---シュウ---
「で、どうするつもりだい?」
ロキにぶち切れた翌日、フィンに訊かれた。ティオナ、ティオネ姉妹とレフィーヤとベートはまだ、ここにいる。ロキのところには、帰りたくないみたいだしなぁ。出来れば、ベートだけ、引き取ってくれないかな。
「前にも言ったけど、ティオナは友人としてのつきあいだ。眷属にする気はない」
「ティオネとレフィーヤは?」
「フィンが必要だと言うのであれば、ティオネはフィンにまかせる。レフィーヤは週1ならOKだな」
フィンと話していると、上の階から女性陣と弁当を抱えたベルが降りてきた。
「「おはようございます」」
「あぁ、おはよう…」
「いってきま~す」
ベルが元気良く迷宮に向かう。
「いってら!」
そんなベルを送り出す。
「ねぇ、シュウ…」
早速、ティオナが近寄って来た。
「ティオナ、ティオネはヘスティアの眷属になれ。1年間、真面目にこなせたら、考える。レフィーヤは週1で良ければ、入れてやる」
フィンが苦笑いしている。
「え?いいの?ここに、いてもいいの?」
戸惑っているティオナ。
「あとで、部屋は増築しておくよ。3人の部屋を用意するから、ここに住んでよいぞ。ティオネとレフィーヤはどうする?」
「フィンの傍にいられるのなら、ヘスティア様の眷属になります」
喜んでいるティオネ。
「ありがとう」
少し戸惑っているティオナ。
「あのぅ~、週1という条件の内容はなんですか?」
レフィーヤに質問された。
「週1回、僕が調教してあげるんだ。拒否権は無いからね。ふふふ」
「そ、それって、決定しているんですか?」
レフィーヤの顔から血の気が失せていく。
「嫌なら、出て行ってね。それだけだ。難しい選択じゃないだろ?」
レフィーヤの目が泳いでいる。うん?難しい選択なのか?アマゾネス姉妹は、ロリ乳との契約をしに、上階へ上っていった。
「どっちだ?レフィーヤ」
「了解です。入れて下さい」
「そうか、では上の階に行くぞ。契約の儀式をしないとな」
レフィーネの肩を抱いて、階段を昇っていく。フィンの「儀式?まさか、おぃおぃ…」って独り言が聞こえたが、スルーした。
そして、調教部屋に二人で入る。
「調教部屋って?契約の儀式じゃないんですか?」
「そうだよ。レフィーヤの身体に僕の印を刻むんだよ」
『身体停止』と唱えて、レフィーヤの動きを止めた。
「うっ…動けない…何をされるんですか…」
「ち、ょ、う、き、ょ、う」
「だから…あっ…身体が暑い…」
「10秒ごとに感度が倍化しているからね」
「はぁ?何の感度ですか?」
「性的な刺激に対する感度だよ」
「ちょっと…やめてください…」
涙目のレフィーヤの着ている物を脱がして、全裸にしていく。
「ほぉ…汚れの無いエルフって、こういう物なのか…きれいだよ、レフィーヤ」
「見ないで…恥ずかしいです…あぅ…」
見ているだけで果ててしまった。ウブ過ぎるだろう?まだ刺激になれていないのかな。この隙に、背中に浸食しているロキの血を浄化して、僕の印を額に刻んでおく。
レフィーヤをどう縛ろうかを考えていると、下の階で呼び鈴がなっている。あれ?店番に誰もいないのかな?しかたなく、この場はそのままにして、下の階に降りていった。
店内を見渡すとと、フィンとアイズがいた。
「お客さんは?呼び鈴が鳴っていたけど、フィン」
「私が押しました」
アイズが…目つきが朝から鋭いアイズが答えた。
「どうしたんだ?アイズ」
「私はダメで、レフィーヤは良いのですか?」
「なんのこ…」
フィンを見ると、目を逸らした…アイズに説明したなぁ。
「落ち着けよ。アイズ」
「私は落ち着いています」
「私と勝負してください。私が勝ったら、調教してもらいます。私が負けたら、調教してください」
「うん?ちょっと、待て。勝敗関係なく、それって…アイズ、落ち着け…」
愛剣デスペレートを手に取り構えているアイズ…おい、店内でかぁ?僕はアイズとトレーニングルームへと転移した。
「ここなら戦えるぞ」
「ここって…」
「地下5階のトレーニングルームだ。ゼノヴィア、彼女の相手をしてみて」
青髪の女剣士を指名した。
「あぁ、オラリオの剣士かぁ。どのくらい強いか愉しみだな。ふふふ」
聖剣エクス・デュランダルを片手に、アイズの前に立ちふさがる青髪ゼノヴィア。アイズは、ゼノヴィアの気迫に圧されて、少しずつ後退をしている。
