって」
「眷属が生死の境で冒険しているのに、その間に飲み歩く神の言葉を、信じると思っているのか?僕のファミリアでも、隠し立てはたまにするよ。巻き込みたくないことがあるから。それ以外はオープンに接しているんだ。そうだろう、アイズ」
「そうです。隠し立てする時は、私達に汚れ仕事をさせたくないからの配慮」
「うっ…アイズたん…ウチは…」
「僕の所の傘下にすれば、少しは改心するかと思えば、このザマだものな。ロキ、お前のファミリアは傘下から排除する。今後、僕らのジャマになれば、即刻送還して、ファミリアを潰すからな、覚悟をしておけよ」
ロキをロキのホームへ、強制転移させた。
「ロキを送還したのかい?」
フィンが心配したように訊いてきた。
「いや、あいつのホームに強制転移だ。今は送還の時期ではない。アイツの眷属に悪い奴はいないんだから、無駄に路頭へと迷わす訳にいかない」
いや、いたな。あの狼男だけは、許せない。
「配慮をありがとう」
「仲間の心配事を増やさないのも、僕の仕事だよ、フィン。アイズ、リヴェリア、悪かったな、鍛錬の時間だったのに」
アイズは首を左右に振り、リヴェリアの口からは、
「いや、私達の元主神の問題だから。逆にシュウ、あなたに迷惑を掛けてしまったみたいで、申し訳ない」
と、出た。
「フィンはしばらくホームで鍛錬をしてくれ。神の恩恵が無くなったから、いきなり迷宮は危険だ。まず、現状の能力に慣れろ」
「了解だ。でも、いいのかい、あなたに雑用をまかせてしまって」
「いいんだよ。ここはそういうルールだ。適材適所ってこと。僕は、雑用係で良いんだ。そうだ、言い忘れていた。ロキのアホんだらのせいだ…アストレア・ファミリアを傘下にしたから」
「アストレア…あの?」
怪訝な顔付きのフィン。
「あのって言われても…パス・パレードされて、リュー以外全滅したファミリアだよ」
「え?リューさんって、アストレア・ファミリアだったの?」
リヴェリアが驚いている。
「昨晩、リューの部屋に、もう一人女性がいただろう?アストレア・ファミリアの団長だった人だ」
「「え~!」」
「生き返らせたんですか?」
「アミッド、正解だ。アストレア・ファミリアには、ラキア王国の南にある森の警護を命じた。あんな目にあったんだ。直ぐには戦闘が出来るとは思えないので、ここのファミリアで戦えるように支援してあげたい。協力して欲しい。頼むよ、みんな」
僕はみんなに頭を下げた。
「シュウ、頭を上げて。主神のあなたが望むことは、私達眷属が叶えるわ。私達がやりたいと思うことが、出来る環境をくれたお礼よ。そうでしょ?アイズ」
アイズはリヴェリアの言葉に頷いた。
「僕も手伝うよ。新参者だけどね」
フィンも協力してくれるみたいだ。
「あと、連絡事項あったかな。はて?まぁ、今の話は、他のメンバーにも伝えておいてね」
「「了解!!」」
「あっ、イケロスの団長を捕縛したい。情報を得たら、知らせて欲しい。アイツを野放しにすると、闇取引が無くならない気がするからね。そうだ、アイズ、ゴブニュの所に行くから付いてきて」
「はい」
僕はアイズとゴブニュの所に転移した。
◇
ゴブニュの店に入るなり、悲鳴が聞こえた。鍛冶職人が逃げ惑っている。
「大切断が来た…」
「また刃先を豪快に壊しているぞ…」
ティオナが武器を何本か抱えていた。
「なぁ、誰か…研ぎ直しを頼むよ~」
周囲を見渡しているティオナと目が合った。
「シュウ、アイズ…会いたかったよ」
「どうしたんだ?」
「遠征が終わると、刃先の研ぎ直しを頼むんだけど」
刃先?見るとボロボロ…これは研ぎ師に嫌がられるって。いや、ここまで行くと錬成し直しの方が速いかな?あっ…だから逃げているのか、職人さん達は。
「ティオナ、そいつの面倒は僕が見るよ。そこまで痛めつけた刃先は研ぎ直しだけではダメだ」
「シュウって、研ぎ師?」
「一応、剣士なんで、メンテは出来るようにスキルは学んでいるよ」
「ありがとう」
僕に抱きつくティオナ。おい、刃先が危ないって。
そんな僕の姿を見たアイズが、急に僕の手首を掴んで、僕だけ奥へと連れて行かれた。どうしたんだ?アイズ?
