※この作品はR-18です。

神器なき男 (再編集版)   作:もっち~!

219 / 260
死への使者アイズ*

 

 

 

---リヴェリア---

 

今日もフィンに…

 

フィンと私の肉がぶつかり合う音が部屋に響く。彼の身体は小さいので、交わっている時に胸を弄れない。なので、自分で自分の胸を弄んでいく。

 

「はぁ…もっと激しく…」

 

いつから、こんなに淫乱になってしまったのだろうか?ハイエルフとしての誇りはある。それとは違う部分で何かが弾けたみたいだ。

 

「あっ…あぁ…」

 

肉のぶつかり合う音が止んで、部屋に静寂が戻って来た。フィンが果てたようだ。私の身体の中に、フィンが放出したドロドロとした体液が流れ込んできた。

 

「はぁ…はぁ…」

 

彼にとっては激しい運動だったのか、荒い息づかいが聞こえてきた。こんなに冷静に状況を分析している自分に驚く。

 

「俺は何しているんだ…」

 

「フィン、リヴェリアの身体をフィンサイズにしてあげようか?」

 

この世界に現れた悪夢、アイツの声がした。

 

「どういうことだい?」

 

「種族を変えようかと提案しているんだ。彼女をハイエルフとパルゥムのハーフにさぁ。そうすれば、生まれる子供はパルゥムの血の濃いハイエルフになると思うけど」

 

「あぁ…そうだね。頼むよ」

 

アイツが私に手をかざすと、視点の位置が低くなった気がした。

 

「これなら良いんじゃない?」

 

フィンと背丈が同じくらいになっている。私は種族をチェンジされたみたいだ。たったアレだけの動作で…

 

「言っただろう?彼は真の神なんだよ。これくらい造作もないことだ」

 

「フィン、物件探しに行こうと思うんだ。付き合ってくれるかな?」

 

「わかった」

 

フィンとアイツが出て行った。種族をチェンジされたということは、私がフィンの子供を宿すのか?アイツのいう調教は、子供を産める状態にする、っていうことだったのだろうか?確かにフィンは、自分の後継者となる子孫を残す為に、こっそりと嫁探しをしていたしなぁ…

 

 

---シュウ---

 

あたりを付けた物件に向かいながら、フィンに話しかけた。

 

「前から聞こうと思ったんだけど、フィンってさぁ、フィアナと関係あるの?」

 

以前から気になっていた事を聞いてみた。

 

「フィアナは僕が崇拝していたパルゥムの女神の名前だけど?それが何かな?」

 

「そうなのか。僕の世界のケルト神話にさぁ、フィアナ騎士団という伝説の騎士団が出てくるんだけど、その団長の名前が『フィアナ・フィン』っていう名前で、幼名が『ディムナ』なんだよ。奇遇だろう?」

 

「それは興味深いなぁ。どうなんだろう、シュウの世界と僕の世界の関係性が、問題になってきそうだけど」

 

「まぁ、並行世界だと、少しずつ進む方向性が違うから、誤差も生じるんだけど、歴史を通してみると同じ世界軸にあるのかもしれないなぁ。誠達のいた世界では、オラリオの遺跡があったからね」(注)

 

「あぁ、あの話には、僕も驚いたよ。フェルズの残した書物も発掘されたらしいしね」

 

「おっと、話に夢中で、行き過ぎるところだった。ここだよ」

 

僕は、ミアハ・ファミリアのホームを指差した。

 

「ミアハかぁ…眷属はナァーザしかいないから?」

 

「人数の割にホームが広いだろ?間借りが出来ないかなってね」

 

ミアハのホームに入っていく。

 

「いらっしゃませ。今日はどういった物をお探しですか?」

 

シアンスロープ(犬人)のナァーザだ。

 

「ナァーザはいくらだ?」

 

真顔で僕が訊いた。

 

「え?私は売り物ではないです…」

 

戸惑うナァーザ。

 

「主神を呼んでくれないか?ミアハと話がしたい」

 

「どのような御用件ですか?」

 

「直接会って言う。呼んでくれないか?」

 

「呼べません。私はミアハ・ファミリアの団長のナァーザ・エリスイスです。私に言えないような御用件は取り次げません」

 

この世界では、気が強そうだな。

 

「困ったなぁ…力づくでやるのは気が引けるなぁ。フィン、どうしたら良い?」

 

「ここは一旦、引きましょう」

 

「え?フィンさん…この方はロキ・ファミリアの方ですか?」

 

ショックだな。フィンには優しく口調とは…

 

「僕は、ロキ・ファミリアを追い出されて、今ヘスティア・ファミリアにいるのだが、ホームが手狭でね。ここの空いている部屋をいくつかを借りたいんだ。ミアハ様を呼んでもらえるかな?」

 

「わかりました。お待ちください」

 

ナァーザが呼びに言ってくれた、フィンなら素直な対応なのか…しくしく

 