ゼノヴィアが得意の開幕の一撃を放った。アイズは受け止めたが、その衝撃波により、後方へ飛ばされた。
「見た目通りの線の細い女か。ふっ」
捨て台詞後に、猛ダッシュして、アイズの前に立ち、横からの一閃を放った。
「えっ」
かろうじてアイズは防ぐが、デスペレートが衝撃波により、後方へと持って行かれた。そして、ゼノヴィアの刃先がアイズの頭上に…
「チャックメイトだ。シュウ、屠っていいのか?」
「ダメだ。そんなことをしたら、また地獄へ送るぞ」
「あっ、それは嫌だな」
ゼノヴィアは剣を鞘に仕舞った。
「アイズ、戦士として、まだまだなのがわかったか?強くなってからでも遅くないぞ」
「うん?なんだよ、シュウ。大事に育てている娘って、コイツか?私にはあんな惨い鍛錬させておいて…コイツは私が喰っていいか?」
「はぁ?言い訳ないだろ?お前、アッチも二刀流なのか?」
「そうだよ。あれ?知らなかったか」
「あぁ、アーシアと出来ていたんだったな。さて、ゼノヴィア、勝負しろ。ふふふ」
「面白い。受けて立つぞ。勝ったら、ご褒美をくれよ」
ゼノヴィアはエクス・デュランダルを、エクスカリバーとデュランダルの二振りの聖剣に分離して構えた。それに対して、僕は妖刀村雨と村正を手にして構えた。
今度もゼノヴィアは、開幕の一撃を放ってきた。村正で衝撃波を受け流す。衝撃波は壁に当たり、岩盤を破壊していく。連続で斬りかかってくるゼノヴィア、衝撃波を受け流し続ける僕。
まともに受けたら、妖刀が折れちゃうかな?
受け流した衝撃波で、トレーニングルームの壁と床はえぐられて、ボロボロになっていく。そのうち、ボロボロになった床の段差に躓いたゼノヴィア、その隙に『身体停止』を唱えた僕。
「しまった…」
「今日は何もしないよ。それが罰だ。2時間後に動けるようにしてやるよ」
「何かしてくれよ…この状態で2時間は地獄だ」
「じゃ、いっそ地獄に戻るか?」
「それは嫌だよ」
ゼノヴィアをその場に残して、僕はアイズと共に、調教室に転移した。
「ここは?」
「調教室だ」
「好きにして…」
アイズに抱きつこうとすると
「ちょっと、待ちなさいよ。私のアイズさんに何をしようとしているのよ」
あっ、レフィーヤがいたんだな。
「レフィーヤ?何しているの?」
アイズが疑問をぶつけた。
「何って…わからないよ~。ソイツに変な術をかけられたんだよ」
「シュウ…どういうこと?」
「週1での契約なんだけど…」
「私がその契約を引き継ぐから、彼女は解放してあげて。お願い」
「うっ…はぁ…」
獲物を手放さないといけない状況に、心が凹んだ僕。レフィーヤに掛けている術を解いて、ロリ乳の部屋に転移させた。アイズ…お前の想いが強すぎだよ。
「やっと、二人っきり…」
「じゃ、当番の日によろしく、アイズ。僕はこれから、ギルドに行って、改宗を知らせないといけないんだ」
話題を変えて、アイズの興味を逸らして、階下に降りていく。
「誰が改宗したの?」
僕の後を付いてくるアイズ。
「レフィーヤが僕の眷属で、アマゾネス姉妹がヘスティアの眷属だよ」
「ふ~ん。私も一緒にギルドに行くよ」
「そうなのかい。ありがとう。ロリ乳、ギルドに届け出をしてくるから、店番を頼むな」
「はい。私の分もお願いしますね」
「あぁ」
僕はアイズとギルドに転移した。
---ヘルメス---
「ロキがペナルティを喰らったみたいだよ」
情報を仕入れにタケミカヅチ・ファミリアのホームを訪ねて、主神のタケミカヅチ、通称タケと話し込んでいた。
「しょうがないだろ。あの騒ぎの原因はアイツだし」
「ケンカ両成敗だと思うんだけど、相手はどこのファミリアか、わからず仕舞いだよ。ドラゴンとデーモン(鬼)と魔犬を使役させている奴って、誰か知りたいぞ」
真実を知っているけど、言えない。言えば、俺は消滅だな。
「知ってどうするんだ?味方にするのか?」
「うちみたいな零細だと、そういうのもアリだと思うんだよね」
「深入りしない方が、いい問題だってあるんだぞ」
「確かにね。ロキのようにはなりたくないなぁ…精神がやられたらしいし」
「最大派閥の長があれじゃなぁ…大丈夫か?この街は」
「いや、今最大派閥は違うらしいって噂だよ」
「そうなのか?」
「あぁ。大きな声では言えないが、この街を裏から支配しているファミリアがあるみたいなんだ。そこにイケロスもアポロンもイシュタルも、フレイヤまでもがやられたって話だ」
