※この作品はR-18です。

神器なき男 (再編集版)   作:もっち~!

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ヘルメスを襲う悪夢*

 

 

---シュウ---

 

元ディアンケヒト・ファミリアのホームで、ディアンの元眷属を前にして、演説中である。

 

「ってな訳で、ディアンケヒトは天界に送還した。君達への恩恵は無効になっている。ここを引き継ぐヘスティア・ファミリアに改宗したい者は、アミッドに申し入れてほしい。恩恵を与える用意がある。あと、アミッドの推薦があれば、独立するときに、初期開業資金を与える用意もある。以上だ」

 

伝えるべきことを言い、この場を去る。アミッドが近づいて来た。

 

「私で切り盛りできるでしょうか?」

 

彼女の頭を撫でて、不安な心を浄化してあげる。

 

「アミッドなら出来るさぁ。運営の人手が足り無い時は、フィンかアスフィに相談してくれれば、人材を派遣するからね」

 

少し安心したアミッド。

 

「患者さんにとっては、主神交代なんて関係ないことだ。彼らに不安を抱かせないようにしてほしい。あと、現状でも独立してもやっていけそうな者がいたら、リストアップしてくれ。個人医は街に点在していた方が良いから」

 

頷いたアミッド。やることがいっぱいだな…そうだ、ギルドに行かないと。

 

ギルドに転移した。ギルドの前には、フィン達が待っていた。

 

「ロキの処に取り立てか…払うかな、あの悪神は」

 

「フィン、親指は?」

 

「震えていない」

 

「危険はなさそうだな」

 

ギルドからギルド員のエイナさんが出て来た。

 

「今日はよろしくお願いします」

 

ギルドからの依頼で、ヘスティア・ファミリアが、取り立てに行くギルド員のサポートをすることになった。まぁ、メイビスを通して、そうなるように仕組んだんだけど。

 

フィン、アイズ、オッタル、アスフィ、忍、オーフィス、そして僕で、ロキ・ファミリアのホームに向かった。

 

ロキのホームに着き、呼び鈴を押すエイナさん。応対に出て来た新団長のラウル。

 

「先日のミアハ・ファミリアへの夜襲の件のペナルティーを貰いに来ました」

 

エイナさんが、ラウルに用件を伝えた。

 

「その件ですが、主神のロキが記憶に無いと言いまして、支払いの義務は無いと申しています」

 

「ギルドの決定は絶対です。従わない場合は、強制解散も有りますよ」

 

「あのぅ…申しにくいのですが、主神のロキが、ギルド員ごときが、神に命令をするなと…」

 

困り顔のラウル。

 

「アイツの言いそうな言い訳よね」

 

アイズが呟くと、ラウルが驚きの表情をした。

 

「えっ…アイズさん…生きてらしたのですね」

 

「私を死んだことにした、ロキ・ファミリアの人間に言われたくないわ」

 

しばらくするとロキが現れた。

 

「アイズたん…お帰り~」

 

ロキがアイズに抱きつこうとして、アイズが剣を手にして構えた。

 

「私は帰ってきた訳ではない。ギルドの手伝いだ」

 

「なんで、ギルドの手伝いなんや?」

 

「アイズは、僕達と同じヘスティア・ファミリアの団員だ」

 

そこに、フィンが割って入った。

 

「フィン…何を言っているんや?戻って来てくれたんやろ?」

 

「はぁ?アンタに解雇されたんだよ、僕は。そこにいるラウルの目の前でね」

 

「そうやっけ?」

 

ラウルを睨む、ロキ。

 

「払う物を早く払ってくれないかな?それとも力尽くで取り立てをした方が良いか?」

 

僕はロキに言った。

 

「なんや、お前は?見かけん顔やな」

 

「僕が誰でもいいだろう?取り立てに関係ない。あぁ、強制執行する場合は、資産の2/3を没収になるぞ」

 

「はぁ?だから、記憶に無い罪をでっち上げるんやない」

 

「エイナさん、どうします?」

 

エイナさんに訊いてみる。

 

「埒が明かないわね。はぁ…毎回必ず、文句付けるのよ、この酔いどれ神はねぇ」

 

前科あるのかな?