「シュウ。落ち込まないでくれよ。知り合いにしか心を、開かない者もいるんだから」

 

フィンに慰められた。うんうん、フィンを連れてきて正解だ。

 

「部屋を借りたいってことですか?」

 

奥からミアハとナァーザが出て来た。

 

「はい。ヘスティア・ファミリアの仮のホームにしたいのです」

 

「う~、2階でよければ、お貸しします」

 

「では、この辺の相場の家賃の3ヶ月分を前金として渡しておきます」

 

僕は、不思議な袋から、お金を取り出して、ミアハ達の前に置いた。

 

「え?こんなに?貰いすぎですよ」

 

慌てているミアハ。

 

「ご迷惑かけるかもしれないので、少し高めで算出しています」

 

僕は入り口から外に声をかける。

 

「契約したから、入って来て大丈夫だよ」

 

アイズ、オッタル、ヘスティア、アテナ、アルテミス、オーフィス、忍が、ぞろぞろ入って来た。

 

「え?アテナとアルテミス…どうしたんだい?」

 

地上にはいないはずの女神2柱を見て、ミアハが驚いている。

 

「ウラノスがヘマした穴埋めよ」

 

「アイズさん、オッタルさん、改宗されたのですか?」

 

今度はナァーザが驚いている。ここの住民は賑やかだなぁ。

 

「アイズはヘスティア・ファミリアだ。オッタルは用心棒みたいなものだ」

 

僕が説明した。

 

「ミアハ様、なんか大変な人達が来ましたねぇ」

 

「あぁ…」

 

ミアハは開いた口が閉まらないみたいだ。

 

2階に上がると、使っていないかったのか、ほこりまみれだった。

 

「ヘスティア、アテナ、アルテミスは掃除を頼む。フィンは設備をチェックしてくれ。アイズとオッタルは欲しい部屋を先に予約してくれ。さぁ、散ったぁ」

 

仲間達が指示通りに散っていった。僕の肩にオーフィス、腿には忍が乗っていた。

 

「忍、後で創造能力を貸してくれ」

 

頷く忍。

 

「シュウ 我は?」

 

「う~、オーフィスは肩を揉んでくれ」

 

「うん」

 

オーフィスは自分でも、僕に何かをしてあげたいって気持ちになったらしく、僕の妹の白音にマッサージを学んでいたそうだ。中々、気持ち良いぞ、オーフィス。

 

 

 

---ナァーザ---

 

ミアハ・ファミリアのホームの2階を、ヘスティア・ファミリアに貸したのだが、メンバーが驚きだった。

 

「ミアハ様、私達の知らないところで、何が起こっているんですか?」

 

「分からない。とんでもないことが起きているようだ。まさか、ロキ・ファミリアの団長と剣姫が改宗したなんて…オッタルを用心棒って、ほとんど眷属と同じ感じだったし。なによりも、なんで3処女神が揃っているんだ?おかしいぞ、あのファミリア」

 

「先程、覗いてみたんですが、あの知らない人物が、みんなに指示していました。ヘスティア様達は掃除しているし」

 

「そうか…後で、アテナに聞いてみよう」

 

 

 

---シュウ---

 

メイビスから念話でヘルプって言われたので、オーフィス、忍とオッタル、アイズで、メイビスのホームへと転移した。

 

転移すると、ヘルメスがメイビスに詰め寄っていた。

 

「メイビス、どうした」

 

「シュウ、この者が、ウラノスをどうしたのかって」

 

あっ、ウラノスに定期報告に来たのか、この腹黒神は。

 

「ヘルメスよ、ウラノスは天界に送還したぞ」

 

「なんだと?」

 

僕の方を振り向いた腹黒神。

 

「お前は、言葉が理解できないのか?送還したんだよ」

 

「貴様は誰だ?なんで、俺の事を知っている」

 

「オッタル、コイツが逃げないように退路を塞げ」

 

「まかせろ」

 

「オッタルだと…」

 

「アイズもいるよ」

 

「剣姫…魔物に喰われたんじゃ…」

 

アイズを見て、顔面蒼白になっていくヘルメス。

 

「幽霊でないよ。勝手に魔物に喰わさないでくれ。僕のアイズは弱くないよ。なぁ?」

 

頷くアイズ。

 

「貴様は何者だ?アイズとオッタルに命じることが出来るって…」

 

「僕は彼女、神メイビスの主だけど」

 

「あの女って神なのか?」

 

メイビスを見るヘルメス。

 

「そうだよ。ヘルメスのいる天界とは違う神格だ」

 

「その神の主って、どういう意味だ?」

 

「ヘルメス君は腹が黒くなりすぎて、おつむが弱いのかな?」

 

「貴様、俺を侮辱するのか?」

 

「生きて、ここから出られると思っているのか?バカ神族よ」

 

僕にしがみついていたオーフィスと忍を降ろして、

 

「オーフィス、忍、あのバカ神にプレッシャーを掛けてあげて」

 