「ゴブニュ、おひさ!」
「おぉ、アイテム屋。来たかい」
「例の溶解炉の件ですが、アポロンの跡地にデカイお風呂屋さんを作っているので、そこの隣に作ろうかと思います」
「なるほど、熱の再利用か」
「そういうことです。溶解炉の他に、鍛冶場も作りますので、そこだけで造れるようにします。炉は1つですが、鍛冶場は3つ造ります。僕の所と、ここと、あとヘファイストスの所の専用鍛冶場になります」
「任せるよ。そうなると二人とも競えるな」
「はい。競い合いは腕を上げますからね」
「そうだ、お嬢ちゃん。出来たぞ」
アイズは再研磨に出していた愛剣を受け取った。
「で、大切断の再研磨は、アイテム屋がするのかい」
「あれは、職人が逃げますよ。ははは。僕なりにハードコート仕様に、してあげようかと思ってね」
「どこで、仕事をするんだ?」
「お店の裏に小さな炉があるので、そこでします」
「今度、仕事を見せてもらいに行くよ」
「お見せする程の事ではありませんよ。では」
僕と、アイズと、ティオナでお店に転移した。
◇
「おっ、ティオナ、久しぶりね」
リヴェリアが声を掛けた。
「ここに来れば、アイズ、リヴェリア、フィンに会えるんだね」
「午前中は鍛錬の時間だからいないけど」
アイズがぶっきらぼうに言った。もしかして、アイズ、お前はティオナにヤキモチか?
「ティオナは何しに来たんだい?」
フィンが聞いてきた。
「武器の刃先の研磨だ。僕は奥の作業場にいるから、用があったら声を掛けてくれ」
「了解」
ティオナの武器を抱えて奥の作業場に向かった。うん?後ろに気配を感じるが…振り返るとアイズがいた。
「どうしたの?」
「シュウの仕事を見たい」
「暑いがいいかな?」
アイズは頷いた。作業場に入り、炉の火をおこす。燃料として石炭、炭を並べて、点火剤の藁藁や布屑を周りに詰めていく。そして、
『メラゾーマ』(巨大な火の玉をぶつける呪文)
炉を点火した。そして、蹈鞴(たたら)を使って、適度に空気を送り込んでいく。炉の中が高温になったら、ティオナの武器を入れて熱する。刃先が真っ赤になったら取り出して、コーティングしたい金属を載せて、また熱する。
「アイズ、ノドがかわいたら、水と塩を取れよ」
「はい」
刃先に集中しているので、アイズがどこにいて何を見ているのか確認はできなかった。刃先に載せた金属が真っ赤になったら、武器を取り出して、ハンマーで叩く。
カーン、カーン、カーン
刃先の欠けた部分にまず入り、全体的にコーティングしていく。色が黒ずんできたら、また炉の中へ。
「アイズ、大丈夫か?」
「はい」
どの位時間が経っただろうか。刃先の両面のコーティングが終わった。次は研ぎの作業だ。ふと、後ろを見ると、全裸で僕の仕事を見ているアイズがいた。
「アイズ、服を着ていないと、綺麗な肌が火傷するぞ」
「したら、シュウに治してもらう」
あぁ、そういうことか。
「炉の火は一旦、落とすから、服を着た方がいいよ」
「私じゃダメですか?」
いきなり、それか?雰囲気が大事だぞ、アイズ。
「剣士はダメだ。骨盤のバランスが崩れると、剣技に影響が出るぞ」
「破れたら、膜を再生してください」
「再生しても、バランスは元通りにはならない」
「冒険者を辞めれば…」
「その時までのお預けだ。強くなる為に、ここにいるんだろ?」