 

「兎に角、ギルドの決定は従って貰います。それとも治安を乱すおつもりですか?」

 

「乱すも何も記憶があらへんで」

 

「記憶になくても事実ですので」

 

僕の提供した証拠写真をロキに見せるエイナさん。連続写真を見て、顔色が悪くなるロキ。

 

「こんな絵なんぞ、証拠にならへん」

 

写真をびりびりに破った。

 

「フィン、資産の2/3だと、この建物をもらっても足りないか?」

 

僕はフィンに訊いてみた。ロキ・ファミリアの財務状況に詳しいフィンは

 

「そんなものかな…現金は酒に化けている可能性もあるし」

 

「ねぇ、エイナさん。この建物をもらいましょうよ」

 

「それで良いのですか?シュウ様」

 

「無いんじゃしょうがないでしょ」

 

「では、主神ロキよ、3日以内に立ち退いてくださいね。ここはヘスティア・ファミリアの物件とします」

 

エイナさんがロキに通達した。

 

「ちょい、まちぃ!渡さへんでぇ」

 

凄んでいるロキの言葉をスルーして、僕達はその場を後にした。3日後は力尽くで排除かな?

 

 

 

---ヘルメス---

 

緊急の神会が行われた。ロキがギルドの科したペナルティーに不服だったようで、神会の意向でペナルティーをチャラにしようと思ったようだ。

 

この地に降り立った神々で構成している神会の意向は、ギルドよりも重い決定となる。が、ギルドのペナルティーを無くすようなことがあれば、今後、治安を維持することは難しいだろう。

 

「なんで、資産の2/3なんや」

 

激怒状態のロキ。ペナルティーに素直に従わない時の強制代執行の場合、ペナルティーが更に重くなるのが普通である。

 

「そこは素直に払うべきよ」

 

フレイヤがロキに言った。

 

「はぁ?ミアハに夜襲した記憶が無いんやで」

 

「ヨッパのロキはいつも記憶が曖昧じゃない。あなたが悪いのでしょ」

 

「それよりも、この街で、今何が起きているんだ?」

 

俺はロキの話題とは違う話をし始めた。

 

「俺の集めた情報では、ディアンケヒトとウラノスが天界に送還されたようなのだが、ディアンケヒトの資産をヘスティアが引き継ぎ、ウラノスの資産をメイビスが引き継いだようなんだ」

 

「メイビスって誰だ?聞いたことのない名前だな」

 

ガネーシャが尋ねてきた。

 

「ウラノスの元眷属のフェルズが言うには、俺達と違う神格の女神だそうだ」

 

「違う神格?どういうことだ?」

 

「最高神が送り込んだ神らしい」

 

ロキ以外の神々がざわついた。

 

「なんの為にだ?」

 

「俺にもわからん。調査中だ」

 

「ディアンの件は、ヘスティアが何か知っていそうだな」

 

ヘスティアと親交があるヘファイストスが口を開いた。

 

「あぁ、ヘファイストスから、探りを入れてくれ」

 

「わかった。ちょっと行ってくる」

 

ヘファイストスが会場を出て行った。ロキに対しては、ギルドの決定に従えと、ガネーシャとフレイヤが口撃していた。

 

「あと、ミアハなんだが、凄腕のヒーラーを雇ったみたいだ。ナァーザの腕を再生させたそうだ」

 

「まさか…ディアンケヒトですら、義手でしか対応できなかったんだぞ」

 

アポロンが声を荒げた。

 

「実際に目にして驚いたよ。再生能力持ちのヒーラーなんているって、初めて知った」

 

「アスフィはなんて言っているんだ?」

 

「彼女は…好きな男が出来たみたいで、改宗してしまったよ」

 

俺は空を見た。

 

「あのアスフィがか?『万能者』には性別がないと思っていたのに」

 

あぁ、俺もそう思っていたよ。手遅れで、痛い敗因だ。

 

「ヘルメスは、アスフィの扱いが惨かったからねぇ」

 

