悪夢はいかがですか*
---シュウ---
例によって、いつもの絶対神の間に呼ばれた。また、仕事の依頼だ。やっと、1つやり終えたばかりなのに…ただでさえ、複数の案件を抱えているのになぁ。
「今回は、バイパー案件じゃ。依頼主が言うには、多少の無茶なら目をつぶるそうじゃ」
案件には2種類あり、チームで請け負う案件と、個人で請け負う案件に分かれる。チームで請け負う案件は、副団長というお目付役がいるので、無茶(敵対相手にとっては横暴という)な行為はやりずらい。一方、個人で請け負う案件は、趣味と実績を兼ねて、伸び伸びとできる。まぁ、その分、戦力的にムラがあるのが難点だ。
チームで請け負う場合は、『神殺し』という二つ名で活動をして、個人の場合は『悪夢の道化師』という二つ名で、芸名バイパーとして活動をしているのだ。なんの芸って?女体調教芸です。自慢は出来ません。
「バイパー案件ですか。そそりますねぇ」
「赴任地は並行世界のオラリオじゃ」
「あっ?今、チームでも活動していますよ」
「あそことは別の世界じゃ」
「で、内容は?また、いらない神の送還?」
「今回は、違う。魔物側に立って、戦士をいたぶるのじゃ」
「はぁ?魔物のガード?異端児のってこと?」
「いや、魔物じゃよ」
「それは、僕にラスボスになれと?」
「ウラノスが天界を通じて、依頼してきた。ウラノスに訊いてくれ」
僕は光に包まれて、準備するヒマもなく、ウラノスの元に送還された…
---ウラノスの玉座前----
光の渦が消えると、目の前にはウラノスがいた。
「はぁ…で、何をすれば良いの?」
「絶対神の遣い人様か?」
ウラノスは玉座に座ったまま、僕を見据えている。
「そうだよ。詳しい内容を知らずに、ここに送還されてきたよ」
「それはすまない。頼みは、迷宮に葬ってある魂のガードだ。私はここで、鎮魂をしているのだが、探検者達が鎮魂の間を荒らし始めているのだ。アレを甦らしてはいけない」
「アレって?三頭一対は15年前に、退治したらしいよね。アレって、あんたがここに来た時にはいた奴ってことだよね?」
「うん?三頭一対を知っているのか?」
「使役させているよ。だから、僕がこの世界に来た時点で、生き残りがいても、僕の使役モンスターと同化して、この世界からは消えるはずだよ」
「アイツらを使役させているのか?」
ウラノスが驚いている表情を見せた。こんな表情できるんだなぁ。
「そうだよ。あと、黒い龍も…ほとんどの名のあるドラゴンは使役させているよ」
「そうなのか…まさか、アレもなのか?」
「あと、凶暴なのは…トライとキスショットくらいか?」
「キスショットは知らないが、トライは知っているのか?」
「苦労の末に使役させたよ。地上で召還すれば、人類は滅亡させられるけど、どうする?ふふふ」
「…それは、やめてくれ…我々も滅亡するから…」
今度は目を剥いて驚いている。
「で、アレって、なんだ?」
「トライだ…そうか同化したのか…では、願いを変える。異端児達を保護してくれ」
「それは20階に来させるなってこと?」
「それは無理だろ?」
「20階への通路を閉ざせば、良いんじゃない」
「あの迷宮自体が生き物だ。閉ざしても、新たな経路を作るから無駄だ」
「探検者を間引けば良いのか?男は下僕、女は奴隷にして、従わせれば良いかな?」
「それでは秩序は保てないではないか」
「はぁ?ウラノスみたいに、見ているだけの神に言われたくないなぁ。それを言って良いのは、ゼウスとアストレア辺りではないのかな?」
僕は、ウラノスを送還した。
「フェルズ、お前はどうされたい?僕に仕えてくれるか?それとも、浄化の上、消滅か?」
どこからとなく現れたフェルズは、僕に跪いた。
「あなたに、仕えます。これより、ギルドはあなたの配下です」
それはちょっと荷が重いなぁ…少し悩んで、メイビスを召還した。
「フェルズ、彼女は神メイビスだ。彼女をここの主神にする。いいなぁ」
「御意!」
「メイビス、すまないけど、当分ここでヒマを潰してくれないかな?」
僕に抱きついて来たメイビス。そして、僕の頭に手を置き、僕の記憶を見ていた。
「やっと、お役に立てますね。状況はわかりました。私なりに、ギルドを運営しますわ」
「頼むね。フェルズ、生きている迷宮の心臓部はわかるか?」
「わかりませぬ」
「たぶん、迷宮の重心点あたりにあるはずだ。ヒマがあったら、探して置いてくれ」
「御意!」
こうして拠点を手に入れて、次に、探検者狩りをする準備を始めた。