ヘルメスを見つめる二人。

 

「なんだ…息苦しい…空気が重い…何者だ?」

 

「何者?頭が悪いのか、お前は。メイビスの主だと、何度言えばわかるのだ」

 

僕も死を感じると言われているオーラを出して、ヘルメスに恐怖の二文字を刻んでいく。

 

「なぁ、死にたくない…助けてくれ…」

 

ヘルメスの言葉をスルーした。すると、這いつくばって、オッタルに寄っていって、命乞いをしているみたいだ。

 

「悪いが、俺は主のシュウの命令しか聞かぬ。命乞いはシュウに頼め」

 

段々と、ヘルメスは動かなくなっていた。近くに寄って確かめると、息絶えていた。天界に送還されていないって事は仮死状態なのかな?

 

「どう思う?メイビス」

 

「私より、シュウの方が専門でしょ?」

 

クールダウンさせるために、オーフィスと忍をあやしてくれているメイビス。僕はヘルメスを背負って

 

「こいつのファミリアに置いてくるよ。アイズ、一緒に来てくれる?オッタルは、フレイヤと定時連絡、フェルズは、ヘスティア達のガードを頼む」

 

僕とアイズで、ヘルメスを送っていく。

 

 

ヘルメス・ファミリアのホームに行くと、アスフィが応対に出て来た。彼女に瀕死のヘルメスを引き渡した。

 

「倒れていたから、連れてきた」

 

「それはありがとうございます…ひぇ~、アイズさん?死んだはずでは?」

 

アイズを見て驚くアスフィ。

 

「あれあれ、アイズ、死んだことになっているぞ?誰だ、ウソを流しているのは?あぁ、元主神のロキのバカタレかな?」

 

「そうかもしれませんね。裏切り者には冷たい神でしたから」

 

僕とアイズはその場を去った。

 

 

 

---ティオナ---

 

「アスフィ、本当か?アイズが生きているって」

 

街をぶらついていたとき、ヘルメス・ファミリアのアスフィに呼び止められた。

 

「私のホームに、知らない男性と二人で来ました」

 

「知らない男性?」

 

まさか、アイツかぁ?

 

「何しに来たんだ?」

 

「私の主神のヘルメスを連れて来てくれました。なんか知らないけど、気絶してしまったらしいです」

 

アスフィは震えていた。よっぽど怖い思いをしたのだろうか?

 

「情報をありがとう。探してみるよ」

 

アイズが生きている?知らない男性と?あの混乱した現場から、無傷で脱出は無理だ。そもそも18階にはアイズは帰って来なかったんだ。どうやって、地上に戻ったんだ?考えただけで背筋を冷たいモノが走って行く。怖っ!

 

ホームへの帰り道…アイズを見つけた。知らない男性も一緒だった。私はこっそりと後を付けていく。大通りから路地に入っていく。私も後に続いて路地に入ったのだが、二人の姿はなかった。まさか、空を飛んでいったのか?まさかなぁ…何気なく空をみると、二人がいた。アイズは紅色の翼を、男性は白い翼を展開していた。

 

「さすがはアマゾネスだな。野生の勘かな?見付かるとはなぁ」

 

男性に誉められた。次の瞬間、アイズと男性に両肩を担がれて、天空を勢いよく昇っていく。建築物の屋根が小さく見えていく…

 

「見られたんじゃ、生かして返せないなぁ、アイズ」

 

「そうですね」

 

「ここから、落とせば、どうなるかな?ふふふ」

 

私はアイズの方を見た。彼女の顔は笑顔だった。

 

「ティオナも、翼があれば良かったのにね」

 

って、言われても…今更ですが、私には翼なんかありません。

 

「じゃ、さようなら、ティオナ」

 

両肩から二人が離れた。天空を落ちていく私。死ぬのかな?アイズの笑顔が脳裏から離れない。なんで、笑ってこんなマネをするのよぉ~

 

涙が出始めて、止まらない。もう助かる術はないことはわかっているし。短い人生だったけど、やりたいことは総てできたかな?いや、生きたい。もっと、生きたいよぉ~、アイズ。

 

 

---シュウ---

 

ティオナを地面すれすれで助けた。これで、刻めたかな?アイズは死の使いってことを。ティオナを優しく抱きかかえて、ヘルメスのホームの前に転移した。中に入ると、アスフィが出迎えてくれた。

 

「ど、どうしたんですか?」

 

「彼女が倒れていたので、休ませてあげてください。お願いします」

 

アスフィの1日の給金分のお金を渡して頼んだ。異世界にて、アスフィの給金額を知っていたので…額を見て不思議そうに見つめてきた彼女。

 

「そのお金でお願いします。仲間の知り合いみたいなので、道端に置いておけないので」

 

僕は頭を下げて、お願いして、その場を去って行った。

 

 

 

 

 




(注)『ハイスクールD×D(改)リライト版』24話「バベル」でのお話です(^^;
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。