フレイヤに痛い一言を浴びた。そうだな。もう少し気を配って置けば良かったな。

 

 

 

---ヘファイストス---

 

ギルドでヘスティア・ファミリアのホームの場所を聞いた。ミアハのホームの2階を借りているようだった。ミアハ・ファミリアのホームに向かった。

 

ミアハのホームに入ると、すぐさまアミッドが応対してくれた。

 

「今日はどう言った、御用件でしょうか?」

 

「ヘスティアに会いたいのだが」

 

「そちらの階段をお上がりください」

 

言われた通り、階段を昇っていった。そこには…

 

「アテナ、アルテミス…いつ降りてきたの?」

 

地上にいない女神が2柱もいることに驚いた。

 

「アイズ、オッタル、逃がすなよ」

 

知らない男の声がして、階段の前にオッタル、窓の前にアイズが立ち塞がった。逃げ場を塞いだってこと?

 

「ようこそ、ヘスティア・ファミリアのホームに。ヘファイストス様」

 

目の前に知らない男性が現れた。

 

「あなたは?」

 

「悪夢の道化師バイパーと申します。ヘファイストス様」

 

「悪夢の道化師?何者なの?」

 

「この地に悪夢を見せるために参りました。ヘファイストス様」

 

急に空気が重くなってきた。息苦しい…

 

「どうされましたか?ヘファイストス様」

 

悪夢の道化師、バイパーと名乗った者が、私を抱きしめ、胸を揉み出した。

 

「何を…するのだ…」

 

「はぁ?介抱しております。ヘファイストス様」

 

衣類が脱がされて、みんなの前で全裸にされた。

 

「やめろ…」

 

息苦しくて、抵抗がうまくできない。

 

「アイシャ、そいつを後ろから羽交い締めしてくれ」

 

アイシャ?イシュタルの子供だろ、なんで…アイシャに羽交い締めされて、バイパーの目の前で全裸を晒していた。

 

「ふ~む、綺麗な色だな。未使用って感じかな?アテナ、準備をしてくれ」

 

頷いたアテナが、私の身体を虐め始めた。感じたことがない刺激が、脳を襲い始めた。

 

「止めて…アテナ…どうしちゃたんだ?」

 

アテナは無言で、私の身体を苛めていく。

 

「あっ…あぁん…いや…やめて…アテナ…」

 

アソコが熱い。ここには神も英雄もいない。このまま、悶え続けるのか。バイパーが近づいてきて、私の眼帯を外した。彼は手をかざすと…目が見えるようになっていた。何をしたの?

 

「そろそろかな?」

 

彼は全裸になり、私と交わった…なんで、交われるの?悶えるだけの私の身体は、絶頂に向かって刺激を求め始めた。口を合わせて、彼の唾液が注がれてきた。それを溜めて飲み込む。耳を舐められた。指でなぞられた。乳房が上下に揺れている。夢うつつな世界にいるみたいだ。こんな世界があったんだ…そして、意識が遠くへ…

 

 

 

---シュウ---

 

僕の印をヘファイストスに刻んだ。意識が戻ったら、アルテミスに新人眷属の教育をしてもらおう。皆の前で、濃厚なプレイをした為。この場の女性陣全員とプレイすることになった僕。明日は、休日にしようっと。

 

 

 

---ヘルメス---

 

翌日、ヘファイストスの元に向かった。そこで見たのは、眼帯をしていない彼女の顔だった。

 

「彼は神だわ。私に加護を与えてくださり、目を…」

 

あのヒーラーに再生してもらったようだ。彼女は恋する乙女のような表情であった。堅物な女神が、こんなに骨抜き状態にするとは。

 

「で、ヘスティアは何と言っていたのだ?」

 

「会っていないわ。会ったのは、オッタル、アイズ、アイシャ、アテナ、アルテミス、そして彼よ」

 

なんだって?