「はい…でも…」
「僕はいつまでも待っているから。あせるな。アイズは一番したいことを、まずしなさい」
「はい…」
「後の作業は、明日だ」
服を着たアイズはホームへ、僕はお店に戻った。
◇
ティオナが、まだいた。
「今日中には無理だぞ、ティオナ」
「次の遠征までで良いよ。それに、次は無いかもしれないし」
「ロキ・ファミリアなのにか?」
「フィンが抜けて、フィンの仕事をこなせる者がいないんだ。ロキがやろうとしたんだけど、初めの数分で投げ出して、呑みにいちゃったんだよ」
「ティオナの姉さんは?」
「無理だよ。アマゾネスには、実務仕事は向かないよ」
「ガレスは?」
「脳みそが筋肉だよ、きっと…」
「レフィーヤは?」
「だよね。彼女しかいないなぁ。ねぇ、傘下なんだからサポートを頼めないかな?」
「ロキに聞いていないのか?傘下からはずしたぞ」
「えっ?なんでよ」
「僕の事をペテン師呼ばわりしたからね」
「ロキのヤツ…」
「ロキ・ファミリアは、もう必要無いんだよ。もっと優秀なファミリアが傘下になったから」
「え?どこどこ?」
「言えないよ。傘下でもないファミリアの団員には」
「そうなるよね…ロキ…アイツ…」
寂しそうな顔のティオナ。だけど、ルールだから…部外者には情報は出せない。
「遠征に行かなくなると、財政もきつくなるな。毎日、飲み歩いているだけの主神じゃなぁ」
「ねぇ、私も改宗したい」
「断る。必要性を感じない」
「なんで…」
「個人的なつきあいはする。でも、ファミリアは巻き込まない。ティオナのしたいことが見えないからね」
「したいこと…みんなと楽しく…」
「そういうファミリアに行ってくれ。ここは、そういう理由での改宗はお断りだよ」
「そんなぁ…フィンからも何か言ってよ」
口を挟まずに僕達の会話を聞いていたフィンに、助けを求めたティオナ。
「シュウが言っただろ?やりたいことが無い者は、必要が無いと」
「フィンは何をしたいの?」
「僕は、もっと色々な話が聞きたい。もう潜らなくても、良いとも思っている。もっと真実を知りたいんだよ」
「真実?」
「そう、目から鱗なお話だよ」
フィンは楽しそうな顔をしている。
「リヴェリア、アイズは?」
「今の時間は自主練の時間だ。ここで、のうのうと話し込んでいるティオナは、友人としては良いが、眷属としてはノーだよ」
「なんで?」
「なんで?って、訊くこと自体が判らない。いいか、神の恩恵が無くても戦える者しか、ここでは必要無いってことだ。フィンは、ロキの恩恵がなくなった直後で、現状の強さがわからないから、迷宮には行くなと言ってある。ティオナ、君はロキの恩恵無しで、迷宮で戦える自信は有るのか?恩恵無しの覚悟は有るのか?」
「そ、それは…」
「ロキの恩恵があって、あの刃先じゃ、恩恵無しだと死ぬぞ。いいのか?ここのファミリアには、神の恩恵は無い。その代わり、そんな付録無しでも強くなれるように、サポートはしていく。どうする?死ぬか楽しく会話するかの二択だ」
「死にたくない…」
やっと、言っている意味が分かってくれたみたいだ。ティオナの身体が小刻みに震えていた。
「眷属には出来ないが、鍛錬したいというのであれば、友人として協力はするよ、ティオナ」
力無く頷いたティオナ…