---ヘスティア・ファミリアのホーム---
オラリオという迷宮都市の住民として溶け込み、今はヘスティアの眷属になっている。その代わり、ロリ乳(ヘスティアの事をこう呼んでいる)は、僕の性の奴隷候補(成長待ち)である。
「おい、ロリ乳。しっかり肩を揉めよな」
「はい…しくしく」
この世界のヘスティアは、胸だけ見れば、巨乳のくせに美乳というナイスバディなのだが、下半身だけ見ると幼子だった。入れたくても小さすぎて入らない。カメの首まで入らないと来ている。最悪な女神だぁぁぁ
「なんで、そんなにアンバランスな肉体なんだ?」
「すみません…しくしく」
さっき、無理矢理入れようとしたせいで、割れ目の辺りの肉が少し裂けていて、痛いらしくて泣いているヘスティア。
「もう、うるさいなぁ。治療してやる」
僕は回復魔法をヘスティアの割れ目にかけた。
「へぇ?痛くない…え?治っている…ありがとうございます」
「こんな半壊の教会でなくて、もっと他の場所に移ろうぜ、ロリ乳よ」
蹂躙するには良いシチュエーションなのだが、住むにはなぁ…風呂も壊れかけたシャワーしかないし。
「ボクの財力では、これくらいしか…」
「どこかのファミリアのホームを、奪おうぜ!ふふふ」
「そんな…ダメですよ。そういうのは…」
「うんじゃ、稼ぎに行ってくるよ」
「はい、いってきてください」
「お弁当は?」
「ごめんなさい…ここ、台所がないんです…」
「やっぱ、奪わないと…まぁ、とにかく稼いでくる」
---迷宮内19階---
厳つい装備の一団を見つけて、追撃していた。
「なんだよ、装備が実力に負けているじゃん」
コイツらを殺すと、天界のデスパレードを増長するので、もう戦えないように、探検者たちの脳裏に、『恐怖』という二文字を刻み込んでいく。
この世界の魔法は詠唱文字数が長いので、無詠唱な僕の魔法は恐怖の対象だった。
「む、無詠唱だと…魔術師なら、切り刻んでやれ!」
団長らしき者の声が聞こえた。僕は妖刀村雨で応戦をする。村雨の経験値が上がったらしく、新しい効果が使えるようになっていた。斬りつけた傷から血は出ないが、治っても傷は塞がらないというもの。切り口に聖なる力がコーティングされて、塞ぐことを許さないようだ。
「剣技も使えるのか…」
「お前ら、その程度の能力で潜るなよ。ふふふ」
戦いを楽しんでいた時、どこからか斬撃が飛んで来た。誰だ?飛んで来た方向を見ると…見覚えのある一団だった。
「ロキ・ファミリアの登場か」
「お前が、最近噂の追いはぎか?」
僕は、新敵に対して、『マホトーン』( 敵1グループを【呪文封じ状態】にさせる魔法)を唱えた。
アイズが剣に風を纏わせようとするが、ソレすら出来なかった。出来ないことに、あせっているアイズ。レフィーヤ、リヴェリアも魔法が使えずに戸惑っていた。
魔法と無縁のアマゾネス&ドワーフ、ウェアウルフが前線に繰り出て来た。それに対して僕は、『ホーリーアロー』(聖なるオーラを纏った矢を放つ魔法)を唱え、聖なる矢を前、上、左右から撃ち込んだ。ドワーフが盾になり、アマゾネス姉妹を護り、ウェアウルフは多少、擦ろうがかまわず、前進してきた。
そんな彼の勇気に対して、『メラガイアー』(敵一体を超巨大な火柱で焼き尽くし、絶大なダメージを与える魔法)を唱えた。まぁ、死なない程度に手加減はしてある。とにかく、殺すのが目的ではなくて、恐怖を抱かせて、探検する気を起きなくさせるのが目的である。
ウェアウルフの丸焼きから、香ばしい美味しそうな香りが漂い始めた。これで、魔物達が集まってくるな。こっそり、アイズとリヴェリアを誘拐して、この場を去った。
---リヴェリア---
いつの間に眠ってしまったのであろうか?目が覚めると知らない場所にいた。手足を拘束されている。目の前では、全裸のアイズが慰め者にされていた。アイズも私同様、手足を拘束されて「大」の字状態になっていた。
「あぅ…はぁっ…はぁっ…はぁっ…」
目の前の者は、アイズの片方の乳房を鷲掴みして、もう片方の乳首を口で何かしているようだ。
「はぅ…」
目の前の者の腰とアイズの腰が合わさると、アイズの乳房が激しく上下していく。
「あぁ…」
アイズは事切れたように、首を前方に投げ出した。
「アイズ!」
私は、彼女の名前を叫んだ。しかし、彼女からの返事はなく、身体もピクりとも動かなかった。
「リヴェリアもお目覚めか」
目の前の者が振り返った。コイツは…そうだ、迷宮内でコイツと戦おうとしていたのだ。なんで私とアイズは、ここにいるんだ?