 

「なんでアテナとアルテミスがいるんだ?それにオッタル、アイズ、アイシャってどんな組み合わせのファミリアなんだ?」

 

「アテナとアルテミスは、彼に仕える眷属よ。オッタル達は、なんでいたのかしらね」

 

ドアがノックされた。

 

「ちょっと待ちなさい」

 

ヘファイストスは眼帯を付けて、いつものような姿になった。

 

「入りなさい」

 

彼女の子供の椿・コルブランドが入って来た。

 

「ヘファイストス様、お時間です。商談に参りましょう」

 

「わかった。ヘルメス、仕事だから、帰ってくれ」

 

いつもの調子になったヘファイストス。彼女の身に何が起きたんだ?

 

ヘファイストスの元を去り、街中を歩く。何かがこの街に起きていることは確実だ。ギルドに向かい、ヘスティアのホームの場所を聞き出した。ミアハの2階を間借りしているのか。

 

俺は、ミアハのホームに向かった。中に入ると、ナァーザが応対してくれた。

 

「今日はどういう御用件ですか?」

 

「ヘスティアに会いに来た」

 

「あぁ、そちらの階段をお上がりください」

 

俺は言われた通り、階段を昇っていった。2階には、フィンとアスフィがいた。

 

「えっ?ヘルメス様…」

 

アスフィが俺を見るなり、顔を強張らせた。

 

「アスフィ…なんで、ここにいるのだ?」

 

「わ、私はヘスティア・ファミリアの副団長になりました。彼が団長のフィンです」

 

「フィン、なんで…だ?」

 

「僕は、ロキに解雇された処を、ヘスティア様に拾われました。で、今日はどういう御用件ですか?」

 

「ヘスティアに会いたい」

 

「ヘスティア様は、調理中です。少々お待ちください」

 

アスフィが、呼びに行ってくれた。

 

「フィン、ここにはアイズ、オッタル、アイシャがいるそうだが、どういう訳だ?」

 

「どういう訳?アイズとアイシャはここの眷属です。オッタルは傭兵ですよ」

 

「お前らは何をする気なんだ?」

 

「僕達は、主神のやりたい事をサポートするだけです。僕達のやりたいことは、主神が叶えてくれていますから」

 

「ヘスティアがか?」

 

「ヘスティア様も眷属ですよ」

 

「なんだって?では、主神は何者だ?」

 

「あなた方、神族とは違い、本当の神です。本人は認めないですけどね」

 

突然、殺気を感じた。いつでも、俺を屠れるってことか。

 

「どうしたの、ヘルメス?今、オー君と忍ちゃんのドーナツを作っていたの。中断されて、二人共怒っているんだけど…」

 

ヘスティアの後ろに少女が二人いた。その二人から放たれるオーラ…怖い…ここにいたら、殺される…逃げろっと俺の魂が叫んでいた。なんだ、この威圧感は…

 

「オーフィス、忍。なんだよ…寝ていたのに、何かあったのか?」

 

「起きたのかい、シュウ」

 

フィンが、この部屋に入って来た男に声をかけた。

 

「二人の怒りのオーラを感じて、寝ていられないんだもの。どうしたんだ、ヘスティア?」

 

「あぅあぅ…」

 

泣きじゃくり始めたヘスティア。

 

「怒らないから、言ってごらん」

 

頭を撫でてヘスティアをあやす、目の前の男。

 

「二人のドーナツを作っていたんだけど…ヘルメスに呼ばれて中断して…」

 

「あ、そういうことか。忍、オーフィス。その程度のことで、そのオーラは止めてくれよ。敵襲かと思ったよ。ふぁ~、あぁ、眠い。ここは僕が応対するから、ヘスティアはドーナツを頼む」

 

「わかりました」

 

ヘスティアと少女2名が部屋を出て行くと、凄まじい殺気がウソのように晴れた。

 

「で、なんの用だ?ヘルメスよ」

 

今度は、目の前の男から、ヘスティアに向けていた優しいオーラとは違い、先程よりも死を予感できるオーラを感じた。何者だ、コイツ。

 

「用がないなら帰ってくれ!」

 

俺は光の渦に飲み込まれて、光が霧散するとラキアの城下町にいた。転送能力持ちか?オラリオに戻るには、2日くらいかかりそうだな。あぁ、装備を買わないとなぁ。

 

 

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