ギルドでは、シュウのファミリアの事を、口外しないように指導しているようだった。ウラノスの配慮だな。
「怖ぇなぁ。そんなファミリアがあるのかぁ」
「あるらしいぞ。お友達になりたいなぁ」
「タケ、お友達になってどうしたいんだ?」
「俺のファミリアを裏で支えて欲しいなぁって」
なったら、なったで大変な目に遭うぞ、タケよ
---シュウ---
「何これ?ロキを励ます神会ってなんだ?」
ヘルメスが神会の招待状を持って来たんだが…
「自業自得だろ?励ます?どう励ますんだ?」
「それを言ったら身も蓋もないと思うのだが」
「僕が参加したら、励ますどころじゃないだろ?」
「そうだよね…」
「で、腹黒な主神よ。何を企んでいるんだ?」
「いや、別に…」
「僕は心の内、胸の内が読めるのを忘れたのか?」
「そうだったねぇ…」
「そのタケミカヅチって主神と、友達になればいいのか?」
「なってくれるか?」
「メリットは?」
「う~…」
「無いのか?」
「まぁ、デメリットも、無いっていうことで」
「はぁ?ヘルメスと友達ってことが、デメリットだろ?口を滑らしそうだよね。ヘルメスの身体に何かを仕込もうか?」
「いや、仕込まないでくれ…」
「そもそも、僕は資格がないから、神会に参加できないぞ」
---ヘルメス---
シュウもヘスティアもヘファイストスもフレイヤも、神会には参加しなかった。
ロキの周りを楽しそうな顔した神々が囲んでいた。心を伴わない言葉だけの励ましかぁ。ロキは神々の新しい玩具だな。
「ロキ、元気だせよ」
「元気でぇへんよ。幹部はいなくなるわ、死にそうになるわ。踏んだり蹴ったりだわ」
「どこのファミリアに、やられたんだ。全員で仕返ししようぜ」
「やめておけや。殺されるでぇ。あいつは、ほんまもんの神だし」
「本当の神?どういうことだ?」
あぁ、ロキよ。情報を漏らしすぎだぞ。
「言葉通りや。あまり言うと、殺しに来るから言えへんよ」
「最高神か?」
「もっと上や」
おい、言っているじゃないか…アイツが来るぞ、ロキよ。
「まさか…なぁ。ないない」
「ウチらを送還する権限を持っているでぇ」
「おい…だから、アポロンやイケロスやイシュタルは送還されたのか?」
「で、なんでロキは送還されないんだ?」
「ウチとヘスティアは天界に必要あらへんって。仕事できへんから…アイツの玩具だって」
「そんなエライ神がいるのか、この街に?」
「おい、ヘルメス。何か情報は無いのか?」
「無いよ」
「無いはずないやろ?お前、アイツと友達やろ」
おい、俺の事をバラすなよ、ロキ。
「は?ヘルメスはスパイってことか?」
興味津々で、今度は俺を取り囲む神々。
「スパイな訳ないだろ?」
「その割には顔が引きつっているなぁ」
「言っちゃえば、楽になるぞ、ヘルメスよ」
一瞬、空気が揺らめいた気がした直後、息苦しい雰囲気が室内を覆った。
「クソ神々様の集まりか?ここは?ロキ、お前は本当にしょうがない神だな?まだ、懲りないとはなぁ」
「ひぃ~止めてくれ…殺さんでくれ…」
逃げ惑うロキ。
「もう、お前には、生き恥を晒すか、消滅しか、選択肢がないんだよ。ふふふ」
アイツ…来たのか…
「おい、そこのヒマそうな神々よ。寄って集って、友人のヘルメスを、苛めてくれているみたいだなぁ」
アイツが指を鳴らすと、俺の周りにいた神々が消えた。
「ヘルメスを苛めたやつは、全員送還したから、安心しろ。じゃなぁ」
アイツはこの場から消えた。
「ヘルメス…お前を取り囲んでいた神々は?」
タケが蒼い顔して近寄って来た。
「天界に送還したそうだ。殺さなくても送還する力があるから、アイツには」
「そうなのかい…」
俺とタケとロキ以外の神々は、固まっていた。目の前で起きたことにショックを受けているようだった。ロキは部屋の隅で、奇声をを上げて騒いでいる。
何かを思い立ったのだろうか、一柱の神が俺に近づいて来て、突然土下座をした。
「すまない。興味本位で…俺を消さないでくれよ、ヘルメス」
それが引き金で、俺の周りで土下座をする神々。俺に土下座してもダメだと思うぞ。
---シュウ---
「ここに来る途中、神会に顔を出して、苛められているヘルメスを、助けてやったよ」
「そう」
一言だけ発して、僕に跨がり騎乗位で、癒やしてくれる女神、フレイヤ。上下動をして果てると、僕に覆い被さり、濃厚なキスを施してくれた。
「刺したままで寝ましょ。ダーリン♪」
と、耳元で囁いた。