「なんで?それは、連れ去って来たからだよ」
彼の指が私の耳に触れた。
「止めろ!触るな!」
「気高いハイエルフさんだな。今どういう状況か、わかっているのか?ふふふ」
どういう状況?私は…全裸だった。アイスと同じ恰好で拘束されている。突如、彼の姿が確認できなくなり、下腹部から身体の芯に向かって熱いモノを感じた。
「あっうぅ…あっあぅ」
「どうした?感じ易いみたいだな。耳以外も。ふふふ」
そこもダメ…気持ち良いのだが、意識が遠くなる感覚がした。
「なぁ、下の口から出るヨダレが、うまいぞ」
ずっ…ずずっ…
私の体液をすすっている彼…胸が張り裂けそうだ…頭ものぼせてきているし…なんだこれは?
「淫乱エルフ、エロフになってきている証拠だよ、リヴェリア。ふふふ」
淫乱?そんなことは…
「あっ…いい…」
彼の腕が私の腰を掴み、彼の下半身と合わさり、私の乳房も上下に激しく揺れた。
「いい…とっても…」
意識が遠くへ飛んでいった…
次に意識が戻ると、手足の拘束ははずされて、アイズも私も首輪を付けられていた。首輪は床にチェーンで固定されていた。逃げられないのか…
「アイズ、大丈夫?」
アイズに声をかけた。
「…」
どこか遠くを見つめているアイズ。私の問いに反応はしなかった。きっと、フィン達が探し出してくれるはず。もう少しの辛抱だわ。
---フィン---
今までで一番の最悪の出来事だと思う。俺達、ロキ・ファミリアの主力メンバーで、噂の追いはぎに挑んだのだが、結果は悪夢を見ているようだった。
ベートは大やけどにより瀕死の重体。もう戦うことは出来ないだろう。
ガレスは、小さな矢が軽く刺さっただけかと思われたが、抜くと小さな矢頭を残して抜けてしまい、体内に大量の矢頭が残った。矢の刺さった痕も塞がらずに、毎日激痛に苦しまされている。
アイズとリヴェリアは、魔物達に喰われたかもしれない。ベートの焼ける香りで引き寄せられるように集まった魔物達で、現場が混乱し、命からがら、18階に辿り着いた時には、彼女達2名は行方知れずになった。
「なんでやぁ…フィン、はよう、アイズたんを探しに行ってな」
主神のロキは、毎日のように催促するが、今の俺達の戦力では潜れない。ティオナ、ティオネの姉妹は、あの悪夢のような出来事で、潜ることが出来なくなっていた。俺だって、怖い…潜りたくない。なんで、あの時、親指が震えなかったのだろうか。
「フィン、聞いとるかぁ?」
「ロキ、無理だ。戦力が足りない。主力が全員、戦えないんだぞ」
「そこをなんとかするのが、フィンの役目だろが」
そんな事言われても困る。
---シュウ---
アイズの愛剣と服だけを残して、メイビスを通じて、今回の稼ぎをギルドに買い取ってもらった。これで、当面の生活費になるな。
「私のホームで、一緒に暮らすのは、いかがですか?」
メイビスの柔らかい胸を堪能していた僕に、提案をしてきた彼女。
「それだと、迷宮内での行動が縛られてしまう。ギルドがグルって思われたくないんだ」
メイビスは僕のアレを、口に頬張り、頭を上下させている。
「う~、どうしようかな。ヘスティアのホームなぁ…フェルズ、どこか空き家ってないかな?」
「ないです」
「イシュタルの売春宿を、1軒もらえないかな」
「くれないと思います」
僕が下になり、そそり立ったアレを、大事そうに自分の体内に収めたメイビスが、騎乗位を楽しみ始めた。
「はぁ…はぁ…フレイヤさんを落とすのは?…はぁ…はぁ…」
楽しみながらも、会話に参加してくるメイビス。
「それしかないかな…アイズ達も広いとこで飼いたいしなぁ」
ここはキャッスルドラン。飛行タイプのお城だ。その姿は僕とこの城の執事のキバットバット3世にしか見えない。周囲の風景に擬態ができるのだ。今いる場所は、バベルの最上階の屋根の上。フレイヤの部屋の真上だった。
「ここも快適だけど、メイビス達が気軽に来られないのが難点だよな」
目の前では、女の子姿の無限の龍神オーフィスと吸血鬼の女王キスショット(この姿の時は『忍』と呼んでいる)が、同じような背丈のヘスティアと遊んでいた。